食い物日記0008

2000年8月26日

コーヒーを買ってくる。カフェイン摂取のためだ。 漫画を描くのに眠くなっては仕事にならないのである。 で、この効果はすごい。まるで眠くない。 ただ、胃が痛い。やはりコーヒーは薬物だ。 こんな時でもなければ飲めん。

2000年8月25日

新しい野菜ジュース発見。伊藤園の「緑の充実」。 キャベツとモロヘイヤを中心として、リンゴ味でまとめて飲みやすくしたものだ。 基本的に味はリンゴジュースそのものだが、後に残る微妙なえぐみが野菜 を偲ばせる。おいしいが、飲みやすすぎていまひとつインパクトがない。 高いのも急所だろう。

2000年8月23日

野菜ジュースジャンキー。 一日平均1リットル近く飲んでいる気がする。 健康に悪いことはなかろうが、こうなるともう依存症だ。

さて、今までいろいろな野菜ジュースを飲んできたが、 今のところトップはマイナーなtableなんとかという会社の30種野菜と果物が入っている 奴だ。他に比べて安く、飲みやすく、かつ、野菜の味が濃い。 果物もパインや桃の味が強く、リンゴの味しかしない他社のものとは一線を画す。 荻窪の小さな店で見つけたもので、他では見つかっていないのが残念だ。 箱で買いたいくらいである。値段は930g198円だった。特売だったにしても安すぎる。

で、手に入らないので次善の策になるわけだが、こうなるとやはりカゴメの野菜生活 100(黄色)を推す。飲みやすさでは伊藤園の充実野菜に及ばないが、 慣れてくると野菜の味が濃厚な方がおいしいのだ。トマトすぎず、にんじんすぎず、 またリンゴすぎないバランスがいい。比較的多種類の野菜が入っているのも ポイントが高かろう。ディスカウントストアなら930g258円程度で手に入る。 なお、野菜生活100(赤)は黄色よりも高頻度でみかけるが、 味は落ちる。トマトが主体なのでトマトの味が他を抑えてしまうのだ。 そしてトマトジュースとしては薄くておいしくない。 トマトが欲しければカゴメの無塩トマトジュースの方が勧められる。

ちなみに、これとほとんど同点の製品としてコカコーラ社のじょうずに野菜がある。 これも黄色のものがおいしい。味、栄養、値段の面で野菜生活に並ぶか超える 性能を持つ。しかしこれもジャンプで確認したのが唯一でそうそう売ってはいない。 コカコーラ社というだけで妙に不健康な気がしてしまうのも偏見とは言え辛い。

また、入手しやすさと飲みやすさでは伊藤園の充実野菜が良い。 値段は高いがどこの店でも置いてあり、はちみつが入っているために飲みやすい。 ただ慣れてくると少し甘味が強すぎるように感じるし、 入っているのはにんじんとりんごがほとんどなので栄養補給の面から言うと 少し寒い。完全に固形物を取りのぞいているので飲みやすいが、 当然繊維は少ない。初心者向けと言えよう。

少し毛色の変わったものとして雪印のものがある。 かぼちゃメインというめずらしい製品で、濃厚にかぼちゃの味がしておいしい。 これは駅のホームの自販機で唯一見ただけで他では見ておらず、 手に入れるのは困難だ。しかしたまに飲むにはおもしろい。

そして、玄人にはカゴメのオールベジタブルも良い。 果物ゼロの硬派の野菜ジュースだ。当然甘味はあまりなく、 青くさく、飲みにくい。そして値段も高い。190g缶で150円近いのは半ば犯罪的である。 しかし、190g缶一本でかなり多種類の野菜を相当の量とれてしまうのは魅力だ。 色の薄い野菜も多く配合されているのが特徴であろう。 液もドロドロとまでは言わないまでもかなり濃く、味も濃厚。 もし箱で安く手に入るならおすすめである。

基本的に野菜ジュースはおいしさと栄養のバランスがとれていて始めて意味がある 飲み物である。単純に甘いものが欲しいだけならコーラの方が飲みやすいし何より 安い。栄養がとれているという安心感のために余分に金を払うわけだから、 その栄養は多いに越したことはないわけである。 とすると、まず砂糖、食塩、香料の添加は論外だ。普段ただでもカロリーを とりすぎているのに野菜ジュースでまでカロリーをとらなくてもよかろう。 それに慣れてくると甘みがかえってジャマになる。 また塩もジャマである。ただでも塩はとりすぎなわけで、それに拮抗するカリウム をとるために野菜ジュースを飲むわけだから、ナトリウムはゼロが理想である。 無塩のものならば100gあたり数十ミリグラムで済むが、塩を加えたものだと 一気に10倍以上にはねあがる。カリウムはナトリウムとだいたい同じくらい必要な ミネラルであり、野菜ジュースの場合だいたい100gあたり数百ミリグラム入っている。 ナトリウムもこのくらい入っていたら、野菜ジュースの意味は半減してしまうのだ。 鮮度のいいちゃんとした野菜をツブしたものなら 塩などなくてもおいしいはずなので、塩を加えているものは野菜が悪くて 塩がないと味がととのわない粗悪品と言っていいだろう。 従ってデルモンテのトマトジュースは安いものの落第である。 輸入物のトマト缶(香料、食塩、酸味料無添加のものに限る)を食っていた方がマシだ。

野菜からとるべき栄養は、カリウム、マグネシウム、鉄その他微量金属、 ビタミンA系、ビタミンC、 ビタミンEが主である。カリウムは前述のようにナトリウムと等量いるので、 塩をとりすぎている現代人には必須であろう。マグネシウムは一方カルシウムと バランスをとってとるべきミネラルで、この2つは2つともが不足しがちである。 牛乳をバカ飲みしている人はカルシウム過剰になるので、 ついでにマグネシウムもとってほしい。特に豆に多い。 鉄その他はなにかと必要で、緑の濃い野菜が多く含む傾向がある。 そしてビタミンA系は、いわゆるカロチンである。赤いものは入っていると思って 間違いない。にんじん、赤ピーマン、赤かぶ、かぼちゃ等だ。 こいつらは病気への抵抗力に極めて重要なので、不足するとカゼをひきやすくなるし、 あんまりひどいとカゼでは済まなくなる。そしてビタミンCはだいたい 酸っぱい果物に入っている。レモンやらミカンやらだ。じゃがいもにも多い。 これがないと老化が早まる。そしてビタミンE。これはゴマなんかに多いのだが、 ビタミンC同様に老化を抑える。さて、野菜というと色の濃い野菜、 つまりはビタミンAのキツい野菜ばかりに目がいくが、 それだけとれていてもダメである。キャベツやレタスだって重要なのだ。 確かにカロチンは構造上赤くなる分子だし、マグネシウムや鉄は 分子に入ると色を出す。だから栄養が強烈な野菜は色も濃い。 しかしビタミンCやカルシウム、カリウムなどは色はない。 色がついていればいいというものでもないわけだ。 ところで、同じ種類であれば当然色が濃い方がいい。キャベツやレタスは 外側ほどいいし、色の薄いトマトやほうれんそうは栄養もなく味もない。

というわけで、多種類、それも良質のものをとらねばならないわけだが、 今のスーパーで売っている野菜はそこからするとちと寒い。 保存が悪くて栄養が破壊されていることも多いし、 キャベツなんかは外側の葉っぱがついていることはかなり稀だ。 ほうれんそうもゴワゴワしたのは嫌われるのかどんどん味のない 緑の薄いものばかりになっている。こうなると野菜ジュースの方がはるかに 確実で楽だ。どこの会社も栄養が売りなものだから形はともかく栄養的には かなりいいものを使うし、量も多い。良心的な会社の場合は とってきて粉砕して固形物を除くだけの 工程なので水、光、酸素によるロスは限りなく小さい。 少なくとも店先に数日放置されて酸素と光の攻撃を受け続け、さらに 加熱でトドめを剌されるという状態よりははるかにマシだ。 密封されているのでかなり保存もいいし、 なにより手間がかからない。栄養から考えればコストパフォーマンスもべらぼうに 良い。丸で野菜を食うのに比べて劣るのは、組織がツブれるために 酵素が働いていくつかの栄養素が破壊されてしまうのと、 どうしても繊維が減ることくらいである。ビタミン、ミネラルは こうした工程では破壊されないのでちゃんと残る。 野菜ジュースだけで栄養がとれると思ったら大間違いだが、野菜を食わない状態に 比べればはるかにマシだし、野菜を食うにしてもかたよった食い方をしているなら 補助として飲むのは効果がある。 普通に生きている人は別にそこまで気を使わなくてもいいかもしれないが、 スポーツ系の人の場合は栄養状態がモロに影響するので少しは考えた方がいい。 トレーニングの効率にも影響する。また、漫画を描くような人も これらの栄養が足りないと集中力が欠けがちになるし、 眠くなったりダルくなったりする。体くらいは健全にしておかないと辛い作業を のり切るのは辛かろう。描けないのを体の調子のせいにして現実逃避するという 最悪な事態からも逃れられる。栄養不全の悪影響はカゼや口内炎だけではないのだ。

ところで、そのへんで売っているトマトはわざと栄養がないように育てたものが多い。 ちゃんと熟すまで育てると味が濃くなりすぎて匂いがキツくなるからだ。 手間やコストもあるが、客の味の薄いのを好むという習性に合わせたことの方が 大きかろう。 だからあんなに色が薄いし、味も薄い。桃太郎トマトというのはその典型例である。 あんなトマトではパスタソースは作れない。 というわけで、トマトが食いたい時は前述のようにトマト缶をそのまま食う というのが案外おいしい。もちろん完熟のトマトが手に入るなら それに越したことはないのだが、めったにないし、あっても高い。 一方、輸入物のトマト缶はそこら中にあるし異様な安さで売っている。 400g缶が100円を切るなどザラである。 なお、念を入れて書いておくが、デルモンテのはうまくない。注意。 トマトのモノが悪いのか味が薄いし、酸味料のせいか味が不自然だ。

醤油を買ってきた。300mlで400円近くするクソ高いやつである。 当然原料は小麦、大豆、塩。加えて二年熟成。いわゆる今はやりのホンモノだ。 大して変わらんだろうと思っていたが、なめてみておどろいた。 甘いのだ。そりゃもちろんしょっぱいのだが、微妙な甘みがあり、 当然うま味も強い。材料は同じであるキッコーマンの特選丸大豆醤油 とも雲泥の差だ。美味しんぼのラーメンの回で 味の素を入れずにうま味を増す方法として 紹介されていただけはある。 熟成期間が相当に重要な要素であるということがこれでわかった。

2000年8月9日

さば。一匹100円。鮮度はあまり良くはないが、試しにしめさばにしてみる。 作り方は以下の通り。

  1. 三枚におろす。これ以降水には触れさせない。 両方の身はしめさばに、背骨部分は吸物にできる。 よほどの鮮度でなくては頭や内蔵は使えないので捨てよう。
  2. 塩を大量にぶっかけて30分置く。バットがほしい。
  3. 水気を吸水シート(リード社とかから出ている)でとる。 水で洗ったりしないこと。しばらくそれで冷蔵庫に。
  4. 酢に15〜30分(鮮度が悪いほど長く)つけて完成。保存は吸水シートで。

簡単でおいしい。市販のしめさばは塩につける時間が数時間、 酢も数時間なことが多く、保存性は優れていても味が抜けておいしくない。 この作り方なら簡単でしかもおいしい。保存も冷凍すればそこそこ持つ。 冷蔵なら3日程度が限度か。なお、魚の鮮度は腹の固さで判断する。 腹が固いうちは刺身にもできる鮮度と見ていい。

2000年8月8日

昨日は市場でハマチを買ってきた。カツオの予定だったのだが、 あまり安いカツオがなかったのでハマチになったのである。 旬ではないが、淡白な味が楽しめるだろう。 というわけで人をたくさんよんでみんなで食った。 おいしい。アラ炊きも煮すぎて失敗したとはいえ汁がすごくおいしい。 魚はいいものだ。次はいわし、あじといった小さい魚を大量に買って 保存することに挑戦しようと思う。

その時炊いたメシは起きてみると腐っていた。速すぎる。 泣く泣く3合を捨てる。やはり冷蔵庫に保存する手段を考えねばならない。 例のタッパーではマズいのでイヤなのだが、どうしようか。

野菜ジュース。カゴメ野菜生活100の赤いやつを買ってみる。 味が薄い。失敗だ。やはり緑の方に限る。 なお、コカコーラ社の「じょうずに野菜」の、特に黄色い方は安くておいしいので カゴメのものよりもおすすめである。 高野のジャンプで900ml250円前後で手に入る。 ただ、置いている店は少ない。

2000年8月6日

野菜ジュース。これだけではカロリーが足りない。 そこでミューズリー。では一緒に食ったらどうか。 というわけで実験してみた。 ミューズリーに野菜ジュース(カゴメ野菜生活100)をかけて食う。 しかし、かけて1秒後には後悔した。この世の終わりのような色である。 味も野菜ジュースの前では穀物の味などかき消され、 なにがなんだかわからない。失敗だ。

野菜ジュースは味、栄養、値段を考慮した結果、 カゴメの野菜生活100が最強という結論に達した。 伊藤園のは繊維を除いてあるので飲みやすいが、 いまひとつ野菜ジュースを飲んでいる気がしない。 かといって野菜オンリーのものはやはりおいしくない。 果物と野菜を多種類まぜて、塩も砂糖も入れていないものが好ましい。

今日の果物はキウイとマンゴー。キウイは10個200円。マンゴーは1個250円。 さて、前者のキウイは言うまでもなく激安だ。しかし激安だけに 当然痛みかけである。ブニブニしているがまだ食える。 貴重なビタミン源とさせてもらおう。 一方マンゴーだが、今日のはただのマンゴーではない。 長いこと探しもとめていた真赤なマンゴーである。 しかもデカい。並のものの1.5倍は重い。 切ってみると若干痛んでいるのか黒ずんでいるところもあるが、 全体が濃い黄色で香りもすごい。水気もあって、甘さが強烈だ。 妙に刺激的にすっぱいところがあるのがちょっと不気味ではあるが、 ともかくもおいしかった。文句のつけようがない、これがマンゴーである。

2000年8月5日

無脂肪乳というものを買ってみた。 低脂肪乳の上を行く脂肪のなさを誇る。 しかし、マズかった。 原材料が牛乳だけなので変なクリーム味やら バター味がしなくておいしいんじゃないかと思ったが、 何かが決定的に欠けているのかおいしくないのだ。 つまり牛乳の味はあの脂肪があってこそのものだということになる。

やはりゲリ。1リットルを一気飲みすると必ずこうなる。 ヨーグルトに路線変更すべきか。

今日の果物はマンゴー。メキシコ産の赤いやつだが、なんと2個258円だったのである。 もちろん古くなった痛んだやつだが、見た感じまだまだいける。 で食ってみるとやはりおいしい。プニプニして甘くてすっぱくて、 それ以上説明できないがまあおいしいのだ。が、今日のは少し水気が足りなかった。 古くなったからなのか、まだ熟してないものなのか。 確かに青いところも多い。真赤になったらさぞやおいしいのだろう。

野菜ジュースに頼る生活が続いている。加熱調理をする気にはとてもならないからだ。 メシもしばらく炊いていないので栄養が圧倒的に足りない。 それで野菜ジュースで補充することになるのである。 しかしおいしい。リットル300円もするのを忘れて一気飲みしてしまいそうだ。 メシさえ炊いていれば毎日1リットル飲んでも経済的に問題はないのだがな。


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