だだもれ

2015年02月28日

同じ病名で月に二度以上病院にかかれない、なんてルールあったっけ? ひつじこ父が花粉症で診てもらいに行ったが、 自費になるとかで、診察なしで帰ってきた。 しかし処方箋だけは書いてもらったらしい。 一緒に行ったひつじこ母も風邪だったのだが、同様に診察なしで 帰ってきたそうだ。一体何が起こっているんだろう。

調べたが出てこない。一人で行って受付に聞いてくるか。

2015年02月26日

弟の治療方針が変わった。 可能なら退院せずに続けて肺をやってしまうらしい。 そのために胸腔鏡をやれる医者を探しているそうだ。 頭数が足りないらしい。助っ人を頼むなんてことがあるんだな。 そして来週の月曜には内視鏡で内側からピシバニールを打つらしい。 よく肺などで炎症を起こして癒着させて穴を塞ぐのに使われるが、 そうではなく、抗癌作用を期待してやる。 今までやっていた代替療法としてのピシバニールが効いているのではないかと にらんでのことだ。 脚への注射で効くなら直接病変に打ちこんでやろう、ということだろうか。 調べてみると一応実際にやった報告が見つかる。 同様の報告はちらほらあるようだ。 標準治療からは程遠く、効果がどのくらいあるかは未知数だが、 そこまでしてくれる先生であることが本当に有り難い。

ひつじこがブランコの押しすぎか、あるいはだっこのしすぎかで腱鞘炎気味。 結構深刻だったようなので、治打撲一方を煎じて飲ませてみた。 2回に分けてと言ったつもりだったが言い忘れていたらしく、一気飲み。 しかし妙な副作用もなく、痛みも取れたようで良かった。 それなりに大黄が入っているにも関わらず下痢をする兆しもなく、 どうやら今は便秘気味であるらしい。 なお、腱鞘炎に治打撲一方は結構メジャーな使い方で、 私が勝手にやっているわけではない。 もっとも、飲ませた時にはそれがメジャーな使い方であることなど知らなかったのだが。

治打撲一方は大黄で下さないと効かないと言われる。 しかし大黄は数分以上煮ると瀉下作用が落ちてしまうため、 真面目にやるなら別にして後から入れることになっている。 今回の薬は大黄も一緒になっていたため、 水少な目で数分煮た段階で汁をいくらか取り、 水を足して30分さらに煮て合流する、という手法を取った。 参蘇飲もこの手が使えると思う。今度試す。

久しぶりにコード書きまくり。ただし昼間はそんなヒマがないので夜中になり、 結果寝る時間が2時とかになる。かなり体が持たないが、 まるで終わる気配がない。 作りたいのは相当上層なのだが、下層の整備が済んでないので 作れない。結果下からズンズン作る羽目に陥っている。 あと二日はかかるなあ。

2015年02月25日

弟がだいぶ元気になってきた。階段も歩けるらしい。 ただ、一度にドカッと食えないので、始終食べている状態になり、 血糖値としてはよろしくない。 下がっている時間がなくなるからだ。 食後血糖110と言えばそう悪くないように聞こえるが、 それが昼間ずっと続くとなると平均血糖としては高いのだ。 しばらくはアーモンドなどの植物性のものよりも チーズや肉などの動物性のものを優先すべきなのだろう。 繊維質もしばらくは体に障る。 ビタミンとミネラルはサプリで補充するほかあるまい。 オメガ3脂もサプリにならざるを得んな。

正式に、肺は抗癌剤の後という方針が示されたらしい。 肺は抗癌剤で小さくしてから切りたいし、 他にも残っている癌細胞を急いで牽制しないとマズいということだろう。 今となっては問題は肺だけではなく、全身の問題と考えるべきだからだ。 来週早々に退院の予定で、すぐに抗癌剤の専門家にかかることになる。 詳細はまだ決まっていないようだ。 少なくとも今週はとにかく回復に専念するしかないんだろうな。

家に常備すべき風邪薬としては何がいいか。 激しい寒気が出る時は麻黄湯一択。滅多にないがたまにあるから気を抜けない。 参蘇飲は総合風邪薬に見えるが、中途半端な印象が強い。 今度杏蘇散を試してみよう。

2015年02月24日

弟抜糸。よく噛むなら何を食べてもいい、とのこと。 今日から糖尿病薬を再開していて、血糖も100以下まで落ちた。 明日から漢方も再開する。 念のため一日量を二日で飲むようにし、 下すとしんどいだろうから大黄は除いて様子を見る。 それにしても、胃の手術ってそんなに回復速いのか。 根本的にあいつ相当頑丈なんだろうな。 だが、その頑丈な免疫を克服して出てきた癌だけに、手強い。

こう回復が速いとなると、次の治療に進むのもそう遠いことではないな。 できれば私も医者の話を聞きたいものだが、 入院しているといつ医者が現れるのかわからないのでいつも困る。

ともかく、チーズ持って見舞いに行こう。

2015年02月23日

介護の度合いが高くなるような病気や老化は、 糖質制限でかなり防げると思うんだがなあ。 肥満、高血糖、中性脂肪高値、に関してはほぼ間違いなく改善する。 血管系の病気が出てくる確率は相当下がるだろう。 アルツハイマーが防げるかどうかはわからんが、 「アルツハイマーは脳の糖尿病」という物言いが本当であれば、 これも防げる可能性がある。 脳が壊れるような事態はかなり起きにくくなるように思える。 LDLコレステロールに関しては糖質制限で上がることがあるが 長期的には下がるようだし、 HDLが上がるのはほぼ確実で、LDLが多少上がっても それほど心配する必要はないように思える。 血圧は糖質制限だけで十分に下がるとは限らないようだが、 ある程度までは下がるはずで、上がりはしない。

糖質制限で癌リスクは上がると言う人がいる。否定はできない。 しかし、仮に本当だとしても、それはやり方がマズいからではないのだろうか。 仮に癌リスクが多少上がったとしても 血管系の病気を避けられる効果の方が大きいのではないのか。 それに、弟を見ていると糖質制限によって癌の進行は緩くなるように思えてならない。 この進行の遅さを運だけで片づけていいものだろうか。

血圧の低い方が75以上あったら不健康、という記述。 私もヤバいな。糖質の誘惑に負けることがそこそこあるのが悪いんだろう。 塩分とかは相当削ってるんだが。 ところで、ひつじこの血圧は90/50とかなのだが、これっていいの?悪いの?

弟が物を食えるようになった。今日の午前に造影剤を飲んでレントゲンを撮り、 漏れがないことが確認されたのだ。早速豆乳を200ml。夜から流動食も開始された。 輸液を減らしてもらえるだろうし、 明日から薬も飲めるとのことで、血糖は落ちてくるに違いない。 あとは漢方だが、いきなり大黄がごっそり入ったものを 飲んでいいのかはさすがに不安がある。 漢方医に聞いておこう。少しづつだよなあさすがに。

ともかく、原発巣を手術で取り除くことはできた。 まだ肺が残っているので手術は最低あと一回残っているが、 侵襲は今回ほど大きくはない。 物も普通に食える。

老後にいくらかかるのか。 なるほど調べると楽観はできない。 現在65歳を越えていて、目立った不健康がない夫婦は、 あと20年くらいは生きる公算が高い。 月20万使うなら4800万かかることになる。 家なんて建てて金をごっそり使ってしまうと危険、というのは当然の考え方だ。 しかしこれ、今ある情報でどんなに真面目に計算しても、 かなりの確率で裏切られるよなあ。 貨幣価値の問題もあるし、制度の変更もありうる。 多けりゃ多いほどいい、なんてことになると何もできなくなるぞ。

これは「投資」か「消費」か、って問題かもしれないな。 今後の人生が楽しく健康的になるような投資として家を買う、 ということなら許容できるんじゃなかろうか。 どうせ今のままというわけには行かないのだし。 もちろん無駄に豪華な家を買うのは良くないので、 どんな家をいくらで買うかは吟味すべきなのだが、 下手にケチってダメな家になっては「投資」にならない。 ただし、健康面の不安を極力除いておくことと、 コストパフォーマンスの高い生活習慣を身につけることは前提条件になる。 そこのサポートはうちらががんばればいいんじゃないかな。 うち以外でも実践できる形にいろんなことをまとめていかんと。

気になったのでうちの電話代を確認。2台で月6800円。 機種変更するといくらになるか確認したところ、 最初に8.4万払って、その後は月額が5300円になる。 月額が何故か1500円安くなるし、 謎のサポートコインなるものを代金に充当できるので、 5年後には元が取れる計算になる。 電池がヘタってない新品に替えられる利点はあるが、 5年後なんてさすがにPHS存在してないだろ。 今スマートフォンに乗り替える場合は、最初に7.7万払って、 その後は月額6400円。得られるものは大きいので、 金の面では問題ないなあ。 加えて、親4人にそろそろスマートフォンを使わせようと言うのであれば、 率先してうちら二人が使っておく必要がある。 そうでないと教えられないからだ。 サポートコインが消えるのが5月なので、 4月ごろにもう一度真面目に検討するとしよう。

ひつじこ実家はyahooBBをやめてwimaxにした方がいい気がするが、 IP電話が厄介か。wimaxでもできるにはできるんだが、複雑になる。

2015年02月20日

弟は尿の管も取れて歩いてトイレに行っているようだ。 歩くと腹の傷が痛いらしいが、まあそれは仕方ない。 それにしても本当に二週間絶食なんだろうか。

血糖、中性脂肪、コレステロールは、 いずれも癌のエサになるように思われる。 たまたまかもしれないが、弟に関しては これらが高い時期に腫瘍マーカーが上がっている。 血糖値は安定して低い方がいい。 食後高血糖やそれに続く低血糖は良くないから、 糖質制限が一番効く。 中性脂肪は糖質制限を真面目にやって、 十分に体脂肪が減れば、空腹時の値が40とかになる。 たぶんそれで問題なく、低すぎるということはない。 コレステロールは糖質制限してもすぐに下がるわけではないが、 HDLはだんだん上がってくるし、LDLはだんだん下がってくる。 他に癌のエサになりそうなものとしては、鉄が怪しい気はする。 鉄が多いと活性酸素が多く出るし、鉄そのものが 細胞分裂に必須なので、鉄が余計にあると癌を利することになる。 牛肉羊肉はその意味では避けたい。 せいぜい豚肉、できれば鶏や魚。 ただ、鶏は油脂がリノール酸に偏りがちなので、魚の方がいい気がする。

ハブ茶とヨクイニン茶を半々に混ぜたお茶を毎日作っている。 オタマもシノンも良く飲む。 これで皮膚が良くなればいいのだが、 今日はオタマもシノンも皮膚の具合が良くない。 目に見えて効くというわけには行かないんだろう。 しかし、カフェインの入ったほうじ茶よりは良かろうということで、 しばらくは継続することにする。1Lに10gで、 10gあたり20円未満だから高くないし。 他に混ぜて効果がありそうなものがあれば混ぜるんだが、 味に影響が出ると飲まなくなるのでそこが難しい。

ひつじこ両親の家の件。 明日にも建築家と契約することになりそう。 一生に3回も家を建てられるってすごいな。うちは無理。

ヒートポンプ式の自動販売機の電気代は1000円程度らしい。 それなら確かに月1万年10万以上の利益は出るのか。 置いておきたくなる気持ちはわかる。

オール電化住宅。リスクが集中すること、初期投資が高いこと、の面から不利かな。 ランニングコストは仮に安くても初期投資で相殺されてしまう気がする。 しかしまあ、もう少し調べて比較しておくか。

2015年02月18日

弟の術後回復サポートの件で相談しに漢方医。 結局、術後2週間は水も飲めないということで、 漢方薬に働いてもらうのは少々先になったのだが、 いろいろと話は聞けた。

煎じ薬出してる医者って滅多にいないんだな。保険でやると赤字になるからだろう。 いずれエキスで出しても赤字になって保険漢方は滅ぶんだろうか。 しかし、正直あまり困らない。難病なら銀座の先生に診てもらうし、 そうでなければ九州の漢方薬局から取り寄せたもので対処できる。 というか、対処できるようにしないといけない。 そのへんの医者が出す漢方は基本的に信用できん。

ひつじこ母の漢方が釣藤散であって七物降下湯や抑肝散でない理由はなんだろう。 なるほど考えてみるとわからない。 釣藤散は複雑で方意がよくわからんが、七物降下湯や抑肝散は比較的わかりやすい。 一体何が決め手で釣藤散になったのだろうか。 一度いろいろ落ちついたらそっちにも連れて行ってみたいな。

葛根湯加辛夷センキュウが尽きた。冬の鼻詰まりには便利なので 補充しておいた方がいいだろう。 ただ、葛根湯の各成分は少しづつ減っているようで、 葛根湯の代用としては弱そうだ。やはりそう簡単には行かない。

弟は酸素マスクも外れて、話せるくらいには元気になったらしい。 しかし、二週間水すら飲めないとなるとさすがに辛いし、 点滴からのブドウ糖と傷の修復で活発化した糖新生で 血糖値が170あたりまで上がっているのが不安でならないようだ。 肺が大きくなったらどうしよう、肝臓の転移が顕在化したらどうしよう、 と思うわけである。しかし、外科医の判断には口を差し挟めない。 今は血糖よりも大事なことがある。常識的には170は許容範囲で、 インスリンをつっこんで低血糖に振れる危険は冒すまいし、 かといってブドウ糖を削った輸液にしてカロリーが不足するのも避けたいだろう。 脂肪込みの点滴が使えればいいんだが、ダメらしいし。 3日もして炎症が落ちついてくれば下がるはずだし、我慢してもらうしかない。

二週間も絶食期間を取るのは取りすぎじゃないかなあと思うのだが、 さすがに数日後には検査するよな。 数日後に造影剤を入れてレントゲンを撮るのが普通で、 それで問題なければ飲食開始となる。 糖尿なので慎重なんだろうとは思うが、 口から食えない期間が延びるほど輸液への依存度が高まり、 血糖値が高い期間が続くことになる。 そのへんはバランスを取ってほしいものだが、 まあ仕方ないな。まだ糖質制限は常識にはなっておらず、 輸液の中身まで変わるにはまだ時間がかかるだろう。 ちらほらと輸液込みで糖質制限した報告は出ているのだが。

2015年02月17日

弟が手術を受けた。胃口側1/3切除。手術時間2.5時間で、 ずいぶんと早かったように思う。 切った癌を見せてもらったが、 2cm程度のものだった。この大きさで見つかっていればこれで終わりだったのだろうが、 残念ながらこれは抗癌剤で小さくなった後のものだ。 最盛期は8cm以上あった。 そして、やはりリンパ節転移が多くあり、根治手術にはならなかった。 もっと急がなかったことが悔やまれる。 徹底したリンパ郭清をやらなかったのは、 それによって傷が大きくなれば、後に控えた肺の手術に障りがあるからだ。 また、傷が大きくなれば、この後に控えた抗癌剤が行き渡りにくくなる。 細かいものは抗癌剤に任せる、という前提での最小限の手術となった。 抗癌剤の開始や肺の手術がいつになるかはまだ未定だが、 とりあえずは回復を待ち、傷がちゃんとくっつくことを確認しないといけない。 2週間程度は回復に専念することになるのだろう。

幸い、と言えるかどうかはわからないが、 肝転移は見つからなかった。「ないと思う」とのことだった。 もちろん、触ってわかるサイズのものはない、 というだけで、本当にないのかはわからない。 微小なものはあると考えて臨んだ方がいいのだろう。 しかし、あったとしても現時点では小さい、ということは間違いなく、 小さほど抗癌剤治療では有利になる。

抗癌剤は匙加減が重要だという。明らかにそこにあるリンパ転移は 消さねばならない。だから一定の強度が必要だ。 しかし、強すぎて体の状態が悪化すれば元も子もない。 とても標準治療ではやれない綱渡りだという。 そういうわけで、抗癌剤の匙加減に長けた先生にやってもらうことになる。

もたもたしていたことは失敗だったと思う。 同じ病院で同じように切ってもらうにしても、 もっと急げたはずだった。10月に動き始めていれば、2ヶ月は早くやれただろう。 せめて、2月に検査など入れなければ、 さらには1月に元の病院の予約など入れなければ、 今回切ってくれた先生も「予約が入ってるならその後でいい」 などとは言わなかっただろう。 予約が入っていても、 診察の時に言わなければ良かったのだ。 言ったのは私ではないが、慰めにはならない。 賭けるべき時に賭けから逃げてはいけない、ということだろう。 選ぶべき時というものはあるのだ。 会社でやるような選択はバランスが重要になり、左か右かに全部賭ける ようなことは滅多にしないが、命がかかった選択では状況が異なる。

考えても無駄なことを、私は一生考えながら生きていくことになるのかもしれない。 「9月に予定通り切っていればどうなったか」ということだ。 母ともその話をしたが、母は「あそこで切ることはありえなかったと思う」と言った。 初めてあそこで診察を受けた後、弟は医者のことを「あの馬鹿」 と言ったのだという。私は最初の二回は同行しなかったので、 私がいろいろと入れ知恵する前のことだ。 最初に会った時の印象がそれでは、 とても命を預ける気になれなかっただろう、と言う。 ならばその時点で病院を替えるべきだったのだろうと思うが、 本人にしても両親にしても、自分で病院を替えるなんて選択肢は 頭になかったのだ。

聞いてみれば、親族には癌がそこそこいる。 祖母の妹、祖父、父方のいとこ。あともう一人くらいいた。 現在の日本において癌になる率は1/2だという話だが、 それに近い値ではある。 人並に癌にかかる家系であることは確かだ。

過去を振り返っている場合ではない。 弟は生きている。今日手術室に入るまでは、 外見上も自覚症状の上でも完全に健常者と変わらない元気さだった。 一昨日も昨日もジムに行って筋トレをしている。 web上にはこれよりひどい状態まで行った上で 生き残った人の話は結構あるのであって、 そのような結果を引き当てるべく努力くらいはできるし、しないといけない。 手術という大技を繰り出した後は抗癌剤が主役となるが、 抗癌剤はただ任せておけば終わるというものではない。 全身状態を悪化させないように、打てる手を全て尽した上でやらねば、 あっというまに体力を奪われる。 弟はこれから年単位で抗癌剤をやらねばならないのだ。 いかにして副作用を抑え、食欲を保ち、 血糖を抑え、筋肉を落とさず、精神状態を損わずに生活できるか。

そういえば、点滴でブドウ糖が入っている割には血糖値が上がってこない。 高くても110台後半で、およそ80から100くらいで推移している。 糖質制限をしている間に、多少は膵臓が回復したのかもしれない。 自前でインスリンを出せるのだろう。 あるいは、脳がすごい勢いでブドウ糖を消費しているのかもしれないが、 それが暗いことばかり考えてのことだと嫌だな。

手術後には血糖が上がるものだが、どこまで上がるだろうか。 縫合不全が起こらないことを祈ろう。 起これば腹に入れている管から濁った血が出てきてわかるらしい。 また、発熱があるそうだ。手術直後は誰でも発熱するが、 三日以上経って発熱するようなら要注意とのこと。 なんにせよ「何の説明もなければうまく行っているということだから」と言われた。

とりあえず明日は代理で漢方医。 術後回復用に調整してもらう。 癌の支持療法に関して漢方、というのはそこそこエビデンスもあるし、 トンデモではない。ツムラでやるなら十全大補湯2倍量、という感じなんだろうが、 さて漢方医はどういう処方にしてくれるのだろう。

2015年02月15日

弟がチーズを食う気になったらしく、いろいろ試していたらしい。 早く言ってくれればいろいろ送ったのに。 もう術前の絶食が始まっており、切ってしまえば当分何も食えないわけだから、 10日かそこらは何も差し入れできない。 手術室から帰ってこない可能性だってゼロではないわけで、 もっと早く話を聞いておけば良かったと思う。 というか、あいつ自分から話さないからなあ本当に。

回復してきたら差し入れよう。1年熟成のチェダーか、 うちで買っている2ヶ月物のゴーダ、 あまり本気でないブリーかカマンベールあたりが良かろう。 チェダーは若いと酸味が尖って食べにくい。 本気すぎるブリーやカマンベールは青カビタイプ以上に食べにくい臭さがある。 青カビ系は論外だな。臭いもさることながら、塩辛さがひどい。

弟は手術前ということもあって、ジムに通って筋トレにはげんでいる。 食事は2回から3回に戻した。 そしてあっさり体重が増え始めた。糖質食わんでもカロリー多けりゃ太るんだなやはり。 ただ体脂肪率は下落傾向にあり、体脂肪量(体脂肪率×体重)も 緩やかな下落傾向にある。増えたのは筋肉で、脂肪は少しづつ減っているということだ。 これなら問題ない。 ただ、高脂血症が消えるところまでは体脂肪を急いで落とした方が 癌との戦いは有利になるのかもしれない。中性脂肪降下薬をやめていた時期に 癌が悪化しているからだ。元々拡大する時期だったと考える方が妥当だろうが、 癌と関係なく下げた方が健康なものは下げた方が良かろう。

義母の体重が一ヶ月で2kg落ちた。しかし体脂肪率はほとんど落ちていない。 筋肉が減っては元も子もないので、蛋白質を十分に食べているかは確認する必要がある。 計算上脂肪も落ちているのだが、落ち方が足りない。 例えば70kgから60kgに体脂肪率40%のまま落ちたと仮定すると、 総脂肪量は28kgから24kgに落ちたことになる。4kgだ。 水が2割ついてくるから10kg中4.8kgは脂肪を落としたことによる寄与だが、 残りの5.2kgは脂肪以外のものが落ちたことになる。 それはほぼ筋肉だろう。これはマズい。 1kg減る度に800gくらいは脂肪が落ちるべきで、 これは体脂肪率で1%以上に相当する。 本来なら2%くらい落ちていないといけないということだ。

もっとも、まだそれほど心配する必要はない。 まずはグリコーゲンが減るもので、最初は脂肪は減らないのである。 脂肪が燃える体質になるにはしばらくかかるので、 そんなに初期から体脂肪率が落ちることはない。 ガツンと糖質制限すれば3日で何キロと落ちるのだが、 そうそういきなりは徹底できないし、すべきでもあるまい。 次の一ヶ月で体脂肪率が1%くらい落ちていれば問題ないだろう。

義母は血液検査に異常がない。だから、血液検査をする理由がない。 保険適応にならんよなあ。糖質制限でおかしなことが起きないかは できるだけ頻繁に監視したいのだが、そうも行かないだろう。 義父は糖尿なので血液検査はやりたい放題なんだが。

弟の手術後はどうなるか。抗癌剤を最低1年くらいはやり続けることになる。 多少キツくても我慢して規定量を飲んだ方がいいという話なので、 ダメージを軽減する方策を考えるべきなのだろう。

TS-1は4週間飲み続けて2週間休み、というのが標準になっている。 しかし、二日に一回飲むより単純な方法の方が副作用が少なく、 効果も劣らないことがわかりつつあるのだという。 ただ、ランダム化臨床試験が済んでいないので、まだ標準を置き替えるところまでは 行っていない。医者の意見を聞いて決めるのだろうが、 もしあまりに我慢を強いられたり、体の状態が悪化しすぎるようなら 試さざるを得なくなるのかもしれない。

術後強めの抗癌剤を何回かやってからTS-1だけにする、という方法もあるようだ。 しかし、手術で切り取った後なので、それが効いているのかはまったくわからない。 余裕があるなら術後の抗癌剤は避けたいものだが、 残念ながら余裕がない。

テトリス本のアマゾン順位はまだ3000-10000くらいを保っている。 でも増刷の話が来ない。アマゾン以外では売れてないってことかもなあ。 あるいは、この程度の順位ではもう大して売れてないということか。 なにせ前回の増刷は5月だからなあ。

コレステロールを下げると動脈硬化系の病気が出にくくなるということは 証明されているという。 しかし、コレステロールは血管を修復するために出るもので、 原因でなく結果だ、と言う医者もいる。 どちらかが正しくてどちらかが間違っている、という可能性もあるし、 どちらも正しい可能性もある。つまり、コレステロールを下げる薬は、 単にコレステロールを下げているのではない、という可能性だ。 いずれにせよ、スタチンは飲んでおいて損はない、ということになっている。 副作用はあるが、危険度が高い患者の場合は利益が勝る、ということだ。 しかしできれば、危険度が高い患者でなくなることを優先したい。 糖尿と血圧と中性脂肪が下がれば危険度は下がるわけで、 それは全部糖質制限で改善する可能性が高い。 危険度はコレステロール単体ではなく、 コレステロール×中性脂肪で決まるというようなことを言っている人もいる。 それが本当なら、中性脂肪を下げておけば多少コレステロールが高くても さして心配はいらないということになる。 下げやすい方を下げればよく、中性脂肪は糖質制限で簡単に下げられる。 弟の中性脂肪はどこまで体脂肪率が落ちれば下がるのだろうか。 まだ薬なしだと250とかになるからなあ。そして薬があっても100は切らない。

弟が飲んでる漢方の中身が知りたい。 ツムラ十全大補湯の転移抑制効果には一応のエビデンスがあるが、 弟が飲んでるものの中身はわからんわけでエビデンスも何もない。 漢方医を信頼しないわけではないが、やっぱり話は聞きたい。 うん。聞きに行こう。

2015年02月12日

福島へ行ったが診察に間に合わなかった。 医者が今日は時間が取れず、他の患者を前に入れて待ってくれたりは しなかったのである。 しかし弟と話せたので、まあよしとしよう。 明日も行けるといいんだが、ちょっとわからんなあ。

2月始めの検査結果返し。 肺は拡大中。petで肝転移発見。もちろん肺も胃も赤く光っている。 CEAは7.5で微増。 踏んだり蹴ったりな状況だが、本人は不思議と落ちついている。 手術が決まっていて、いまさらオタオタしても仕方ないからだろうか。 当初から全身に癌が散っていないとは到底信じられない状況だったのは確かだが、 本当に全身に散っていたようだということがはっきりすると、 それはそれで衝撃がある。

9月より後に発生した転移だとすれば、 もたもたしていたせいでこうなった、ということになる。 元々散っていたものが今ごろ芽吹いてきたのであれば、 9月に手術していても肝転移は発生していただろう。 それならば先に切っていても状況は変わらなかった。 「手術をした後の体」である期間が長い分だけむしろ損だったかもしれない。 もしそうならこれで良かったことになるが、それは永遠にわからない。 ただ、弟は納得しているようだ。 問題は手術した後でもそう言えるか、 そして、手術の後さらに辛い状態になった時にもそう言えるかだ。 「あの時切っていればこうはなっていないかもしれない」という思いは どのような選択肢を選んでも必ず残る。 多くの人は「医者の言う通りにしたんだから」「最先端の病院の治療を受けたんだから」 というような理由で納得しようとする。 うちらにはそういう便利なものはない。

とにかく切る他ない。しかし、「肝転移があるならもう治らない。切らない」 と言われる可能性がゼロではなく、今はそれが恐ろしくて仕方ない。 大腸癌は肝転移しても切ることが多いが、 胃癌では「もう無駄」ということで切らないことが多いのだ。

2015年02月11日

ひつじこ両親の家のことで建築士の所に行った。 なるほど平屋だと屋根付近に窓を作れて、それで夏は熱い空気を抜けるのか。 光もやわらかく入る。他にもいろいろなところに気をつかっていることを 説明してもらえた。夜間電力で土台のコンクリを温めておくタイプの 暖房も面白い。電気代が安い割に家が丸ごと温まる。 しかし、なにせお値段がお値段である。決断は難しかろう。 だが慎重に考えて時間を過ごせばそれだけ恩恵を受ける時間が短くなって、 ある意味高い買い物になってしまう。

リフォームが不可能なくらい家が傷んでいるということは今日聞けた。 新築を請け負う建築士の発言なので差し引いて考える必要があるだろうが、 たぶん信頼していい。「新築そっくりさん」のような抜本リフォームの 商品性がどこにあるか、ということも聞けたし。 下手にリフォームして10年後に修繕する羽目に 陥るのは避けたいだろう。

マンション、施設入所、建て替え、現状維持。 現状維持は金もかからず面倒くさくないので魅力的だが、 なにせバブル期の粗製濫造住宅で、質がひどい。 一度壁が落ちており、これから壊れ方は加速するだろう。 75や80になってから壊れても対処が大変だし、 次に壊れる時に人間が傷つかない保証もない。 集合住宅でいいならそれでもいいんだが、 あと20年程度ノーメンテで行ける物件でないと面倒だし、 2DKとかにすると「たまに子供世帯が遊びに来て泊まる」 という重要なイベントをこなしにくくなる。 面積そのものは足りたとしても、収納がなければ布団を置けない。 施設に行く気がないなら建て替えが一番いいよなあ。 やれるお金を持っていて、子供にお金を残す必要がないのだから。 旅行や趣味に金を使いまくりたいわけでもないのだし、 贅沢として家を建て替えるのはいい選択に思える。

問題は施設に入るかどうかに絞られてくる気はする。 ただし、施設と言ってもいろいろある。法的な区分だけ見ても複雑だ。 普通の集合住宅に介護サービスがついているようなものもあるし、 病院に近いものもある。設備も費用も幅があり、 賢く選択するのは並大抵のことではない。 家賃的なものを入居時にほとんど一括で払うタイプが多く、 途中で出ていく時にどれだけ返ってくるかは施設による。 間取り程度は事前にわかるだろうが、 実際に暮らしてみてどうかなど事前にはまずわかるまい。 けっこう博打だ。民間経営なら倒産の危険もないわけじゃない。 気合がある人なら、いろんな施設の一日入所体験みたいなものを 試して選ぶのだろうが、それはやる気せんよなあ。

施設という選択肢は、家を建て替えて年月が過ぎるうちに 認知症が出てきてどうにもならなくなったり、 介護の負担が重すぎるが即座に命には関わらない病気になったり した場合に考えればいいんじゃないかという気がする。 そうなった後では遅い、というのは確かにその通りだろうが、 施設は快適さを求めて行く場所ではない。 今は健康で、数年でそれが失われる可能性は低いのだから、 それを楽しむのが優先ではなかろうか。 そして、養生によって健康な時間を可能な限り 延ばすことにもっと意識を向けるべきだろう。 もちろんそうした結果、何かの発作で倒れて発見が送れて急死、みたいなことも 起こるかもしれないが、それまで楽しければいいんじゃないかという気がする。

癌治療と重なるな。日常生活が送れない抗癌剤治療で延命しても 辛いだろう。もちろん日常生活を送れる時期を延ばすように 抗癌剤治療をやる、というのが建前ではあるのだが、 実際にそうできるかどうかは知る限り甚だ怪しい。 施設も元気な時期はちゃんと楽しめる居住空間だと言うんだろうが、 さて実情はどうなのだろうか。テニスコートがあるとか陶芸部屋があるとか、 そういうことは問題じゃないと思う。もちろんこれは価値観の問題なので 決めるのはお二人なのだが。

アドラーの「課題の分離」を守れてないな最近。 他人の課題に首をつっこみすぎだ。 「放っておいて困るのが相手なら、それは相手の課題だ」 ということなわけだが、全力でつっこんでいる。 もちろん、アドラーも助けるなと言っているわけではない。 「助ける」のと「強制する」の違いだ。 「強制する」というのは「相手を支配して思うようにさせる」 ということであり、その「相手を支配して」が問題なわけである。 もっとも、助けると強制の境界は曖昧だ。 勇気づけと巧妙な誘導の間に線は引けるか? 相手よりも圧倒的に知識がある分野で助言することは、 事実上強制ではないのか? しかし、「良かれと思ってやるのをためらうな」もアドラーの教えだ。 その結果失敗してもそれを気にする必要はない。 ならいいか。

というか、ゆうきゆうの漫画からでなく、 ちゃんとアドラーの著作を読んでそういうことを言うべきだな。 1冊半ではまだよくわからん。2冊目があまりにも読みにくい。 これまでに本を読んでわかったことと言えば、「甘やかしは最悪」 ということくらいだろうか。

2015年02月10日

高校の漫研の1年先輩がもう一人ゲーム屋にいたことを今更知った。 二人は多いなあ。一人は音楽家になってゲーム屋ではなくなったが。

こう言ってはなんだが、ゲーム作ってる暇があったらもっと他のことをした方が 人の役に立つのに、と思う人間がゲームを作ってることは多い。

ひつじこ母の嗅覚障害に保険の漢方薬を使うのは、 医療を公的なものとして考えるならば明らかに間違いだ。 治る根拠がない。保険はいわゆる「科学的根拠」、 つまり統計的な実績に基いて適用されており、 効くという証拠がない薬を国家財政を削って出すのは悪だ。 自費でやれ、ということになる。 ただ、それはそれとして、漢方薬は西洋薬や検査に比べれば 安いことが多く、それで「実質的な改善」が見られるのであれば、 個別に見た時の根拠がなくても、全体としては良い、と言える。 漢方薬が保険扱いになっている根拠は、政治的な問題を除けば、 そのあたりにあるのだろう。安い漢方薬で実際に治ればいいし、 治らなくても患者が「治療してる感」を得て安心すれば、 医者にさらなる検査や治療を要求することを防げる。 「実質的な改善」というのはそういうことだ。 患者に対して「治療はない」と言うのは、正しいかもしれないが、 妥当かどうかは怪しい。

夕方、急に声がかすれた。参蘇飲の副作用なんてことはないと思うんだが。 単純に風邪で喉に炎症ある状態で話しすぎたんだろう。 響声破笛丸料を買ってきて2包飲んで、少し落ちついた気もするが、 粘膜の乾燥がひどい。そうだ、マスクだ。書きながら思いついたぞ。 で、体が乾いてる時には麦門冬湯だろう。ちょっとうるおさないとダメだこれは。 朝までに回復せねば。

参蘇飲は効いたような気がするのだが、 養生しなければ治りはしない。それどころか悪化もする。 会社でコード書いてる分にはいいんだろうが、会話するからな。一番消耗する。

太鼓持ちの達人というドラマの、辞表を出した若者を課長が誉めちぎって 引き止める回を見た。これ、結構アドラーだよなあ。 相手に世界がどう見えているかをちゃんと想像しろ、というのが重要な点だ。 ゲラゲラ笑って見てられるほど他人事じゃない。

マンガで分かる心療内科のアドラー心理学編を買った。 よくできてんなあと思う。 それにしてもアドラーの本は読みにくいな。 変に科学やら医学やらと混ざってるのが辛い。 100年前はエビデンスの考え方がなかったはずで、 一例で平気で物を言っていたんだろうなあという印象がある。

2015年02月09日

日曜日は幼稚園の作品展。確かにオタマは絵がうまいようだ。 先生と自分を描いた絵では、3人の先生の描き分けができている。 そもそも人間の形をしてない絵が多くある中、まっとうに人間だ。 絵の具で果物を描いた絵も、言われてみればうまい気がする。 パイナップルの描き方もいいし、いくつかの果物が偏りなく配置されている。 とはいえ幼稚園児の絵であることに変わりはないなあと 思ったりするんだが、先生はえらく誉めてくれるので、 幼稚園児を数多く見ている人にはわかる違いがあるのかもしれない。

というか、オタマは描いてる数が尋常じゃないからな。 コピー用紙3000枚の裏表を使い切ってる。 その前は30枚のらくがき帳を20冊くらいは使い切った。

そういえば、年少と年長でそれほど画力が違う印象はなかったな。 年長でも人間の形をしていない絵は多い。 描かない子はうまくならないからな、絵は。

午後からひつじこ実家。作品展の振替で月曜は幼稚園が休みなのだ。 私だけ夜に帰ってきた。参蘇飲を煎じて飲んで寝る。効くかな。 ツムラの参蘇飲はまるで効いた実感がなかったので、 煎じが効くのかどうかは気になるところである。 ある本に「漢方の総合感冒薬」とまで書かれていた処方で、 これが効くならいろいろと楽になる。 麻黄剤は適用基準や用量が難しいが、 参蘇飲は作用が強い生薬がなく、多少量をしくじっても まずいことはなさそうに見える。 正しい判断ができない状況でも飲んで害がなく症状が緩和できる 薬があると便利だ。とりあえず一服目を飲んだ印象では、 思ったより紫蘇の臭いがせず、解表は弱そうな印象。 これ、紫蘇は後入れじゃないとダメじゃないかなあ。

参蘇飲は変な臭いはするが、苦痛な味はしない。 苦味はあるが、かすかだ。甘くすればわからんだろう。

私は土曜の夜に38.6度の熱を出してしまい、 麻黄湯でおおよそ治したのだが、 スッキリと治るところまで行かなかった。 口の苦さと、あばらの下あたりの気持ち悪さがあり、 頭痛や喉の痛みも残っている。 とりあえず小柴胡湯+桔梗石膏。これは効いた感じはない。 で、日曜帰ってきてからせっかくなので煎じの参蘇飲を試すことにした。 時間もあるし。

朝6時半。目が覚めて、喉の痛みがだいぶ引いているのに気づいた。 普通こんな乾燥してたら起きた瞬間は大抵のどが痛いものなのだが。 参蘇飲が効いたのか?頭痛はほぼ消えている。 胃の違和感はあるが、これは空腹感だなたぶん。 もう少し寝よう。

ひつじこ両親が家を建てることを躊躇している。 見積りの結果思ったより金がかかることがわかったからだ。 しかし思ったより高くなった原因は、材料費の高騰にあり、 それはすなわち円安によって輸入品がごっそり高くなったからである。 ひつじこ両親はお金をほぼ円の範囲で持っている。 株は昔は少しやっていたようだが、今はやっていないようだ。 国債などの面倒なこともしていない。 円安のダメージが直撃するタイプの資産構成だ。 土地は長期的にはインフレに従って値上がりするのでインフレに強いのだが、 円安が国内物価を全体的に押し上げるところまで長期化しないと 土地の価格には影響してこない。 だから現時点では土地の資産価値も円安のダメージを受けている。

わずかでも改善するなら、まず定期の類を債券系の投資信託にすることだろう。 個人向け国債は利率が低く、1年間換金できないなど使い勝手に難がある。 国内債券系の投信は全て売ったのでリターンがどれくらいかはわからないが、 売る直前には確か年1%くらいあったはずで、定期に比べれば雲泥の差がある。

理想はやはり世界的に分散することなのだが、円ベースで見た時に 元本割れしないことは保障できず、短期的にはほぼ確実に元本割れが起こる。 今の円相場が実体よりも安いとすれば、円高に修正される方向に行くはずで、 そうなると円安の時期に買った分は丸々損になる。 円が増えても購買力が上がるとは限らないし、上がるとしてもすぐには上がらない。 しかし、円が減れば確実に短期の購買力は下がる。 この非対称性が、あまり時間のない状況での投資を妨げるのである。

左上肺葉切除。本来左上肺葉の寄与率は24%で、切れば呼吸機能の 1/4が失われることになる。肺葉の一部を切る手術もあるが、 癌を取り残すことを嫌ってあまり行われない。 本当に取り残すのかどうかは試験をしなければならないが、 肺葉切除によるダメージがさほど問題になっていないからか、 そういう試験はそれほど行われていないようだ。 なぜダメージが問題になっていないかというと、 残った肺がふくらんでそれなりに補ってくれるからである。 ある論文によると、10例の左上肺葉切除例で、肺活量の低下は せいぜい15%、場合によっては7%程度であったらしい。 左下肺葉がそれだけ膨らんでくれているということだ。 それならば、癌を取り残す可能性があると考えられる試験を行ったりはしないだろう。

似たような状況でも試験が行われて、部分切除で良いとわかった癌もある。 乳癌だ。女性がいかに乳房を大事に思っているかということがよくわかる。 肺癌も同じだろうという類推もありうるのだが、 肺の場合は血流が多く、広がり方が速いという特徴があるため、 そう簡単でもない。1cm未満でない限り部分切除は行われないようだ。

肺活量が80%に落ちるのと90%に落ちるのは大違いだ、 と言っている病院がある。50%まで落ちれば寝たきりなのだという。 そこでは2,3cmまでなら区域切除で対応しており、 生存率もほぼ差がないらしい。それが本当ならそうしてほしいがなあ。

肺でも試験はある。しかし数が少ないし、報告によって結果がバラバラだ。 そういうわけで、部分切除はまだ標準になれていない。 どういう条件が揃えば部分切除で良いか、というのが はっきりしていないのだ。 肺癌の場合小さくてもリンパ転移していることが多いので、 リンパ郭清はやらないといけないのだが、部分切除でどのリンパを取るのか、 みたいなことが確立していないののだろう。 そもそも海外はリンパ郭清にあまり重きを置かないらしく、 海外の報告と日本の報告を同じに扱えないということもある。 医者の判断に従うしかないだろうな。

アドラーって去年急に流行り出したのか。 もしドラでドラッカーが流行ったようなものか?

ひつじこ両親の病院つきそい。 医者に時間を取ってもらいやすくするため、午後にした。 会社は夜な。

健康診断の結果は二人ともおおむね健康。 母上はLDLコレステロールが若干高値だが、 中性脂肪は並。高脂血症になってないのが驚きだ。 欧米人のように「太る才能」とでも言うべきものを持っているのだろう。 普通の日本人ならとっくに高脂血症なり 糖尿なりを起こしているはずだ。 ただし、それらの病気の診断がつかないということは、 薬も使えないということであり、 単純に食餌療法で痩せろということになる。 SGLT2阻害薬やフィブラートは痩せる効果もあるのだが。

前医から出されていた降圧剤は継続。 意味不明に出ていた胃酸を抑える薬はやめ。 寒い間は急に血圧が上がることが多いので、 春まで様子を見たいとのこと。 実際診察室での血圧は高めだった。 嗅覚障害について何か試せる手はないか尋ねたところ、 漢方でやりましょうとのこと。 医者が「難しい」と言うのは大抵「無理」という意味なので 過大な期待は禁物だが、 患者が望めば何かしらの治療を試みてくれる先生であることはわかった。 しかも「適当にビタミンB12出して終わり」というレベルでないのがありがたい。

薬は釣藤散。いきなり煎じは面倒だろうということでエキス。 高血圧に効くらしい、ということくらいしか知らない薬だ。 今「嗅覚障害 漢方」で調べてみたところ、 大抵は当帰芍薬散で、たまに荊芥連翹湯だ。 釣藤散は出てこない。 釣藤散の効能としては、耳鳴り、めまい、頭痛、気鬱、高血圧、などが出てくるが、 やはり嗅覚障害はない。 しかし、それらの症状はおよそ神経症状で、しかも場所が脳付近だ。 嗅覚も似たようなもんだろうと思えば効くかもしれないという気もする。 こういう状況でポンと釣藤散が出てくるもんなんだなプロってのは。 これで治ったら「プロすげえ」ということになる。効くなら 2週間くらいで何かしらの変化があるだろうし、ちょっと期待。 ただし思った通り近くの薬局には在庫がないので、取り寄せ。

父上はHbA1cが6.7と悪化。 糖質制限開始前はカレーうどんブームで 糖質まみれだったため、それが出たものと思われる。 糖質制限の開始は1/18なので、検査の1/30までには2週間もなかった。 仕方ない値だ。 もし新患で6.7なら食餌療法と運動で様子見になるだろうが、 ジャヌビアを飲んでいてこの値となると 薬をやめていいとは言いにくい。 「医師からはジャヌビア倍増でしっかりコントロール」という提案があったが、 「最近食餌療法始めたんで、効果も見たいしもうちょっと待ってもらえます?」 と提案。飲んでもらえた。 糖尿がある状況では血圧が低い方が筋肉での糖の消費が 増えて有利、とのことで、降圧剤2剤のうちアムロジピンは継続。 カルベジロールはやめ。スタチンとアムロジピンは合剤にしてもらって 見かけの薬の数とコストを下げてもらい、 ジャヌビアは継続。

そういうわけで、二人とも薬が減った。 人柄的にも技術的にも私がわかる範囲ではレベルの高い先生とわかったし、安心だ。 糖質制限は極端にならないように注意されたが、 理由が「蛋白質が足りなくなるから」というのがいい。 「体重は減って糖尿も良くなるけど筋肉が落ちる、というのは困るでしょ」 という言い方で、減量や血糖降下に効くことは把握している。 「脂肪は体に悪い」とか「長期安全性が」とか言わない。

来月は二人で行ってもらおう。私は4月に同行すればいいか。 暖かくなっているので母上の降圧剤を削れるかもしれないし、 2ヶ月あればHbA1cが5台に落ちてジャヌビアを削れるかもしれない。 3月ではまだ早いだろう。本気で厳格にやったとしても、 6.7から6未満まで1ヶ月で落とすのは難しい。2ヶ月で1落ちる、という程度だろう。 中性脂肪が低いことから内臓脂肪はさほど多くないことが予想され、 そうなるとインスリン抵抗性もないだろう。 減量で耐糖能が上がることは期待しにくい。 激しくメタボなら減量に伴ってごっそりHbA1cが落ちることもありうるが、 たぶんその展開はない。改善はゆっくりかもしれんなあ。

糖尿病ハンドブックの2版を買った。 売れているだけあって実によくまとまっていて、 医者が糖尿をどう考えているかがよくわかる。患者こそ読むべきだ。 1版に比べて、SGLT2阻害薬、手術前後の血糖管理、漢方薬、 といった内容が増えている。 SGLT2阻害薬は脱水が最大リスクで、喉が乾いた自覚が薄い老人には 危険という立場。まだ日が浅いこともリスク。 手術前後の血糖管理については、消化器の手術の場合は 手術前からしばらく経口薬をやめてインスリンに切り替えて どれくらいの量で行けるかを確認すべき、とあり、 まあそうだよなと思った。弟は現状、メトホルミンとSGLT2阻害薬の 2つを飲んで5.2という値だが、薬をやめた時にいくつになるかは やめてみないとわからない。 そして、手術後しばらくは薬を飲めないのだから、 その時に血糖が上がりすぎるようならインスリンを使う他ないのである。 もちろん輸液に糖を入れなければいいのだが、 それをお願いするのは相当難しい。糖質制限はまだまだマイナーなのであって、 まして手術時にやった経験がある病院なんて数えるほどしかないのだ。 気持ち良く手術をしてもらう事の方が優先だろう。

「会社をやめるとお得キャンペーン」的なものが行われていたようだ。 これを見たのは3回目くらいだろうか。もっとあったかもしれない。 私はやめないなあ。面倒だし、せっかく勉強していることが 中途半端になるし、家族は迷惑だしで、ロクなことがない。 こうして動けなくなっていくんだな。

誰であれ、もうからない会社に貢献するより、もうかる会社に貢献する方が 社会のためになる。もうからない会社は、 人材を無駄遣いしているという意味で社会に害をなしている。 もちろん、もうけていればいいというわけではないが、 「必要なだけもうけること」は 社会に貢献する会社が満たさねばならない条件であって、 それを満たしていないのは論外だ。それはそれとして、 その会社にいる人間にも責任がないはずがない。 会社は社員の集合体で、経営者と社員を真っ二つにできるほど簡単なものでもない。 会社をもうけさせられない人間が他に行ってもうけさせられるとも限らない。 それはそれとして、個人にとってそんなことは知ったことではなく、 給料が高いとか、やりたいことができるとか、そういう理由で 好き放題会社を移っていい。それが自然だ。

私は何がしたいかなあ。そりゃ本が書きたい。だが、他では書けんだろ。 今は中断しているが、かわりにドラッカーごっこやアドラーごっこができており、 それもまた十分に良い。しかも、長くいる会社だけに融通がきき、 働く時間はほとんど好き放題である。 もしかしたら、私をもっと社会に役に立つ形で使ってくれる 所があるのかもしれないが、探すのも面倒だし、ここですべきことをする。 こんな状況だけに近い将来ゲーム終了の笛が鳴る可能性もあるが、 その時にはまた考えるとしよう。

そういえば、知らない電話番号から電話がかかってきたな最近。 番号で検索したらスカウトだとかそんな情報があったので放置している。 出るべき電話だったかもしれんが、その後かかってこないんだから大丈夫だろう。 メールなりツイッターなり使えばいいと思うんだがな。 そんな電話職場で出られるわけないじゃん。

2015年02月06日

弟は手術に向かって突き進んでいる。 5日は循環器のチェック。問題ないらしい。手術に耐えられる体であるのは ありがたいことだ。 整体の先生も「生命力はすごく強い」と言っていたらしいので、 癌以外には問題ないんだろう。 だからこそ癌がここまで育った、とは言えるのだろうが。

肺の手術は同時にはやらないらしい。 まず胃を片づけ、一週間後に状況をチェックして行けるようならやる、とのこと。 正直、本人の体力以上に医者の体力の問題が心配なので、 さほど間を空けないのであればそれでもいいかなと思う。 本人は大変かもしれないが、傷は独立だからな。

今日は腫瘍マーカーも一つだけ測っていたようで、 CEAが6.3から7.2まで上がった。 やはり医学の力を借りずに抑えるのは難しいようだな。

一方HbA1cは5.2まで落ちている。私より低い。 でも腫瘍マーカーは悪化しているわけで、 血糖値と腫瘍マーカーが比例するんじゃないかという都合のいい仮説は 捨てた方が良い。しかし弟の場合、糖質制限は 単純に糖尿を悪化させないために必要なので、 癌に対して効果がなくてもやらねばならないのである。 血糖値が高いと感染しやすくなって不利だからな。 糖毒性など大した問題ではないのではないか、という医師もいるが、 高いよりは低い方が良かろう。

仕事。ここんところマネジメントで失敗してた。反省する。 実績に基く予測でなく期待に依存して計画を立てていた。 大抵のケースでは未来は過去の延長にある。 そう簡単には変わらない。 努力はするが、努力が実ることを前提にするのは甘い。

ひつじこ激しく発熱。ひつじこは熱を出す時は派手で、39度くらいには上がる。 いわゆる実証なんだろう。麻黄湯を平気で飲めるタイプだ。 しかし今回試しに買った煎じ薬の中に麻黄湯はない。 葛根湯加辛夷センキュウがまあまあ合うはずなので、 それを煎じてみた。すごく漢方な臭いがたちこめたが、嫌いじゃない。 少し味見してみたが、結構おいしい。 ただ、やはり手間はかかるな。二番煎じも作ったので1時間煮ていたことになる。

二番煎じは試しに私が飲んだ。胃に若干来たので、 二番煎じにもそれなりに薬効が残っているということになる。 基本、余裕があればやることにしよう。 たぶん一番煎じと混ぜてしまうのがいい。

麻黄湯も頼んでおくか。傷寒の類や外傷の類なら、煮る手間は許容できる。 それよりも、治る確率が上がる方が重要だ。 麻黄湯、葛根湯、治打撲一方、銀翹散、あたりは煎じをストックしておく方がいい。

葛根湯加辛夷センキュウは効いたのだろうか。 とりあえず37度台まで落ちたが、スッキリとは治らず、 今日も一旦38度まで上がった。 授乳でちゃんと寝てられなかったり、 昼間ちゃんと休めなかったりするのが原因だろうが、 発汗が不十分だったのも事実。 葛根湯では足りないのだろう。 芍薬というブレーキがあるせいだろうか。

エキスと煎じでは倍くらい効果が違うという。 市販の薬は薄いので、3倍か4倍飲んで煎じと同等らしい。 揮発成分や油脂成分はエキスには入りにくいので、 それらが主役になっている場合はもっと差が開くのかもしれない。

2015年02月04日

なんでプログラミング得意になったんだろうなあ。 13年一日10時間給料もらってやってりゃ上手になるだろ、 と思うわけだが、同じくらいの時間やっていても 同じくらい上手になるとは限らない。

いわゆる「勉強」をしなかったから、というのは一つあるかもしれない。 調べることや覚えることに極力労力を割かず、自分で考えることに時間を使った。 それは、元々持っていた、「思考を横着しない性質」 から来ているように思われる。 他人や過去の自分が考えた結果を利用しない。 使う場合も、自分で考えて同じ結果に至るかどうかを確認してから使うことが多い。 自分に自信があるのか、あるいは他人を信用していないのか、 それとも他人の考えを理解する自信がないのか、 まあ理由はわからないが、自分で考えて至った結論でなければ安心できない 性格なのは確かなようだ。 自然、プログラムも自作しすぎるくらい自作することになる。 無駄だったり不適切だったりしたこともあったろうが、 鍛錬としては恐ろしく有効だったものと思われる。 一日10時間10年間、そのほとんどの時間はプログラムを 書いている時間だったわけだ。 他人が作ったものの使い方を勉強している時間は多くないし、 他人のコードを読むこともあまりなかった。

一万時間やれば何でも上手になる、と言う話がある。 それが本当なら、自分でプログラムを書くことを 一日10時間で3年かそこら続ければ上手になれるということだ。 移植やら、メンテやら、調べ物やらで時間を使わせるのは損失であり、 そういう差配をする段階でマネジメントが失敗していると言える。 いかにして物を作ることに時間を割かせるかを考えないといけない。 しかし、教育は手段であって目的ではなく、 モノを作るために自作が常に妥当とは限らない。

何を作っていいのかわからんこともある。 作る物が見えていても、遠すぎてそこまでどう近づいていけばいいか 見当がつかないということもある。 ゴールを明確に決めてやったり、本当のゴールより手前に とりあえずの目標を立ててやったりという配慮がいる。 そのへんは人によって匙加減が違う。 難しいというより面倒だ。しかしそこに手間をかけないと うまく行かない、ということは見えている。 最終的には、自分でゴールを決めて、自分で道も決められるように なってもらわないと困るわけで、 いくら面倒くさいからといって放っておいていいものではない。

「ゴールが明確に定義されれば有能なんだけどなあ」 というのは、私の基準では有能とは言えない。 大抵の問題ではゴールを明確に定義することは不可能だからだ。 作っている間に状況が変わることもあるし、 上流や下流の動きの影響も受ける。

でもそれはそれとして、調べてもってくるのが得意な人に ゴリゴリ自作させるのは、それはそれで資源の使い方を間違っている。 調べてもってくる能力が成果につながるようにするのが マネジメントってもんだろう。 「各人が得意なことだけすればいいようにする」が理想のマネジメントではある。 しかしそれはそれとして、もし確実に低コストで自作力を 上げられる見込みがあるのであれば、それをしないのは損失だ。 誰だって書けないより書けた方がいい。 それに、特定の分野の知識みたいなものは状況が変われば不要になる。 そんな頼りないものを得意技とするのは危険だ。 プログラマは少なくともプログラマとして会社にいる間は 常に成長し続けねばならず、それには自作力が必須だろう。 流行りの分野に次から次へと詳しくなる、 というのは変化への適応という意味では問題ないが、 成長していると言えるかは微妙だ。

ドラッカーごっこを始めてもう1年プラス1ヶ月が過ぎている。 正直うまくいってない。私のやり方がマズいのだ。 まあ上司じゃないんだけどな。リーダーの称号すらない。

2015年02月02日

私はプログラムが相当得意らしい。 客観的な事実からおそらく相対的に結構上手な人々が集まっている場所にいるわけだが、 それでもそう思える。 それが錯覚あるいは思い上がりでないとは言えないが、 それを言っていては話が進まない。 私が上手であるならば、まずは私が上手であることを認めさせた方が話が速いような気もするが、 そう簡単には行かない。「上手」の定義は人それぞれだし、上手であることの価値も人による。 肩書や権威で言うことを聞かせても、問題の解決にはならない。

ゴールは何かと言えば、モリモリ高品質なモノを作って提供して、 それでオモロいゲームを作って世界を喜ばせてもらうことだ。 頼まれたことをするだけではその目標は達成できない。 こちらから提案して、それでいて「それが欲しかったんだよ」と言われるようでなくてはいけない。 しかし、そればかり考えていては独り善がりになる。

性能、メモリ効率、使いやすさ、頑健性などは前提条件だ。 それだけでは価値はない。しかしそれがなければ土台から崩れてしまう。 もしそこに不安があるならば、早めに解決しておく必要がある。 しかしそれすらそう簡単ではない。多数の要素をどうバランスするかは、 かなりの部分感性に左右される。簡単に言葉で教えられるものでもないし、 現場経験を積んでも身につく保証はない。

今までやってきたやり方、 というのは誰にでもあるわけだが、 それがどのような前提条件で合理的なのか、 ということを考える人は多くない。 例えばコードのどこにスペースを入れるか、 というような些細なことですら、「そのようなスペースの入れ方は どのような条件があれば合理的か」ということを考えることができる。 例えば画面の横幅が広い環境であればあるほどスペースは入りやすくなるだろう。 あらゆる習慣には、その習慣が妥当だったり合理的だったりするような条件がある。 それが満たされているかどうかを調べて、 満たされていなければ習慣を変えるべきなのだ。 メモリが少なくMMUもない機械で多くゲームを作ってきた人は、 ギガ量のメモリがあってMMUがある機械で作る時には不適切な習慣を持っているだろう。 ならば変えなければならない。

各人はどのような価値観を持つのか。何をしたいのか。どうなりたいのか。 そもそも、そのようなことを考えているのか、いないのか。 そういうことが気になるわけだが、そこは気にし出すとキリがない。 うちらは会社で仕事をしており、これは契約に基いたものだ。 思想や信条に踏み込むべきではないし、 踏み込まずに成果を出せなくてはうまく行かない。 とにかく、成果を要求すればいいのだ。高い成果を。 高い成果を求めることは権利というよりも義務だ。

やっぱり、各人に聞くしかないよなあ。「あんた、何してくれますか」と。


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