だだもれ

2014年09月30日

漢方に副作用はなく、単に薬を間違っただけだと言う人がいる。 なるほどそうだろう。何かを治すために一時的にでも他の部分に害を 与えるようなやり方は、漢方のやり方ではない。 病気が重くなってくれば例外はあるだろうが。

熱のある時に温める薬を飲むのはまずい。これは簡単な理屈でわかる。 しかし、そもそも熱があるのはどこか、ということまで考えると簡単ではなくなる。 皮膚が冷えると血行が抑えられて熱の発散が減る。 この結果、中の発熱を皮膚から放散できなくなるケースがあるらしい。 仕方ないので呼吸器か便から出すことになるが、 皮膚に比べて放散能力が低いので、肺や膀胱、腸に熱が集中してダメージとなる。 つまり、皮膚が冷たいからといって温めればいいとは限らない。 皮膚からの発散能力が回復しないまま温めれば悪化する。 生姜や人参も害をなす可能性があるということか。

咳や下痢、多尿を排熱手段として考えれば、 皮膚からの排熱が回復すればそれらは止まるはずだということになる。 排熱させるには、血行を良くして、汗をかけばいい。 そう考えれば葛根湯で咳や下痢まで治ることはありうる。 ただ、血行を良くするにはエネルギーがいるし、汗をかけば水が失われる。 食べても弱っていればエネルギーは補充できないし、 水を飲んでも吸収できなければ下痢をするだけだ。

ああ、もう3時だ...久しぶりに夜中まで仕事らしきことをしているが、 コードは書いてない。

2014年09月29日

弟、たぶん痩せつつあるんだろうなあ。緩慢ではあるが。 この一ヶ月でたぶん体脂肪率は1%くらい落ちている。 その前二ヶ月も3%くらいは落ちているように見える。 妙に減りが悪いのは、糖質カットが甘いせいだろうな。 母は元々料理が得意ではないので、買ってきた惣菜に頼る率が高い。 そうなると日に数十グラムはどうしても糖質が入ってくる。 揚げ物に頼らない献立設計をやるには、 根本的に料理を上達させないと無理だろう。 そしてそれを望むのはあまりにも難しい。 当初の状況を考えればこれでも良くやったと言うべきだ。 それに、本当に厳密に断った時に悪いことが起きない保障もないわけで、 このくらいの強度に落ちついていることが悪いとは言えない。

糖質制限で血中ケトンは上がるが、それを効率良く燃やせれば尿にケトンは出ない。 せっかく作ったケトンを尿に捨てているのは、うまく燃やせないせいだ。 これそのまま時間が経てばもっとうまく燃やせるようになるんだろうか。 それとも、糖質カットを強化しないとダメなんだろうか。 一回江部サイトで質問してみるかなあ。

筋肉を増やしながら体脂肪を減らす、はなかなか難しいようだ。 筋肉量はエネルギーに余剰がないと増えにくいものらしい。 しかしそれは、日々の活動に必要な量を超えて筋肉を増やそうとした場合の話だろう。 適正量になるまではたぶん増やせるし、 その際のエネルギーを脂肪から捻出できないとも思えない。 事実、体重がほとんど減らないまま体脂肪率だけがじわじわと減っている。 筋肉は常に分解と合成のバランスの中で存在しており、 筋肉量を保っているということは、つまり合成が分解とつりあうだけある ということだ。

たぶんそこそこ理想に近い推移をしてるんだろう。 体脂肪率の低下ペースが遅いのは気になるが、 体重が落ちないまま体脂肪率が落ちるのは良い。

癌の生存率データを見られるサイト。 前からあったがどうやらプログラムが更新されたようだ。 しかしデータが2005年までだし、妙に遅いし、 年齢や条件にorやandを設定できないしで、 あまり使えない。一体何を改善したのか正直わからない。

食道癌3期では5年後生存率は3割しかない。4期だと2割だ。 肺癌1期は9割あるようだが、1aと1bでは全然違い、1bだと7割を切る。 弟は二つ併発しており、生存率を乗算すれば2割といったところになる。 標準治療に任せて祈る、という気持になれるような数字ではない。

癌というのは出来たらおしまいというようなものではないんじゃないかと思う。 そうでなければ、いかにレアケースとは言え癌が勝手に消える人が 出てくるはずがない。 自然科学的には、一件でも起こったならば、そこにはそれが起こる理屈があると言える。 起こらないことは絶対に一件たりとも起こらないものだ。 代替療法方面では、癌と免疫力の勢力バランスがどちらに傾くかが問題であると 言われる。免疫が勝てば、癌が一旦できたとしても縮小する。 しかし、「免疫が一度負けたからこそ癌が発覚しているわけで、 今更反撃に転じる理由はないだろ」 と言われればそれまでだ。 代替療法の人々はそこで説得力のあることを言えないといけない。

2014年09月28日

ひつじこが友達の結婚式に行くというので、会場に近いひつじこ実家 にてご両親に協力してもらうことにした。 ひつじこ本人が前日まで高熱を発していたので大丈夫かと思ったが、 そこはどうにかなった。しかしオタマやシノンは風邪。 私も水曜に手術をした直後で右手の自由が効かない。 なかなかにピンチなのだが、 結婚を祝うことをひつじこは大変重く大切なことだと考えているので、 行くべきだし、実際行った。

にも関わらず、こういう状況を鑑みて中座して帰ってきてしまい、 大勢の中の一人として式に最後まで参加するという役目を 果たせなかったことにそれをえらく後悔していた。 だったら最後までいたら良かったのだ。二次会も出れば良かった。 まあ確かに大変は大変だが、時間は過ぎるのであって、 多少大変でもどうにかならないわけではない。 過ぎてしまえばそれまでで、三日も経てば忘れる。 夫婦というのは迷惑をかけあってナンボである。 今回の場合加えて両親にも迷惑をかけることになるが、 親子というのも迷惑をかけあってナンボなので、これも気にする必要はない。 もし気になるなら後で埋め合わせをすれば良かろう。 ひつじこはもっと自分の正義を行うようにした方がいい。 他人がどう思うかなんて些細な問題だ。

とはいえ、ひつじこの両親を頼ったのは失敗だったな。 家にいれば良かった。確かに会場はひつじこ実家から1時間とかからない所にあり、 もし家にいれば移動時間が倍以上に跳ね上がっただろうから、 ひつじこが留守になる時間がプラス4時間くらいされただろう。 しかしまあ、それでひつじこが両親に迷惑をかけることを気にせずに、 すべきだと思うことができるならその方が良かった。 右手がロクに使えない状態でオタマとシノンの相手をすれば どうしても手薄になってオタマやシノンが可哀想だと思ったわけだが、 案外右手が使えるのでそこまで心配する必要はなかった。 当日の朝にでも予定を変更すれば良かった。これは私の失敗だ。 あと、その前の夜にシノンが泣きまくったせいで寝不足になり、 寝るつもりもないのにひつじこ実家で寝落ちしてしまったことも失敗だった。 「こんな疲れてる亭主に子供押しつけて結婚式行くなんて」 みたいなことを言われるきっかけになったからだ。 しかし、私は元々8時間寝るのが自然な人間なので、 慢性的な寝不足状態に置かれて刺激が少ない状況になれば寝てしまう。 申しわけないとは思うが、そこはたぶん無理。 無理矢理動いていれば寝はしないだろうが、今度は体力が尽きる。

なお、ひつじこは中座したことを後悔しているが、 新郎新婦に対して悪いと思う必要はなかろ。向こうからすれば ひつじこはその他大勢の一人にすぎん。 そんなことを気にしている余裕もなかろうし、すぐ忘れる。 中座したことは誰にも迷惑をかけていないと思う。 だから、ひつじこは正義と思うことを行わなかったことだけを 後悔すれば良い。すべきだと思うことはやればいい。

オタマとシノン、漢方で皮膚どうにかならんかなあ。 オタマはそこかしこにアザのようなものが残っていて、 皮膚の色がまだらだ。虫刺されが治るのも遅いし、肘の湿疹がなかなか治らない。 これはひつじこから受け継いだ形質っぽい。 一方シノンはそういう感じはなく白いが、全体に乾きやすい印象があり、弱い。 さてどうするか。

プールか。会社行く時間にかぶらない範囲なら問題ないし、 かぶる場合は重要度が低い時間であればその分夜か休日に働くので まあそれもどうにかならんでもない。

2014年09月26日

手術してきた。これでようやく完治へ向かえる。 妙なしびれともおさらばだ。

22日月曜に入院。 麻酔医と面談して昼飯を食べたら、 即座に外泊手続き。 手術は24日で、22に入院したのは23が 休みで入院手続きができないというだけの理由だからだ。 仕事もあるし、何よりもひつじこが風邪だから、 家を空ける時間は短いほどいい。 いろいろ向こうの都合もあって、出られたのは15時。 病院に戻るのは23日の16時。 手術は24日の11時半かららしく、8時から点滴が始まる。 そういうこともあって、さすがに当日の朝というわけには行かなかった。

麻酔医に全身麻酔と言われたので、なんでか理由を聞いたが要領を得なかった。 コストとか手間とか安全性とかで、全身麻酔が優れてるの? と聞いたが、よくわからない。 影響が消えるまでの時間は伝達麻酔よりも全身麻酔の方が短く、 板を抜くだけであれば鎮痛作用が長続きする必要はない。 だから全身麻酔なのだという話だが、 普通に考えて全身麻酔の方が危険も大きいし、大掛かりな印象がある。 結局なんだかわからんが医者が言うのだからと全身麻酔のまま受け入れたのだが、 間違いだった。

値段が違いすぎる。後に会計の時にわかったことだ。 板を埋める時の手術が6万後半だったが、今回は7.5万にもなる。 入院が一日長かったのもあるが、 それはチタンの板の代金で帳消しにできる程度だ。 高いのは明らかに麻酔である。 麻酔だけで2万円以上だ。伝達麻酔だと数千円で、激しい差がある。 点数がデカいという理由だけで全身麻酔を勧めたんじゃないのかと 思ってしまう。実際、点数が大きい方が病院の利益は大きかろうし、 そういう面が全くないということもあるまい。 伝達麻酔にもしくじれば神経を傷つけるという危険はあるのだが、 その手の危険を云々言っていては手術なんてできない。 これだけ値段の差がある以上、伝達麻酔にすべきだった。

手術は気がついたら終わっていた。点滴からの注入で、 開始後20は数えたが、その直後には終わっていた。 視界がブレたことだけは認識できた。 そして目が覚めてまだ意識が怪しい時に、喉から何かを抜かれて 痛かったことも覚えてはいる。気管に酸素の管が入っていたのだろう。 その後かなり長いこと喉が痛かった。 その意味でも伝達麻酔の方が良い。 麦門冬湯を持っていっていればなあと本気で思った。 病院の中は空気も乾燥していて、いつまでの喉が痛かったのである。

漢方薬は長い間飲んで初めて効くものだと思っている人がいるが、間違いだ。 麦門冬湯などは5分で効く。十分な量の葛根湯を飲んだ場合も 5分で汗が出るし、首や肩の痛みも数分で退く。 まだやったことはないが、ノロウィルスなどによる猛烈な嘔吐も、 五苓散が即効するらしい。 逆に悪い作用が素早く出ることもあって、 肺や鼻が水気を失って熱を持っている時に シナモンが多い漢方を飲むと数分で鼻の熱感が増して、 「ああ、しくじったな」と思う。目が乾いてくるのも早い。 長期にわたって飲んで効果が出る、というようなマネができるとすれば、 それはそれで長所だが、それしかないようなものにこんな高い金を払えるはずもない。

入院中にジョジョアニメを全部見た。信じられなくくらい面白い。 元の漫画の力だろうが、アニメは芝居の暑苦しさが素晴らしい。 エンヤ婆の人すごすぎる。

月刊少女野崎くんのアニメを1話見た。これ面白いじゃないか。

アルジェボルンを1話見た。アルドノアを3話までしか見ていない時期に見たら 一瞬で切っていただろうが、今なら普通にこっちも見られそうな気がする。

NHK番組。山本五十六、北一輝と大川周明、自衛隊60年、ヒトラーの権力掌握過程。 それぞれに面白かったが、つまるところ「オレもっと真面目に働かないとダメじゃね?」 ということに尽きる。

手術の次の朝に様子を聞きに来た麻酔医が、 叶精作劇画の女性キャラみたいな印象でおかしかった。 朝7時からなぜそんなにビシバシ化粧してるんだあんた。 何時に起きたんだよ一体。 しかし、ただケバいだけでは叶精作な印象にはならないわけで、 たぶん整っていたからこそそう感じたのだろう。

入院中、ひつじこが高熱を発した。39.7度とかになってる。 負担かけすぎてて申しわけない。

26日、ひつじこの熱が引いたら今度はシノン。 のどが痛いのかとにかく機嫌が悪かったが、 小柴胡湯+小建中湯+オリゴ糖シロップをちょっとだけ飲ませたら、 なにやら機嫌が良くなった。二度続いたので、 たぶんまぐれではない。効くと思ってなかったが、効くんだな。 副作用を恐れて相当少量にしたんだが。

葛根湯は飲んだ後布団をかぶって寝られる時にだけ効く。 その後シノンやオタマの相手で休めない場合には、 汗をかくことで余計に疲れてしまって逆効果になる。 麻黄は体力を消費して汗をかかせて解毒する薬 と考えたらいい。HPを消費するキアリーみたいなイメージだ。 HPを回復させる休養と組み合わせないとダメだし、 寝てもHPが回復しないくらい弱ってる人にも使えない。 桂枝湯は効果は弱いが害も少ないので、まだマシだ。 しかしこれもやはり寝られなければ意味がない。 その後も活動せねばならないのであれば、銀翹散か小柴胡湯あたりになるのだろう。 眠くもならないし、普通の風邪薬よりもいいように思える。

風邪に使える薬をもうちょっと増やしておく方がいいかなあ。 小柴胡湯加桔梗石膏は揃えておいてもいい気がする。

2014年09月21日

アルドノアゼロが驚くほど面白くないのは何故か。 敵の城はなぜ真上に落ちてこないのだ? 3話のロボより強そうな奴が全く出てこないのは何故だ? アル中が偉そうなだけで何一つ働かないのは笑う所なのか? 圧倒的科学力なのに、歩兵が ロケットランチャー持って襲ってくるのはどういうことなんだ? ボスが死んだら城ごと止まるとかいうのに、 なぜボスは自分で出撃するのだ? これは本当にウロブチなのか?

脚本は4話以降ウロブチじゃなかったが、 しかし原案に噛んでいるならばおおまかな展開や設定は 脚本と別に決まっているはずだ。上の段落で書いたような疑問点は 脚本の出来の問題ではないだろう。 それにしても「スーパーロボットをリアルロボットで倒す」 というコンセプトは3話で終わりなんだよな。

さて明日は入院だが、麻酔科と話をしたらもうやる事はない。 さっさと外出して、できれば手術の日の朝まで戻らないで済ませたい。

土曜はひつじこ実家。私は後から行ったが、 のどが痛いので何か買ってこいというので例によってそのへんの薬局で 漢方。のど、鼻の中、目が乾燥。のどが痛いということは炎症。 おしっこは黄色。これも水分不足。 肺熱で陰虚。そうなると対応する薬は、清熱プラス滋陰。 冷やして湿らせる類の薬だ。 麦門冬湯の麦門冬は湿らせるが、半夏はやや温める傾向があり、 完璧ではない。滋陰降火湯はない。六味丸系もない。 麻杏甘石湯とか、小柴胡湯加桔梗石膏とかがあれば 方向は合っているんだろうが、もちろんない。

銀翹散はのどの痛い風邪向けには鉄板だし 在庫も減ってきていたので買い、念のため麦門冬湯も買い、 さらに実験的に釣藤散も買った。 石膏は清熱、半夏は咳止め、釣藤鈎と防風と菊花は鎮痛、 麦門冬は湿らせ、 茯苓、人参、陳皮、生姜、甘草あたりは胃腸薬、 ということで、おおむね方向性としては間違ってないはずだ。 頭痛や眩暈、耳鳴り、のぼせ、不眠などに使う薬とあるが、 漢方の場合箱に書いてある効能はガン無視していい。 結局のところ何が入っているかが問題で、 生薬それぞれが何だかわかっていれば、それだけ見ればいいように 思われる。

で、適当に飲んだ所、どうやら効いた。私もほぼ同じ症状だったので 自分でも飲んだが、痰が出てきて喉がうるおい、 鼻の熱感も軽減した。しかし元々ほとんど出ていなかった鼻水が増えた。 ただ、咳止め効果は長続きはせず、オタマには 何度か麦門冬湯を追加することになった。

今日帰途について、電車に乗ってしばらくしたら咳が止まった。 出る前に麦門冬湯を飲ませていたが、それだけではない。 たぶん何か刺激性のものが出てるんだろうなあ。家から。 蚊取り線香を室内で使っていた歴史も長いし、 普通に合成洗剤を使っているのでそういった要素もある。 シノンも皮膚が悪化した。 本当、建て換えてもらえたらいいなあと思う。

うちの家族は揃って陰虚 気味なのかもしれない。体温が高く水分の蒸散が 増えたのが原因かもしれない。 それに見合うだけ水を飲んでいないか、あるいは吸収できていない。 そういうわけで乾燥しやすい。 ひつじこがこうなったのは糖質制限以後だ。 その前は慢性的に冷えがあり、免疫が弱いのか しばしば高熱を発していた。 一方オタマとシノンはすっぱだかで何もかけずに寝ても なんともないくらいで、冷えからは程遠い。 夏場は冷房をつけないと、汗で湿疹が悪化する。 漢方的では肉食が陽を増すというが、 このことだろう。免疫は強く、 風邪を引いても喉や鼻でおおよそ止まり、 ぐったりすることは滅多にないが、 風邪をひく頻度は高い。これは粘膜が乾燥しやすく ウィルスや菌が侵入しやすいからだろうか。

どうしたら頑丈になるか。免疫力の問題ではたぶんない。 湿り気のなさの問題だ。 たぶん肉食いすぎだ。漢方的には野菜を食えということだろう。 どうにか生野菜を食わせたい。

漢方で皮膚を直接的に治療するのはたぶん難しい。 いろいろ薬はあるが、配合する薬の数が多い複雑なやつばかりで、 応用性が低いように思われる。加減がしにくい。 ダメ元でヨクイニン。安いし。 あとはおまじない的に補中益気湯や小建中湯だろうか。 それはそれとして、私は六味丸系のものを試してみるか。 最初に試した八味丸はなにやら効いていたからな。附子が効きすぎたのが問題だったが、 六味丸にすればその問題はない。 そしてせっかくなので、杞菊地黄丸にして眼精疲労が治るか試すか。

うちに常備すべきは辛夷清肺湯じゃね? オタマはよく鼻が詰まる。鼻水は黄色くて粘い。鼻の炎症も強い。 咳は痰の少ないタイプで、おそらく喉の炎症も強い。痛かろう。 辛夷清肺湯は、釣藤鈎と同じく冷やして湿らせる薬だ。 咳も抑え、炎症も抑え、喉を潤す。ひつじこ、私、オタマは このタイプの薬があれば大抵の風邪では楽になるように思われる。 問題は飲める味かどうかだが。それに、鼻詰まりさえなければやっぱり銀翹散が鉄板な 気がする。

銀翹散は味がマズい。オタマは蜂蜜を入れてもキツいんじゃないだろうか。 あと、高い。個別包装されているので量の調整がしにくい。余るともったいないからな。 一元の錠剤のいいところは量の調整が簡単なことだ。錠剤ではあるが 澱粉系の添加物がないので溶かしやすい。 あと、イスクラの薬は通販で買えないので自力で実験するには使いにくい。

五虎湯って麻杏甘石湯に消炎プラス咳止めを足したものなのか。 これは結構よく見かける。覚えておこう。

石膏は硫酸カルシウムだが、100mlに0.2gしか溶けない。 これ、エキス剤は大丈夫なのか?効くの? でもそれは煎じ薬でも同じか。ということは、粉薬や丸薬に石膏が入っていた場合に、 そのままの量で煎じ薬にするのは危険ということになりそうな気がする。

漢方はミロに溶かして飲ませるのがおすすめらしい。試すか。

2014年09月19日

18日のことだが、建築士に話を聞きに行った。 うちで建てる話ではなく、ひつじこのご両親の話だ。 大変信頼できそうな人で、自分で建てるなら多少余計にかかっても おまかせしたいと思うのだが、自分でないのが難しい。 まず単純に他の経路で建てた時とどれくらい差がつくのかを 調べる必要がある。直接工務店に頼んだり、 ハウスメーカーを使ったりする場合との比較が必要だ。 それで差額がわかったら、その差額が割に合うかどうかを判断 しないといけない。また、それを本人に理解してもらわねばならない。 さらに、それだけのお金を使っても、将来的に危険がないことを 確認せねばならない。実際のところうちらが援助すればいいだけのことだが、 子供世代に助けてもらう前提では考えないだろう。

まずは適当に図書館でそれっぽい本を借りてきて雰囲気をつかむ。 次にwebで体験談を探す。そして実際にハウスメーカーなり工務店なりに 見積りを出してもらう。ここは金がかかるが必要だし、 無料とか言うより金を払ってやる方がこっちも気が楽だ。

それにしても家って買い物としてはデカすぎるな。 その一方で、ああいう人に作ってもらえるのであれば、 賃貸よりも満足度の高い生活を送れるのだろうなとは思った。 一発目から失敗しないで家を建てるということができるのかもしれない。 だから移動しない確信があり、金銭的リスクを負えるなら 家を建てるという選択はあっていい。 でもうちは移動しない確信がないから無理だ。それに、東京は何か違う。

TGS行ってきた。いろいろ目のやり場に困る。変態は日本のお家芸で、 是非とも活かすべきなのだが、そのままやると顰蹙を買う。 地下でコソコソやるなら全開でいいが、 表の世界でやるなら外人が見ても大丈夫な形に欲望を変形しないと マズいと思う。

あんなのどうやって作るんだろと思うゲームがたくさんあって、 さて自分はどうしたらいいんだろうなと思う。 あれに追いつこうとする事も必要だが、 あれと違う所に行こうとすることも必要だ。 負けている要素に労力をフル投入するのはアホで、 労力をつっこむべきは勝っている要素だ。 しかし、負けている要素の改善は低コストでできるので、 放っておくのもアホである。お手本がそこにあるわけで、 何をどうすれば改善できるかははっきりしているし、 先人がいろいろなことを教えてくれもする。 一定の距離を保って後ろをついていくのが最良だ。 追いつこうとしてもいけないし、離されすぎてもいけない。

アニメ的なキャラデザでレンダラーがリアル系になると、 いろいろ問題があるな。 写実系の絵作りであれば技術が進むほど「リアルなフィギュア」になるが、 元の絵柄が写実でない場合「リアルにフィギュア」になる。 メカや背景などはどんどん写真に近づくのに、 人体はどんどん人間から遠ざかってフィギュアになっていく。 レンダラがリアル系ならキャラデザもリアル系に寄せていくのが妥当なのだろう。 しかし、アニメ系のキャラデザを リアルなレンダラにつっこんでも実在感あるいは納得感のある人物を作れる可能性は ないとは言えない。今出ているものが技術的に手を尽しているとは思えないからだ。 モデリングにしても、アニメーションにしても、質感表現にしても、 まだやりようはあるんじゃなかろうか。 それに、実写を目指せば金と労力がかかることははっきりしている。 回避できるならそれに越したことはない。

清楚で可憐なキャラが、コスプレで再現されると猛烈な厚化粧になる。 この違和感。しかし化粧が薄いと、おかしな色の髪やら おかしな色の服やらに負けてどうにもならない状態になる。 そのへんが面白いんだろうが、大変だなあれは。

寝室に水が来ていることが介護の役に立つらしい。 トイレや風呂場までの距離が問題になるわけか。

不動産投資を若いうちからやることを勧める本を読んだが、 リスキーすぎるだろう。人が借りたくなる物件を選ぶのは素人には難しいし、 空室になる危険を考えれば、売り物が一つだけというのは危険すぎる。 3つや4つの部屋を持てない限りは無理だろう。

家賃を払わずに住める場所を確保する、 という目的から言えば中古住宅が望ましいのだろう。 圧倒的に安いからだ。多少ボロくなっても、そのへんの家を見ていればわかるように 住めなくなるわけではない。新築するというのは完全に贅沢と考えるべきなのだろうな。 今回の件にしても、 土地を売って別の場所の中古住宅を買うということは考えておくべきなのだろう。 この場合、賃貸は払う総額が不定なので危険だ。 集合住宅は嫌だという希望を鑑みれば、中古住宅という選択肢は真面目に考えていい。

リバースモーゲッジというものがある。 金を少額づつ借り、期限が来たらまとめて返す。 この「期限」を「死亡時」とし、返す手段を「家と土地を売る」とすると、 死ぬまでお金が毎月もらえるという年金に近い代物になる。 ただ、問題はある。 「死ぬまで」というわけには行かず満期が設定される場合もあり、 長生きした場合に問題が起こる。 また、日本の場合中古の家の市場が小さく、 土地の価値しか認められないことが多い。 そしてそのために、そもそもあまり行われていない。 しかし、相続しなくて良く、十分な期限が設定できるのであれば、 有効な手段ではある。 東京スター銀行がやっていて、期限を死ぬまでに設定できる上に、 作った口座の残高は「すでに返したお金」として計算されるので、 節約すればするほど借金の利息が減る。 細かく見ていないので罠がないとも限らないが、 必要なのはまさにこういうものだと思う。

物件が値下がりした時には差額を払わないといけないので、そこが多少厄介ではあるな。 あと、相続するものがなくなることの心理的抵抗感は大きいだろう。

弟の体重減少がピタリと止まっている印象。80kg程度だったのが70kgを 切る所までは痩せているが、これは抗癌剤で入院している間の 絶食があってのことで、純粋な糖質制限のせいとは言い難い。

一つの可能性として、食べる量が多いということがある。 食べる量が多ければ太る、と言えるのかどうかはわからないが、 常識的にはそうだろう。しかしそれほど食べすぎているようには見えない。 まして数日前には一日二食に落としている。 揚げ物の衣があるので糖質制限が徹底できているとは言い難いが、 大した量でもあるまい。むしろ野菜足りてるか?という方を心配したくなる。

運動で筋肉量が増えてるだけかなあ。 体脂肪率は24%と測定開始時の27-28%と比べれば3-4%ほど減っている。 新しい体重計は1%くらいは高く出るので、4-5%減ったのかもしれない。 およそ3kgから4kg程度脂肪が削れたことになるが、 体重は1kg減ったかどうかだ。筋肉が2kgか3kg増えたことになるが、 本当にそんなに増えたのだろうか? 筋肉がついていることは確実だ。筋肉が多いほど予後がいいというデータも あった気がするし、鍛えておくことは良い。 基礎代謝が上がってその後の減量効果が上がるということもある。 しかし体脂肪率はとにかく信用できない数値なわけで、 間違いのない数字である体重が減らないのはどうにも不安だ。

家を建てることについて調べている。 そして、費用に関しては図書館で借りた本が全く役に立たない。 まだ何冊か残っているが、たぶんそれほど詳しい記述はないだろう。 実際に建てた人が書いたブログに勝る資料はないように思われる。

スケルトンリフォームというものがある。骨組以外一度全部取り払ってから作り直す リフォーム手法だ。小さい家を建て直して庭を広げたい、という欲求には 応えにくくなるが、基礎の工事が不要になるので理屈の上では安くなるはずだ。 2階をなくして平屋にすることすらできるようだし、 専門家にどんなもんなのか尋ねて見るべきだろう。

2014年09月16日

土曜は作っている途中の家を見に行った。ひつじこの両親の付き添い的な感じ。 善し悪しはわからないが、あんな大きな買い物はしたくないなあと正直思った。 あんな大きな買い物ができること自体は大したことだと思うが、 リスキーすぎる。大抵のものは、初めて買う時には失敗するものだ。 善し悪しを評価する目がない状態で買って成功するはずがないと思える。

それでも買うべき時が来たら買うんだろうけど。

日曜は皇居でピクニック。水は近くで買えば良かろうと思っていたら、 周囲に全く自動販売機やコンビニが見当たらずかなり焦った。 皇居の芝生は立派でフカフカだ。木も大きい。ゴミなんて全然落ちていない。 オタマには「王様のお庭」と説明しておいた。 直接見る機会がないという意味では、王様と言おうが天皇と言おうが 大差ないのだが、子供向けのフィクションにも王様はたくさん出てくるので、 王様の方が良かろう。アナと雪の女王にもちょろっと出てきたし。

シノンは芝生を楽しく走り回った。一日でずいぶん歩くのが上手になった気がする。

月曜は羽田空港でプラネタリウムカフェ。ちょっと暑くてシノンが 騒いだので、私はシノンをだっこして外を散歩。オタマとひつじこだけが 見ていた。少ししか見られなかったが、 プラネタリウムというのはああいうものだったかと思った。 小さい頃から宇宙には興味があったし今も好きだが、 宇宙の起源とか、星の中身で起きていることに偏った興味だったので、 天体の運行や正座には全く興味がなかったのだ。 宇宙物理学と天文学の違いだろうか。 宇宙そのものというより、宇宙と人の関わりみたいなものが天文学にはある。

カゼ気味、寝不足、疲労、そしてガンやら慣れない仕事やらの心理的ストレス、 という感じで朝からハイテンションというのは正直しんどいのだが、 ひつじこがそれを望むならがんばろう。

木曜に余裕があったので、 長年気になっていた左下腹部の違和感を診てもらうことにした。 とりあえず火曜に大腸内視鏡。そういうわけで、昨日は ほぼ絶食で、夜20時ごろ下剤ラキソベルン0.75%10mlを飲み、 今火曜朝5時からマグコロールP100gを1.8Lの水に溶かして飲んでいる。 6時半ごろに飲み終わり、7時ごろにはおおよそ出たようだ。 桃核承気湯の大黄が残っていたようで、 出る汁が黄色い。医者に何か言われるかもしれんなあ。 あと大腸染まってたりせんだろうか。

めでたく何もなかった。ポリープもなかった。 となると、S字結腸あたりの違和感と便の出の悪さは一体何かということになる。 漢方とかの領域ですかね?と聞いたところ、 漢方飲んでもいいけど整腸剤でいいんじゃないの?と言われたので、 大人しく整腸剤をもらってきた。これで効くならそれでいい。 あの先生は漢方は詳しくないんだろう。

過敏性腸症候群の便秘型だとすると、一応適合する漢方はありそうだ。 今度試してみよう。しかし先にこのうるおいのなさをどうにかせねば。

2014年09月12日

小青竜湯は一般的な日本漢方では、虚弱気味の者でも使えることになっている。 しかし、あれはたぶん単純化されすぎている。 辛くて温かい系統の薬なので、湿りが十分でないと乾かしすぎる。 麻黄の問題もある。

漢方薬は素人が手を出すには危険すぎると漢方の専門家は言う。 適当な知識であってもマイナスよりプラスが多いケースもあるだろうが、 「何かあったらどうする」と言われればその通りであり、 危険を完全に避けるなら近づかない方がいいのは間違いない。

だが、完全に避けて通るのは惜しい。それくらいに効く。 専門家に出してもらえれば最良だが、 専門家の肩書を持つ人が専門家として十分なスキルを持つという保証はない。 医者が100%信用できるなら、癌や糖尿病、アトピーについて勉強する必要などないし、 糖質制限のような普通に考えて馬鹿げた実験をすることもなかった。 最終的には専門家に任せるべきだとしても、 誰が信用できる専門家なのかを識別するためには知識がいる。 そして漢方の場合、その恩恵を受けようと思えば 多少は自分で人体実験をしておく必要があるように思える。

漢方の危険度が上がるのはどんな時かが少しづつわかってきた。 まず麻黄はヤバい。体に合わないと数分後には何かおかしいとわかる。 どのようにおかしいかは自分で体験しないとわからない。 「胃がムカムカする」と本には書かれているが、それがどういうことかわかるには 体験が必要だ。今日試して、「これか!」と思った。

もう一つ私が経験したのは、温めすぎはヤバいということだ。 最初の実験は八味地黄丸で、20年近くあった足先の痺れが 消えたという意味で成功ではあったものの、 妙に体が温かくておかしい感覚があった。これは附子、つまりトリカブトによる。 もっとも市販品で大した量でもなく、 温かいだけならさしたる害もないのだが、 乾燥が起こったり、炎症が悪化したりすると厄介だ。 温める薬には乾燥がつきものらしく、注意がいる。

附子だけでなく、麻黄や細辛、シナモンに生姜も温める系の薬で、 同じ問題が起こるようだ。小青竜湯にはこいつらが入っている。 麻黄とシナモンのペアは汗を出させる上に利尿作用もあり、 とにかく乾かす力が強い。 鼻水と痰がとめどなく出るような、そんな湿りまくった状態で使うべき薬であって、 そこまで行かないレベルで下手に使うと熱が過剰になって乾燥し、 炎症が悪化するかもしれない。そう訴えている漢方医のブログがあった。 小青竜湯は結構危険度が高い漢方なのではないかという気がしている。 実際今日「麻黄ヤベエ」と思ったのはこの小青竜湯だし。 漢方素人の医者が「鼻水?じゃあ小青竜湯ね」 という具合に出してひどいことになっている例も見つかる。

それと、漢方の飲み合わせはヤバい。 今日の小青竜湯がヤバかったのは、 オタマ用の小建中湯の余りを一緒に飲んだせいもたぶんある。 粉っぽい沈殿が残っていたので、もったいないと思って飲んでしまったのだ。 小建中湯の中身はシナモンと芍薬で、 小青竜湯と合わせるとシナモンが増強される。 麻黄シナモンのペアのパワーが上がりすぎたのだろう。 子供向けの量くらいしか飲んでいなくてもジワリと汗が出て、 鼻の中の熱感が増した。

効果がわかりやすい漢方としては、大黄甘草湯がある。 一日3回飲めば、一日3回大便が出る。それくらいわかりやすい。 しかし、これが結構疲れる。下剤は疲れる、ということがわかった。 ただし、下して楽になるのは確かであり、楽になる度合いが 疲れる度合いよりも大きい範囲で使うことが重要になる。

さて下剤系の薬としては桃核承気湯がある。おいしくない。 こいつにも大黄が入っていて、しかも下剤パワーを増強する 硫酸ナトリウムが配合されている。 しかし、こいつは不思議と下さない。 最初の一回は下されている感覚があったが、 その後何回か飲んでも不自然に大便が出る感覚はない。 一方で、何かが効いている感覚も今のところない。 打撲による内出血に使われることが多い薬だが、 腕にある内出血が治る気配はない。 たぶん、外傷に使おうというならもっと大量に飲まないとダメなんだろう。

では補剤の類はどうか。元気のない人を元気にする薬だ。 補中益気湯や十全大補湯がそれにあたる。 さして元気がないわけでもない人が飲んだ時に何か悪いことは起こるだろうか。 漢方を専門とする医者であっても意見が分かれる所で、 毎日飲んでたらいいと言う医者もいれば、 そんなに簡単なものじゃないと言う医者もいる。 補剤は補う薬だが、元々過剰なのであれば、補うことは害になる。 こいつらにはシナモンや生姜が入っており、 熱くて乾き気味の時に飲むと悪化しかねない。 冷えて時に飲むのが本来の用途だろう。 もっとも十全大補湯は地黄が入っていて、これは潤いを与える薬っぽいのだが、 地黄は地黄で胃にもたれることがあるようだ。 ただ、私はどうやら地黄でもたれないタイプのようなので、よくわからない。

うちには冷え症の人間がいない。私はちょっと前までそうだったが、 糖質制限でほぼほぼ治り、この前の八味地黄丸実験で足先まで治った。 ひつじこも、糖質制限後は冷え症からは程遠い状態で、 布団もかけず腹出しっぱなしで寝てもなんともない。 オタマもシノンも同様だ。そもそもこの二人はタオルケット程度ですら断固拒否である。 つまり、よほど体が冷える事態にならない限り、 麻黄が入った薬の世話になることはないのだろう。 皮膚の悪化を防ぐのに役立つ漢方があればいいのだが、 今のところよくわからない。潤しつつ血流を良くする、みたいなもので 効果が穏かなものがあればいいのかもしれない。 このあたりは専門家に相談するとしよう。 手元の本によれば補中益気湯が有望なようだが、 たぶん苦くて飲めない。

それにしても、十全大補湯って癌でしか出てこない薬だな。 癌以外では全くといっていいほど使われないように思える。 癌では何かと使われるし、動物実験も行われているくらいなのだが。

2014年09月11日

日記が空いた。何してたんだろう。

5日に弟を連れて行った漢方クリニックで一番衝撃的だったのは、 診察室に入ったところでお医者さんが名乗ったことだ。 医者に名乗られて、よろしくおねがいしますと言われたことなんてない。 なんかそれだけですごいと思ってしまった。

結論から言えば、一日あたり850円くらいの漢方薬を14日分出してもらい、 ついでに整体で左右の歪みをおおむね直してもらった。 薬は通導散のアレンジで、ちゃんと確認してはいないが、桃仁や牡丹皮 を追加して駆オ血効果を強化したもののように見えた。 患者によって微妙に配合をいじるらしいが、 もちろん細かいところはわからない。お任せするしかない。

そういえば、弟は初めての銀座だったそうだ。 早く着きすぎたので、沖縄物産店や高知物産展をブラブラ見て回った。 弟とこうやってブラブラしたのは一体何年ぶりだろう。 いや、幼少期を除けば初めてと言ってもいいかもしれない。 死なすわけには行かんと思った。

漢方薬だが、当然煎じ薬だ。毎日20分くらい煮て、それを二回に分けて飲む。 この際、二番煎じすると汁は増えるが、薬を有効活用できるのだそうだ。 最初からそうしている。 台所がすごい臭いらしく、その前までいた子バエが全くいなくなったらしい。 恐しいな漢方薬。

下剤の大黄は火を止める寸前に入れないとダメらしい。 もちろん二番煎じでは煮っぱなしになるので、下剤成分は 一番煎じにしか入っていないことになる。

以前タニタのBC-309という体重計を買って弟に送りつけ、 それで毎日量ってもらっている。 のだが、ふと思い立ってせっかくなので体脂肪測定がより正確に出るらしい BC-622を買って送りつけた。弟は上半身の脂肪が多く、 下半身だけで測る309だと精度がわかりにくい。 BC-622は手足4点方式なので、上半身の変化もある程度は 捉えられるだろう。

2014年09月05日

4日はCEDEC最終日なのだが、参加せずにがんセンター。 3日も最後の講演は聞かずに、田端に来ている家族の所に行って夜中まで会議。 正直癌のことばかり気になって、CEDECどころではなかった。

とはいえ、先に2日目の感想を書いておこう。忘れてしまう。

身につけるコンピュータについての講演は面白かった。 内容が云々と言う前に、あの学者さんがおもろい。 どこでもネット世界に入れる、というのが今のモバイル機器のいいところだが、 メガネや時計などの身につけるコンピュータは、 現実世界にネット世界のものを持ってくる逆の役割を果たすという。 現実世界での人間の能力を拡張するものだ。 例えば、視界外から来る危険をメガネに表示するとか、 視界にいる人の名前を表示するとかであって、 画面を見ながら歩いて何かにぶつかるとか、そういう事故が 起こるような使い方は違う、ということらしい。 実に素敵だと思う。外へ出ろ、というわけだ。

さてこれは商売の種になるだろうか。 いずれなるだろう。 今普及していないのは、技術的制約の問題にすぎない。 十分電池がもち、十分軽く、十分性能があるような機械が 作れてないだけだ。そこがどうにかなれば使い道なんてなんぼでも出てくるだろう。 それは当然娯楽にも影響するはずで、 従来型のゲームのシェアは落ちる。 そういう新しい形の遊びに、うちらはいち早く適応しないといけない。 というか、そんな新しいものを見てワクワクしない奴が ゲーム屋を名乗っていいわけがない。 認識を改めた。あんなもんいらんだろと思っていたが、 機械の問題さえ解決すれば普及しない道理がないように思える。 スマートフォンの一種、というのとは本質的に違うことがよくわかった。

アセットパイプラインの話。大変勉強になったが、 もっと知りたいので本を買おう。 あの人が昔書いた方の本がいいな。私は一人で書いた本が好きだ。

毎年の物理ベースレンダリング。五反田さんはやっぱすげえな。 レンダリングが積分であるということは当たり前だし、 積分なんだから台形法で改善できるのも当たり前だ。 しかし、レンダリングに台形法を使おうと思い立って実行するには、 レンダリングというものを根本的な所で計算として捉えていることが必要になる。 シェーダを書いている時にプログラミングをしている気分では駄目だ。 数学の問題を問いてる気分でないといけない。

そして毎年、こういう話をせっかく聞いても何もしていない自分が嫌になる。 やりたいのだが、自分でこれに没頭していい環境をまだ作れてない。 まして今は癌が頭のかなりの部分を占有しているし、 なりゆきで知ることになった漢方というものを使って うちの家族の状況を改善するための試みにも頭を使ってしまっている。 残りはドラッカーごっこだ。とてもレンダリングに回せる余剰がない。

GPUで立体音響を計算する話。なるほど使えることがわかった。 しかし、どうせなら壁で音が跳ね返るとか遮蔽されるとか、 そういう計算こそGPUに回したいな。あと圧縮音声の展開。 そのうちいろいろ試したい。しかしこれもレンダリングと同じ問題があって 今すぐ自分の手でかかるわけには行かない。

で、今日は最後の時間だけCEDEC。 バンナムの人が本を書いた時の話をしてくれる所に行った。 すげーと思った。まず根本的に業務外なのがすごい。 電車でiPadで書いたらしい。信じられない。 マインドマップで考えをまとめていったらしい。使ったことないぞそれ。 私はずっとこうやって文章を書きながら考えをまとめてきたので、 それ以外の方法があるなんて考えたこともなかった。 あと、もう一人のunityでゲームを作る本を書いた方の話が べらぼうに面白かった。

いいなあ。ああやって自分の体験談をおもしろおかしく語って 人に喜んでもらえたらいいなあ。本ならゲーム開発と違って一人なので 多少過激なこと言っても迷惑かけずに済むしなあ。

どうやって本を書いたのかを発表しようと思ったことはなくもないのだが、 そんなの聞いてもしゃーないだろと思ったし、 なんぼなんでも自意識過剰にすぎると思って一瞬で却下してそれっきりだった。 今日のを聞いて、なんかアリな気はしてきた。 でも今更言っても遅いな。 仮にやるとしても、もう一冊書いてそれがそこそこ認知される程度に売れない 限りはできないわけで、やっぱ無理だ。残念。

実のところレンダリングの本を書きたいという気持ちはあるのだが、 CEDECに行くような人が面白いと思うものを書いたら1万売れんよなあ。 いや、行けなくもないか?今脳内にあるものが形になったら、 ちゃんとゲーム業界に貢献できつつ、1万くらいは売れる気がするぞ? だがそのためには癌と漢方とドラッカーごっこを片づけんといかん。 そしてドラッカーごっこは片づく類のものではないので、引き継がないといけない。

で、癌の話。

3日の夜は田端でああだこうだ家族5人そろって話した。 まずは頂いたロハスメディカルの記事を全員に読ませ、その後ダラダラ話す。 行動の選択肢は三つあった。食道を切るか、肺を切るか、まだ切らないか。 あくまで「まだ」切らない、というだけで、手術はいずれする前提であることは 全員で共有した。しないで済むなんて思ってない。 いや期待しないと言ったらウソになるが、あくまでも 最も生存率が上がるタイミングで手術するための延期だ、ということである。 もちろん、今すぐやらない方がいいという確信があるわけではないし、 そもそも確信なんてものはないのだが、 それは医師の側も同じだ。「あらゆる場合に手術は1日でも早い方がいい」 とは医師だって言わないのである。

まず、本人的には、PETで消えてるのに切るのは納得が行かない、というのがある。 まあ納得が行くか行かないかは生存という目的の前では大したことではないのだが、 嫌だからやらないではなく、それが一番マシに思える理由があるからこそそうする、 としたいわけである。

まず、ステージ4の食道癌が、大きさ的にはステージ1並まで落ち、 リンパ節転移もPET上では消えている、という所まで行く確率は どれくらいかというのが問題になる。 なぜかと言えば、その確率が十分に低いのであれば、 偶然とは考えにくいからだ。 偶然でないならば、今までやっていることの中に原因があるだろうという話になる。 糖質制限、メトホルミン、アクトス、フォシーガ、ピシバニール、 というあたりがその候補だ。これらは総体として、 血中の糖濃度を下げ、インスリンの血中濃度を低く保つように働く。 ピシバニール以外については第一には糖尿病を軽減させて治癒速度や感染耐性を 改善させて手術や抗癌剤の危険を下げるためだが、 とりあえず何故かはともかくとして、実際に小さくなった今となっては、 こいつらに効果がないと言い切ることはできない。 だから、手術をする際にはこのへんに配慮してもらえる算段をしておきたいのである。

それにそもそも糖尿や肥満の改善がまだ甘かった。 皮下脂肪が多いほど縫うのは大変になると言うし。 単純に傷の断面積も増えるし治癒は遅いわな。

あと漢方の話も書かないといけないが眠気が限界なので起きてからにしよう。 今実際寝てしまっていた。

2014年09月03日

私は面白いことを思いつくのは苦手だ。プランナーにはなれないと思う。 しかし、私よりも苦手な人はたくさんいて、 なお悪いことに、面白いことを思いつくのは自分の仕事ではない、 と思っている人が大勢いるような気がする。

技術書は最初の1ページで「何ができるようになるのか」がわかるように しておいた方がいいと思う。しかし、そう思う人はあまり多くないのだろう。 そうでなければ世の中の技術書がこうであることの説明がつかない。 あるいは、こういう技術書を読める人しか技術書を書かない、 ということなのかもしれない。それはありうることだ。 技術書が書き手にとって商売になっていない場合、 数を出そうとする動機がない。 「客のどのような欲求を満足させるために何を提供するのか」 という視点なしで書けば、自分が見てきた形式を踏襲することになりやすかろう。

cedec会場で売られるような本を書きたいと思ったりするが、それは罠だ。 あそこに行くような意識が高い人に向けて本を書いても コストパフォーマンスが悪い。

2014年09月02日

正直cedecどころではない精神状態だが、cedec。

誰かの挨拶。日本が出遅れている、というのは事実かもしれないが、 見方によっては進んでいるとも言えるし、単に違うだけだと言うこともできる。 例えば据置きが流行らないことは、一家一台から一人一台への必然的な 流れを先取りしていることの現れと取れるし、 描画技術で劣っていることも、描画技術に価値を見出す段階を 過ぎたと解釈することができる。 日本の人口が減り、日本国内で商売をすることが 不可能になりつつあることから、 海外に物を売らねばならないということは事実であり絶対だ。 しかし、そのために海外の連中と同じようなものを作るというのは おそらく得策ではないし、それをやれる組織は限られている。 むしろ、今の状態を強みに変える方法を考えた方がまだ割がいい。 今更アメリカ的なやり方で対抗したところでどうにもならん。 日本人は組織では戦えない人種だし、日本語という強固な壁がある。 頭のおかしい個人が彗星のように現れて新しいものをブラックな労働環境で作って、 それが何故か商業ベースに乗って流行り、 いずれ大きくなってくると凡人が増えて組織を構築する必要に駆られるが それができず、組織で戦う海外に負けて滅びる。 これが日本人だろう。今更変えられるとも思えんし、 変えたところで日本語という不利がある以上マシになる程度で、 同じ土俵では勝てまい。

私がやることは、いかにして頭のおかしなことを思いつく個人を増やし、 それを実行に移せる状況を作るか、そして、それをいかにして商売につなげ、 顧客に価値を提供するか、ということを考えることにある。 三日後と三年後をバランスする仕事でもある。

基調講演は面白かった。リアリティとは偶然のことで、 物語とは偶然から必然を見出そうとしたり、必然を作り出そうとする所に現れる、 みたいな話で、実に面白い。どんだけ物知りなんだろうと思った。 昔の都市が芸術家を飼うことを戦争抑止の手段として用いていて、 それを「柔らかい城壁」と呼んだ話とか。 しかしあの話をゲーム開発者にして、果たして受けたのだろうか。

受け取る側にとって自分の体験であるためには、そこに偶然がなければならない。 ゲームだけがそれを提供できる。なるほど。 面白いことを考えるなあ。

俺の屍を越えていけ2の話を聞いた。 どんな絵が欲しいか考え、そのための方策を考え、実際にやってみて、 技術を確立し、量産する。当たり前の流れだが、それができることはなかなかない。 本当にちゃんと出来ていたのかはわからないが、 あの感じでは結構出来ていたんだろうなと思う。 「正解を定義せねば妥協すらできない」というのは ドラッカーも言っていることだ。 きっとそういうマネジメントの感覚を持った人が舵取りをしているのだろう。 技術そのものについては一部よくわからなかったが、 やってみる日が来ればたぶん自然にわかるだろうという気がしたので 質問はしなかった。というかやってみるか。 まあコードを書くのは私ではないが。

子供のプログラミング。どんな取り組みをしたかの話ばかりで、 やってみてどうだったかの話がほとんどなかったので正直面白いとは思わなかった。 海外で子供にプログラミング教えたりタブレット配ったりするのが 流行ってるから日本もしないと、みたいなのは私は信じない。 うちはうちだ。子供のうちからタブレットを触らせると 創造的な人間、技術力のある人間になる、という証拠はないわけで、 まだ実験段階でしかない。 だいたい、コンピュータをうまく使うことで今教えていることを もっとうまく教えられないか、と考える方が簡単であり、 それが先に来るのが自然だ。算数や理科、社会など、 コンピュータを使うことで教える効率を上げる可能性はいくらでも思いつく。 その結果所要時間が減れば、その時間で新しいことができる。 新しいことをやるためには古いことを減らさねばならないのであって、 国語や算数を削ってプログラミングごっこをさせることが どれほどの効果を生むかはやってみねばわからないことだ。 その実験もできていないのに義務化するのはリスキーすぎる。

なんとかワークショップで子供の顔が輝いててすごい作品ができて 大人も驚いた、みたいな話はなるほど良い。どんどんやればいいと思う。 しかし、そういう所で能力を発揮する子は一体どれくらいの率でいるのだろうか。 そのへんの小学校の授業でやった時に、本当にクラスの大半が そういう力を発揮してくれるのか。 クラスの大半がpongを20分で作れるようになるのであれば、 なるほど良かろう。そのレベルに達する率は一体何パーセントなのだ? 単に格差を広げる結果になったりはしないのか。

あと、教育用途にコンピュータを使うのであれば、 教育用途のためにコンピュータを設計すべきではないのか。 すでにあるものを流用する程度で使い物になるほど教育は甘いものではないだろう。 タブレットの機械や使い勝手が十分に標準化されて落ちついていればまだいいが、 毎年性能が倍になり、使い勝手もバラバラ、という状態で 本当に使用に耐えるのだろうか。 鋏や鉛筆、ノートといった道具のインターフェイスは一目瞭然だが、 タブレットが持つインターフェイスは一目瞭然と言うには程遠い。 しかも、ソフトを作った人間がそう決めてからそうなっている、 というにすぎず、ソフトの使い勝手には物理的な必然性がない。 鋏や鉛筆のインターフェイスには物理的な必然性があり、 だからこそ直感的なのである。 マウスとキーボードよりはマシだし、 今でもタブレットを使うことで良くなることはたくさんあるが、 しかし到底十分とは言えない気がする。 買ってきたiPadをwifiにつなげる、という程度のことすら普通の人には難しいのだ。

力覚フィードバック装置。あれはすげえな。

キネクト2で遊びたくて仕方がない。 どうやったら商売になるかはとりあえず後で考えるとして、 ズバ抜けて頭の悪い使い方を考えつけば何かしら価値につながるかもしれない。

うちの部屋の角に設置して24時間家族の行動ログを取ったら面白くないかなあ。 スケルトンのアニメーションを適当なアバターにくっつけて再生できるとすれば、 データ圧縮手段としては相当なものになる。 動画には限度があるし、人の行動にだけ興味があるのであれば動画は冗長にすぎる。

単純にスカイプの凝った奴として使っても十分使えるとは思うが。 あのホワイトボードを共有する奴は面白かった。

2014年09月01日

選択肢。

  1. 食道を手術。
  2. 肺を手術。
  3. 一ヶ月待って。

これくらいだろう。食道を手術するのは医者の推奨ルートで、 一番ヤバいものを迅速に片づけられるので一番安心度は高いと言える。 が、今までこれだけ順調に来られたことに糖質制限やSGLT2阻害薬が 効いていた場合がヤバい。月単位でまともに食えず糖分ごっそりの点滴を つっこまれた時に、60%以上の確率で体に散っている 転移巣がヤバいことになりはしないのか。肺癌も残っている。 とにかくそのあたりどうにかしてくれるのかどうかは何としても確認する必要がある。 ただ、医者はインスリンを出させないことが効いている可能性はゼロだと言うだろう。 あるいは、これくらい減るのはさして特別な事例でもない と言うのかもしれない。

肺癌を先に片づけるのは、摂食機能にダメージがないままで 懸案の病巣を一つ片づけられるので、悪い選択肢ではない。 肺活量は10%くらい落ちると言われているが、これは鍛えることで軽減できる。 ただし、常識的に考えれば食道の方がはるかに危険度が高く、 それを放っておくのに肺を片づける意味は薄いと言えば薄い。 ステージも1bで、まだ転移が高頻度に発生する大きさではなく、 しかも今は縮小傾向だ。 食道は一旦食い破られているので縮小しても安心できない気がするが、 肺は縮小してしまえば危険度は低いような気はする。 でもダメージが軽微なのであれば切っておいて損はない。 それは一つの選択肢だろう。

わからん。家族で話そう。水曜に。 いずれにしても生き残ることが優先で、後遺症は二の次にせざるを得ない。 手術を延期するとすれば、それはその方が生存の見込みが上がる場合に限るべきで、 QOLを云々すべきではない。ただ、QOLは生存率に影響するのだ。 気力や体力はどれだけ食えるかにも依存するし、苦痛の量が多ければ 抵抗力も落ちるのである。弟の生きようとする意思がどれほどのものかにも依存する。


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