だだもれ

2015年10月27日

レイトレ。人に見せる機会があったので、無理矢理拡散反射を入れたら、 一発でどうにもならん状態になった。ザラザラでまるで収束しない。 まあそうなるとは思っていたのだが。 あまりに広い範囲から影響を受けるために、レイを何本飛ばしても 追いつかん。つまるところ低周波なのだから、 前もってデータ量を削っておけばいいのだが、 削り方に恣意が入らざるを得ない。 もちろん、現実問題としてはそれでいいのだが、 今はそういう現実の問題の前のことを考えているのであって、 今はまだそういう最適化を入れずに原理原則をそのままプログラムにするようにしたい。

とりあえず別のことをやるか。ブルームを入れないと絵が寂しくて仕方ないし、 レンズやセンサーのことも考えたい。 実用を考えるなら光源方向から辿るとか、環境マップを平行光源に変換するとか、 そういうことも考えないといけないのだが、平行光源を扱うには確率の扱いを ちゃんとしないといけなくなる。

つまるところ、レンダリング方程式を出さずにどれくらいの絵が出せるか、 という話と言ってもいい。初心者にCGというものの原理原則を知ってもらうのに レンダリング方程式から話を始める必要はないと、 今回やってみて思った。 放射輝度などのレンダリング用語もたぶん必要とは言えない。 今回は意識的にそれらの言葉を使わずに 理屈を組み立てながらプログラムを書いている。 たぶん点光源や平行光源よりも先に環境マップからの ライティングを行う流れになるだろう。

サイコパスの劇場版。なんでこんなに英語なんだろ。だが面白い。 悪役渋いし。それにしても、テレビ版の「これどういう世界なんだよ」感は、 この設定が多少でも語られれば薄らいでいたかもしれんな。

終盤の演説は面白くないなあ。

2015年10月26日

弟のこと。CEAが倍増に近い上昇。 サイラムザ初投与から3週間近く経っているので、 100mgでは抑えられないと判断して来週は標準量500を投入予定。 まだ効果が現れないだけならいいが、 まずは効くかどうかを確実に判定するために標準量で行くとのこと。 ダメならハーセプチン+オキサリプラチンで ともかくも緊急避難することになるんだろう。

仕事にならんが、仕事しなかったからといってできることがあるわけでもない。

教え方って難しい。 オタマは楽しく遊んでいるうちにできるようになるタイプではないが、 だからといって無理矢理教えてもダメだ。わかってはいたんだが反省しないといけない。 楽しくないとダメだ。ちょっとしばらく考える。

2015年10月25日

いいかげん日記の仕掛けを作り直さんといかん気がしてならない。 今時この見掛けではナメられる。 本当にプログラマやってんのか?と言われかねん。 つうか、そろそろそっちの分野にも多少触れとかんとマズいだろう。 まるでやる気はしないんだが。

ルパン見た。すごい品質いいがルパンだった。いや、ルパンなんだから ルパンでいいし、皆が望んでいるのはルパンなんだろうけど。

ルパンってこんなに物理法則の無視度合いが高かったっけか。 あんまり覚えてないんだが。最後にルパンを見たのはいつだっただろう。 カリ城を高校の時に中途半端に見た後に見たかなあ。 中学くらいの時にビデオで過去作をだいたい見たはずで、 その後はカリ城以外見てない気がする。大学の時に一個でも見たっけか。

鉄血がちゃんと面白くていい。なるほど序盤のうちにライバル同士は 会っておくべきだ。そういう構成に過去作の臭いを感じるのは いいのか悪いのか。たぶんいいんだろう。ガンダムなんだから。 私はガンダムだと思って見てないけど。

ひつじこが毎日逆子になっては戻るのを繰り返している。 なんでこんなに回るんだ?

2015年10月24日

レイトレを少し進めた。mtl読んだけど、拡散反射がないとほとんど意味がないな。 不透明なものはことごとく真っ黒になってしまう。

歯科医院の高楊枝通信。 昨日今日と読んでいた さらば歯周病も参考になったが、 こっちも考えるきっかけになっていい。 これが正しいかどうかは慎重に判断せねばならないだろうが。

虫歯の原因は酸だと言われてきた。 しかしこの歯科医は歯を塩酸に浸けておいてもさして溶けないことを 実験して確かめている。 酸は虫歯を進める速度を上げるが、それだけで虫歯になるわけではないのだという。 そもそも、実験室で虫歯を発生させることは誰もできていない、 という記述まである。それが本当なら虫歯に関する 基礎研究は全然足りていないということだ。

この医師によれば、虫歯の原因は 虫歯菌の活動で低酸素領域ができることと、 歯の内側と外側の間に電池が形成されることだという。 前者は、同じ素材に酸素が少ない所と多い所ができると、 酸素が少ない所で電子が抜かれ、抜かれた電子が酸素の多い所に 移動する。酸素は電子に飢えているので、そういうことが起こる。 そして電子が抜かれる化学反応で歯が壊れる。 鉄なんかではよくある事で、鉄の表面に微生物が膜を作ると、 その下が錆びる。これと同じだという。 また、一旦表面のエナメル質にこれで穴が空くと、 あとは象牙質とエナメル質の間に電気が流れる。 酸化還元の傾向が異なるものが電気を通すものでつながっていれば、 その間に電気が流れて、化学反応が起きる。 象牙質とエナメル質は性質が違うので、 その間に電気が通れば化学反応が起きる。 象牙質から電子が抜かれてエナメル質に移れば、 象牙質が破壊されることになる。

対策は何か。まず最初に微生物を除くこと。 そうすれば低酸素領域ができる問題はなくなる。 次に、電気を通りにくくすること。 酸性でH+がたくさんあると電気が通りやすくなるので、 重曹で中和する。実際、唾液には炭酸イオンが入っており、 これは重曹と同じだ。重曹でうがいをするのは 唾液を補充するようなものである。 また、虫歯を作る菌は酸性で活動するタイプの菌なので、 中和すれば活動を抑えられ、そうすると酸素も使わなくなるから 一石二鳥となる。

最近、虫歯と虫歯でないところではレーザーの透過率が違うことを利用した、 虫歯検出器が使われている。ダイアグノデントと言うらしい。 20万ほどするし、それだけで虫歯かそうでないか断定できるものでもないので、 どこの歯医者にもあるというわけではないし、 下手にそれだけで断定されても困るのだが、有益らしい。 「虫歯度」ともいうべき連続の数値で見られるということは、 改善や悪化を評価できるということだ。腫瘍マーカーのようなもので、 何をしたら上がって、何をしたら下がったかがわかるということになる。 普通の歯医者はこれを虫歯か判断するために使っており、 数値の変化を追うなんてことはしないのだが、 この歯科医は重曹うがいがどれくらい効いているかを判定するのに 使っている。自分の娘でも実験していて、 あからさまな虫歯が3年かけて回復しつつあることをブログに書いていた。

インチキにしては症例が多い。書き方が若干攻撃的な臭いもするが、 夏井医師ほどでもない。末期症状な患者も多いらしく削っている症例も多いから、 何がなんでも保存的というわけでもない。 これはちょっと実験してみたくなるぞ重曹。 しかし、ダイアグノデントによって推移を細かく見られるという 前提があってこその治療方針で、 変化を追えない状況で経過観察するのは危険すぎる。

3年間重曹うがいをし続けた挙句治らなかったので普通に削った、 というブログがあった。痛みが出るくらいの虫歯になると 治らないのは間違いないようだ。もっとも、進行したから削ったわけではなく、 別件で歯医者に行った際に削ってしまっただけっぽいので、 重曹によるかどうかはともかくとして進行は止まっていたのだろう。 3年止まってりゃ結構なもんだという気はする。

なお、重曹はうがいだけにしておくべきらしい。それで歯磨きなんてしようものなら、 歯が削れてしまう。

歯周病についてはあまり書いていなくて、「歯医者で掃除」だそうだ。 これは「さらば歯周病」と同じ結論である。 何より予防が大事、というのも同じ。 ただ、そっちは虫歯はさっさと削れという話だったので、虫歯に なってしまった時の対応はかなり違っている。

糖質を抑える。飲み食いしたら重曹うがい。 歯みがきはそれなりにやる。 そして定期的に歯医者。こんな感じだな歯に関しては。 最終的に深刻なのは虫歯よりも歯周病の方で、 そっちは重曹は効くまい。なにせ菌は歯茎に隠れている。 歯石そのものがアレルギー反応を起こさせる という話になれば、菌を殺せたとしても意味はない。 それに歯周病の菌はアルカリ好きなので仮に届いたとしても逆効果だ。 歯茎の骨を壊しているのは自分の免疫細胞であり、 こいつによる炎症を止めない限りはどうにもならないのである。 そして、現状炎症を止める手段としてはっきりしているのは 歯石を取ることだけっぽい。

歯磨き粉に入っている界面活性剤は歯垢を壊すのに必要、という意見があった。 口内の細胞にとっては毒だが、それでも歯垢を除く方が優先する、 ということだろうな。 でも重曹でいいや。今まで何も使ってなかったんだから、それよりはマシだろう。

2015年10月21日

何年かぶりに歯医者。リンパ節の腫れは問題ないという。 左右下顎の親知らずは、対応する上顎の親不知がないので 機能的な意味は持たず、もし炎症を起こすなどの面倒があるなら 抜いてもいいだろう、とのこと。 抜かずにおくことで、後で隣の奥歯がダメになった時の選択肢が増える ということもあるが、インプラントしてしまえば関係ないらしい。 とりあえずかぶっていた肉がなくなったこともあって ゴミが溜まりにくくはなっているため、 すぐに抜く気はない。

で、歯石が溜まっていたので掃除。下半分だけ。上は次回。 そして肉をかぶっていた方の親不知に虫歯発見。 次回削るらしい。麻酔が不要なレベルの浅さなのでまだ良かったが。 そしてそれよりも、レントゲンを撮った結果が問題だ。 初期の歯周病だという。歯茎の骨が1-2mm本来のラインより下がっている。 こんなことを調べたのは産まれて初めてなので、 これがいつからなのかはわからない。 ともかくも、原因となる歯石は取ってもらえたので、 しばらくは進行しないと思われる。 今回ほど歯石取りが痛かったことは未だかつてなく、 それは歯茎の中にあった歯石を取ったからだという。 何年か前に矯正した時に何度か掃除してもらったが、 たぶんその時に奥の歯石を取らなかったんじゃなかろうか。 あの当時は糖質食べまくりで歯磨きも毎日していたか怪しい状態だった。 曖昧な記憶ではあるが、 当時の方が歯石掃除後の「スキマができた感」は大きかった気がする。 今回は派手に中まで取った割には舌で触った時の違和感が小さい。

ともかく、良い歯医者が見つかったのだから、 定期的に行くとしよう。年一回写真を撮れば病状が悪化しているのかどうかが わかる。次は半年後くらいには行きたい。

歯周病の原因は歯石だという。歯石が最近の巣になっているからだ、 という説はすでに古く、歯石の中の細菌は死んでいるそうだが、 歯石という異物の存在自体が炎症を呼び、 それが骨の破壊を呼ぶということのようだ。 異物があれば炎症が起き、組織が破壊される。 そこに細菌やら毒素やらが存在する必要はない。 なお、歯石ができないようにする最高の手段は、糖質制限だ。 歯磨きには限界があり、手間もかかる。 歯石を除去するのも、一定以上深くなると歯肉を開いて洗わない限り 十分には取れない。 そもそも歯石ができにくい口内環境にするのが一番楽で、 それには糖質制限に勝るものはあるまい。

この虫歯、ごく浅いこともあって、治さないで経過観察した方が使える 気がしてきた。まず、虫歯がある状態であるならば、定期的に歯医者に 行こうという気になる。また、糖質を食う気が確実に失せる。 ただ、今回見つけた歯医者とは良好な関係を保ちたいので、 治す雰囲気になるようなら治してもらっても良かろう。

2015年10月20日

オタマが慢性的に鼻詰まりと咳。 慢性的に気道の感染あるいは炎症があるのだろう。 アレルギーの疑いもある。 いかにも漢方で治せそうな症状だ。 西洋薬でも症状は緩和できるだろうが、 病院に行くレベルではないし、 市販の西洋薬が効くとは思えない。

柴胡清肝湯合補中益気湯、というあたりが有望だが、 生薬が20種類をこえるし、足りない生薬も多い。 柴胡清肝湯だけでも15種類で、やはり足りない。 四物湯+柴胡甘草忍冬桔梗山梔子黄ゴン、 というくらいで効かんかな。

家にない生薬は、牛蒡子、薄荷、瓜呂根、黄蓮、黄柏、連翹。 炎症時に使える生薬ばかりだから買っておいて損はないのだが、 さてどうしたものか。

オタマは昨日から斜め懸垂と、少しばかりのジョギングが日課になった。 雲梯にぶらさがってもらおうと思ったが、腕力と根性がなさすぎて 無理なのでまずは斜め懸垂。しかし、 体が寝てしまうような角度ではダメなので結構起きてる感じ。 まあおいおい負荷を上げていくしかないか。 今は低負荷で回数を増やす感じの方がいいだろう。

2015年10月19日

ヴァイオリンというやつは、 中途半端に弾くとかえって飢えが激しくなる。 5分弾くだけなら、ただままならない感覚だけで苦痛だから、 それで終わる。だが1時間も弾くと体の感覚が少しは戻ってきて、 自分の良い所も見えてくる。例えば昔よりも音程と音色は遥かに良い。 だからこそ、上達したくなる。全ての音をノイズなく、純正で響かせたい。 だが、上達させるための時間はない。 うまく弾けない所を壊れたCDのように反復したくても、 それをやる時間がない。 仮に一日それができたとしても、 それを継続できなければまた元のできない状態に戻るのであって、 空しさしかない。弾くのが楽しいから弾く、という単純なものであれば 良かったのだろうが。 そしてオタマがヴァイオリンをやめたとなれば、 私が練習する大義名分が完全になくなる。単なる私の欲望でしかない。

金があれば多少は解決できるんだがな。例えば音を出し放題な 住環境は金で買える。

オタマにはヴァイオリンを弾けるようになってほしいなあと思う。 やはり、もっとヌルくして続けることを優先すべきだったのだろうか。 だが、あれほどやる気がないままで無理矢理続けるのが 正しいとも思えない。 ヴァイオリンでなくていいから練習することを練習することが必要だと 私は思うが、ヴァイオリンよりもマシなものを探す方が良いのだろう。 とりあえず飛び箱をやることになった。 一定のところまでできたら縄跳びなり鉄棒なり自転車なりに 変えるのだろう。それはそれで有意義だ。 私は小さいうちから一つくらい 「もうこれくらいでいいかな」がない類の事を練習してほしいと 思っているが、それは私の勝手な考えだ。 習い事というのは教育上の目的をもってやらせるもので、手段だ。目的ではない。

娯楽が多すぎるのか。もしテレビを見ることができず、 iPadもなかったら、何か一つのことを黙々とやり続けるような状態に なっていただろうか。時間をつぶす道具が多すぎるのではないのか。 いや、それらの道具が家にあるのは必然だ。そういう時代でもある。 それはコントロールできない。それらがある上でどうするかだ。 うまく行かないからといって文明のせいにするのは間違いだろう。

給料で改善することもあるのであれば、給料を上げることを 考えるのも悪いことではないんだろう。 私の価値を上げるには、私はどんな能力を身につけ、 どんな仕事をしたらいいのだろうな。 しかしまあ、もしこれ以上給料が欲しければ転職以外に手はないわな。 ほぼ上限に達したと考えていい。 人に仕事をさせる仕事を本業とすることは私にはできそうにないし、 金に結びつく方面での技術力が自分にあるとも思えない。 何かの分野で世界一になれそうな気がしないからな。

ものすごくプログラムが上手になったとしても、 今の倍払ってくれる会社があるとは思えないし、 金のことなんて考えるだけ無駄か。 それこそ自分で商売を始めるくらいのリスクを取らねばならんのだろうが、 その才能があるとも思えん。

2015年10月15日

オタマのバイオリンが終わったっぽい。 今日はバイオリンを持つ前に泣いてだだをこね、 そのまま21時を過ぎたので終わりとした。 「練習しない日があったらもう教えない」 という話でやっていたので、 そう簡単に歩み寄るわけには行かない。 ただ今日は夜になってから歯医者に行ったこともあって 条件が悪かったのは確かだし、 バイオリンを持ちはしなかったものの、 その前の予備練習は途中までやった。 多少の手心を加えてもいいとは言える。 しかし問題はそれ以前のところにある。

オタマにバイオリンを好きか嫌いかと尋ねると、 迷うことなく嫌いと答える。 練習したいかしたくないかと聞けば、 当然したくないと答える。 私の言うことを聞いて真面目にやるかと聞けば、 やらないと答える。 にも関わらず、バイオリンが上手になりたいので 続けたいのだそうだ。 激しく矛盾しているが、本人はそれをおかしいとは思っていない。 5歳の論理思考力というのはそういうものなのだろう。 そして、そんな状態で練習をするので甚だ効率が悪い。 やれと言ってもやらないし、 直されると機嫌を損ねてわざと間違える。 できないことをやるのが練習だと言っても、 できないことはやりたがらない。 自分でできると思っていることだけをやろうとする。 うまく行かないと、咳をして具合が悪いアピールをしたり、 足が疲れたと言って座りこんだり、 しまいには泣き出す。 泣きながら弾くならいいが、泣いている間は絶対に弾かないし、 返事すらしない。 「そんななら面倒くさいから教えるのやめる」と言うと、 さらに泣いて、それは嫌だと言う。 もちろんだからといって練習するわけではない。 腰を据えて話をしようとすると、鼻水を吸うだの、トイレに行くだの、 だっこをしろだのと話を逸らして逃げようとする。 子供というものはそういうものなのかもしれないが、 これで物を教えるのはなかなかに難しい。 それにこの泣きは屈辱由来だろうしなあ。 自分が下手であるという現実を屈辱に思って泣くとか、 私が言うことに従わされることを屈辱と感じて泣くとか、 そういう臭いがする。 練習してないことはできないのが当たり前という意識がない上に、 人に従うことを負けだと思ってるんじゃなかろうか。

靴をはくとか、尻を拭くとか、箸を使うとかいうことは、 必要に迫られればやるし、やればできるようになる。 それほどの訓練が必要なわけでもない。 もしなかなかできるようにならないのであれば、 それは単に時期でないだけだ。時を待てば良い。 時計を読むとか、字を書くといったことはそれよりも若干面倒で、 必要に迫られる感じにもなりにくく、必要な訓練は大きい。 しかし、時計なら一日に2回も読ませていれば だんだん慣れてくるし、字は一文字づつでも覚えていけば良い。 一回の訓練時間が短いし、訓練の機会は一日に何度でも訪れる。

バイオリンはどうか。これが恐ろしく厄介だ。 まず必要性なんてどこにもない。 その上訓練はまとまった時間やらないと効果がなく、 しかも、適当にいじって遊んでいればだんだん慣れる、 というわけにも行かないから、かなりの気合がないと続けられない。 ある程度は正しいとされるやり方に従わねば上達は見込めない。 準備としてドレミで歌ったりする必要もあり、 バイオリンを弾いている感じのしない地味な訓練も強制される。 真似ができる器用さがあるなり、 教師に服従する忍耐があるなりすればいいのだが、 どちらもないとなると教え方をよほど工夫せねばならなくなる。

ちと古いが、「拳児」の1巻で祖父が厳しく教えすぎて主人公が泣き、 そこで練習が終わりになるシーンがある。 おおむねああいう状況だ。 漫画ではその後落ちついた後に祖父がやさしく話をし、 次の日の朝には主人公が自発的に練習をする。 残念だが、オタマの場合はたぶんそうはならない。 根本に「やりたい」「上達したい」という欲求があるわけではないからだ。 たぶんだが、こいつは私に何かを教わっているという 状況を求めているだけである。 バイオリンそのものにこだわりはない。 私は結果として上達してくれるならそれでもいいと思っているが、 ちと難しい。

教え方の工夫が足りないのはあるだろうし、私の忍耐も足りんのだろうが、 これ以上労力をつっこむのはしんどいなあ。 音感などの問題はあるが、 もう少し論理思考力が育つまで待った方がマシかもしれん。 自分がおかしなことを言っていることがわからないので、 話にならない。

時期を待つことになるかもしれんな。 しかし、待っている間に1/8の楽器が使えないくらいに体が育ってしまえば、 使える1/4の楽器がない以上続けることはできない。 そんな状況で5万も払ってバイオリンを買うのは馬鹿げている。

それはそれとして、私バイオリン弾きたいなあ。 ひつじこに教えて二人で弾けたらいいのになあ。

夜、オタマの歯に白くなっている所があるのが気になるとひつじこが言うので、 近くの歯医者に連れて行った。 結論から言えば、虫歯になりかけである可能性はあるものの、 明らかな虫歯はない、とのこと。 ただし下前歯の裏に歯石がついているので、これは取ってもらった。 そしてついでなので、溝に樹脂を埋めたりフッ素を塗ったりという 予防措置をこれからやることになった。 4回ほど通うことになるし、フッ素の効果は3ヶ月程度なので、 それくらいの周期で通ってメンテしてもらう感じになる。 次回はレントゲン、唾液検査、そして樹脂コーティングをオタマの 我慢度合いに応じた本数やる予定。

そこの歯科医は子供相手に特化してるんじゃないかと思うくらい 対子供仕様でびっくりした。 待合室のおもちゃの数は今まで見た中で最強。 子供を怖がらせないよう、細かい所まで配慮されている。 歯石を削る時も、吸引ノズルだけを口に入れて慣れさせ、 水が出る奴だけを口に入れて慣れさせ、 というふうに段階を踏む丁寧さ。 これは当たりを引いた気がするな。

ついでだ。私も今度見てもらおう。リンパと親不知の件で。

2015年10月14日

弟のリンパ球が少ない。1000しかない。と言っても、 私は自分のを測ったことがないので、それが どれくらい少ないのかはよくわからないわけだが。 さて問題はリンパ球を増やす方法があるのかどうかだ。 調べた範囲で出てくるのは、 リラックスすると増える、筋肉が増えると増える、体温が上がると増える、 よく寝ると増える、の4つくらいである。 リラックスはちと難しいが、それ以外は実践できる。 ただし、リンパ球が増えたとして、それが戦いを有利にするかはわからない。 理屈上有利そうだし、少ないとマズいのはわかっているから、 たぶん有利だろう、ということくらいしか言えない。 やってみて損はないと思うなあ。

まずは自分で試すか。しかし、 白血球分画を自費で測ってもらう方法がないと仕方ない。 血液検査キットは分画はわからないからな。 つきあいの深いかかりつけ医なるものは私にはいないしなあ。

ひつじこ健診。新米助産師が逆子と判定したが、その後の超音波で否定される。 ひつじこの感覚が正しかった。良かった。

帰り、ひつじこが糖質欲に囚われたのでゆで太郎でそば。 うまいが、食べた直後から胃にもたれ感。しばらくダルかった。 いかんなやはり。 そしてひつじこは体重が1kg増加。グリコーゲンをせっせと作って蓄えたようだ。 私もここのところ61kg未満だったのに62kgもある。

オタマのバイオリンはいろいろと試行錯誤している。 メリーさんのひつじ、かえるのうた、に続いて、 ここ数日は「ちょうちょ」。イ長調でミ始まり。 この曲の目的としては、ラドミのジャンプ、小指の多用、曲を長くする、 といったあたりだ。そしてとにかく曲が覚えられないので、 音感の訓練も兼ねて、毎日ドレミで曲を紙に書かせている。 ミドドレシシ、みたいな。あとは、他人を観察して同じことをする訓練として、 私が弾いてるのと同じ指、同じ弓で音を出させる訓練。

カタカナの練習を別途ひつじこにお願いしたいな。 書くの遅いし、ひっくり返ってる字も多い。 いやでもまだ早いかなあ。

練習は嫌いと言うどころか、バイオリンそのものが嫌いと言うオタマだが、 なぜかやめない。さて今後はどういう順序で行こうか。 音程や音階の概念が怪しすぎるので、しばらくはちょうちょと同レベルの曲を いくつかやるべきだ。 イ長調限定で、A線E線の9音だけ。曲によってドの指の位置が違うなんてのは 到底受け入れ難いし、D線を使うと3指の位置が絃によって違う状態になって混乱する。

アンパンマンの最初は行けるんだが、第三に上がらないと最後まで弾けないので ダメだな。でも最初だけでも弾けるというのはテンションが上がるかもしれん。 アンパンマン大好き、の奴は最後まで行けるので、 そのへんが中期目標になるのかな。

こいつ、先生につけたらどうなるんだろ。全然ダメになる気もするが、 なにせプロなわけで、こんなオタマでもどうにかできるのかもしれん。 金と手間を払って博打をやるべきかは迷い所だ。 いや、でもまあ、無理だろな。週一回30分とかでどうにかなるとはとても思えない。 もし先生につけても、家で練習する残り6日は私なわけで、 たぶんどこかで矛盾が起こる。 それに、オタマはどうもバイオリンそのものよりも、私に何かを習うことに 価値を見出しているような気がする。実際ピアノでもいいみたいだし。

あと半年だろうな。6歳になる頃には身長が117cm程度にはなる。 そうなると1/8では小さい。1/4が必要になるが、 それに意味があるくらいに上達していなければ買うのは無駄だ。 1/4の楽器は実家にあったが状態が悪くて使い物にならなかったから、 買うしかない。6歳の誕生日あたりで判定することになるんだろう。 どれくらいで良しとするかはその時のノリ次第だろうが。

私が好きな指慣らし。 ふとプロのを聞いてみたのだが、別物っぷりに驚いた。 たぶんプロのを聞いたのは初めてだ。 私は7歳の頃の記憶だけで弾いているので、細部が相当違ってる。 そんなアレンジ一体どこで混入したんだ?最初から アレンジされたものを覚えたのか、 30年の間に気がつかないうちにアレンジしてしまったのか。 というか、私はこれをバロック扱いしてない。

わかった。鈴木教本のアレンジだ。ピアノ伴奏作る時にいろいろダイナミックに して映えるようにしたんだろう。

と思ったが、 いろいろ聞いてるうちに、元々の楽譜のままと思われる演奏でも かなりアクが強いものがいくらでもあることに気づいた。 というか、上に挙げた奴がむしろ変で、 私が覚えてるのに近いのもある。 ミッシャエルマンの演奏はかなり鈴木のに近い。

これは楽譜を見ないと解決せんな。

楽譜見つけた。ミッシャエルマンの奴が魔改造だ。 鈴木はその流れなんだろう。 原典はもっとどうしようもなくバロックで、 そりゃビバルディだもんなと思う感じだった。 気の利いた見せ場なんてあるわけもないし、 妙にロマン派な和音で色気を出したりするわけもない。

魔改造版の楽譜もあった。ハンガリー人ヴァイオリニスト Tivadar Natchezによるものだ。これが鈴木の元ネタというわけだな。 鈴木本以前からミッシャエルマンのように、 ピアノからオケに伴奏を直す手間をかけてまでこっちで演奏している人もいたわけで、 見せ場のあるアレンジを求める人は多かったということだ。 そしてそれがバイオリン教育上も望ましかったと。

2015年10月13日

金曜、オタマが腹痛、嘔吐、発熱、咳、鼻水とさんざんな感じの風邪をひいた。 日曜は運動会なので、何としても治さないといけない。 病院に行くべき危険な兆候もないので病院には行かなかった。 漢方を試すにも苦いと飲んでくれないので断念。 小柴胡湯と半夏厚朴湯を混ぜたのものを作ったのだが。 しかし考えてみれば ココアを混ぜれば大抵は飲んでくれるわけで、それを忘れていたのが敗因とは言える。

腹痛や嘔吐が絡んだ危険な病気としては、腸重積がある。 腸が詰まる病気で、24時間以内に治療しないと腸が壊死して 腸を切除する手術になる。間欠的な腹痛と、嘔吐、血便が特徴的。 6ヶ月から2歳の子に良く起こるが、5歳くらいでも起こることがある。 オタマがこれでないという保証はなかったわけで、 リスクを考えれば病院に行っておく方が良かったかなと後になって思う。 しかし、二日後が運動会で緊張していること、 かなり胃に近い部分が痛むこと、そもそも風邪を引いていること、 などもあって、他の病気を疑う理由はあまりなかったとは言える。 また、吐き気の原因は脱水による高ケトン血症(いわゆる自家中毒)が疑われ、 実際OS-1を飲ませたら吐き気は引いた。 発熱で食欲がなくなってあまり水分を取っていなかったせいだろう。 なお、腸重積の何割かは風邪の後に来るので、 風邪であることは腸重積を疑わない理由にはならない。 普段と違う腹痛であることもあって、 安全を考えればやはり行っておいて良かったかなという気はする。

土曜日はだいぶ元気にはなったが、やはり風邪。 しかしそんな中小さい時に仲良しだった子が 近くの公園に来るという知らせがあり、 公園に連れていくことにした。 まあ元気は元気なのでいいんだが、悪化させないように 気を配る必要がある。 ココア小柴胡湯を用意。念のためシノンにも。

日曜、シノンが激しく発熱。39度。 普段裸で服を着たがらないほど暑がりなシノンが 布団の中で大人しく寝る状況。 オタマの奴が遅れてきたようだ。 ひつじこにべったりで、ひつじこも消耗。結果逆子。 骨盤あたりが冷えている。疲れて代謝が落ちている。漢方的に言えば裏寒。 なので乾姜多めで補中益気湯。 シノンには引き続きココア小柴胡湯に葛根湯を混ぜて飲ませたが効いたかは不明。

月曜、シノンあっさり回復。オタマも運動会に行けるレベルに元気。 回復早いなあ。薬が効いたかはわからんが。 運動会は今年から敷物での場所取りが禁止されて、 去年に比べてはるかに快適になっていた。 「今年はあまり人が来てないのか?」と思うくらい隙間がある。 去年は人が通るのも辛いくらいぎっしりだった。 それくらい敷物による空間の無駄が大きかったということだろう。 近隣で場所取りしやすい人達はきっと抵抗したんだろうが、 今年の運動会役員の人々が押し通してくれたのだろう。大したものだと思う。 それはそれとして、ひつじこの言うように運動会そのものがいらないんだがな。 体調を崩したのも運動会と無関係とは思えないし、 妊婦や乳幼児がいる家庭の負担は大きい。 半分くらいの親は行かない、という感じなら私だけ行くとかで済ませるのだが、 完全に親が行くのが前提になっている。 別に運動会が教育上有益とも思えんしなあ。 しかしまあ、幼稚園にイベントをやってほしい家庭も多いのだろう。 家でイベントを用意することを負担に思う親もいるだろうし。

オタマの風邪はまだイマイチ治らない。シノンが追い抜いた感じだ。 元々感染しやすく炎症しやすい体質なのが悪いんだろう。 一貫堂の柴胡清肝湯を長期にわたって試すのが本当はいいんだろうが、 あんなに生薬数が多いものを調合するのは手間がかかりすぎる。 毎日煮るのも大変だ。しかもココア味にしないと絶対に飲めない。 何か近い効能を持っているもっと楽なものはないものか。 黄蓮解毒湯+四物湯+柴胡甘草+薄荷連翹牛蒡子天花粉桔梗。 1ヶ月分くらいゴソッと調剤して小分けにしてしまえば手間は最小化できるわけで、 そうすべきか。完全には混ざらないので日によってバラつくが、 さしたる問題ではなかろう。

弟、パクリタキセル2回目。 てっきりまた運動障害が出ると思って、 副作用対策をやれる限りやってもらうよう言えと念を押しまくっていたが、 何も出なかったようだ。よかったと思うが、ではあれは一体何だったのか。 単に今回の副作用対策が効いたから、であればいいのだが、 医師的には「やってみて出ればパクリのせいとわかるからとりあえずもう一回」 という感じで、特に何もしてもらってなかったっぽい。 まあビタミンも牛車腎気丸も効くかどうかかなり怪しいからな。 運動障害が二日で抜けたこともあって、さして重視しなくていいという判断か。 でもサイラムザの副作用にそんな激しいのあったか?出血とか腸に穴があくとか、 そういう感じの副作用しかなかった気がするのだが。

ともかくも、30mgのパクリタキセルがさしたる害もなく腫瘍を抑えてくれるのであれば、 そんなに楽なことはない。本当に副作用が何も出ないのであれば しばらくは時間が稼げる。

しかし状況は全く予断を許さない。9末のDupan2は640と10日前に比べて 倍増している。10日前の測定は別施設なので信頼しないとしても、 同じ施設で測った一月前のもののやはり倍だ。 倍加時間1ヶ月というのはやはり相当に凶暴な癌である。 薬が効かなくなったらひとたまりもない。乳癌のように温和な癌とは話が違う。 ただ薬は効きやすいのでまだどうにかなっているが、 使える薬がなくなれば終わりだ。

Dupan2が640というのは、発見時の2500に比べれば低いものの、 あからさまに腫瘍が残っていた1月の手術前よりも高い値だ。 これはつまり、最初にがんセンターでやったDCFでガツンと殺されたのが主に Dupan2産生細胞で、残っていた原発巣は主にCEA産生細胞、 ということになるだろう。原発巣を切り飛ばした結果、CEAは大幅に減った。 その後肝転移と一緒にCEAも増えてきたが、Dupan2の増え方の方が激しい。 こいつはDCFが効いた奴であろう、と言える。 さて、肝転移はどっちの細胞なのだろう。 肝臓の病変を焼いた時にCEAとDupan2のどちらが落ちるのか、ということだ。 体にダメージがないなら今のうちに肝臓の病変を焼いておくべきな気がする。 主治医的には今回の薬が効くかどうかを確かめてからCTを撮りたいらしいので、 もう2週間くらいは待つことになるのだろう。

つうか、発見時2500ってことは、今の腫瘍量はあの時の1/4もあるってことなのか? 2ヶ月放っておいたらあの時並の腫瘍量になる、 ということだとしたら相当にヤバい。 もしサイラムザ+パクリタキセルで止まらないという判断になったら、 一旦強力にオキサリ+ハーセプチンで腫瘍量を減らさないとマズいことになる。

こんな状況だが、弟はなにやら落ちついて生きているようで、それがすごいと思う。 CTを撮るにしても、腫瘍マーカーを測るにしても、 もし悪化していたらと考えたらそれだけで私なら眠れなくなるだろう。 しかし弟は淡々と「状況知らないとどうしようもないし」と言う。 肝が据わっているのか、まさかあきらめているのか、 あるいはこの状況に及んで悪いことが起こらないと楽観しているのか。

ひつじこが疲れている。オタマとシノンはまだ風邪だ。 漢方効いてんのかなあ。さっぱりわからん。 ひつじこは効いていると感じているっぽい。 オタマとシノンの場合は「薬がなければ何日、薬があれば何日で回復」 という差が統計的に出せないし、本人の意見も聞きようがないのでよくわからない。 ただ、比較的元気に外に遊びに行けたのは確かだ。

どうにか私自身が効果を実感したいな。 そういえば、運動会の前日あたりはのどや鼻の奥に違和感があったので、 忍冬20柴胡3升麻3甘草2桔梗2を煮てひつじこと二人で飲んだ。 配合にさしたる根拠はない。忍冬メインで辛涼解表なものを適当に混ぜ、 消炎去痰に桔梗湯を合方しただけだ。しばらくしたら違和感が消えていた。 今回もオタマやシノンが結構ひどいことになっている割に私は巻き添えを食っていない。 効いたのか? 一方、しばらく試していた通導散はイマイチ効果が実感できていない。 便は出るが、それだけでは意味がない。大黄だけでも同じ結果は得られる。

2015年10月07日

下顎のしこりがまだ消えない。 8月に智歯周囲炎を起こした時の リンパ腫大だと思うのだが、 さすがに気になるな。 硬さ、可動性、縮小したか否か、 などで悪性の確率が変わってくるらしい。 硬さはスーパーボールよりは柔らかい。よく動く。 小さくなった。というわけで、たぶん危なくはない。 しかし病院で全身検索してもらうのもいい気はする。

漢方は効くんだが、発展する気は全くしない。 多成分系の薬の研究は真面目にやると金がかかりすぎる。 エビデンスの蓄積も困難だ。 生薬の値段が上がって保険でやれなくなれば、 規模は激減するだろう。

防風通聖散は痩せるか。 代謝を上げる感じはなく、むしろ冷やすように見える。 それに反発して体が熱を出すようになる、という理屈だろうか。 ただ、毒を出す効果はあるんだろう。 汗、小便、胆汁から大便、痰、と出せる経路全部から出す感じになっている。 麻黄石膏滑石山梔子で利尿、麻黄防風荊芥連翹薄荷で発汗、 大黄芒硝山梔子で胆汁排泄及び排便。桔梗が去痰。 短時間で痩せたと言っている人がいるようだが、 大便が溜まりやすかったのが治ったか、 同時に食や運動を改善したか、 むくんでたのが治ったか、 そんな感じじゃなかろうか。 体脂肪を燃やす効果が強いようには思えない。 しかし、一貫堂の使用量は少なかったみたいだし、 それくらいならアリなのか。 一日量30gで、その半量が防風通聖散だとすると、 ツムラの一般売りの奴と同じくらいだ。 ここの所実験している通導散において大黄3g、芒硝3gとか 入っていてこのくらいの下痢であることを考えると、 大黄0.75に芒硝0.35では普段から下痢気味な人でない限り問題が 起こることはないだろう。逆に言えば、そもそも効かないんじゃねえの そんな量じゃ、という話にもなるのだが、 薬は少し使う時と多く使う時では効き方が異なることがあり、 単純に用量と効果が比例するわけではない。 効くのかもしれんとは思う。 でも食う物を見直すのが先だろうよ。

抗癌剤は低用量でダラダラと続けるのが良くない、と主流派の医者が言っている。 理由は、それが効くという証拠がないからだ。 効く証拠がない治療は実験であり、 実験は臨床試験でだけやるべきだ、という世界観である。 そして、効かないのであれば、そのような毒を注入する行為はさっさとやめ、 残された時間の苦痛を緩和し、有意義に過ごすことを優先すべきだ、とも言う。 つまり、死を受け入れろということだ。人は皆死ぬのだ、 と多くの医者は言う。

これは間違っていない。正しいと言ってもいい。 しかし、多くの人にとっては受け入れ難い。 これを受け入れさせるのは医学というよりは宗教の領分だろう。

仮に低用量でやることが全く効かないとしても、 経済的、時間的、体力的な害が十分に小さく、 それによって気力が保たれるのであれば、それは治療として成立するように思われる。 毎週飛行機で遠隔地まで行き、数時間の点滴を受け、 副作用によって体を蝕まれ、月に10万もかかるような治療なのであれば、 相応の効果がなければならない。 しかし、もっと軽い負担で済むのであれば、「まだ治療をしている」 ということが救いになることは多いのではなかろうか。

もちろん、この考え方が医学として論外なのはわかる。 問題は効くか効かないかであって、効かないことをするのは医療資源の無駄だ。 病院は助けるための場所であり、助けられない人に関わる時間はない。 助からないとなったら自発的に病院を離れるべきだ、と言う人もいて、 社会的にはそれは正しい。 また、この領域を埋める治療の多くがインチキなのも確かであり、 非標準治療を完全否定して禁止すれば、そのようなインチキの被害に あう人は激減するだろう。標準治療で助けられる人がインチキに走って命を落とす 悲劇も減る。このメリットは社会全体で見ればかなり大きい。 また、まやかしの希望で人生最後の貴重な時間を損うのは 人生の質を落とすことになる、というのも正論ではあるだろう。 多くのフィクションにおいても、 死を受け入れ、残った時間を有意義に使うことは共通して 美徳とされているように見える。

だがな、綺麗事では済まされんのだよ。この問題は。 経済的時間的体力的な負担が軽い治療は現実に求められている。 低用量抗癌剤治療は、もしそれに効果があるならば、 この選択肢としては非常に有力だ。 量が少ないから薬代は安くなるし、 保険で使う薬の範囲なら保険や高額医療精度の恩恵も受けられる。 点滴時間は短い。副作用は軽減される。 現実には、やっているクリニックが遠くにしかなくて 交通費と時間がべらぼうにかかることが多いが、 それは治療法がメジャーになれば解決する問題だ。 治療法そのものが持つ欠点ではない。

その意味で、標準治療の副作用を拒み、かつ、 無治療という選択肢も取らないのであれば、 効くにせよ効かないにせよ低用量抗癌剤治療は良い選択肢になると言える。 少なくとも他の代替療法よりははるかにマシだ。 そして、全く効かないということは断じてない。

弟はオキサリプラチン+ハーセプチンでは腫瘍を抑えられていたが、 オキサリプラチンを外した途端に腫瘍マーカーが跳ね上がった。 オキサリプラチンが効いていたということだ。 オキサリプラチンは通常の1/4以下の量であり、 低用量抗癌剤治療と言える。 だから、効かないということはない。 少なくとも効果はゼロではなく、その時点で他の代替療法に勝る。

もちろん、腫瘍マーカーが上がるままに任せて無治療の方が 長生きするという可能性は捨て切れない。 低用量であっても副作用はあり、それが寿命を縮める可能性はあるからだ。 しかし現状、許容できる副作用である限り、腫瘍マーカーを 抑えることを優先するのは理にかなう。 また、標準でガツンとやる方が効果が大きい可能性も捨て切れない。 おそらく腫瘍は相当に縮小させられるだろう。 だがこの量のオキサリプラチンですら痺れが出るわけで、 4倍もつっこめばかなりの確率で継続不能な副作用を受ける。 それに見合う縮小効果が得られれば良い、と言えるかもしれないが、 しかし、それで治るわけでないのは過去の統計が証明しているし、 縮小による延命効果などむなしいものだ。

癌が1cmの大きさであるとする。 1024倍の1kgになると死亡するとした時、 10回倍になるだけの時間が残された時間ということになる。 倍加時間を1ヶ月とすれば、10ヶ月が余命だ。 癌の増殖速度を半分にできれば、これが20ヶ月になる。 10ヶ月の延命だ。 だが、抗癌剤で1ヶ月かけて癌を1/8にし、 その後副作用で継続できず野放しにしたとすれば、どうだろうか。 1/8になることで倍加時間3回分の延命が得られ、 また、縮小に1ヶ月かかるならそれも足される。 倍加時間が1ヶ月であれば、4ヶ月の延命だ。 10ヶ月の延命を得るためには、1/512に縮小せねばならない。 だがそれほどの効果が出ることが稀なことは 統計が証明している。 つまり、縮小させるのは、それで治す覚悟を持ってやる時だけだ。 延命するなら引き分け目標で良い。 少なくとも、副作用は「永遠にそれが続いても耐えられる範囲」 に収めねばならない。

2015年10月06日

弟のこと。 パクリタキセルがわずか30mg/bodyで 顕著な運動障害を及ぼしている。 体に力が入らず、立ってトイレに行くのもしんどいらしい。 末梢神経障害を甘く見ていたということだろう。 累積投与量が数百mgになってから 出てくるものと聞いていたのだが、いきなりだ。 しかも慢性毒性として出てくるはずの症状が、 点滴後即座に現れている。 本当にパクリタキセルの末梢神経障害なのか?と 疑いたくなるくらい調べたものと違うが、 他に考えようがない。 この量でやっている医師に助言を求めるべきだろう。

考えてみれば、 弟は3回ドセタキセルをやっている。総量は300mg程度。 さらにシスプラチンも同じく300mg程度。 その後オキサリプラチンを6回。総量は300mgだ。 これらを鑑みれば、確かに慢性毒性が出てきても おかしくないのかもしれない。 違う毒とはいえ、どれも神経毒だ。積み重なってもおかしくない。 これ以上悪化しない平衡状態に保てる量が見つかればいいが、 それが腫瘍を抑えられない量であれば極めてマズい状態になる。 一旦サイラムザ単剤で様子を見つつ、 全力で神経障害からの回復を計る、 ということになるのかもしれない。 こうなると特に勢いのある腫瘍を別の手段で叩いておく必要性が あるのではなかろうか。もし肝転移の勢いが一番大きいのであれば、 これを何らかの手段で叩いて時間稼ぎをすべきであるように感じる。 選択肢を確保しないといけないのではないのか。

2015年10月05日

オタマの上達が遅いのは、そもそも姿勢がおかしいのが大きい。 しかし、姿勢を直そうとするとひどく抵抗され、先に進まない。 それで放置しているのだが、そろそろ限界だ。 ただ問題は、正しい姿勢とは何か、ということである。 私にとって正しい姿勢が正しいとは限らないし、 私の姿勢が私にとって最良かどうかすら怪しい。

問題なのは左手の指が絃をまともに押さえられないことだ。 親指の先でなく拇指球で支えているので、指の自由度が足りず、 音程を正しくできない。力も入りにくいし、そもそも角度的に無理がある。 A線だけならともかく、DやEが入ってくるとどもう無理だ。 A線であっても薬指を使う時だけは手の形を変えているし、 薬指を中指にくっつけられないのでイ長調では音が正しく出ない。 そして小指は完全に使えない。 そろそろ矯正しないと先に進めない。 しかし、親指で支えるようにすると、親指が反ってしまって支えられない。 親指が手首につくくらい反れる人がたまにいるが、あれだ。 反らない状態を保て、とわかる言葉で説明するのは難しい。 「これはダメ。こう」と見せれば済みそうなものだが、 オタマはマネができないので、見本を見せても無駄である。 自分の体の形と、他人の体の形を比較して写し取るということが 絶望的にできない。

仮に親指の先にネックが乗ったとしても、 左手を高く保つことができなければダメだ。 オタマは油断すると、すぐ左肘が体側にくっついてしまう。 そうなると左手に余計に荷重がかかるので、余計に拇指球で支えたくなり、さらには 手丸ごとがハイポジション側にずれて音が高くなる。

左手を高く保って疲れないためには、肩甲骨がかなり自由に動かないといけない。 僧帽筋で手を持ち上げ続けるような状態では長続きしないからだ。 さらに、左手に重みがかからないように、 肩、鎖骨、首、顎で重量の大半は支えられている必要がある。 オタマはバイオリンが肩に乗っていないので、これが難しい。 肩当てを使えば肩に乗らなくても鎖骨で支えられるはずなのだが、 首の長さの問題もあって、どうもしっくり来ない。 あとは首の可動範囲があまり広くないのかもしれない。 脚が上がるので体が柔らかいとばかり思っていたが、 それ以外の関節や筋肉が柔らかいかどうかはそれぞれ吟味しないとわからない。

バイオリンを弾くためのストレッチはいろいろあるのだが、 意義がわからんままやるストレッチで成果を出すのは難しい。 子供には理屈を理解させるのが困難だ。 だからこそ真似で覚えてほしいのだが、とにかく真似が下手なので それは無理である。そこもどうにかするが、 理屈を理解できる頭を育てる方がまだ芽がある。 オタマの場合は遅くから始めた方が最初の上達は速いだろう。 7歳8歳ならこんなに苦労すまい。 しかしその年齢から始めたのでは容易に到達できない場所というのがあるわけだし、 年齢が上がるほど要求が厳しくなるので自分のスキルとのギャップが辛くなる。 今ならキラキラ星が弾けた程度でもいいが、3年後でそれでは辛かろう。

あと、ドレミファソラシドをまず覚えさせないと辛い。 指示ができん。 ドレミファソラシドを歌うことはできるが、ドレミファソラシドと言うことは 何故かできない。ソの次は何だ?と聞いても、 ドレミファソラシドを歌うまではわからない。それも毎回だ。 また、指の名前もまだ覚えてない。中指とか薬指とか。 本当なら指に番号をつけて数字で言いたいのだが、 今はまだ無理だろう。そのへんは記憶の問題だから、 前もって片づけておいて練習を楽にしたいのだが、 なぜかバイオリン関係のことを覚えるのは異様に遅い。

たぶんこいつは基本的にバイオリンをやりたいなどとは思っておらず、 興味などないのだ。 ひつじこは興味がないことは全くといっていいほど覚えられないが、 オタマも同じだろう。 なんでおまえバイオリンやってるんだよ、と言いたいが、 なぜかやめない。夕方練習しようと誘うとすごい嫌がって ギリギリまでやらない上に、始めると何をやらせても「えー」とか言って 嫌がり、少し難しいことをやるとすぐ泣く。 しかし「じゃあもう教えない」と言うと泣きながら「やる」と言い、 実際二ヶ月以上やっていて、 きらきら星くらいは弾ける感じになってきた。 なんなんだろうこれは。 ひつじこに似るなら、一発で真似できるひつじこの器用さを 引き継いでもらいたいところだが、真似が苦手なのは私に似たのだろう。 まあ、やると言っているうちは最善を尽す。 バイオリンそのものができなくても、こういう苦行に耐えることが 何かの役に立つかもしれん。まだ得意なことだけやってそこを伸ばした 方がいい時期な気もするんだが。

弟サイラムザ一発目。100mg/body。 パクリタキセル併用。30mg/body。 少量抗癌剤のクリニックの先生の助言に従ったが、果たしてそれで効くのか。 元々主治医は標準量用意していたらしく、 標準量であればサイラムザ480mg程度、パクリタキセル133mg程度となる。 分子標的薬で副作用が軽めのサイラムザはともかく、 パクリタキセル133mgとなれば脱毛と痺れは必至だ。

噂のがん代替療法はこれか。 否定はせんが、積極的には選ばんな。 理屈が胡散臭すぎる上に、自分で試して実証できない。 漢方薬は癌はともかくとして、何かしらの不調に用いて実験することができる。 整体にしても、棒でふくらはぎを押したり、運動してほぐしたりすることで、 効果を類推できる。いずれも、効果がある局面がある、 ということくらいまでならかなりの程度で言えるだろう。 しかし、温熱療法やビタミンC、さらにはわけのわからん代替療法の類は 患者でない者が自分で試すことができない。

ひつじこが補中益気湯合当帰芍薬散でイマイチな感じがあるということで、 今日は補中益気湯を削った。比較的元気だというのもある。 今日はおなかが張りがちだというので、 当帰芍薬散加桂枝乾姜甘草としてみた。 ほてって眠くなったらしい。温めすぎたか。しかし張りは引いたようだ。

のどと鼻の奥に違和感があったので、柴胡1、升麻1、忍冬3を煮て飲んだ。 すっとして痛みが消えた。すっと感がなくなっても痛みが出てこない。 どうやら抑えられたようだ。そろそろ空気が乾燥してくる時期だ。 加湿器の準備をした方がよかろう。


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