だだもれ

2015年01月31日

コードはどれくらい統制すべきか。 今までそんなことは考えたこともなかったが、考えざるを得ない状況になってきた。

コードなんて、入力と出力がつながって、 中身は正しく動いて性能が十分にあればそれでいいのである。 入力と出力は、下流と上流の人間と話をするなり、 話をせずに通じ合うなりして、とにかくつながればいい。 バグは直せば良く、つながりに多少問題があっても 上流や下流との関わりの中で次第に矯正されるから、 事前にあまりがっちりと決める必要はない。 私は何ができなくてはならないかだけを言えば良く、 それをどのように実現するかは担当者の自由だ。

と、今日まで思ってきたわけだが、それだけでは回らんな。 とにかくコミュニケーションだ。 上流の人が勝手に作り、下流の人がそれを与えられたものとしてどうにか使う。 そういう形になると最適な形からは絶対にずれる。 上流の人は作りながら下流の人とやりとりをして、軌道修正 していかねばならない。叩き台をどれくらいの時間で作るか、 やりとりをどれくらいの頻度で何回やるか、 といったことは、その場のノリや人間関係などの曖昧な条件で変わる。 「思っていたのと違うものが出来てきたが、時間がなくて直せない」 も 「話ばっかりしててさっぱりモノが出来ない」 も同様にダメだ。

2015年01月30日

ひつじこが連日の疲れで折れそうになっていたので、 午前中は一緒に歩いて買い物に行った。 本当申しわけない。 大福を3つも買って、さらにクリームのはさまった コッペパンまで買って、ほぼ全部ひつじこが食べた。 糖質160gくらいかなあ。ペヤングの超大盛りより多い。

仕事が祭状態。そう思ってるのが私だけじゃないといいなあ。 結婚してなくて癌の件がなかったら、 一日15時間労働土日なしにしてただろうな、というレベル。

舌に苔ついてるなあ。水分取りすぎたか。

webで見つけた漢方薬局に注文を出してみた。 煎じ薬とか、丸薬とか、散薬とか、生薬とか。 急性期の風邪薬や、外傷用の治打撲一方は 大量にストックする必要がないので、 一回あたりのコストが高い煎じでもかまわない。 とにかく治す方が重要だ。 安くても効かないのでは困る。 一方風邪をこじらせて一週間以上飲み続ける状況になったり、 長期的に飲み続けたり、 ちょっとしたことで頻繁に飲んだりする場合には、 コストは重要な問題になってくる。 でもまあ、2倍効いて半分の期間で終われるなら、 その方がいいので、安ければいいというわけでもない。

煎じは手間がかかりすぎて、長期的には無理だ。 長期に飲めるのは丸薬か散薬だろう。 したがって、〜〜湯という名前のものは飲みにくい。 煎じは無理だし、エキスはどうも信用できない。 ツムラは保険が効かないならそれほど安くない。 14日分2000円であれば、1日分140円となる。 安いには安いが、効かなければ意味がない。

八味地黄丸、加味逍遥散、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、 といったあたりの薬は長期向けで、運良く丸か散だ。 この薬局ではこれらを1日分150円くらいで買える。

遠隔転移して全身病になった癌に対策はあるか。 つい考えてしまう。 しかし、そうなってもやることは変わらないか。 やれることはおおよそすでにやっている。 自分でできることは糖質制限と運動くらいだ。 あとは代替療法の中では一番マシと思われる漢方を使う。

弟の内視鏡写真を見ている。 あからさまに大きくなった印象はなく、 多少大人しくなったかもしれないなとすら思える。 少なくとも、10月11月あたりの勢いはないのではなかろうか。 希望的観測で言えば、弟の癌は今拡大と縮小の間にいるのだろう。 もしかしたら、体の状態を保てば引き分けのまま行けるのかもしれない。 しかし、風邪を引いた瞬間にアウトみたいなことにもなりかねないわけで、 ギリギリの戦いをいつまでも続けるのは危険だろう。肺の拡大の問題もある。

2月3日に検査する予定で、そこでもし縮小傾向が明らかになったりしたら、 弟としては迷うよなあ。もうちょっと時間稼ぎできるんじゃね? と思うのは無理からぬことだ。 しかし私は、後遺症が許容範囲なのであれば切ってしまった方がいい 気がしている。体の状態を保てるか、ということもあるが、 切ってくれる先生が結構なお年なのだ。 あの先生が現役でいられる間に切ってもらわないとダメだと思うんだよな。 がんセンターのやり方と違うやり方を自信を持ってやると言ってくれる 先生なんてそうゴロゴロいるとは思えない。達人らしいしなあ。

少なくとも弟に関しては、抗癌剤なしでも引き分けに近いところまで 持ちこめる可能性があるように思える。 癌で問題になるのはつまるところ増植速度であり、 それがプラスであればいつか死に、ゼロ以下であれば癌では死なない。 かすかにプラスであっても、他の死因で死ぬまでもつなら、それは問題ではない。 そして、増殖速度は体の状態によって変わる。 食べるもの、寝る時間、疲れ方、などが影響する。 弟の例を見る限り、糖質を食べないことは結構効くように思える。 ただし、癌はいつ変異するかわからず、ブドウ糖が少なくても 増植を阻害されないタイプに変化されれば終わりだ。 どのような生活が良いのか、ということも100%正しい答えがわかっているわけではない。 ゲルソンに希望を託して死んでいく人なんていくらでもいるのだ。 糖質制限も一つの仮説にすぎず、もし弟が糖尿でなければ 試すことはなかっただろう。 だから、手術のダメージと後遺症が命を縮めるほど大きくないのであれば、 さっさと切り飛ばしてしまうのが正しい。最善とは限らないが、 少なくとも無難だ。切らなくて良かった、となる可能性があったとしても、 十分に意義がある。

ただし、あまり急いで切ると、癌について学習する時間が得られない。 何を食べ、どういう生活をすると癌がどうなるのか、 ということを観察する時間を多少でも持った後に手術すれば、 その後どのような生活をすれば再発しにくいかが多少は想像できる。 また、手術のダメージを負う前であれば元気なので、 食生活を変えて慣れたり、運動をしたりといった努力ができる。 何の覚悟もなく手術してしまい、その後で生活習慣を変えるというのは しんどかろう。弟には糖質制限に慣れるだけの時間があった。 また、各種代替療法を調べ、いくつか試す時間もあった。 これも元気な時でなくては難しい。術後の後遺症に苦しみながらでは 漢方薬を試すのは難しいし、再発してからでは後がなさすぎる。 術前療法後に敵前逃亡、というのはその意味では悪い選択ではなかったように 今は思える。もちろん、これで弟が再発して死ねば、 さっさと言われた通りに切っていればと思うのだろうから、 結局のところ結果が全てということになる。

そういえば、母の血液検査結果を見たのだった。中性脂肪が360とかある。 血糖関係は測っていないのでわからない。 これは糖尿かどうかは確認してもらわないとダメだな。 糖質制限の良い適応なのだが、母はあんまりやる気ないからなあ。 それでも以前よりは糖質摂取量は減っているのだが。 さすがに弟がエクストリームに糖質制限なので、 両親だけガツガツ米を食うわけにも行かないのである。

2015年01月28日

手術が決まって、あとは弟の戦いということになったわけだが、 私にもできることがまだあるかもしれない。

とか言いつつも、仕事がヤバい。 自分でコードを書く気はなかったのだが、そうも言ってられん状況だ。

そして久しぶりにコードを書いて思う。 私、相当プログラム得意なんじゃないかなあ。 私より上のスキルを持つ奴はいくらでもいるが、 それは上のスキルを持つ奴の印象が強いせいで、 私よりうまくない人の方がたぶん多い。 これは厄介だ。私は人に仕事をさせる仕事にシフトしたわけで、 自分で書く方がいいんじゃないかという疑念を持ったままでは 自分の仕事に集中できない。 育てる、ということを真面目に考えた方がいいのかもしれんなと思うが、 それには私のスキルを認めさせないといけない。

しかし、単純なプログラムのうまさだけの問題でもない気がするな。 問題はズームインとズームアウトなのかもしれない。 ある問題をどの層で解くかを選べる頭でないと困る。 ある関数の中で解決するのか、クラスの中で解決するのか、 モジュールの中で解決するのか、ソフトウェア全体として解決するのか、 製品全体として解決するのか。 「その機能そもそもいらないじゃん」という判断だってありうるわけで、 それはもはやプログラミングの問題ですらない。 下層すぎれば部分最適に陥って全体としては解決にならないこともあるし、 上層すぎれば関わる人間が増えたり問題が複雑化したりして コストがかかったり、そもそも具体的な行動に結びつかなかったりする。 だから、どの層で解決するのがいいのかを選べる頭がないといけない。 こう言ってはなんだが、私はたぶんそこが結構上手だ。 だからこそコードを書きたくないのだが、 もしかしたら書かなすぎたのかもしれんな。 「要求を満たしてくれればいい。オレはコードには口は出さん」 という態度を取るよう努力してきたが、 立つ層を若干下にシフトした方がいい気もしてきた。 しかしそうすると上層がおろそかになるのは避けられんよなあ。

通販をやっている漢方薬局をみつけたので、注文してみた。 風邪薬の類は常用しないので、煎じる手間をかけることも許されるし、 多少コストがかかってもいい。試してみよう。 エキスでは効かない参蘇飲や銀翹散の本当の力がわかるかもしれない。

2015年01月27日

福島。セカンドオピニオンで紹介された医師に再度会いに行った。 前回行った時に「がんセンターで検査するなら、そのデータもっておいで」 と言われたのである。 で、あっさり手術が決まった。 2月17日。2月13日に入院。 元々毎月検査してもらっていた病院の次の検査が2月3に予定されており、 だったらその結果をもらってからで良かろう、ということになったのだ。 もしそれがなかったらもう一週早かったかもしれない。 ブランド大病院でないとこんなに迅速なのかと思った。

胃噴門部と食道を小さめに切り、肺も同時に片づける、という方針。 がんセンターでは食道全摘の上頸部まで含めた広範囲のリンパ郭清が 必要と言われたし、 肺を同時に片づけることはできないとも言われたわけで、全然違う。 肺にモノがあるとわかっているのに、 癌があるかないかわからないリンパ節を取って 手術侵襲を大きくするのはおかしい、という考えだそうだ。 ただでも糖尿があって不利なので、手術は小さいほど良い。 もちろん微小転移が残る可能性はあるが、 微小転移は薬に任せ、もしそれでも出てくるようなら再度切る、とのこと。 確かに雑誌には、初回は頸部郭清を行わずに CTで出てきたら追加郭清しても結果は変わらない、という記事があった。 おそらく、抗癌剤が劇的に効いたことも勘案してのことだろう。 術後療法の効果が高そうだ、ということだ。 セカンドオピニオンの先生が「こんなラッキーな経過は見たことがない」 と言うほどに進展が遅いことも関係しているかもしれない。

そういえば土曜に言われたことだが、弟の癌は凄まじくラッキーらしい。 最初に発見された時の状態と、自覚症状が出た時期から考えて、 それほど増殖が遅い癌であるはずがない。 なのに、抗癌剤が劇的に効いて、 その後4ヶ月放置していてもさして大きくなっていない。 そんなラッキーなのは見たことがない、とまで言われた。 さすがに言いすぎな気もするが、 あの人は相当な数の癌患者を見ているはずであり、 そこまで言うなら少なくとも普通ではないのだろう。 ならばそれは単なる運ではあるまい。 糖質制限、SGLT2阻害薬、ピシバニール、漢方、 あたりのどれかが効いたのだ。 その中で言えば、たぶん糖質制限だろう。SGLT2阻害薬もその効果を 高めているに違いない。 もしそれが本当なら、恐ろしく費用対効果の高い代替療法と言える。 ピシバニールや漢方はお値段がそこそこするからな。 抗癌剤をやってる時はピシバニールは保険が効いたので安かったし、 白血球減少を抑えてくれたようだが、 抗癌剤をやっていない今となってはどれくらい効くのか効かないのかわからん。 漢方の方が筋がいいと思うな。私が漢方びいきなせいかもしれんが。

食事で癌が治るか、と言われれば治らんだろうと言える。 弟だって結局は手術することになったのだ。 しかし、進展を遅らせることはできるのではなかろうか。 弟の癌が悪化した時期は、糖質制限が緩んでHbA1cが 上がった時期と一致しているのである。 単に丁度増殖が再開しただけだろうとも思ったのだが、 直近の検査結果では腫瘍マーカーは落ちている。 血糖測定を始めて糖質制限を厳しくし、 HbA1cが下がったのと同時だ。 あと一回は手術前に腫瘍マーカーとHbA1cを測ることになっているのだが、 もしHbA1cが下落し、一緒に腫瘍マーカーがさらに下落していたとしたら、 相関がある可能性は高くなる。 正直私はそうなるんじゃないかなあ、と思っている。 もしそうなれば、再発せずに過ごせる公算はかなり高くなるのではないか。

まあそれでも切るんだが。 切らなくても死なないで済むなら切らない方がいいのだが、 ちょっと風邪を引いた弾みに免疫が落ちて癌が急拡大、 みたいなことはありえるわけで、そんなギリギリを保って生活していくのは 危険すぎるだろう。体が弱らず、QOLがあまり落ちないで済む 小さな手術で済むなら、やっておいた方が安全マージンは大きくなる。

弟が70とかだったら切らないでドッキドキの経過観察を続けても いいと思うんだが、なにせ34だからな。 今後何が起こるかわからんわけで、危険は除いておいた方が良かろう。

今から10年くらいすれば、糖質制限をした人間が癌になる確率が おぼろげながら見えてくるんじゃなかろうか。

生き残りが見えてくると、今度は経済的負担が問題になってくる。 手術も術後療法も終わりのあることだからいいが、 再発との戦いは生涯続くわけで、 あまり費用がかかることは続けられない。 漢方の月3万がギリギリの線じゃないかなあと思う。 いい術者がいれば整体もアリだろう。

保険が効くツムラにしてもらってコストダウンする手もあるかもしれない。 効きは悪かろうが、ゼロよりはマシだ。 つうか、保険通そうと思うと適応症にある病名をつけないといけないが、 癌の再発予防なんてあるはずもない。どうするんだろう。 便秘の名目で通導散を出したりするんだろうか。

2015年01月25日

土曜、以前セカンドオピニオンでお会いした医師の方に、 もう一度お会いし、方針を固めるのを手伝ってもらった。 結論としては即座に手術。肺と胃を同時に片づけてもらう。

抗癌剤でダラダラするのがダメという理由はいくつかある。 まず、次が効かない可能性があること。 さらに、次で副作用が恐ろしく出る可能性があること。 効かなければ時間を無駄にするし、副作用がひどければ 命を縮めかねず、回復するまで手術できないという危険もある。 また、今のところ癌が大きくなる速度は遅いが、 いつまでも遅いとは限らない。何の前ぶれもなく加速するケースは いくらでもあるのだと言う。 さらに、手術後再発したとしても、さらに言えば、 そもそも手術しても駄目なケースだったとしても、 原発巣を取ることは生活の質と余命を延ばしてくれることが多いらしい。 まして、場所が悪い。放っておけば確実に物を食べられなくなる場所だ。 だからこそ手術を急ぐべきなのだという。

術前療法はやらない。いきなり手術する。 術前療法で使う抗癌剤は胃に合わせたもので、 肺に効く保証はない。胃と違って肺はリンパ転移即死であり、 肺が大きくなるリスクを冒すのは危険すぎる。 だから術前療法をやっている暇はない。 また、抗癌剤のダメージは自覚がなくても溜まっているものであり、 半年程度では抜けないらしい。次のシスプラチンが 大ダメージとなる可能性も否定できない。

また、胃を先に片づけて、その後で肺、というのは良い選択ではない。 回復を待つ間に大きくなるかもしれないし、 癌は体が弱るほど大きくなりやすいのであって、 胃の手術で弱れば肺が急拡大する恐れがある。 だから同時に片づけることが望ましい。 だが、大きな病院では肺と胃の専門家は別であることが多く、 同日に手術してくれる所はそう多くない。 紹介して頂いた病院は調べてもあまり情報が出てこない病院で、 その点は不安だが、同日にやってくれるというのであれば 選択の余地はあるまい。

27に全てが決まる。

治療方針を決めるのは本人、というのが常識だが、 結局のところそれは建前、あるいは儀式にすぎない。 「事実上それしかない」というところに、患者は追いこまれるのが普通だ。 しかしそうであっても、それに納得しなければ先へは進めないし、 禍根を残す。

なお、術前療法はやらないので関係なくなったのだが、 使う予定だった抗癌剤ハーセプチンは保険がきかない。 がんセンターでの検査結果にはっきりと「食道癌」と書いてあり、 それだと保険が効かないのだ。ハーセプチンは胃癌と乳癌 にしか適用がないのである。 分子標的薬だけに値段は高く、予定通り2回やれば50万は飛ぶ。 それでもやる方が有利であればやってもいいと思うのだが、 肺が動き始めたということでその選択肢はなくなった。 肺が転移であれば効くのだが、そうでない可能性は無視できない。 1/6の検査結果が出る前に決行していれば良かったのだろうが、 今更言っても仕方ない。 7月から今までの間に転移が発生していれば抗癌剤でつぶしたいのだが、 それはできないということになる。

やるとすれば術後化学療法だが、 手術で血管やリンパが寸断されているせいで効きが悪いのだという。 次にやることの結果が出るまでその先の手を打たないでいたのは 失敗だった。次の次の手まで打たないとダメだ。 でもなあ、本人は極力仕事を休みたくないと思っているし、 次にやることの結果が出るまでは考えたくないと思う性格でもある。 本人や親にとってはヘビーな問題すぎて、感情を切り離して 行動するのは容易ではないのだろう。 また、福島から東京まで出てくるには車を長時間運転せねばならないわけで、 そういう負担もある。情報収集には足を使わねばならず、疲労も溜まる。

言い訳はいくらでもできるが、今更それを言っても仕方ない。 手術するとして、次に打てる手はなんだろう。 まず何より気がかりなのは、整体で「代謝が落ちている」と言われたことだ。 その「代謝」が、生化学的な意味なのか、医学臨床的な意味なのか、 はたまた整体特有の用語なのか、さらにはオカルト用語なのかはわからない。 しかし、あの人がそう言うならば、それは改善すべきなのだろう。 実際、弟は仕事を再開してからロクに運動していないのだ。 さらに良く見てみれば、体重が落ちている割に体脂肪率の低下がゆるい。 19%を記録してから体脂肪率は1%と落ちていないが、 体重は2kgも落ちている。体脂肪率1%あたりの重量は650g程度であり、 本来なら2%以上は落ちていないといけないはずだ。 これは筋量が減ったことを意味する。良い傾向ではない。 つうか、なぜもっと早く気づかなかったか。体重が62kg台になったと聞いて 喜んでいたが、愚かだった。

弟みたいなタイプに行動を促すには、行動がもたらす成果の指標が必要だ。 本来なら、ヨガなり、瞑想して深呼吸なり、そういうもっと 地味な行動でリラックスしながら達成すべきなのだが、 そういう「何かやってるのかやってないのかわからない行動」 に一時間とかの時間を割くのはあいつには無理だろう。 「運動の時間」と決めて運動するとか、「何キロ歩く」と決めてやるとか、 そういうのはできるが、「テレビ見ながら腕回す」とか、 「布団に入ったら寝るまで深呼吸」とか、そういう本来一番コストが低いやり方は たぶんできない。それは実のところ私も同じなのだが、 拳法の経験のおかげで、「日常動作そのものを練習にする」 ということの大切さは身に染みている。しかしそれがわかるまで 10年はかかっているわけで、 今からそれを体感させるのは無理だ。 とにかく、「はっきりした行動によって、はっきりと成果がわかる指標を改善する」 という形に問題を定義してやる必要がある。

まずは体温だ。もし体温が低いならそれは代謝が低いと言っていいだろう。 理想的な体温は36.8度以上だという。私だってそこまで高くないが、 36.5を下回ることはあまりない。最低限その程度までは高めないとダメだ。 ただ、体温という指標は短期で改善を実感するには向かない。 精度が0.1度単位しかなく、仮に今の平均体温が36.2度だとすると、 ゴールの36.8度までわずか6段階しかない。測定誤差が0.2度くらいは あるので、改善しているのかわかりにくい。 だから補助的な指標がもう一ついる。 こうなると筋肉量だろう。それなら機械で測れる。 体脂肪率と体重からおよそ推測できるのだが、 ダイレクトに筋肉量を記録することではっきりする。

やはり体温と筋肉量を記録項目に追加するべきだ。 弟に電話して、そんな感じのことを伝えた。 納得してもらえただろうか。

あとは術後の回復を早めるために何かできることはないか。 まずは漢方だろう。なにせ漢方には弱いながらもエビデンスがある。 漢方医に相談して、術前術後仕様に調整してもらう必要がある。 行くのは私だけでもいいかもしれんな。そのへんは柔軟に対応してくれるだろう。

もし手術で取ってきた組織の病理診断で、 肺と胃が同じ細胞だということになったら、 その時にはハーセプチンの出番かもしれない。乳癌では術後化学療法に使われている。 あと、肺癌の術後療法は、T1b以上であればUFTで生存率向上のエビデンスがある。 リンパ転移があれば、シスプラチン入りを4回やることもある。 これは胃癌も同じだ。 これに関しては、切った後の病理検査次第ということになるのだろう。 切ってみなければ中の本当の状態はわからない。 今まで憶測だけで話していたことの多くがはっきりする。 手術は最大の検査だ、と言う人もいる。

下の弟に電話して、真ん中の弟と両親の3人の電話をスマホに換えること の検討をおねがいしておいた。 親はそろそろ年なので、適応力がまだあるうちにスマホに慣れさせておきたい。 これはひつじこのご両親にも言えるな。 まずうちの親で実験して、行けそうならそっちもやろう。 ひつじこのご両親の場合は写真を結構撮るので、 スマホの恩恵を受けられるのではないかと思われる。 従来型だとあまり撮れないし、撮った写真をどうにかすることも難しいからな。

偶然 知りたいことがちょっと書かれているブログを読んだ。 術後短期間で死んでしまう人が半分とかいるのは、 そもそも状態が悪い、癌の進行が速い、ひどい所に転移が出る、血栓が出る、 といった感じのことらしい。肺炎とかも含まれるんだろう。 なにせ癌患者は結構な率で老人なので、 条件が悪い人はたくさんいる。そういう人から順に亡くなると考えれば、 弟の場合そういう結末になる率はそう高くない。

抗癌剤として何が効くかもわからず、副作用もどう出るかわからない。 そういう状況なら、なおさら最初は少量にして反応を見るべきだと思うのだが、 病院のキャパの問題は大きいかもしれんな。 そんなことやってたらパンクしてしまうんだろう。

2015年01月23日

実家の母が病院で出された大建中湯が余っていたのでもらってきた。 試飲。ほのかに山椒臭い生姜湯。普通においしいと言えるが、 薄い。香りがない。辛味もない。これ、効かないだろう。 消化管の手術後に飲ませると入院期間が短くなると言うが、 それが本当なら、煎じにしたらかえって悪いのかもしれないな。 いい感じに揮発成分が飛んで弱まってるくらいが、 その用途には丁度いいのかもしれない。 なるほどこれなら本来配合すべき飴がなくてもかまわないだろう。 飴は作用を温和にするために配合するものだからだ。 本来腸が無駄に動きすぎているのを抑えたり、 寄生虫を下したりする薬だ。

木曜のことを記録しておこう。

木曜は弟が定期的に検査してもらっている病院に行った。 10時半の予約になっていたらしいが、 話が長くなってもいいように気を利かせて後ろに回してもらえ、 診察が始まったのは2時過ぎとなった。 前もってわかってたらなあと思ったが、待ち時間の間弟や母と 話せたので、まあいい。

1/6のがんセンターでの内視鏡結果が、1/15にもらったデータの中に なかったので、この病院に送ってもらうことになっていた。 しかし、2時の診察の時点では、着いてはいるがコンピュータに 入力されていない状況。というわけで、内視鏡写真は見られなかった。 しかし、紹介状についていた白黒の画質の悪い写真でも そこそこはわかり、顕著に大きくなっていることはなさそうだった。 出血や潰瘍の度合いはわからないが、 どうせ癌があることははっきりしているのだから、あまり重要ではない。

その医師は癌の専門家というわけではないが、地方の大きな病院だけに 当然癌も数多く見ている。とはいえ、基本的には標準治療だ。 そこから外れることをやったことはない。がんセンターに比べればデータも少ない。 しかし、とても親身になって話してくれる。 本当に助かる。

手術して再発してから抗癌剤、というのが普通だが、 なぜ抗癌剤の後で手術という道はないのだろうか? 手術が合併症や後遺症のさほど高くないものであり、 根治の確率がそれなりにあるのであれば、手術を先にやるのは合理的だ。 しかし、合併症や後遺症が重篤とわかっていて、 さらに根治の確率が半分を切るような状況では、 手術を先延ばしにしたくなるのは人情である。 まして、すでに抗癌剤がかなり効いて、副作用も軽かったとなれば、 なおさらそういう選択肢が魅力的に見えてくる。 手術という選択肢を温存しつつ抗癌剤で時間稼ぎをする、 というのは当然思いつくことだろう。 しかしそれが専門家的に論外なことは知っている。 ただその理由を知らないので、なぜか、と聞いたわけだ。

まず、根治の確率を下げたくない、という前提がある。 常識で言うならば、根治しなければ遠からず死ぬのである。 癌と共存などというのは世迷い言と言っていい。 であれば、何よりも手術ができなくなるような可能性は極力排除しないといけない。 副作用で体力が落ちすぎるとか、白血球が減りすぎるとか、 そういうことがあれば手術はできなくなる。少なくとも遅れる。 また、抗癌剤が効かなくなった瞬間に切るというのは理想であって、 効かなくなったと判断するには癌が多少なりとも増大せねばならず、 増大し始めてから手術の算段をすれば、1ヶ月やそこらは必ず遅れる。 手術を不利にするような可能性を完全に排除するならば、 抗癌剤をやって小さくなった所で切るのが理想ということになる。

しかし、ここでは「手術をする前の体でできるだけ長く生きたい」 という要望は無視されざるをえない。そんな甘い要望が無視されるのは医学的には 当然なのだが、生存率がこうも低く、侵襲がこうも大きい手術となると さすがに二の足を踏んでしまう。 なにせ、手術を延期した人がどれくらいで死ぬかの データはないが、手術した人がどれくらい死ぬかは統計がしっかりとあるのである。 例えば 神戸大学のサイトの下の方にはそういうグラフがある(ただしこれは古いので、 今はもっとマシだ)。 だから、そういう望みを持つことが不合理であると納得できる説明が欲しい。

弟は、もう一度DCFをやったらまた時間稼ぎができるんじゃないかと思っている。 私もその可能性はあると思う。 うまくすれば、また3回目直後くらいまで小さくなって、 また4ヶ月かそこらダラダラできるかもしれない。 だが、次が効くとは限らない。 もし次が効かなければ、最低3週間は時間をロスする。 その3週間の間に全く増大しないということはないのだから、 今手術を決断するよりは確実に不利になる。 その不利は許容できる不利だろうか? 仮に次が効いたとしても、増大までの期間はおそらくもっと 短くなるし、いつまでも効き続けるわけではない。 また、回数を重ねるほど、副作用の蓄積は進む。 手術はますます不利になる。潮時だろう。

4ヶ月前の時点では、 侵襲の大きな手術しか選択肢がなく、 どれくらいの率で治るのかも悲観的な数字しか知らなかった。 「大きくならないといいなあ」という期待がなかったと言えば嘘になるし、 しかし今は状況がだいぶ違う。 血糖は正常レベルまで落ちたし、誰も太っているとは言うまい。 手術も、もう少し侵襲の小さなやり方にしてもらう可能性が出てきた。 また、一度ステージ3や4まで行っても、抗癌剤で小さくなって 1や2相当になれば、生存率も1や2相当まで上がる、 という話を聞いたのも大きい。癌の種類によってはデータがあるし、 がんセンターの医師も経験上そうだと感じているという。 ならば、そうなのだろう。大きくなって転移が起こっていても、 抗癌剤でそれを殺せるのだ。 術後再発は遠隔転移がメインなわけで、 それが減るということは、転移したものを抹殺できた、ということなのである。 抗癌剤の素晴らしさと言うべきだ。 以上のことから言って、手術という賭けは、 以前ほど分の悪い賭けではないことがわかっている。 一番小さくなった時に比べれば多少癌が大きくなっているので、 医者の言う通りに9月に切っていれば最高の生存率となったのだろうが、 あの時に切っていたら後遺症は結構辛い状態になっていたし、 肥満や糖尿も危険だったということもある。 それに、もう一度術前療法をやって、それが効けばそこは取り戻せる。 もう一度だけ効けばいいのだから確率はそう低くはないし、 検査によって効く可能性が高い薬があることもわかっている。 しかし、最終的な判断は弟にしかできない。

手術後の人のカプランマイヤー曲線について質問。 ステージ3や4だと半年か1年でかなりの数が死ぬのが普通だ。 あれは一体何で死んでいるのだろう? 手術後1ヶ月以内に死ぬのは合併症だからわかるのだが、 仮にも手術をしているわけで、肉眼でわかる癌細胞は取ってしまっているはずだ。 その状態から数ヶ月で命を脅かすほど大きくなるとはとても考えられない。 一体、何故死ぬのだろう? 体力が低下した状態で感染症にかかって死ぬのだろうか? 良くは知らないようで答えはもらえなかったが、 再発発覚後の抗癌剤でトドメを刺されているのではない、 とのことではあった。命を縮めるほどの抗癌剤治療をするはずはなく、 その前に止めるはずだという。じゃあ、何なんだろう。

結局病院には17時頃までいた。書類やらなにやらをもらうのに手間取ったからだ。 しかし、結局内視鏡のデータは見られなかった。 「内視鏡来たけど、なんか食道に上がってきてる!」 と医師に言われて見に行った所、 どう見ても抗癌剤前の画像だったのである。 がんセンターから送ってきたデータが間違っていたのだ。 新しい画像が手に入るのはもう少し先になる。 しかし、治療の方針を決めるのに影響はないだろう。 噴門の癌が多少大きくなろうが、あるいは多少小さくなろうが、 もはや放置はできないのだから。

本当に放置できないのか?と言われると、まあ実は微妙な点もあるんだが。 腫瘍マーカーは減っているわけで、もしかしたら胃の方は止まっているのかもしれない。 しかし肺が拡大を始めた以上放っておくわけには行かず、 がんセンター的には肺の手術を先にやるという選択はない。 仮に肺を先にやったとしても、その回復を待っている間に胃がデカくなれば 命取りになりかねない。ヤバいのはあくまで胃であって、 こいつがいつ大きくなるかわからない状態で中途半端な治療で体力を失うのは危険すぎる。

2015年01月20日

久しぶりに絵っぽい仕事が舞い込んできた。

過去を振り返る。 もし抗癌剤が効いていなかったらその場で手術になっていたのだな。 その場合、おそらくは無事退院して家で療養中だっただろうが、 術後半年以内に再発するケースはそれなりにあり、 すでに敗戦処理が始まっていた可能性もある。 抗癌剤が効かないケースは予後が悪いのだ。 幸いにして抗癌剤が効いたのでそういう状況は避けられたが、 そのかわりに手術を延期するという選択を取り、今こういう状況になっている。

素人は論理上でしか考えられないので、 ある選択肢が現実的かはわからない。 それは専門家にしかわからない。 素人であっても納得はせねばならず、専門家にはそれを助けてほしいと思う。 しかしそれには、専門家をうまく使わないといけない。 専門家を使うスキルが足りなかった、ということは間違いなく言える。 私はたぶん質問しすぎた。

手術はいかに完治の可能性があるとは言え、生存率については博打で、 後遺症は100%ついてくる。死なずに済むという前提において、 手術は遅ければ遅いほど手術関連死の危険を先延ばしにでき、 後遺症に苦しむ期間は短くできる。これは素人なら誰だって考えることだろう。 とりわけ、さしたる副作用なしに抗癌剤が効いたとなればなおさらだ。 さて、この甘い考えが崩れるのは、 手術を先延ばしにすることのリスクが一定以上大きい場合だ。 拡大しない限りリスクが増さない、という前提が正しければ、 拡大を開始した瞬間に手術できればこのリスクは確かに抑えられる。 しかし現実には、拡大しなければリスクがないというものでもないし、 拡大を開始した瞬間は捉えられず、その瞬間に手術できるわけでもない。 それがどれほどのリスクなのかという定量は、専門家にしかできない。 経過観察を決めた時の診察の時には、たまたま主治医が出張でおらず、 代診の先生は小さくなった状態での転移の確率は高くないでしょう、 と言ってくれた。その言葉を聞いて、経過観察が始まったわけだ。 あの先生が悪いというのではなく、決めたのはこっちである。

その時には、拡大が始まったら即座に元のレールに戻ると決めた上で そうしたはずだった。しかし、そこが徹底できなかった。 拡大が始まる前に、拡大が始まった時の行動を決めておく必要があったのであって、 その決断に必要な準備は全て済ませておかねばならなかったのである。 さて、では10月末に即座に手術を申し込んでいたらどうなっていたか。 おそらく今頃は手術していただろう。まだ入院中かもしれない。 だが肺は放置だ。いくらなんでも2月までは手をつけられない。 それは正解だっただろうか。

あの時点での手術には選択肢が一つしかなかった。 3領域郭清食道亜全摘出。胸骨後再建。 術式は施設によって得意なものがあり、 患者の希望でホイホイと変えられるものでもないという。 基本は動かせないと考えていい。声がかすれることもあるし、 胃液の逆流、嚥下困難はほぼ確実についてくる。 胃液の逆流が肺炎につながれば、命に関わる。その危険は一生だ。 しかし、そういう状況でも日常生活を送っている人はいて、 弟がそれに慣れられるならばそれでいいとも言えなくもない。

弟は、死が頭から離れない状況で日々生活している。仕事までしている。 両親はその弟と一緒に暮らしている。 この三人の過酷な状況を思うに、できるだけのことはしたいと思うが、 何が出来るだろうか。

思考がネガティブなせいか、医者に任せておけば良かったのか、 ということをよく考える。 それなら、ダメでも「仕方ない」とあきらめはついたかもしれない。 大きな癌専門病院で医者の勧める治療をしてダメなら、そりゃダメなのだ。 そう思える。事実かどうかはともかく、そも思える。 これは現実的には無視できない利点だ。 その利点を認めないとしても、 常識的に考えれば、それが生存率の上からも最良であるはずなのだから、 何の問題もない。 それで良かったのではないかと思うことは多い。 「情報を集めろ」「医師に納得するまで聞け」等々のことが良く言われるが、 それで本当に良い方向に行く例はどれくらいあるのだろうか。 情報の集め方に偏りがあったり、理解力が不足したりすれば、 その情報は無価値どころか有害にもなる。 医師に尋ねる事で心証を損ねることだってある。 セカンドオピニオンに行ったら「主治医がそう言うならそうなんでしょうよ」 とだけ言われてただただお互いに不愉快な思いだけをすることもある。 必死で紳士的かつ論理的に話そうとしてもそうできるとは限らないし、 うまくやったとしても心証を損ねることはある。

飛びこんできた仕事の下準備だけそこそこやってみた。 あとは明日ちょっとやって一旦凍結。あるいは誰かに回そう。

シノンとオタマ皮膚科。シノンはだいたい良くなっているので、 保湿剤とステロイド入りプロペトをどっさりもらってきた。 少しづつズテロイドや保湿剤の量を減らしながら時間を稼ぐ。 皮膚がもう2層生まれ変われば、ほぼほぼ完治だ。 そこまで悪化させずに耐えれば勝利と言える。 あとは保湿だけで維持できるだろうし、 成長に伴って保湿の強度は下げられるようになる。 漢方で言う標治はそんなもんだ。本治はいいものを食わせ、 気休めかもしれんがはとむぎ茶を飲ませ、 可能なら継続可能な漢方薬を何かしら試す、という感じだろう。 あとは勝手に成長して治ってくれる。 オタマもあれだけひどかったのに、今では一部に出るだけだ。 ハイドロコロイドとわずかな保湿で足りる。

ひつじこ両親は2月まではこのままでいいから考えることはない。 2/9の週にもう一度病院に同行することになるだろう。おそらく2/9だろうな。 父上は、泌尿器科のことは気にせず漢方で夜尿症を改善してもらえないかお願いし、 母上は血液検査の結果高脂血症があればリピディル、糖尿があればSGLT2阻害薬 が視野に入るだろう。いずれも減量が加速するので短期なら有益だ。 しかし、糖質制限で減量できるなら、薬のリスクとコストを取る必要はない。 診察はできれば午後がいいな。会社を抜ける時間が伸びるが、その方が 長く時間を取ってもらえる公算が高い。埋め合わせは夜にやろう。 2/7でも検査結果は出ているだろうが、土曜で凄まじく混んでいるので避けるべきだ。

私の父も軽い糖尿がある。糖尿病の診断はつかない程度だ。 だが、中性脂肪は200オーバーで、HDLが低くLDL/HDL比が悪い。喫煙者だし、 長期的には不安だ。糖質制限が適応だと思うが、 あまり乗り気ではない。脂質異常症の診断はつくはずなので、 リピディルくらいは出せるだろうが、 減量する必要もない体重なので糖質制限で下げる方がまっとうだ。

母は血液検査結果がわからない。もらってくるとすぐ捨てると言う。 検査が嫌いで、しても結果を聞かない。死ぬぞ、と思う。 それもそれで自由だという考えもあるが、 人には健康に生きる努力をする責任があると私は思う。 人は一人で生きているわけではないのだ。 誰かが死ねば誰かが悲しむし、単純に病気になれば誰かが迷惑をこうむるのである。 だから母には会う度に「病気になると面倒くさいことは今回良くわかっただろ。 だからさっさと検査結果をもってこい」と言っている。 こんな状況で癌にでもなられたらどれだけ面倒くさいことになるかと思うが、 その前に呼吸器だろうな。弟の糖質制限の影響で糖質と塩分摂取量が 減っているので、血管系のリスクは減っているだろう。 しかし呼吸器系は長年痛めつけたこともあってそう簡単には回復すまい。 肺気腫を起こしてさすがに禁煙したが、それまでに30年は経っていたはずだ。 両親が福島の田舎に落ちついたのは、都会の空気が耐え難いほど 母の肺の状況が悪化していたからだろう。それまでは、家があっても 住もうとはしなかったのだ。 喫煙者は子供に害をなしているということを自覚すべきだ。 弟に肺癌ができたことや、私と下の弟が気胸を起こしたことが 親の喫煙と関係がないとは言えない。

あー。ネット通販の血液検査キット持って実家帰るのがいいかもな。 病院に問い合わせるのも面倒だし、同行するのはさらに面倒だ。

そろそろ献血行きたい。タダで血液検査できる。 コレステロールが高いままなら私も考えないといけない。 糖質制限で上がることはあるが、普通はしばらくすれば下がるはずなのだ。 もっとも、一番ヤバかったのは去年で、HDL67のLDL169だった。比が2.5にもなる。 今年はHDL68のLDL142で、2.1まで落ちている。 正常値は1.5以下だと言うが、どうやったらそこまで落ちるんだろうな。 薬使ってる人じゃないと無理なんじゃね? なお、糖質制限前で玄米と全粒粉パスタを馬鹿食いしていた5年前は HDL50のLDL81だった。血液上は昔の方が健康だったことになる。 HbA1cすらその時期の方が低かったからな。

糖質制限の江部氏が1.2らしい。HDLが100以上ある。 肉食うな、というわけでもないのかもしれんなあ。 単純に誘惑に負けて糖質摂取する量が多いせいなのかもしれない。

アニメ見てダラダラする日々が恋しい。 毎日昼休みに2話づつ消化できていたのはもう何年前だろう。 しかし、その時間の使い方が有意義かと言われれば、有意義ではない。 有意義でなければダメ、という考え方は良くないと思うのだが、 諸々の責任が有意義でなければダメな状況を作ってしまっている。

2015年01月19日

ひつじこ父母に同行して病院。 コレステロールが低いのにスタチンが出ていたり、 血糖が大したことないのにDPP4阻害薬が出ていたりする ことへの説明を求めに行った。 もちろん、ハナッからそんなことを言えばうるさがられると思い、 「尿閉で薬が増えたこともあって負担がきついので、 減らせる余地はないかと相談に参りました」的な感じに話を始めてみたのだが、 あっというまに不機嫌に。「あんた、医療関係者?」と言われたので、 「分子生物学やってます」なんて返してみた。 素直に「ゲームプログラマです」なんて言ったらキレられそうだったのだが、 今にして思えばそれでも良かったかもしれない。 それでキレるような人にはかかりつけ医をお願いしにくいわけで、 治療の合理性以前の問題になる。 結局「元々大病院から引き継いでいるのでそこの診断を踏襲している」 とか「根拠のない投薬はしない」とか言われ、 でも特に説明はない感じ。スタチンもDPP4阻害薬も血圧降下薬も たぶんなくてもいい感じなんだろうな。

今日の目的は、まず第一に薬に合理性があるならそれを聞いて納得すること、 第二に、こみいった質問をした時にちゃんと答えてくれる医者であることを 確認することだ。実は二番目の方が大切で、 お二人が納得して長期にわたってつきあえる医者でなければ かかりつけ医とはできない。

ああ、まだ書いていなかった。 土曜にはお二人と別の医者に行ってみた。 そちらは名のある漢方診療所で修行を積んだ人で、 西洋医学の専門は循環器だ。普通の内科だが漢方内科も標榜している。 今出てる薬はどうですか?漢方は役立ちますか? みたいなことを聞いた。薬に関してはありがちな感じで おかしいとは思わない、とのこと。 必要かどうかは元々どういう状況だったかがわからないと言えない、 という感じで、現在かかっている医者に遠慮しているのが ありありとわかる。漢方に関しても、 夜尿症の軽減は可能だが、泌尿器科医が投薬効果を見る邪魔になる 可能性があるので、そっちと話がついてから、とのこと。 というわけで、この医者にかかろうと言うならば、 現在かかっている医者からどういう根拠で薬を出しているか聞き、 また、病歴を聞いておかないといけないし、 たぶん医者を換えると宣言しないとしっかりとは診てもらえないだろうとわかった。 この人は実に感じが良い。 それで、元々通っている病院に行って話を聞いてみようということになったわけだ。 それが今日である。

で、行った後にお二人と話した感じ、病院を替えたいということになった。 あまりにも話しやすさに差がありすぎる。 そこで今日土曜に行った漢方もやっている内科に行った。 保険の関係で何やらあるそうなので今日は診察は受けないこととし、 丁度券が来ていた健康診断を1月末に行い、 2月始めにその検査結果を見つつ診察をする、というスケジュールになった。 今出ている薬は勝手にやめると危険かもしれないので、 2月の診察までは継続。 不要な薬は一刻も早くやめた方がいいという気もしたが、 年単位で飲んでいるのだから2週間程度の差は問題ではないだろう。 話が滑らかに進む方が良いので、言われた通りにすることになった。

お二人とも何やら気分が明るくなったようで、良かった。 私はドッキドキだったし、未だに脈拍が戻らんが。 もっともがんセンターに行く時も毎度こうなるので、 初めてというわけでもない。

別に人の気分を害するためにに行ったわけではなく、 極力下手に、紳士的に話をするつもりで行ったし、 そうしたつもりではいる。しかし私はそのへんには自信がない。 少なくとも10年前の私はそこのスキルが絶望的になかった。 結婚したり、人に仕事させる仕事をするようになったりして そういうスキルが必要な局面が増えたので、多少はマシになったと思うが、 どれくらいのレベルで出来ているのかはよくわからない。 お二人に尋ねた所、私は紳士的な態度で悪いところはなかった、 医者の態度の方が悪い、と言ってくれたので少しは安心したが、 身内びいきというものもあるだろう。やっぱり安心できない。 しかしまあ、安心するようではむしろマズい気もするので、 ずっと不安でいいのかもしれない。対人スキルは一生鍛え続けるべきものだ。

にしても、不安や緊張が体に出すぎるのは問題だ。 漢方内科に置いてあった血圧測定器で測ったら 130/87とかだった。脈拍も110超。脇は汗びっしょりだし、 なんというか自分の未熟さが嫌になる。 もう終わってるのにそれなわけで、 先に行った方の医者と話してる時はどれだけ上がっていたんだろう。 緊張しないで悠然と会話できないと、これからいろいろと不利だ。 そもそも交感神経優位だと癌になりやすいわけで、 できるだけリラックスしたいのである。

つうか、今日は単純に風邪のせいかもしれんな。 測ってないが、37度はありそうな感じ。

「免疫」という言葉を見たらインチキと思え、というのは 医学に接する上では第一原則だ。 ただし、免疫が重要でないはずもなく、 中に当たりが全くないということはありえない。 ただ、免疫でどうにかなるなら最初から病気になどなっていないのではないか、 という当たり前の疑問を持った上で当たるべきだ、という話だ。 とりわけ、治療費が高額であればまず間違いなくインチキと思っていいだろう。 問題は「高額」の定義で、うまい医者は当然 払ってもいいと思う額の範囲でうまい所を設定してくる。 その場合どうするかが問題になるわけだが、 「外れてドブに捨ててもいいと思う額」の範囲ならば、乗ってもいいと思う。 ただしもちろんのこと、害があれば別だ。

白血球には顆粒球とリンパ球とマクロファージがある。 顆粒球が多すぎると緊張しすぎ、リンパ球が増えすぎると不活発すぎ、 と言われる。顆粒球は主に外的である細菌や寄生虫を最初に相手にし、 多すぎると炎症が強く出る。 リンパ球は細菌にも対応するが、ウィルスや癌も相手にし、 これも多すぎると自己免疫疾患やアレルギーの原因となる。 また、リンパ球には2つのモードがあって、 一つはリンパ球自らが問題を起こした細胞を殺しに行き、 もう一つは抗体という化学物質を作って病原体にくっつけて無毒化あるいは攻撃する。 前者が強い状態をTH1優位と言い、後者が強い状態をTH2優位と言う。 ここまでは、たぶんそれほど間違っていない。問題はこの次だ。

血液検査をして顆粒球とリンパ球の割合を見れば、 その人が緊張気味かリラックス気味かがわかると言う人がいる。 それはつまり、緊張あるいは活発な精神状態なら顆粒球が増え、 リラックスあるいは沈んだ精神状態ならリンパ球が増える、という話になる。 こうなるとにわかに「本当か?」という話になってくる。 さらに、TH1/TH2のバランスは漢方薬で是正できるという話もある。 現代人にはTH2優位の人間が多く、 TH2が優位だとアレルギーがきつくなるので、 TH2を落としてTH1を上げようという話だ。 TH1優位だと対癌防御力も上がるので一石二鳥である。 しかし、それが本当ならTH1/TH2のバランスを調べる検査が 行われていてもいいはずだ。だが、そんな検査は滅多に行われない。 そもそも、TH1/TH2のバランスを見るには何を見たらいいのか、 ということも実ははっきりしていない。 インターフェロンなりインターロイキンなりを見て検査をしている所もあるが、 ロクに普及していない所を見るとインチキである可能性が高い。

しかしそれはそれとしてだ。害がなく、安いコストで試せ、 有効無効をある程度の期間で判定できるなら、乗ってみても損はない。 弟はリンパ球が少ない。たぶん私も少ないんだろう。 これを増やすには、体を温めて寝ろ、心労を減らせ、栄養を取れ、 という当たり前の話になり、それ自体は全くもって正しい。 脈拍や血圧も低い方がいいし、リンパ球の数は血液検査ではっきりとわかる。 だからここまではいい。ゆっくりしようね、ということだ。 しかしTH1/TH2バランスの話に関しては、検査ができない以上 改善したかどうかは知る術はない。 改善したかどうかを知る術がない理屈は、無意味である。

とりあえず、免疫のことを完全に忘れているので、 医学生向けのヌルい教科書を図書館で2冊ほど予約した。 それを読んだ後で、必要があれば本気度の高いものを一冊読む。 もっとも、そんなことをしたところで 実際の治療や健康維持にどれほど役立つかはわからんのだが。 とりわけ癌に対しては疑わしい。 しかし、できるだけリラックスした方がいいのは間違いないし、 それがもし血液検査に現れるのであれば、 楽しくリラックスして過ごしている度合いが判定できてありがたいということにもなる。

癌治療の支持療法として効く証拠がある漢方は結構ある。 ただし、あくまで支持だ。転移抑制効果があると言い張っている論文もあるが、 なにせ漢方だけに日本の論文しかない。 もし漢方が有益で、日本で漢方が広く行われていれば、 日本の癌治療成績は他の国より良くなるはずである。 しかし、たぶんそんなことにはなっていない。 単純に漢方が普及していないからか、あるいは、効かないからか。 普及していないのは確かだが、その上に効かない可能性もある。

2月始めには弟は治療方針を決めてレールに乗らないといけないんだろう。 もう猶予がない。

2015年01月16日

がんセンターにて検査結果返し。肺癌が増大を開始した。 もはや保留は許されない状況となったと言える。 12月始めの段階でそれはわかっていたし、 手術のための準備をしてはいるわけだが、 いよいよという感じになった。 しかも、肺癌の増大を知ったのは、診察が終わって、 もらった書類を見てからだ。 診察の時にはCTも内視鏡も見せてもらえなかったし、 肺癌の増大があるとも言ってくれなかったのである。 本当に大きくなっているのを確認したのは、 帰ってCTの画像を見てからだ。 そして、内視鏡のデータはCDに入っていなかった。 仕方ないので電話でいわきの病院に送ってもらうようお願いした。 その場で確認すべきだった。

例によって根堀り葉掘り質問したわけだが、医師からは「弟さんが可哀想」と言われた。 おかしな考えに毒された兄に惑わされているというわけだ。 私もそうかもしれないといつも思いながらやっているわけで、 そう言われると否定できない。 何も介入せず、9月始めに食道切除、その3ヶ月後に肺葉切除、 とトントン拍子に治療していれば、今頃はもう終わっていただろう。 ただし、術死していたかもしれないし、合併症で死んでいた可能性もある。 確実に今のように会社に通うことや、 普通に物を食うことはできなくなっていたはずだ。 そうでなくても、 糖尿と肥満の改善が不十分な状態での手術を余儀なくされていただろう。 しかし、さっさと完治していたかもしれないわけで、 後で後悔することになる可能性はいくらでもある。 普通に考えれば医師の方が正しいのだ。

今日は結構質問に答えてもらえた。 まず、抗癌剤でステージが下がるくらい効けば、 手術後の生存率も下がったステージのものになるという感触があるという。 抗癌剤というのはそれほど有用なものなのだな。 データはないそうだが、経験としてそうだと断言してくれた。 それを4ヶ月前に聞きたかった。他の医師に聞いて裏は取っただろうが、 たぶんとっくに手術していただろう。 次に、腹を開けるだけで済まないのかという質問に対しては、 がんセンターの持つデータ上は、この位置の癌では腹から届かないリンパ節に 飛んでいることが多く、開胸する方がいいという。 医者向け雑誌には「食道胃接合部癌で胃側にあるもので開胸すべき証拠はない」 みたいなことを書いている論文があり、それをどう思うか尋ねたが、 そういう考え方をする所もある、との答え。 食道胃接合部癌は稀なので、どこの病院でもそれほどの数をこなしてはいない。 そこに来た患者の個性一つで、そういう判断がバラつくのは当然だろう。 大きく切るほどダメージは増すが、癌を取り残す危険は減る。 単純に天秤の問題で、こればかりは素人には決められないし、 専門家もたまたま自分のところに来た患者がどうだったかで判断が変わる。 弟の場合には肺もあるので、普通よりもダメージを軽減することを重視しないと マズいという事情がある気はするのだが、普通の癌患者よりも若いのでダメージに 耐えられるはずだ、ということも同時に言えてしまい、結局素人には判断できない。 言えるとすれば好みくらいだろう。 腹から開けて取れる食道周辺リンパ節を術中病理診断で調べて 癌があったら開胸に移行、なんてことはできないよなきっと。 あと、下の方のリンパ節に転移が確定してるのに、 胃の下の方を残して大丈夫なのか、という質問には、「大丈夫」と答えてくれた。 噴門部癌は標準で胃全摘という記述を多くみかけるが、 噴門側切除、つまり上半分の切除でいいらしい。 仮に開胸せずにやるとしたら、胃は半分切ればいいということだな。

なお、腹腔鏡手術をする予定でいたっぽい。 リンパ転移が結構遠くて大変っぽいのに視野が狭くて難度が高い腹腔鏡でやるのは、 それだけ自信があるということなんだろう。 腕に関しては全然不安に思ってないんだけどなあ。

もたもたしていたことの利点と言えるかどうかはわからないが、 以下のようなことは言える。 まず、抗癌剤後に半年放置していたわけだが、 その間に新たな病巣は出てきていない。 悪性度の高い転移巣ほど早く出てくるものであり、 とりわけ半年以内に出てくるものはキツいという。 そのようなものはどうやらないようだ、ということは言えそうだ。 さっさと手術していればそれを確認することはできなかった。 手術後すぐに新たな病巣が出現、というのはこの上なく絶望的な状況である。 もちろん、「根治」だけを目標として、 それがかなわない場合のことを度外視するならば、 そんなことはどうでもいいのだが。

それともう一つ。弟は免疫賦活剤、漢方薬、糖質制限、整体、などの いわゆる代替療法を手術前からやっている。 しかし、多くの癌患者は見つかってすぐに手術するため、 そのような選択肢は術後になってから始めるものだ。 術後には病巣が消えているため、それらが効くかどうかはわかりにくい。 そのためにどれくらいの金や労力をそこにつっこんでいいのかわからない。 人によっては再発してからその道に突入するが、その場合はさらに切羽詰まっているので なおさら代替療法ドップリになりやすい。 しかし、弟は先にそれに手をつけてしまっているので、 それらのものにはすでに見つかった病巣を消すほどの力はない、 ということを実体験として確認できている。 度を越した期待はしない。

もちろん、癌が目を覚ますのを遅らせる効果はあったかもしれないし、 まだ見ぬ転移巣が大きくなるのを防いでいるかもしれない、とは言える。 あのデカさまで育った癌だし、p53が壊れていることも確認できているし、 病理診断でも高分化型でなく中分化型だ。 悪性度が低いとは思えない。成長は速かろうし、転移もしやすかろう。 それがこの程度で済んでいるのだから、多少は期待もしたくなる。 しかし、効果はあるとしてもそこまでだ。癌を治す力はそれらにはない。

そもそも始める当初から、それらの代替療法の多くは 純粋に癌の代替療法として行っているわけではない。 免疫賦活剤は元々抗癌剤による白血球減少に対処するためのものだった。 漢方薬は「体を元気にしてくれ」とお願いして証に合ったものを作ってもらっており、 癌を攻撃するような漢方薬ではない、という説明は受けている。 実際わかりやすい所では便秘が改善し、痩せられてもいる。 整体も同様で、癌に関係なく健康になるためのものである。 仮に癌がなかったとしても、あの体の歪みっぷりはどうにかした方が良かったはずだ。 糖質制限もまた、糖尿と肥満に対処するためのもので、 癌がなくてもすべきことだったのである。そして実際に成果を上げ、 体重は80kgから63kg台まで落ちた。 まあいずれに関しても期待しなかったと言えば嘘になるが。

さて次の手だ。もう一度何らかの術前化学療法をした後に手術だろう。 いきなり手術をすると、回復するまで肺が野放しになる。 理想はハーセプチンだ。Her2の検査はすでに行われていて、3+の強陽性 であることはわかっている。高確率でハーセプチンが効くのだ。 ただ、基本的に保険は効かないし、術前療法として使ったエビデンスはない。 手術不能例でハーセプチンをやってるうちに小さくなって手術でき、 その後も長期生存、という例が報告されているだけだ。

肺は放射線という選択肢もあるかもしれない。 体を固定して多方向から放射線を当てる装置なら手術と同様の成績、 と言い張っている医療機関もある。 エビデンスと言える大規模試験はなく信用して良いかはわからないが、 もし食道の手術が大きくなるようであれば、回復も遅れるだろうし、 後遺症によって肺炎が起こりやすいような状況でさらに肺に侵襲を加えるのは 怖すぎる。放射線の、リンパ郭清ができない、殺し切れない事がある、 といったデメリットと手術の危険を天秤にかけて選ぶことになるだろう。 もしかすると、術前化学療法と同時に肺を放射線で片づけてしまう、 ということができるかもしれず、そうすれば短期間で治療を終えられる。 体へのダメージは増すが、放射線は抗癌剤と一緒にやった方が効くのだ。 しかしこれも素人が選択できるものではない。 そして、たぶん専門家でも「こっちがいい」とは断言できない類の選択だろう。 そういう場合、選択できない素人が選択する羽目になる。 インフォームドコンセントというのは、そういうことだからだ。

本当、そういうことはがんセンターの先生がよしなに設計してくれて、 うちらが納得できるようにその合理性を説明してくれたらいいんだが、 それは難しい。諸々の問題があるし、単純に医師にはそこまで余裕がない。 病院サイトや入口の張り紙に「納得行くまで説明します」と書いてあっても、 それをどこまでやるかは余裕があるかどうかで決まる。 うちらみたいにうるさい患者にいちいち対応してたらパンクするだろう。 「ここはパブリックな病院なんです」とキレられるのは当然のことだと思う。

「とりあえず食道が片づくまで肺は放置」という方針は変えてもらえないようだ。 セカンドオピニオンで行った先生は、 「そんなデカい手術して肺を放置するとかマズいだろ」 と言っていたが、がんセンターでやるならそこはあきらめる他なさそうだ。 元気な状態で先に肺を片づけた方が全体の治療期間は短くなる、 ということは当初から考えてはいたのだが、 抗癌剤をやる前は食道を食べ物が通らないくらい差し迫ってヤバかったわけで、 あの時点では肺後回しは合理的な選択だったと言える。 しかし、抗癌剤で著しく縮小した後に再検討すれば話は変わっていたかもしれない。 うまくコミュニケーションが取れず、そういう可能性について 医師に検討してもらうことができなかったのはうちらも悪かったんだろうが、 ともかくもそういう検討をすることはできなかった。今更言っても仕方ない。 これからのことだ。

楽しいことを書きたいな。 オタマは元よりよくしゃべる、言うならば赤毛のアンのような子なのだが、 最近はそれが著しくて、半ばミュージカル状態になっている。 即興の歌がつくのだ。 あと何かすごく面白いことを今日言っていて、 ひつじこと二人で吹き出してしまったのだが、 さて何だったか。精神に余裕がないな。いけない。

いかん、風邪が悪化した。 脈は裏で実。というか、ドクンドクンしてる。耳にほてりがあり、 かすかに汗。鼻の奥には熱感。かすかに右耳の奥に痛み。 痰と鼻水は黄色。かすかに鼻閉の兆し。便秘気味。 咳は相変わらずあり。気道の炎症と細菌感染の初期だな。加えて消化管の動きが 鈍っているようだ。脱水による便秘じゃないなこれは。

熱が大して上がってないし、炎症も軽い。白虎とかありえんし、 承気湯類を使う便秘でもない。銀リョウ散は咳止めにならない。 とりあえず実験で買った竹ジョ温胆湯が余ってたはずだから使うか。 肺熱が取れれば楽になるだろうし、気滞もあるかもしれん。 二陳湯入ってるから消化器にも効くだろ。 問題はこのクラシエのが効くのかどうかだな。

単純に疲労だ。寝ないとダメだと思う。 明日もそこそこ大変なので、今日は寝た方がいい。

2015年01月14日

sannetの容量制限が知らないうちに100MBまで増えていたのだが、 それでも足りなくなっている。メガ量のものはonedriveなり自宅サバなりに逃がさないとダメだな。 そもそもsannetから引っ越せるともっといいんだが。 なにせ、支払いが未だに親のクレジットカードなのだ。 名義を切り換えようと思ったことがあったが、できないという返答だったので そのままになっている。そろそろもう一度試みてみるか。

がん休眠療法。最適量を容認できる副作用の範囲に収まるまで調整して決める。 副作用が軽すぎれば薬を増やし、副作用が重すぎれば減らす。 体重から投与量を決めておしまいにするよりははるかにまっとうだが、 基準が確立しておらず、それゆえにデータがない。 やってる人は治療成績がいいと主張しているが、比較できるデータはない。 患者によって治療がバラバラなので学術的な統計処理ができないのだ。 統計処理しないで個別のデータをただそのまま出してもらえれば それでも良さそうだが、今度はプライバシーの問題が出てくる。 そして単純に、医者本人が治療で忙しくてそんなヒマがない、 ということも実際にありそうなことだ。 論文を書くことに興味がないタイプの医者もいるだろう。 論文を書かないのは効果がないのを隠すためだ、というのは邪推が過ぎる。 そもそも、少量の抗癌剤ならさほどのダメージは受けないので、 後から標準治療に乗り換えることもできる。 時間は無駄にすることになるが、それほど差し迫った状況はたぶん多くない。 癌はそうすぐには死なない病気だ。 気がつけば弟の癌発見から10ヶ月が過ぎている。 検査さえしなければ何ら健常者と変わらない。 しかし、統計を信じるならば、 何もしなければ来年の正月を迎えられるかも怪しい状況だと言うのだから、 恐ろしい話だ。

ひつじこ父の前立腺の話。プロスタールは効けば半年で1/3になるという。 90mlなので、効けば日帰り手術可能な40mlまで行ける計算だ。 そこは入院設備がないので、そこまで小さくならなければ別の病院で手術となる。 何にしても、一度見てもらうべきだろう。 私のように膀胱出口が硬化していれば、 前立腺を削っただけでは排尿障害が消えないかもしれない。

今週末に地元の泌尿器科で相談して、プロスタールを試してもらえるか聞こう。 「あんなものはダメだ」と言うのであれば、アボルブである程度縮小するのを待って、 地元で手術か、あるいは待つのが面倒ならさっさと手術だろう。 ただ、内視鏡的にできる限界を超えている可能性もある。

整理すると選択肢は、

今の大きさのままでも内視鏡的にやれるというなら、それもアリかもしれない。 しかし、大きく削るほどダメージは大きくなるわけで、縮小を待てて、 待つ間のQOLが良いならばその方がよかろう。 開腹は負荷が大きいので避けた方がいい。気力が萎えるといろいろと厄介だ。

明後日のことを考えると気が重いな。がんセンターだ。 「他へ行け」と言った医者に会うのは気が重い。

ひつじこ父、ひつじこ母、の健康状態について考えていた。 どう考えても糖質制限だよなあ。血圧、血糖、肥満。 いずれも改善する見込みが大きい。

木曜のがんセンター。弟の状況について整理して、何を相談するかを考えねばならない。 状況は、抗癌剤後しばらく大人しくしていた癌がどうやら暴れ出したようだ、 というところだ。拡大がはっきりしたのは、10月。およそ3ヶ月程度。 腫瘍マーカーは最低値3.6から7.8まで上がった。 1月の検査では何故か6.3まで落ちたが、今後も落ちると期待するのは甘えだ。 木曜には内視鏡の結果が出るが、診察では詳しくは見せてもらえないだろう。 とにかくあの人には時間をもらえない。 その場でもらえる情報は「著変あり」「著変なし」 のいずれか程度だろう。 手術する方向で考えないといけないことはわかっているわけだが、 問題はどうやるかだ。 それを決めるのに使える情報をもらえるように質問しないといけない。

手術の選択肢は、第一に、首胸腹のリンパ郭清+食道摘出+胃の上1/3摘出。 もう一つありうるかもしれないのは、 開腹のみして、胃噴門側あるいは胃全摘及び、腹から届く範囲で食道を切除、 腹部リンパ郭清。どっちがマシなんだ?という話だが、 根治性に差がないなら開胸せず開腹だけにしたいところだ。 したがって、根治性に差があるかどうかが一番知りたいことになる。 たぶん差があるって言うんだろうなあ。 食道扱いすることに決めたのだから、当然理由があるはずだ。 評価基準は根治性だろう。でもなあ、一度も勝算がどれくらいかを聞いてない。 それははっきりと聞いておきたい。

極力小さな範囲で切除、なんて甘いことは言えんよなあ。 なんかいろいろやってるうちに次の月の検査になって、 それで腫瘍マーカーがさらに縮小、なんてことにならんかな。

2015年01月13日

親が老いるということについて考えるきっかけがあった。

元々住んでいる家で晩年を過ごすか、 子供の近くへ引っ越すか、老人介護施設の類に移り住むか。 選択肢は3つくらいある。どれも真面目に考えるとなかなかに 不愉快な問題をはらんでくる。 元々住んでいる家が子供や親族から遠いと、 何か起こった時に大変だ。 子供の近くに移住する場合、 住む場所が安定してないと難しい。 もちろん、その子供には負担がかかることにもなる。 そして老人介護施設の類はお金がかかるし、 本人的にそれでいいの?というのが何よりも問題になる。 標準的医療にさほどの信頼を置けなくなっている今となっては、 その手の施設で提供される医療や、出される食事の良さを 信頼できるかどうかも怪しいし。

うちの場合はどうだろうなあ。しかし、 それを考えるのはいろいろと片づいてからだ。 今考えるのは不愉快すぎて耐え難い。

何にしても、目的は本人が楽しく生きられることだ。 全てそこから出発せねばならない。 子供がどれくらい助けられるかとか、金がいくらあるかとかは、 制約条件である。制約を満たす選択しか取れないが、 満たす選択であれば良いというわけではない。目的に合致しなければ いくら実現可能で合理的であっても意味がないからだ。 最終的には妥協するわけだが、妥協するためには目的がはっきりしている必要がある。 何に妥協したのかもわからなくなるような妥協は駄目だ。 そして、「楽しい」は完全に主観的なものであり、 決めるのは本人以外ではありえない。

楽しく生きるには、金と健康を確保する必要がある。 金がなかったり、健康でなかったりしても満ち足りた生活をできる可能性はあるが、 それには何か別のものに恵まれる必要があり、それは金や健康よりも手に入りにくい。 今回のケースで言えば金は比較的どうにかなるので、 健康の方が問題だ。健康でないことの不愉快さは何もかもを台無しにするのである。 健康でなくなった後のことを考えることが必要でないとは言わないが、 厄介な状態に落ちないための算段をすることも並行せねばならない。 健康でなくなる前と健康でなくなった後をどうバランスして設計するかは、 その算段がどの程度うまく行くかにも依存する。

金で健康が買えればいいんだが、残念ながら日本では金の効果が薄い。 金がなくてもそこそこの医療が受けられるので、 金が余計にあっても大して改善しないのである。 それに慢性病に対しては対症療法しかないケースが大半であり、 慢性病に陥らないために必要なのは金よりもむしろ正しい知識と行動の方だ。

死因は、癌、心臓及び血管病、感染症、というあたりになる。 そして、長期間にわたって体の自由が利かなくなるような原因としては、 血管系の病気が大きな割合を占める。 認知症の類すら、血管の劣化から来るものだと言う人もいる。 そして、血管系の病気はおおよそ血圧に現れるため、 血圧を低く保てばそのリスクは大幅に減る。 ある医師によれば、血圧を低く保つには、 インスリンの過剰な分泌を抑え、中性脂肪とコレステロールを低く保てば良いという。 塩分は感受性が高い人と低い人がいるそうだが、常識的な範囲に 抑えることは悪いことではあるまい。 場合によっては進行した動脈硬化が改善するケースもあるという話なので、 それを信じるならば、今からでも状態を改善できるということになるだろう。 癌を抑える方法があるかは難しい所だが、 検査をきちんとしていれば早期発見で治せるケースが多い。 元気に常識的な生活をしていればおそらく低リスクだろう、 という程度しか言えないが、それでいいんじゃなかろうか。 糖尿や高血圧、運動不足や肥満、喫煙や飲酒、等々の あかさまに体に悪い事を除ければ、だいたい大丈夫だろう。 ダメな時はダメなのだ。 感染症に関しても、まあ仕方ないな、としか言えない。 明らかに自業自得なのは血管の劣化であり、 これはかなりの程度防ぐことができるような気がする。

つうかうちの親もどうにかしたいんだが、 弟の巻き添えを食って糖質摂取が減っているので、 例の理屈が正しければそっちも改善しているはずだ。 もし揃って改善しているならば、糖尿でなくても糖質制限が効くことになる。 どうにかして血液検査の結果をもらわんとな。 かかってる病院に電話して「息子だがデータくれ」と言ったらくれんだろうか。 まあ正直もうちょっと弟がどうにかなってからにしたいが、 まとめて改善できる機会は逃さないようにしよう。

sannetのサイト容量上限に達していたことに気づかなかった。 ひつじこ日記が上げられてなかったようだ。 cedecやらsiggraphやらの講演資料をonedriveに逃がして空けた。 ついでに2011年のcedecのパワポも発掘されたので置いておいた。

そういえば弟が63kg台を記録した。体脂肪率は17%台。 どこから見ても肥満じゃないんだが、 なかなか腹の脂肪は削れない。 10%の私ですら脇腹にたるみがあるからな。ここを削るのは容易ではないんだろう。

ここまで痩せた努力が実るといいなあと思うのだが、 痩せたくらいで癌が治ると期待するわけにも行かない。 しかし、HbA1cの増減と腫瘍マーカーが相関して見えることには ついつい期待してしまう。もしもう一ヶ月経過観察できて、 それで腫瘍マーカーが下がっていたら。そう考えてしまう。 だがさすがにそうも行かんだろう。 15日に内視鏡とCTの結果が出て、それであからさまに縮小していれば別だが。 そうでなければ手術のことを考えざるを得ない。

2015年01月12日

ひつじこ父の尿閉その後。後からわかったことだが、 退院前に尿の開通は確認されていた。一つ安心した。 あと、救急車で運び込まれた直後に血液検査がなされていた。 PSAは6.7。軽度上昇の範囲。 前立腺の容量は90cc。正常値が25以下なので、特大と言っていい。 聞けば夜中に3回くらい起きて小便をする状態だったという。 いや、そんなになる前にどうにかしようよ、と思うが、 まあ我慢する人多いよな。

1/10、近くの医者を受診するのに同行した。 朗らかで、話を聞いてくれる、いい医者だ。 触診とエコーで前立腺癌はなかろうと言ってくれた。 ユリーフは高いので、ハルナールのジェネリック、 それに縮小を狙ってアボルブを処方してもらった。 効くには月単位の時間がかかるが、 おかしな副作用が出ないか確認するために次回は2週間後。

で、手術という選択肢があるわけだが、 アボルブを飲みながら考えればいいだろう、との話。 たぶん手術と聞いてビビる患者が多いのだろう。 実のところ義父にはすでに手術した方が手っ取り早かろうと 言っているのでビビってもいないのだが、 まあそれくらいは待ってもよかろうと思って特に口ははさまなかった。 それに、その病院では手術はやっていないそうで、 紹介してもらうとなると総合病院になる。 しかし私には思いあたる泌尿器科がある。

帰ってきてから、以前相談したことがある医者に相談してみることにした。 ブログのコメントで相談という、少し変わったスタイルだ。 ありがたいことに即座にレスをもらえたのだが、 それで厄介なことがわかった。 日帰りの内視鏡手術ができるのは前立腺容量40ccまでだそうだ。 調べてみると、内視鏡手術の適応自体は上手な人なら100cc程度 までらしいので、日帰りをあきらめればやれなくもないのだろうが、 そのクリニックで入院が可能なのかがわからない。 日帰りでできる手術しかやれないとなると他を当たらねばならない。 一応、薬で小さくしてから手術するのが良かろうとのことだが、 90以上あるものが40まで減るのかはわからない。 その点について再度質問中。

なお、アボルブは縮小効果が小さいらしく、昔からある プロスカールの方がおすすめできるそうだ。 アボルブは男性ホルモンそのものはつぶさないが、 プロスカールは男性ホルモンそのものをつぶすので 性機能関連の副作用が出やすく、 また、16週以上の連用は推奨されていない。 16週で30%程度の縮小は見込めるという話をwebでは見かける。 元がデカいので、もっと減ってくれたりしないだろうか。

何にしても、3ヶ月程度は薬を飲みながら経過を見ることになりそうだ。 その間に薬で症状が軽くなれば、気分が楽になるだろう。 また、手術となれば、糖尿や狭心症は邪魔くさい。 手術の規模から言ってそれらが問題になることはなかろうが、 せっかくの機会だ。改善の手を打つには丁度いいタイミングだろう。 血圧がどれくらいか聞いてないが、150やそこらはあるのだろう。

何ができるか。そりゃ糖質制限だ。 なんたって糖尿なわけで、これほど効果的な手はない。 別に厳しい制限でなくていい。 ただ、食ってる物がカレーうどんとか主体で蛋白質が足りてない上に、 糖質が多すぎるのを是正すればいい。 一日130g程度のゆるい糖質制限で十分だ。 HbA1c7.1ということは、平均157程度。 あの食生活でその程度に保たれているということは、 膵臓はそこそこ生きていると考えられる。 であれば、SGLT2阻害薬とメトホルミン、それにアクトスがあれば、 DPP4阻害薬なしでも血糖をある範囲に保てるだろう。 「多少血糖が高くてもインスリンさえ出なければ合併症は出ない」 というある医師の言葉を信じるのであればそれで十分だし、 信じないとしても、さほどHbA1cは上がらずに済むはずだ。

しかし、排尿に問題がある状況でSGLT2阻害薬ってのは大丈夫なのか。 ただでも膀胱炎を起こしやすい状況で、 尿に糖がバリバリ出て感染の危険が上がるのは嫌だな。 しかし、SGLT2阻害薬は血糖を落とす上では有益だ。 なにせインスリンを出さないから膵臓を痛めない。 まあインスリンが有害なんて言ってる医師は少数派なんだが、 今まで調べた、おそらく偏った情報の中ではインスリンを 余計に出させることは有害だ。 しかし結局のところは医師にしかこれは決められん。 処方してもらえるかどうかはこっちではどうにもならん。 処方してもらえなければ糖質制限側でどうにかするしかないが、 それはちと難しいな。70を過ぎて食生活を変えるのは 並大抵のことではない。

しかし糖質制限は重要だ。母上の肥満も相当深刻だが、 そちらは糖尿病ではないのでSGLT2阻害薬は使えない。 単純に食事制限と運動をする以外に痩せる方法がないということだ。 そもそも料理をするのは母上だ。 夫婦揃って糖質制限をやらねば実践は不可能と言っていい。 カロリー制限でもないよりはマシだが、 カロリー制限の実践が難しいのは言うまでもないことだ。 食べる量自体は減らしているようだが、 アイスやら煎餅やらが置いてある感じからして、 食事量は減っても間食は多いことが推測される。 合計カロリー量は変わらんかもしれん。

さて、どうやったもんかなあ。とりあえず別の医者を当たってもらおう。 近くに大塚敬節系の漢方医がやっている内科があるのを、 ひつじこが見つけた。 普通の医者よりは体全体をどうにかする発想がある公算が高かろう。 漢方が劇的に効く病態とは思えんが、多少は助けになるかもしれん。 保険の範囲だと八味丸が出て終わりな気もするが、 それでもないよりはマシだろう。

2015年01月09日

咳が止まらん。あと、変な汗が出て熱っぽい。 さてどうやって治したものか。

ひつじこの父上の尿閉の件。 留置カテーテルがしんどいのでどうにかしてくれ、 と言いに病院に行った所、 さんざん待たされた上で、単にカテーテルを抜かれて帰されたらしい。 しかも、小便が通ることを確認もせずに抜いて終わりだったとか。 もし通らない状態でカテーテルを抜かれ、自己導尿の器具も もらわずに帰ればどうなってしまうだろう。 幸い小便が通ったのでよかったが、 いつ何時また通らなくなるかわかったものではない。 しかも次回診察は2ヶ月後で、その時にPSAなどを含めた検査をするという。 単なる血液検査なんてすぐできるのに、何故すぐやらないのだろう。 とりあえずユリーフを2ヶ月分追加で出されたそうだ。

医者の処置が合理的であるとしたらどういうことが考えられるか。 まず、ユリーフを飲んで通るようにならない人間が滅多にいない、 というデータがあるのかもしれない。 であれば、ユリーフを飲んで数日経っている以上 今後しばらくは再び尿閉が起こることはなかろう。 また、前立腺の大きさがさほどでもなく、 病状が軽いとみなされたかもしれない。 2年か3年前の検査では大したことのない大きさだったという話だった。 超音波くらいはやったようなので、それで十分という判断だろう。 手術という選択肢を患者に提示するほどではない、という判断だろうか。

とりあえず、総合病院は待たされすぎるので、 近くの町医者に行ってくることを勧めたのだが、 疲れたので連休後に考えるとのこと。 ユリーフさえ飲んでいれば尿が通る、 という状況で数日過ごせば、病院に行く気は失せるだろうなあ。 明日なら私が同行してもいいと言ったんだが、 連休後となれば平日だろうから、さすがにきつい。 それに、私が同行することは歓迎されないんじゃないかという気もする。 娘の婿とは言え他人だし、私がズカズカ医者に質問しまくるのは 想像しているだろう。不愉快な病気の可能性についても尋ねるはずで、 そんなことは知りたくもない、というのが正常な心理ではなかろうか。 糖尿や高血圧があるので糖質制限について提案した時にも、 「もう年なんだから好きなものを食べたい」と言っていたそうだし。 それは個人の自由だと思うし仕方ないんだが、 健康に気をつけてくれればあと20年以上は生きてもらえる公算が高いわけで、 我々親族としては多少我慢をしてでも長生きしてほしいと思うのである。

尿が通ったと言っても、どの程度通っているのかは調べておいた方がいいと思うんだけどなあ。 尿の勢いを測定する検査と、残尿量の検査、 それに膀胱や前立腺の状況を超音波で見て、 直腸からの触診で触れてわかるほどの癌がないことを確認し、 血液検査でPSAを測っておく、 というくらいのことはやっておいていい気がする。 尿が出るには出るが毎度排尿に分単位の時間がかかる、 みたいなことになると結構不愉快だし、 それを短縮しようとしていきむ癖がつくと膀胱出口に圧がかかってよろしくない。 また、前立腺肥大が進行するようなら、ユリーフが効かなくなる日は来る。 それがすぐ来そうなのか、そうそう来そうにないのかくらいはわかっていた方がいいだろう。

メールで相談を受けつけてくれる医者がいるので相談してみようかなあ。 忙しそうなので申しわけないのだが。

2015年01月08日

ひつじこの父上が、導尿カテーテルを留置しままで退院していたことが今更わかった。 ユリーフを処方され、2週間後あたりに診察の予定らしい。 2週間カテーテル留置って、それかなり感染するよね。 そもそも生活の苦痛が半端ない。 私も手術後で経験があるが、あれが差さった状態というのは相当に痛いのだ。 動く気になれない。実際ほとんど動かず寝ているという。 自己導尿の方法を習った上で退院したか、 あるいはアルファブロッカーで開通したかのどちらかだろうと思っていたが、 まさか何も改善していない状態で退院とはなあ。 確かに、自己導尿は大変だし、覚悟もいる。 そして、一回二回薬を飲んだくらいで劇的に効くこともあるまい。 調べてみると同様の状況で1ヶ月留置している人もいたりするので、 それほどおかしな治療ではないのだろう。だが、絶対しんどい。 明日そのへんの泌尿器科に言ってどうにかならんか相談した方がいい。

どうも前立腺肥大は以前からわかっていたようだ。 診断の詳細は聞いていないので、どのレベルかは知らない。 しかし、病院で処方された咳止めがきっかけになって尿閉に陥った可能性が高く、 それは結構進行していたということだろう。 毎度いきんで尿を出しているような状態で 筋肉の緊張を取る薬を飲んだ場合、いきんでも出なくなってしまうのだ。 圧をかけないと通らないくらい前立腺による圧迫が強くなっていた可能性が高い。

さて、ユリーフが効いて、それさえ飲んでいればまともに生活できる、 というところまで回復するならそれもいい。 しかし、すでにして糖尿と血圧で薬を飲んでいるわけで、 さらに薬が増えるのは経済的にも手間的にも負担は大きかろう。 とはいえ、薬をやらないなら手術だ。尿閉に至っている以上選択肢はない。 まさか一生自己導尿するわけにも行かないだろう。 内視鏡的に手術ができ、病院によっては日帰りも可能なので、 さっさと済ませてしまう方が負担が軽いような気はする。

ただ、問題がある。年齢から言って、 前立腺癌が隠れている可能性がそこそこあるということだ。 前立腺癌は大人しい癌で、放っておけば大きくならないことも多いのだが、 針を刺したりして下手にいじると目覚めてしまうことがあるという。 泌尿器科医によっては、触診か超音波で癌とわからないような癌なら放っておく、 という人もいるくらいだ。 しかし、その人もtur-pで焼いた後に前立腺癌が出たことはないと言っていて、 針生検で刺激するのと、手術で焼きまくるのでは違うのかもしれないという。 電気メスによる電流で癌細胞をうまいこと殺せているのではないか、という推論。 もしそれが本当なら、PSAの検査で引っかかって針生検になる方が怖い。 PSAの値そのものは情報として有用だが、 それで針生検になるなら一旦拒否して セカンドオピニオンを求めた方がいいかもしれない。

ちなみに、そんなことを言っている医者は私が以前相談しに行った医者だ。 私も排尿障害があり、その時の検査では50ccもの残尿があった。 膀胱出口を削る手術を考えてもいい値だ。 しかしまだ逆行性射精の後遺症を受け入れるわけにはいかないので保留としている。 そういえば、最近はあまり排尿障害を感じない。 適当に飲みまくっている漢方が効いたのだろうか。 膀胱出口の硬化と、それに伴う結石が駆オ血剤で溶けた、 なんてことだといいのだが。「線維化はオ血」という山本理論が正しければ、 確かに駆オ血剤で治ってもおかしくない。 そのうち桂枝茯苓丸にヨクイニンでも合わせて半年くらい飲んでみようか。

弟ヨクイニン効かないかなあ。もし茶とか飲むならハトムギ茶を勧めとくか。気休めに。 茶を飲む文化がないならそれまでだが。

2015年01月07日

ザ・ゴールを読み終えた。当たり前のことが書かれているが、 当たり前のことほど日常考えないものだ。 自分がいる場所の事情に置き換えながら当たり前のことがきちんと実践されているかを 考える時間を持つことには意味がある。

この本の骨子は、部分だけ最適化しても意味がない、ということだろう。 全体として良くするためにどうすればいいかを考えないといけない。 そのために、スループット、在庫、生産経費、 という3つのものを改善しよう、という考え方を使う。 単位時間あたりたくさん売る、というのがスループットを改善するということだ。 作ってる最中のものや完成品がたくさんあると、 それに金が余計にかかるので、在庫は少ない方がいい。 そしてもちろん、このサイクルを回すのに必要な金は少ないほどいい。 例えばいらん機械やいらん人は少ない方がいい。

何かを改善するためには、評価しないといけない。評価は数字だ。 数字が良くなるように行動すれば改善される。 しかし、評価方法が間違っていると、本当の改善はされない。 売れないものを安くたくさん作っても在庫が増えるだけだ。 そして、全体を評価できる評価方法は具体的でなく、 具体的な評価方法は大抵部分しか評価できない。 会社全体の利益率は個々人の仕事からは遠すぎて評価としては役立てられないし、 「単位時間あたりコードを何行書ける」みたいなのは正確に測定できる一方で 会社がもうかるかどうかはほとんどまったくわからない。 また、評価基準はつまるところ「どういうことをする奴がえらいか」であって、 文化とも絡んでくる。変えるのは容易ではない。

この本に書かれていることは、プログラムの高速化作業をやる人間には わかりやすいかもしれない。どこに非効率があることが 最終的な成果をダメにしているのかを探すことはその手のプログラマにとって日常だ。 そして、そこに人間固有の事情を加えれば、 プログラムで学んだ効率化の考え方をかなりの部分組織にも応用できる。 プログラマは管理者に向いているように思う。

この本の内容は、「何を作るか」がそれほど重要でない場合でないと 大きな成果にはつなげにくいかもしれない。 ゲーム屋の場合、そもそも何を作ったら売れるのかがわからないからだ。 一つの機械であるかのような工場とは話が違う、と言う人もいるだろう。 しかし応用はできる。それも、かなり良く当てはめられる。 スループットを「売れる量」と考えれば、売れないゲームは単なるゴミである。 売れないゲームをいかに効率良く見事に作っても意味はない。 ボトルネックとは、売れるゲームを作ることを制約している資源のことだ。 例えば、売れるゲームを作りたくても有能な人材が足りなくて作れない、 というのがボトルネックである。 ゲーム作りの場合機械や原料調達、在庫などの問題はなく、 ほとんど純粋に人の問題だ。 人の専門分野が多岐に渡って、それ以外のことができない人が大勢いるのであれば 機械と同じ問題が起こるが、大抵の場合有能な人間は何でもできる。 もちろん細かく見れば好みや相性などもあって簡単ではないが、 最初の近似としては「有能かどうか」という一次元的な尺度で考えても それほど外れない。

もちろん、何が売れるゲームかは前もってはわからないから、 どこに有能な人材をつっこむべきかは難しい問題だ。 しかし、逆に考えればむしろ簡単になる気がする。 どうせわからないのだから、予測なんてしなければいいのだ。 続編や、市場の見積りが固いものには 一級の人材を当てない、というのが一つの原則となるだろう。 そうすれば、自然に未来のヒット作に有能な人材が当たる確率が上がる。 売れるかわからないものは売れるかもしれないが、 これくらい売れるだろうとわかっているものが予想外に売れることは まずないのである。そういったものは、いかに安い資源で 想定される利益を上げられるか、という守りの姿勢で設計した方がいい。 もちろんそれは原則で、会社の名誉を守るために長く続く続編に 一流の人材を投入し続けるということもあるだろうが、 その場合は新たな層に売るための攻めの手を打つのが前提となる。 攻めずに守るなら一級の人材は高くつきすぎる。

もっとも、市場を広げる攻めの姿勢がない続編なんて、 その時点で企画としてアウトだと思うんだけどな。 でもまあ、そうも言っていられないことはある。 老舗の和菓子屋にイノベーションを求める人は少ない。 ゲームが成熟した産業になったのであれば、 そういう客は少なからずいるだろう。 また、歴史的事情で、競争相手がいない市場が残っていることもある。 そういう所を取りこぼすのも迂闊な話だ。

そういうところを抜け目なくやるのが本当に正しいかは議論があるか。 そんなことガン無視してやりたいことだけをやる企業である方が もしかしたらいいのかもしれないわけで。文化の問題は バカにできんものがある。

続編は仕様を小さくしにくいが、新作は仕様を小さくしやすい。 いらんものを作らずに済めば、それだけ省資源で物が作れる。 「やらないと買ってもらえないが、やっても売れるわけじゃない作業」 は少なければ少ないほど良く、その観点からは新作の比率が高いほど良かろう。 まあ新作でも「業界標準」的な雰囲気があると、 それほど小さくできるわけではなかったりもするんだが。

ザ・ゴールで主題より気になったのは、主人公の工場長が 仕事にかまけて奥さんをほったらかして逃げられかける事の方だ。 死ぬ気でやらないと部下600人を巻き添えに職を失いかねない、 という恐ろしい状況でも奥さん逃げるのかよ、と思うが、 まあ奥さんの側からすれば知ったことではないわな。 ただ、ザ・ゴールは結構昔の本で専業主婦がアメリカにたくさんいた頃の話だろうから、 今ならこういうことは起きにくいのかもしれないとは思う。 夫婦の収入レベルが近ければ、その手のいさかいは起きにくかろう。 そのかわり仕事の都合で容易に離婚しそうだが。

両方の職場の位置が変化しないまま長期間いられるケースなんて そう多くないんじゃなかろうか。転勤もあれば転職もあるだろう。 二人が別々に職を持っていてどちらにとっても仕事が人生の大切な一部に なっている場合、結婚状態を続けていくのは結構難しいんじゃないかと思う。 でもまあ、そういう場合は週末しか一緒にいなくてもオーケーな 感じの距離感だったりして、それはそれでうまく行くんだろうか。 平日は別々に寝床がある、というくらいでもいいのかもしれん。 子供は無理そうだが。

ひつじこ働くようになったら引っ越すんだろうなあ。 ひつじこの職場近くに住まないとたぶん辛いし、 そもそもこのあたりでは保育園の条件が悪すぎる。 そしたら私は朝出てって夜中まで帰ってこない父親になるんだろう。 仮に通勤で一日3時間削られるならば、平日は家に10時間以上いられなくなる。

究極的には親が子供を育てるというところから見直すところまで行くんだろうな、人類。 仕事で自己実現、みたいなのを皆がほどほどにあきらめれば持続可能な所まで 戻れるかもしれんが、果たして人類はそこをあきらめてまで子孫を残したいと 思う生物だろうか。 平日子供は保育園で寝泊まり、週末だけ家に帰る、 みたいなところまで保育園の役割が大きくなる未来もありうるんじゃないのか。

ひつじこ、帯状疱疹はおおよそ片づいたようだが、 38-39度級の熱が3日以上続いている。これ、もしかしてインフルエンザじゃねえの? とはいえ病院に行くのも大変だし、今更行っても治癒が早まるわけでもない。 だいたい、もしインフルエンザだとすれば、 帯状疱疹で行った病院で感染した疑いが高い。 患者のほとんどはインフルエンザだったらしいし。 ともかくも、すでに回復期に入っているようには見える。家で寝てれば治るだろう。 明日から幼稚園が始まるので多少は楽になるはずだし。

せっかくだから整理してみるか。脈は浮いてない。悪寒はないが、寒い。 自然発汗は弱いがあり。 喉の痛み、鼻の熱感なし。頭痛なし。咳は軽いがあり。胃から胸にかけての不快感あり。 少し便が緩い。軽い鼻づまり感。色の濃い下り物。 全体倦怠感は機能まで強かったが今日は改善。ただし熱は下がっていない。

表証がほとんどないから太陽じゃない。熱は高いが汗で脱水するレベルではなく、 便秘もないから、陽明ではない。小陽だ。 これに加えて、おそらく副鼻腔で感染が起きている。 鼻は通っているが、気道が通っていればいいというものではない。 涙腺や耳管への経路が閉じて膿が溜まっている可能性はあり、 実際そういう感覚があるようだ。小柴胡湯加桔梗石膏だろうなあ。

シノン、ステロイド増量中。回復傾向。ウェットラッピングは今は有害なようだ。 ラップだけで良い。ラップは安物が良い。 また、暖房はダメ。暑くなると掻き出すし、おそらく汗が刺激になる。 あるいは乾燥してマズいのかもしれない。 ただし入浴中の発汗は問題ないようなので、湯を熱めにして 古い軟膏をよく落とすと同時に発汗させている。 あと気休めにハトムギ茶。伊藤園の粉末ほうじ茶とブレンドすると良く飲む。 効くかどうかは知らんが、コストも手間も高が知れているのでしばらくやってみる。 問題は尿が増えて朝には漏れ気味になっていることだな。

私も風邪が治らない。微熱プラス咳。痰はかすかに黄色。 脈は浮き気味。脇腹からみぞおちにかけて軽い不快感。なんつうかダルい。 下腹部に圧痛を覚える場所あり。尿は飲んでいる茶の量の割には少ない。 舌の苔は多めで白い。便秘気味。頭痛になりかけな感じあり。 小陽病が週単位で続いてるんだろう。柴胡桂枝湯かなあ。 桔梗石膏を足してもいいかもしれない。

桂枝湯は一時余りがちになっていて茶がわりに飲んでしまおうかと思ったが、 今は結構使う。 小柴胡湯とブレンドして使う頻度が高い。 麻黄で眠れなくなるのが嫌な時などは、ないよりマシということで 桂枝湯にすることもある。 冬は使うものなんだな。夏は全く使わないが。

実証だと麻黄湯か葛根湯、虚証に近づくと小青竜湯、虚証だと麻黄附子細辛湯なり 苓甘姜味辛夏仁湯、という日本漢方の謎理論は、 虚証に近づくほど代謝が低くて水が余りがち、ということなのかな。 だから細辛で巡らせないといけないと。桂枝じゃダメなんだろうなきっと。

2015年01月06日

弟、がんセンターで検査。即日結果が出るのは血液検査だけで、 CEAが6.3。まだまだ異常値だが、前は7.8だったので下がっている。 この一ヶ月でやったことは、血糖コントロールを厳格化したことくらいだ。 皮膚の痒みは大差なく続いているが、ステロイド剤で軽減しているので 眠りやすくなったかもしれない。 漢方が効いてるならいいのになあと思うが、そこは期待しない。 期待しないのに高い金を払って飲んでることに意味があるかと言えば微妙だが、 たぶん便秘と減量には役立っている。

あと整体があった。ゴッドハンドだと言うが、 まさか整体2回で癌が縮小したりはせんよなあ。 まあしてくれても一向にかまわないし、 そういうことが絶対にないとは思わない。 ただそれを当てにして計画を立てることはしない、というだけで。

なお、CEAの喫煙しない一般人の中央値は0.8-1.1くらいで、95%は3.5以下に入る。 弟のCEAが正常化したと言えるのは、少なくとも3を切ってからだろう。できれば2。 一旦は3.6まで落ちているわけで、手術するなら2くらいまでは落ちてくれないと困る。 もし手術しても2を超えたままだったならば、 かなり悪い状況に追いこまれた可能性がある。

有給が年27日。十分すぎると思っていたが、癌やら何やらでこう大変な状況になると、 使い尽す可能性が出てくる。困ったなあ。3月で消える休みはあと3日しかない。 それ以上休むと来年使える休みが減る。しかし、 4月になればまた有給がもらえるわけで、 あまり気にせずに今ドカドカ使うべきだろう。とにかくも立て直さねばならぬ。

岩田さんかっけえ。毎度思うが、こういう上司の下で働いてみたいものだ。 しかしそれがかなわない以上、自分がそういう上司になるのが一番簡単だろう。 つうか、そういう上司の下で働くのは充実感はあってもキツいので、 こうも家族の健康状態がキツい状態ではたぶん耐えられない。 自分が上司ならそこはどうにかできる。

まあ上司になる予定はまだないんだが。 会社に入って結構経つが、まだ部下がいたことはない。 今年も部下はできないだろう。

幼児に日常漢方を飲ませるのはあきらめた。 手間が馬鹿にならんし、飲んでくれるかが不確定すぎる。 せいぜいハトムギ茶くらいにしておこう。

シノンの皮膚炎がなかなかしんどい状態にある。下肢がまっか。 これに関してはウェットラッピングが悪影響を及ぼしている可能性を考え、 今日はラップだけとしてみた。これで悪化が見られなければ しばらくはこれで行く。 また、右前腕のひっかき傷がなかなか治らなかったのは、 ハイドロコロイド被覆に切り換えたら1日でほぼ回復した。 ウェットラッピングは湿疹レベルなら良いが、傷と言えるレベルになるとかえって 治癒を妨げるように見える。

それと、この用途ではクレラップは千切れやすくて使いにくい。 サランラップは頑丈だが、固くて刺激になりそうだし、分厚いのでかさばる。 そこで今日は安物のポリエチレンラップを試してみた。 まるで貼りつかないので使いにくいが、靴下で押さえたのでどうにかなるだろう。 明日どうなるか見る。

オタマの健康状態が落ちついているのはありがたいが、 こいつが風邪を引くと一挙に危機に陥るので、 できれば予防策を取りたい。 しかしまあ、とりあえずは漢方の予防効果がどれくらいのものか 実験をすべきか。ひつじこと私で。

2015年01月05日

いつできたかよくわからないアザが引かないので 試しにゆうべ治打撲一方を飲んでみた。例によって2倍量。そして朝、 久しぶりにいい具合の便が出た。 アザは薄くなった気がするが、消えてなくなったわけではないので 効いたかどうかはわからない。次は受傷直後に飲もう。 下すくらい飲まないと効かない、と言うが2倍飲んでも下痢にはならなかったので、 次は3倍量だろうか。一回なら問題なかろ。

給料なんか微妙に増えてるな。源泉徴収票見て思った。

ひつじこの父上が前立腺肥大による尿閉で救急車、入院。 基本はハルナールなどのアルファブロッカー薬で症状軽減。 緊張を緩めて道を広げるだけの薬で、 これでは治らない。 あまりひどいと手術して前立腺を削る。尿道に器具を入れて削れる場合もあるし、 開けて取り出さないといけないこともある。 さて漢方は役に立つか?

アルファブロッカー的な効果が不確かながら得られるものとして、 牛車腎気丸、八味地黄丸、猪苓湯あたりがある。 基本治らない。「塊はオ血」という仮説に従って 駆オ血剤をつっこむ事もあって、webの記述によればそれで 小さくなることがあるとのことだが、まっとうなデータではない。 桂枝茯苓丸加ヨクイニン、桃核承気湯、あたりだろうか。 いや、そう簡単でもないな。 ただの肥大でなく炎症が混ざっている場合、桂枝は使いにくい。 消炎剤を配合する必要があり、大黄牡丹皮湯などになる。 東医雑録によれば騰竜湯なるものがり、 おおよそ大黄牡丹皮湯加朮ヨクイニンだ。 朮を単体で足す方法はないな。朮とヨクイニンを含むメジャーな方剤もない。なお、 騰竜湯を使った医師の報告もあるが、あまり効いてない。 炎症があるので桂枝茯苓丸のような穏かなものが使えない事情があり、 治療が厄介だったのだろう。アルファブロッカーは試したはずだが、 それでも怪しい漢方に走らざるを得ないこともあるということか。 結構厄介な病気かもしれない。

日本漢方の「何々で、何々なら、何々湯」的な方法論は便利かもしれないが、 科学にはなってないし、素人がやると打率が低い。 経験と師匠にしか学べないようでは困るわけで、 もっと理屈がほしいわけだ。しかし中医学の理屈は五行や陰陽で意味不明であり、 何もないよりはマシとは言え、満足の行くものではない。 誰かどうにかしてくれ。

六味丸系列の薬はどれくらい効くのかよくわからんなあ。 効く状態になれば効くんだろうか。 あからさまに体の保水量が少ない奴に飲ませれば効くんだろうか。 そもそも、山薬とか地黄ってどういう理屈で保水量を増やすんだ? さらに言えば、本当に増えるのか?どこに増えるんだ? それくらい確認したっていいだろう?

新年早々会議。作ったパワポを見せる必要があったが、 会議室にはPCがないので、印刷して紙芝居風にして持っていった。 会議室にPC置いてあればいいのにといつも思うが、ないものは仕方ない。 上司は会社で支給されたノートを持っていくが、 私はそんなものを支給されていないし、支給されても邪魔だろう。 諸々考えると、印刷して持っていくのが一番楽だ。 今まで思いつかなかったのが残念でならない。

2015年01月04日

光回線が今どういう状態なのかを確認しようとしたが、 契約回線確認とやらではじかれてわからない。 本家サイトは意味不明なので諸々ググった結果、 ルータの設定をしないといけないことがわかった。 ルータの接続先をプロバイダと別個に設定せねばならないという。 ともかくもいろいろあって設定し、fletsサービス情報サイトとやらに つなげるようになったが、契約情報を見るにはまた別個のアカウントが 必要で、それはどうも光が開通した時に来た葉書に書いてあるという。 そんなもんどこにあるかわからんわ。 再発行してもらうかと思ったが、webからは受けつけておらず、 電話せよと言う。 とりあえずすぐにどうにかなる問題ではないので、 光の速度ごとの料金を調べようと思ったが、 新規に契約するといくら、ということしかわからない。 しかも最初の2年の料金だけって意味がわからんぞ。 やはりログインして契約内容を変更する手続きをせねばならんのだろう。 仕方ないので今いくら払ってるか確認するかと思ったら、 今度は別サイトだという。@ビリングという名前。 そういや昔そんなアカウント作ったなと思って ログインしようとしたがはじかれる。 見てみると、ある期間中にアカウント設定を変えないといけなかったらしく、 それをしないアカウントは消えてしまったようだ。 で、どうせそのアカウントを作るには葉書がいるんだろう?

この会社、バカなんじゃないのか?ネットワークはわからんとはいえ 一応プログラマなるものをやっている私がこれだけ苦労する複雑さだぞ? 普通の人は歯が立たんだろ。というか歯が立つかどうか以前に、 こんなに複雑にして一体何がしたいんだ。

すごい勢いで他にしたくなったが、auに変えるとプロバイダ まで変えることになる。そうするとサイトを引っ越さねばならず、面倒くさい。

電話して「今うちの契約どうなってんの?回線速くしたらいくら増えんの?」 と聞いて答えが帰ってくるならそれが一番早い。 しかし、「録音することがあります」とか「回答の二次利用はダメ」とか、 クレーマーにおびえる様がありありとわかる文面がwebに踊るあたり、 電話が簡単につながるとも思えんな。 とりあえず、どこかにあるかもしれない葉書を探すとしよう。 あればそれで良し、なければ電話して再発行してもらう。 それがあればとりあえずはどうにかなるはずだ。

よくわからないサービスポイントが溜まっていたので 来月分の支払いに当てておいた。 これはフレッツのサイトにログインできればできるらしい。 しかし何故かその過程で名前やメアドを書かされた。何故だ? ログインしてるんだぞ?

技術者に罪はないのかもしれんが、自分の会社がこういうサービスをやっている ことに憤らないようであれば同罪だな。 自分の会社の他の部署がアホなマネをしていることに 憤らないようではダメだし、憤るだけでもダメだ。 しかし、実際問題どうやって他の部署の行動を変えさせるか、 と考えると簡単ではない。実質不可能である場合がほとんどだろう。 他の部署どころか、隣のチームに意見することすら難しいし、 実際には同じチームの人間ですら難しい。 自分の守備範囲外のことをすることは自分の立場を 危うくする可能性をはらむ。 今もらっている給料には、今期待されている以上の 仕事に対する分は含まれていないのだ。

もっとも、今期待されている仕事を踏み越えねば 給料を増やすことはできないはずなので、危険を承知で踏み越える のはそう悪いことではないとは思う。 ただし、踏み越えて成功するには割に合わないくらいのエネルギーをつっこんだ上で 運に恵まれる必要があると思うが。

どういう人にいくら給料をやるかは、組織の規範意識の問題でもあるし、 資源の安定確保の問題でもある。 「うちの会社ではこういう奴が偉い」という規範を示す役割は大きく、 「言われたことをやるだけの奴はダメだ。新しいことをやれ!」 と言うのであれば、成果が出なくても挑戦した奴の給料が高くなるだろう。 逆に、高い技術で完璧に業務をこなしていても給料が上がらないということになる。 一方、資源の安定確保のためには、不満を抱かれたり、 他に抜かれたりしないだけの額を払う必要がある。 他の会社は技術さえ高ければそれに高い金を払うかもしれず、 それを無視して給料を低くすれば抜かれる危険が増すからだ。

漢方をもっと勉強したいのだが、一番困るのは質問する相手がいないことだ。 患者として聞けることには限度があるし、診察の時にしか聞けないのでは 効率が悪すぎる。関係ないことは聞けないだろう。 理想的には医者と対等の関係になるのがいい。 向こうにとって価値のある存在になれなければ対等にはなれない。 というわけで、質問したいと思うレベルの医者を見つけることと、 その医者が私に一目置いてくれることの二つが必要になる。 うん。無理だ。しかしまあ、 自分の社会貢献レベルを高めて行ければ、何かしらそれに近い条件が 得られるかもしれんとは思う。 社会貢献をした結果としてついてくる名声や金は、 たぶんそういうことのために役に立つ。

本書くのが一番早いなどう考えても。 今は全く違う仕事をしているが、それでそう時間を無駄にはできん。 やりたくないことをしていられるほど人生は長くない、 みたいなことを誰か言っていたはずだ。 しかし、幸いにして今やっていることには学べる点が多い。 そして、今放り出してしまうと学ぶ機会を永遠に捨てることになりかねない。 であれば、もう少しだけがんばるとしよう。

社長とかになれないかなあ。上の方の階層がどうなっているのかは よくわからんが、5階層か6階層くらいは積もってるんだろうたぶん。 チームのボス、課長、部長、というあたりまではなんとなくわかるが、 まだなんか上の方にゴチャゴチャといた気がする。 正直部長から上は何をしている人なのかさっぱりわからんな。 たまに上の方の人のメッセージみたいなものが流れてくるようだが、 読んでも意味がわからん。たぶん見ている物が違いすぎるんだろう。 「部下は上司の見ている世界はわからないが、上司は元々部下だったはずで 部下が見ている世界がわかるはずだ。だから上司の方が降りて行かねばならない。 そうしなければコミュニケーションは成立しない」 というようなことがドラッカーに書かれていたが、 たぶんそういう考えの人は少数派なのだろう。 「ぶっちゃけ経営とか業績とか関係ねえし」 「俺が作りたいものを作れりゃいいんだよ。売れるかは知らん」 みたいな考えは普通にあるわけで、そういう人に言葉を 届かせる工夫をせんといかんし、届かなくても有効に使う策を 考えんといかん。「社員たるもの利益のことを考えるべきだ」 みたいにベキベキ言ってる奴は仕事をしているとは言えない。

「文体が苦手」という意見をちらほら見る。どうしたもんかなあ。 頭に入りにくいということだろう? 文意を一意に取れるように修飾関係が複数取れるような作りにしないことと、 解釈に必要な脳の一時領域を小さ目に保つことは気をつけるとしても、 それ以上はその時その時に工夫することを繰り返すしかない気がする。 何かいい文章を書くことについてのいい本はないものかと思うが、 商業的文章の書き方みたいなのは何冊かもう読んだしなあ。

2015年01月03日

シノン、前からある湿疹は悪化していないが、 ここのところ全身に出ているボツボツはステロイド抜きで 痒みが増したようだ。というわけで、朝風呂に入れてステロイド。

ステロイドは量でコントロールすべきか、頻度でコントロールすべきか。 量をだんだん減らしていくのは簡単だが、量に対して線形に 体が反応するとは限らない。事実、一定のところまでは薄めても効果が 変わらなかったという実験結果がある。その「一定のところ」 がどれくらいかはたぶん薬によっても違うし、個体差もあるだろうし、 下手すると部位によっても違うだろう。だから量でのコントロールは難しい。 となると頻度でコントロールすべきだ。量はあまり減らさない方が良かろう。

今更だがアングリーバード。これならオタマも多少やれるようだ。 ねじ巻きナイトは難しすぎる。

2015年01月02日

今日は固形物は食べない。 どうにも胃腸の調子がおかしい。 食欲がなく、いつまでもムカムカする。 おかしいな。大晦日から元旦にかけて食べたもので普段と違うのは、 餅、刺身、そば、わずかな栗きんとん。 その程度でどうこうなるとは思えないのだが。 他に何か食ったっけか。ともかくも、今は腹を休ませよう。 それには絶食が最も良い。それがどれくらいしんどいかで、 体がどれくらいおかしくなっているかがわかる。 体が油を燃やせる状態にあれば、丸二日くらいまではそれほど辛くないのだ。 今日は明らかにふらつくので、体が糖依存状態になっているとわかる。 グリコーゲンを使い果たして油を燃やさねばならん。

しかし問題はひつじこだ。ひつじこを奥のカオス部屋に寝かせて休ませる。 あとはシノンも発疹がたくさんだ。湿疹も治りが悪い。

31日は髪の毛を切ってもらってから松戸。

とりあえず豚ゆでるか。

家サーバの容量が枯渇しつつある。 もっと早く買う予定だったので今買ってもいいのだが、 悲しいのは、延期した割にHDDが安くなったり容量が増えたりしていないことだ。 2.5インチだと1テラで6000円以上している。 1テラでは倍にしかならない。 面倒だしまだいいか。 40GBもあれば、8GBのSDからのコピーが5回やれる。半年くらい保つだろ。

それはそれとしてPCを買うという贅沢を味わいたいのだが。 実際に5時間くらい動くようにならんかなこのPC。

"powercfg /batteryreport" でバッテリーのヘタり具合がわかる。 60kWh中43kWhしか充電できない状況。だいぶヘタっている。 新品にするだけで3時間が4時間にはなる、ということだろうし、 84kWhの大容量9セル電池にすれば6時間くらいはもつんだろうなと思う。 また、"/enery"とすると、何が電池を食うのかがわかる。 使ってないfelicaポートのソフトが食っているようだ。 あと使いもしないのに差さってるbluetooth。 早速改善したが、さてこれでどれくらい変わるのか。

「みんなといても、どうせひとり」は宴会の類でいつも感じることだが、 今更どうにもならんのでいい。 CEDECの飲み会はとりわけその感が強く、ついに行かなくなってしまった。 癌やら出産やらでいろいろありすぎて出ている時間がないだけとも言えるのだが。 またあそこでしゃべる日が来たら出よう。

当帰四逆ゴシュユ生姜湯を実験。長年の手足の冷えは取れるのか。 もっとも、これで暖まったとしても根本原因は静脈の通りが悪かったり、 緊張が取れずに末梢に血が行かない状態が普通になっていたりするのが 原因なので、根本解決にはならない。 しかしそれでも漢方の効果のほどを実験しておこう。 クラシエのを二倍量。

数十分後までには一切効果が見られない。

そういや工作バサミで髪を切ってもらったが、 いつぞやプレゼントした専用のはさみより具合が良かった。 なんだこれでいいんじゃないか。

今日のシノンケア。風呂の後はヒルドイドのみとしてみた。 当然ウェットラッピングは行う。これで明日の朝湿疹が悪化していれば 慌ててステロイドを塗る。もし悪化が見られなければ、ステロイド抜きを続ける。 二週間正しく行って改善しないならば、その治療は間違っている可能性がある。 やめて悪化しなければ、不要だったということになる。

癌でも同じことが言えるのだが、反応が遅いし判定の頻度が低いので、 ある要素を抜いた時にどうなるか調べるのに時間がかかる。 もう少し病状が安定したら漢方その他に関しては試験をすべきだろう。

もうすぐ1月の検査だ。検査当日にCEAくらいはわかる。 下がるか、上がるか。 下がるなら、内視鏡所見に悪化がない限りもう少し時間稼ぎができる。 しかしそんなことはまずあるまい。 現状より高ければもはや選択の余地はない。手術前提で診察を受け、 手術の手法に関する疑問をぶつけ、念のために放射線についても尋ね、 術前化学療法をもう一度やる方向にできるかを模索せねばならん。 ハーセプチンが効く可能性が高いのであれば、 癌が見えているうちに使って効くかどうかを確認したいのだ。


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