日記

2003年11月30日

土曜は拳法の練習。今のところここを見て来てくださった人二人と 私と元からいた人一人の四人でやってます。 興味ある人はどうぞ。来週はちょうど広い部屋を確保してあるので 思う存分やれます。土曜日の2時に新宿スポーツセンター1階に 黒いTシャツを着た人間がいるのでそれが目印です。

などと書いてもう二人くらい来るといいなあ。 しかしWEB経由の人が増えると会話がどんどんオタになっていく。 別にそれはそれなのでかまわないのだが。

北斗の拳おもしろすぎる。見たこともない話が満載だ。 原作に追いつかないように挿入されたのだろうが、 それにしてもムチャクチャすぎるだろこれ。 戦車vsケンシロウってのはアリなのか。 そもそも18話もやってまだシンと対決してないというのはどう考えてもおかしい。 原作が3倍くらいにふくらんでいる。信じられん。 脚本も音楽もやりすぎに力一杯だ。

この押しつけがましいまでのサービス精神。そこまで盛り上げんでもいいだろ と思うくらいやりすぎ。全身全霊でおもしれえ。てめえらの血は何色だぁ!!

やっぱり私はこの時代の人間らしい。思い知った。 これを見ていたのは小学2年くらいの時だったと思う。

LZ77は単純なわりによく減る。加えて展開が簡単で速い。 とりあえずなんでもかんでもこいつで圧縮しておくのはいい考えかもしれない。 とにかく無駄が多いファイルフォーマットなので 圧縮でもしないとやっていられないのだ。 LZ77をかけただけで3割になるようなデータをディスクからロードするのは どうかと思う。

読みこんだまま使えるフォーマットであることに意味なんて あるのだろうか。ベクタが16バイトアラインだからといって ファイルの中でまでベクタのサイズを4/3倍にすることに利点があるとは到底思えない。 読みこみ後に使える形にする関数を作ればいいだけの話ではないのか。 確かに読みこんだ元データを使える形に加工した後元データを捨てる、 という手間が必要にはなるが、 どうせディスクから読むことの遅さの前では多少の手間なんて問題にならないし、 読みこんだ元データをメモリの後ろの方に置けば断片化の心配もいらない。 などとこんなところで言っていても仕方ないので設計者に聞いてみることにしよう。

ニャが猛烈にスクールランブルを薦めるので1巻だけ立ち読みしてきた。 萌えというよりバカ。あずまんがみたいな作品と聞いていたが、 何か属している世界が根本的に違っているような気がする。 この手の絵柄はスプライン曲線の集合かと思うような 工業的な線で描かれるのが普通なのだが、 この作品はいかにも勢いで描かれておりぶっちゃけ汚い。 作者が下手なのは間違いないが、 しかし内容がマターリ系の萌え漫画とは似ても似つかないものなので それでいい気もする。なるほどマガジンだ。 二冊まとめて買おうかどうか迷ったが、例によって迷った末買わなかった。 いつか思い切りがついた時に買うことにしよう。 かなりの確率で明日の昼休みになりそうな気がする。

水滸伝再開。ダマされて復讐するいつものパターンだが、 女を含めてその場にいた人間全員皆殺し。そして飛び交う賄賂。

HDD増設中に事故発生。ずっと触っていなかったのにいきなり そんな危険なことをやればこうなって当然だ。 というわけで、たくさんのいろんなものが消えました。 ルート権限って、本当に恐ろしいものですね。

と、起動し直したら復活しました。大丈夫らしいです。 なんとなく何が起こったのかはわかった気がします。 慌てて損しました。が、増設したハードディスクは どうも不良セクタができているらしく使えませんでした。 がっかり。

2003年11月29日

北斗の拳アニメの最終回付近をちらちら見ていたのだが、頭悪すぎ。 次から次へと衝撃の設定が明らかにされていく。 時間のない中できるだけおもしろくしようとして無茶を重ねて どんどん破綻していくいつものパターンだ。 今のマターリアニメにも少しくらいこのノリを分けてほしい。 なお、故あって全部手に入ったので見たい人は言ってくださいto身内。

毎回絵が全然違う。昔は気付かなかったものだが。

夢野久作「ドグラ・マグラ」。一体なんだったのかよくわからないが、 たぶん面白かった。普通のものを読んだ時とは違う何か不思議な感覚がある。 とにかくスケールがデカい。ハッタリなのか本気なのかの 判断はつかないが、とにかく圧倒される。

今の私にフィクションは必要ないのではなかろうか。

D.C.アニメ17,18話。異様に絵がかわいい。それだけで見ていられる。 それにしてもこの手のものはアニメになるとなぜ こうもわかりやすくなってしまうのだろうか。 演出がわかりやすすぎてかえって覚める。 そしてやはりわけがわからない後半部。 特に17話の後半は何を表現したいのか本気でわからない。

とらハアニメ3話。 こういうことに文句を言うのは大人気ないということは重々わかってはいるが、 しかし言わずにはいられない。「そんな歌で世界的にはならねえ」。 絵を題材にした漫画で絵がショボいとかいうのと同じなので 気にすべきことではないのだが、しかしアニメというかなり仰々しい 形式であれだけハデにやられるとさすがに気になる。

ニャによるとマガジンが今おもしろいらしい。味の助とか。 ついでなので3冊とも立ち読みしてくるか。 もう久しくジャンプ、マガジン、サンデーは読んでいない。

2003年11月28日

8時に出勤してみた。日が変わる前に寝られればいけそうな気がする。

2003年11月27日

深夜残業はいろいろと厄介なので仕事をしたければ朝早く来いという指示があった。 仕方ないので明日は試験的に出勤を9時にしてみる。

ギリギリまで攻めれば6時半に起きて7時に出勤し、 22時まで働いて23時半に寝るという生活も可能かもしれないが、 できればそこまで行きたくはない。

2003年11月26日

ムッチャ長くなりましたが、これでもかなり端折りました。 またなんか思い出したら書きます。

仕事が少し忙しくなってきたような気がする。

2003年11月25日

帰ってきました。

疲れてはいるが平日の7時に自由になることなど滅多にないので 川崎のハンズに鍋を預けてきた。帰ってくるまで料理できないが仕方ない。 そしてついでに二郎。スープまで難なく完食。 やはり三田に比べれば屁でもない。油を抜いてもらうまでもなかった。 確かに食った後はそこそこ辛いが、あのスープを飲み切った後で この程度というのは、もはや普通の食い物である。 そして、やはりおいしいものではない。

では台湾の話をしよう。長くなるかもしれないし、そうでないかもしれない。 いろいろあったが、大半のことはあまり詳しく書くと後々差し障りがありそうな 気がする。前に大事になったことがあるので繰り返したくないのだ。

22日。2時半。東京駅で静岡支部の人々と待ち合わせ、成田へ向かった。 しかし飛行機は別なので、空港にて分かれる。 周りが外国語まみれであることに次第に焦りを感じつつも、 しかし大筋何事もなく飛行機に乗る。 その飛行機の中でも個人的にはいろいろあったが、 大筋においてはきちんとコミュニケーションが取れず恥をかいた だけのことなのであまり面白くはない。

夜10時(台湾時間)、あっさりと台湾に到着。 飛行機の中では必死に中国語の本を読んでいたが、 そんなにわか仕込みでどうなるわけでもない。 上映されていた映画の中国語字幕も文の構造やおおまかな内容の予想はつくが、 何分発音がさっぱりわからないので全く心の支えにはならなかった。 入国手続きを済ませた後 先に着いているはずの静岡組を探しはしたが、見当たらないので あきらめてタクシー乗り場へ向かう。 元々静岡組に追いつければホテルの送迎車で一緒に来ればいいし、 追いつけなければ勝手にどうにかしろ、という指示だったので そのへんに関して焦りはなかった。 ただ、やはり外国に来たという事実がだんだんと重くのしかかって来る。 当たり前だが、空港の中は漢字とアルファベットしかない。 客には日本人もそこそこいたはずだが、もはや中国人とも韓国人とも 区別は不可能である。英語がなんとなくわかればどうにかなると思っていたが、 英会話能力に関する自信も機内でかなり傷つけられていたので もはや不安の固まりである。

いろいろあってタクシーみたいなものでホテルに到着。 向こうの人は運転が荒い。たまたま荒い人だっただけかもしれないと その時は思ったが、今考えてみればあの程度は序の口だった。 このことについては後述しよう。 そういえばこの時の街の印象はなかなかに強烈だった。 碁盤の目状に整備されていて一見近代的に見えるのだが、 全般に建物が古くいかにもアジアなイメージが目の前に広がっている。 街灯が黄色いのもそんな雰囲気を余計に強めていた。 そしてゾクの集会かと思うようなバイク軍団。 一昔前のゾク漫画に出てきたレディースの人がつけているような マスクを皆がつけていて、いかにもゾクっぽい。 ただし100%原付なのが妙に微笑ましくて不思議だ。 結局最後まで原付以外のバイクは全く見なかった。 なお、マナーは日本的に考えると相当悪い。 二人乗りなど当たり前だし、三人乗りすら見かける。 そして平気で車の間をすり抜けてバンバン走っていく。 街中がレース場になったかのようだ。 しかしその割にきちんとヘルメットはかぶっているのが面白い。 実際事故は少ないらしく、あれで事故が起こらないなら 日本もこんなに厳しくしなくてもいいんじゃないのかと思ってしまうのだが、 少なくとも私はあんな恐ろしい道路で運転するのは嫌だ。

あの街には日本の物が異常に多い。 まず目についたのはセブンイレブンである。 ホテルに着くまでに4軒も見た。台湾にいる間に見た軒数は おそらく10を超えている。むろんセブンイレブンだけではない。 ファミリーマートやサークルKも存在している。 たまたま見なかったが、おそらくローソンもあったことだろう。 また、吉野屋も4軒か5軒は見かけた。他にも三越デパートや T-ZONEなど、とにかく枚挙に暇がない。 さらに、タクシーで流れていたラジオは日本の歌だった。 タクシーそのものもトヨタである。 本当に外国かと思うくらい日本の物が溢れているのだが、 時間が経つに従ってそれがかえって外国にいることを意識させることになった。 日本語はあくまで外国語としての日本語だからだ。 例えば、なにかとひらがなの「の」を見る機会が多いが、 それはたぶん日本語でカタカナの間にフランス語の「de」が挟まってたりするのと 一緒だろう。パッと見ると「の」が入っているせいで日本語に見えるが よく読むと何かおかしく、例えばただ単に「的」のあったところに 「の」を入れただけ、とかいうような感じがする。 そんなのもあって、 自分が異邦人なんだなということが時間が経つにつれて実感されてくるのだ。 日本にいると考えないようなことである。

ホテルに着いてみるとまだ静岡組は到着していなかった。 とりあえずフロントで英会話を試みてみたが、あっさり日本語で返されて 拍子抜けした。そうこうしているうちに静岡組が到着。飛行機が遅れたそうである。 その後先生達京都組に挨拶をしようと思ったが、見当たらない。 しばらく待っていると帰ってきた。どうも向こうの道場におじゃまして練習 していたらしい。相当ハードだったらしく皆さん辛そうだ。 ああ一日遅くて良かった、などとチキンなことを思ったりしつつ ミーティングして寝て終わり。

23日朝。ホテルの飯を食う。立て札に「自助早餐」とあって、 バイキングであることがわかる。 飯そのものは存外普通だった。いかにもホテルの朝飯である。 しかしごはんの代わりに粥だったり、 もやしのサラダが中華風でごま油の香りがしたりとやはり中国らしさは感じられた。

その後練習。 静岡組と私は前日の予行練習に参加していないため、 京都組が先生となって型を練習することになったのである。 言い忘れたが、今回の台湾行きの目的は 中華民国太極拳総会とかいう組織が主催する「一万人太極拳でギネスに挑戦」 イベントに参加することである。 比較的マイナーな「十三式」という型を一万何千人だかで一度に表演して ギネスブックに載ろう、という企画だ。 型は足を上げる動作も重心を落とす動作もなく平易なのだが、 何分イベントでやる以上見た目が大切である。 周りと合わせることだとか、きちんと開始位置に戻ってくることだとか、 そういう普段どうでもいいと思っていることが大きな問題になるわけだ。 まあともかくもどうにかなりそうだし時間なので練習を終えた。 そういえばこの時初めて台湾が南国であることに気づいた。 11月末だというのに、Tシャツ一枚でたかだかゆるい太極拳をしているだけだというのに 汗が吹き出す。感覚的には5月末くらいだ。 ところで、通りすがりの人が珍しいものを見たかのような目で見たり 写真を撮って行ったりするのが不思議だった。 朝はそこらじゅうの公園で太極拳をやる人を見かけることができ、 昼休みはビルの前で太極拳をやるのを見かけることすらある というくらい太極拳が盛んな国だと聞いていたのだが、 一体何が珍しかったのだろうか。 そもそもその話がウソで武術の類なんて一部の人しかやってないんじゃないのか などと思ったりもするが、未だに真相はわからない。

本番前。イベントは昔の宮殿跡だかなんだかの巨大な公園で行われる。 蒋介石の像があったりするので、たぶん相当重要な広場なのだろう。 そしてそこら中人まみれ。支給された同じ服を来た人間がひしめきあっていて 何がなんだかわからない。 会場にはテレビ関係の車やらがわらわら来ており、 ステージの上にはいかにもえらい人が座りそうな席が設けられている。 萬人斉練太極拳金氏記録大挑戦、とかいう感じのデカい字がババンと書かれていて どうやら結構デカいイベントらしいということがこの時になってわかった。 しかもうちらの場所がその特設ステージの目の前で、 どう考えても一番目立つ場所だ。近くには他の日本人やらドイツ人やらフランス人 やらもいたので、基本的には外国人用の場所らしい。 目立つ人間を目立つ場所に集めたのだろう。

予行練習が始まった。が、指揮を取る人は当然台湾の人で、 言語は中国語である。さっぱりわからない。 いつ始まったのかもわからないまま始まったり、 いきなり秒読みが始まって皆が叫んだりして、時間が経つにつれて 気分がイベントから離れてくる。向こうのテンションが上がれば上がるだけ こっちが覚めるという良くあるパターンだが、 今回は何を言っているかさっぱりわからないので仕方がないと思う。 なお、一万人もいると一人の動きなど実にどうでもいい。 確かに目立つ場所なので動きがズレて目立つのだけは避けたいところだが、 はっきり言って足の形がどうなっているとかいうのは絶対見えないし、誰も見ない。 一応空から録画したりもするのだろうが、 周りも結構バラバラでいいかげんなので、その中の10人やそこらが どうだったところで大勢に影響はあるまい。 どこぞの国のマスゲームのような大層なものには到底なりそうにない代物である。 そう思うと途端に気分が軽くなった。 何分ロクに練習をしていなかったのでヤバいなあと思って緊張してい たりもしたのだが、そんなこんなでまるで気にならなくなり、 結果的にはそのおかげでいい感じに動けたように思う。 むしろ不安だったのは30分以上もあの型をやらなくてはいけないという 肉体的な面だったが、そのへんのおばさんにしか見えない人々が 一万人もやっているなら私にできないこともあるまい。 そもそもあまり重心を低くしなくていいらしいので 脚への負担もたかが知れているのである。 なお、何もなしに一万人以上の動きが同期するわけではないので、 指揮の声が入る。そのおかげでだいぶ気にすることが減って楽だったが、 当然中国語なので、どの技とどの音が対応するのかを 理解するのに少し手間取った。

なんだかよくわからんままに予行練習も終わり、本番。 型本体は存外すんなり何事もなく終わったのだが、 その前後の賓客スピーチが少し辛かった。 なにしろ何を言っているかさっぱりわからないのである。 けっこう会場は盛り上がっているのでいいことを言ってたりするのだろうな とは思ったが、想像でしかない。 中国語の勉強をもう少し真面目にやっておけば と思ってみたりもしたが、ちょっと真面目にやったくらいであんなものを 聞き取れるレベルになるわけではないので仕方ない。 なお、賓客の一人がどこかで見た気がするおばさんで、 後で聞いたら副総裁だった。ステージの隅にかばんを持って微動だにしない 人が立っていて何かと思っていたが、あれはSPだったのだろう。 そして衝撃だったのが、記録樹立後のスピーチの締めが「台湾GO!GO!GO!」コール だったことだ。 もちろん満場で手を振り上げながら唱和。凄まじい国威高揚イベントっぷりだが、 むしろそのわかりやすさに感動してしまった。 政治との距離が日本よりもずっと近いのだろう。 日本で空手だか柔道の人が皇居に5万人集まって型をやるイベントに 文部大臣だかが来て最後に満場で「日本GO!GO!GO」コール、 というふうに置きかえてみると違いが歴然とする。絶対ありえない。 ところで一瞬「え、オレもやるの?」とか思ってしまったが、 むろんやるに決まっているのである。 終わった後は半ば縁日状態で屋台が並んでいたが、 この国はそこらじゅうに屋台があって年中縁日状態なので別にイベントに特別な わけでもなんでもない。ホテルに戻る。

夜は外国人と幹部関係のパーティ。 うちらは下っぱなのでとりあえず食う。 ノルウェー人で太極拳の研究をしている人 と一緒のテーブルになったが、何も話せず終わってしまった。 台湾在住の日本人と台湾在住のノルウェー人が中国語で話していれば さっぱりわからないし、日本人同士日本語で話していればノルウェーの人は 入りようがない。結果的には日本語会話が大勢を占めてしまって ノルウェーの人には悪いことをした。 英語で話せば良かったのかもしれないが、言い出せないままになってしまった。 太極拳の話ならできるかもと思ったが、用語がわからない。 中国語発音がわかればそれを英語風にすればいいだけなのだが、 困ったことにうちらは日本語発音で覚えてしまっているのでどうしようもないのだ。 一体どういう研究をしているのか興味があったので残念である。 とにかく中国語がある程度わかって、かつもっとまともに英語で会話ができないと この先こういうことがあった時にヤバいということがよくわかった。 なお、食い物はたぶん超ごちそう。「あまりにいい匂いなので坊主も飛び出してくる と言われているスープ」とか、漫画でしか知らないものを食った。 海産物の干物系が汁がドロドロするくらい大量に入っていてすごい。 他の料理も何かと高そうだった。

パーティー後夜市に繰り出してみた。台北には夜市というものがあって、 ちょうど上野のアメ横と祭の縁日が混ざって規模がムチャクチャデカくなった ようなものが毎晩繰り広げられている。 食い物の相場は麺や丼の類が30元から。 肉まん一個10元程度だ。1元(1台湾ドル)は3.7円程度なので、食い物はかなり安い。 350mlのコーラが18元、野菜生活100に酷似した飲み物600ml が35元というのもイメージするのに助けになるだろうか。 さて、あたりはとにかく人だらけで、ゴミはそこら中に打ち捨てられ、 残飯はぶちまけられて犬猫がたかり、 そこかしこから臭豆腐の匂いが立ちのぼる、 まあとにかく凄まじい状態である。 売られているものは多岐に渡り、食い物から服や靴などの日用品、 アクセサリーや簡単な電化製品、さらにはうさんくさいCDROMなど が所狭しと並べられている。この活気は本当にすごい。 何分パーティの後だったので腹は減っていなかったが、 せっかくなので意麺(ラーメンっぽいもの)と肉まんと臭豆腐を食った。 意麺は普通に食える。ただ台湾の食い物にはなにかとミント風の ハーブが入っていて強烈なので、それに慣れないと辛いかもしれない。 肉まんはムチャクチャうまかった。10元でこれはありえない。 そして臭豆腐。これは台湾に行ったら是非食うべきである。 市を歩いていて変な匂いがしたら間違いなくこれだ。 このような言い方をすると普通に食べている人に甚だ失礼だとは思うが、 私の感覚ではあれは馬糞の匂いである。牧場の 馬小屋の中でしている匂いだ。鍋から立ちのぼる湯気にのって あれがさらに強烈な濃度で辺りに充満しているのである。 とはいっても私が食ったものはそれを揚げてもやしなどの野菜と炒めたもので、 外見は案外普通だ。不思議なことに味も存外普通で、 「発酵」という言葉から連想されるような酸味も苦味も全くない。 ただの揚げ豆腐と言ってもいいくらいだ。 しかし食った後胃の中から漂ってくる例の匂いが辛くてたまらなかった。 そこらじゅうに店があるということは 台湾の人にとっては定番の味だということだろうが、私はダメそうである。 なお、日本のくさやもこういう匂いらしい。

ひとしきり見て歩いた頃には1時過ぎ。2時までに撤収せよとの 行政の指導があるらしく、店じまいが始まる。 そういうわけで帰ってきた。で、実はこの帰りがこの4日間で一番強烈だったのである。

「クレイジータクシー」というゲームを知っているだろうか。 知っている人には話が早かろう。つまりあれだ。 最初にタクシーを止めた時から変だとは思ったのである。 一度通り過ぎてしまったタクシーがギャギギャリ音を立てながら 公道のド真中でターンして来るなんてのは日本で何十年生きても見られるものでは あるまい。しかもその時には私は気づかなかったのだが、 車の後ろにはウィングがついていた。 空気抵抗を利用して路面に車体を押しつけるものだと思うが、 当然普通のタクシーにはついていない。 さらにマフラーが明らかに改造されていた。 台北のタクシーは皆黄色でパッと見た感じ皆同じに見えるのだが、 確かにあの車は何かが違っていたような気もする。 なんぼ怪しくても止めてくれたのに乗らないのもなんなので乗りこんでみると、 運転手は茶髪長髪に丸メガネの兄ちゃんで、運転席だけ何故か別の椅子になっている。 そして高そうなカーステレオでCDがガンガンかかっている。 「これ、シロタクなんちゃう?」と一人が言い出したが、 その時の私は「素人タクシー」の略であることに気づかず なんとも返事をしなかったし、すぐにタクシー会社の無線が入って 応えていたりしたので「どうやら本物らしい」ということで見解が一致した。 そして発射。これは変換ミスだが、実に状況を良く表しているので採用しよう。 タクシーは数秒で80キロ近くまで加速し、我々は絶叫。 そして叫ぶ我々を見てニヤリとする運転手。クレイジーだ。 助手席に座った人はマジで叫んでいたが、 後ろに乗った私ともう一人は数十秒で感覚がマヒしてしまい 「ヒョウ!」とか言いつつゲラゲラ笑い転げていた。 笑う以外にどうすることができよう。中国語がしゃべれない以上止めようもない。 車とすれ違うごとに「ワオ!」とか叫びつつめまぐるしく方向の変わるGに 身をゆだね、気がついたらホテルだった。途中メータを見たら120キロ以上出ていた。 本気で死ぬかと思った。 指を立てながら「Great!」とか言って 降りた後、皆でチップはずめば良かったなあなどと言っていたが、 しばらくしたらだんだん感覚が戻ってきてマジで恐くなってきた。 終わった後では本当に希有ないい経験をしたと思えるが、 それでもあんなのは二度とごめんである。 それにしてもあのタクシーは私物なんだろうか。

台北のタクシーはそんなわけでなにかと運転が荒い。 しかし、タクシーに限ったことではなくそういうお国柄だということだろう。 なお、そのことを除けばタクシーの使い勝手は非常に良く、 距離と時間で厳密に値段が決まっていてしかも安いので安心感がある。 距離メータと時間メータがきちんと表示されているのがいい。 それと関係ないが、台北の歩行者用信号は青の時に 残り時間が表示されていて便利だ。 青い歩く人マークはアニメーションしており、 残り時間が減るに従って速くなってくるのもまた手が込んでいる。

24日。基本的に観光の日。昼近くに起き出して 一人で街をひたすら歩く。腹が減ったらそのへんで食う。 有名な光華商場にも行ってみた。こんなところまで来てパソコンの部品なんぞを 買っても仕方ないのでもっぱらコンテンツ系を見ていたのだが、 これがまたおもしろい。勝手にコピーしたとしか思えない日本のアニメの類が ゴロゴロ転がっている。だいたいVCDだと200元くらいだ。 ちゃんと中国語字幕もついている。品揃えはかなり豊富だ。 さらにふと見たらCROSS†CHANNELそのものが200元で売られていた。 とんでもねえことしやがると思うが、コンテンツで金を取る などということが成立している方が不思議だと思うタチなので 私はけっこう納得できてしまう。 あとはプレステのゲームをエミュレータとセットで 売るパターンも多い。ちゃんと中の日本語を翻訳したPS版ドラキュラがあったので せっかくだからと買ってきた。 また、日本の同人誌を大量にCDROMに入れたものも売られていた。 本屋も見てみたが、見た感じ漫画は半分以上日本のものでである。 ねぎまが大人気らしく微妙な気分になった。 それらにたかるオタと思われる人々は日本のそれと似たような空気を漂わせており、 これまた微妙な気分になった。 JOJOの題名が「JOJO冒険野郎」だったりしてちょっとおもしろかったりもした。 そういえば、コンビニにはガンダムエースが売られていたが、 いくらなんでもそれはおかしいと思う。

夜からどうも向こうの道場に連れていかれるらしいので 練習に耐えるズボンを買おうと思ったが服をどこで買っていいのか さっぱりわからず、仕方ないので駅前の三越に行ってみた。 そしてやはり失敗。 品物をレジに持っていけばしゃべらんでも買えるだろうと思ったが、 甘かったのである。 店員が話しかけたのに私が反応できなかったので店員がパニくってしまい、右往左往。 一応中国語で「これを買いたい」と言ってみたが全く通じない。 英語ならと思ったがこれも通じない。 結局日本語のわかる店員が連れてこられてまた ガッカリすることになった。 だいたい話が通じなくて混乱するパターンはいつもこれだ。 がんばって中国語で話しかけようとするが発音が悪いのか通じず、 仮に通じてもその返事をこっちが聞き取れず会話がストップ、 慌てて英語に切り替えてもやはり通じず、かえって大混乱。 混乱に陥らないのは決まって相手がハナっから日本語で対応してくる場合ばかりで、 ションボリしてしまう。 なお、三越の中身は日本と変わらない。 値段も食い物以外は大差ない。はっきり言って行く意味はないと思う。

夜は向こうの道場におじゃました。 どんなハードな練習になるかとビクビクしていたのだが、 ちょうどアメリカ人っぽい人が取材に来ていて 練習に参加するどころの騒ぎではなかった。助かったといえば助かったのだが、 ちょっと物足りない。しかしその関係なのか警察の人達が 八極拳の型や試割や武器への対抗法の模範演技も見せてくれたのはとても良かった。 あんなゴツい人がえらく鋭い後ろ回しでブ厚い板を割るなんてとても信じられない。 あれくらいの動きができんとアカンのかなあと改めて思ったが、 そんな毎日何時間も練習して犯罪者相手に命を張っている人達と 同レベルになれるわけがないよなあなどと思ってブルー。 まあやれるだけやろう。気合いを入れ直すのにいい機会になった。 その後はその場にいた人達に連れられて宴会。台湾料理。 全体に漢方っぽかったりして強烈な香りの伴う料理が多かったが、 やはりおいしい。油がちょっときついのが辛かったが。 そういえば向こうの道場のお弟子さんとちょっと話をして 「セガは下り坂だよ」とか言われたのがショックだった。 そしてまた中国語と英語の不足を思い知る。こればかりだ。 むろん日本語でも宴会は苦手なのに英語で宴会会話ができるはずもないのだが、 とりあえずは英語力のせいにしておこうか。 さらにその後もいろいろあって豆乳と揚げパンを頂きながら 話をしていたりした。内容は省くが、世界の複雑さを垣間見た気がする。 そういえば一つだけ。 フランス人に「帯は何色かね」と聞かれた時はちょっとおもしろかった。 「いや、うちら帯ないんですけど」と言った時の相手の驚いた顔も たぶん当分忘れない。一体誰なんだろな。帯で階級を表すのを世界に定着させた奴は。

25日は空港に行って帰っただけ。本当に何事もなく終わった。

2003年11月22日

早く起きすぎた。やはり緊張しているらしい。 とりあえず公園で太極拳の練習をしてきたが、朝早くやっていると じいさんばあさんになった気分になる。 やってる人間がそういう偏見に満ちたことを言ってはダメなのだとは思うが、 しかし自分を客観視すれば変な人であることは間違いない。 中国語の勉強でもするか。

じゃあ今から出ます。25日昼に帰ってくる予定。

2003年11月21日

台湾行ってきます。いろいろと面倒くさそうな予感はあるが、 たぶんそれ以上におもしろいと思う。

2003年11月20日

柿というのは本当に容赦なく甘いな。

知らないうちにまた人が消えていた。恐ろしい。 それもそこそこ重要人物で 特にうちらのチームにとっては重大事であるはずにもかかわらず、 話題にすらならなかった。どうなっているのだろう。

もしかしたらけっこうあっさりクビにされるのかもしれんなこの会社。

見てるかどうかわかりませんが私信。 残り24時間切ってたんですね。ごめんなさい。今送ろうとして気づきました。 まあ、誰かがCROSS†CHANNELとプリンセスブライドを入れててくれれば それでいいです。行けないし。

体脂肪率が16%台に戻ってきた。 脂肪の量はそんなに急激には変わらないので、 なんらかの理由で電気抵抗が変化していたものと思われる。 週末食うだけ食って本とか読みながら ダラダラしてると抵抗が大きくなる、という経験則が この二週間で得られたが、どう考えても疑わしい。

ところで、一日に太れる限界はどれくらいなのだろう。 余剰カロリーの何割が脂肪に変換され得るのだろうか。 二郎を食った日には100グラムくらい太ったりするのだろうか。 知ってどうなるものでもないが気になる。

2声の10番までがなんとなく曲っぽくなってきた。 しかし残りの5曲はかなりしんどそう。 12月中に曲っぽくするところまでできれば上々だが、 たぶん「とりあえず挑戦してみました」というくらいで終わるだろう。 今は拳法にかけるエネルギーが圧倒的に大きいが、 12月は少しピアノに傾けてもいいかもしれない。 台湾行きが終わればまたしばらくは目標のない日常になる。

ちょっとだけ中国語をやっている。買物に必要なくらいは覚えておきたい。 あと挨拶も。それにしても難しい言語だ。

2003年11月18日

炊飯実験3。今回は白米。さっさと消費しないとマズいからだ。 で、1400W15分に続いて150W30分。おいしい。成功である。 少し固いが、 150Wでの加熱時間を25分程度に落とせば標準的な固さになるだろう。 やはり強火状態を少し長めに取るのが良いらしい。 玄米の時には塩を少量入れるといいとも聞く。

気になって調べてみたのだが、水のモル沸点上昇は約0.5である。 食塩は強電解質なので、0.5モル溶かした場合に0.5度上がることになる。 食塩の分子量は約58なので、1リットルに29グラム溶かすと 沸点が0.5度上がる計算になる。 つまり、3%という海水に匹敵する濃度にもかかわらずわずか0.5度しか上がらない。 許容できる食塩量で起こる沸点上昇などたかが知れているということだ。 塩を入れることの主目的はおそらく沸点上昇ではないのだろう。

なお、圧力鍋で1.5気圧もかけてやれば沸点は110度を超える。 性能の良いものは2気圧くらいはかけられるため、こうなると120度近い沸点になる。 温度が高いほど良いというのであれば圧力鍋を使うのが正しい選択だろう。

2003年11月17日

勉強のためにとハッシュを作ってみた。なるほど、二重ハッシュにすると なんぼかマシになる。半分しか使わないような状態では全然意味がないが、 7割あたりから効果が出始めるようだ。 それにしてもハッシュは優秀だ。 半分以下しか使っていない状態ではせいぜい3回以内で当たる。

CodeWarriorにSTLが入ってて、普通に使えるっぽいことがわかった。 グローバルに置いておくとnewできるようになる前にnewして死ぬが、 それさえしなければ使い放題である。 ただ、listとかであまり頻繁にnewを呼ばれるとどう考えても遅くなるので なにかしらまとめてとっておいた所から使うしくみを考えてやらねばなるまい。 allocatorとかいうものを書けばいいらしいが、要勉強。 しかし今はそれどころではない。

2003年11月16日

ハッシュ法をちょっと勉強。大筋は想像した通りだったが、 リストを使わずにやる方法(開番地法)が新鮮だった。二重ハッシュ法がいい感じ。 この本にあるように二つ目のハッシュ関数が8-mod8とかで十分なのであれば、 最初のハッシュ関数で割り算をしている間に計算できてしまうので 追加計算コストはゼロだ。 しかし、こういう匙加減が問題になるアルゴリズムはどうも美しさが 感じられなくて好きになれない。 今までハッシュ法を知りつつ放置してきたのはそういう理由だろう。 しかし確かに赤黒木のような面倒すぎる方法よりはるかに実用的だ。 簡単に書けるのもいい。 もし赤黒木を何も見ないで一から書けと言われたら 何日かかるか知れたものではないが、 ハッシュならもう何も見ないでも書けると思う。

でも好きなのは赤黒木だ。匙加減も何もなく美しいのがいい。 思いついた人を尊敬せずにはいられない。 必要性云々以前に赤黒木を勉強したかったのだろう。

2003年11月16日

「屍鬼」終わり。傑作。それもかなり。 3巻から4巻にかけては 出口も見えないままただじわじわと事が進行していく様にひたすら苛立っていたが、 ある時点でそれが快感に変わった。それも予期せぬタイミングで。 そして、ひとしきり快楽を味わった後、それが仕組まれていたことを知った。

考えてみればこれほど苛立つ小説は久しぶりだ。もしかしたら初めてかもしれない。 どいつもこいつもやきもきさせる。しかし、それが彼等の精一杯なのだ と執拗に語られるとそんな気もしてきて、 むかつく、などという言葉にして片づけてしまうこともできない。 おまえらバカすぎる、おかしいだろ、普通気付くだろ、逃げりゃいいだろ、 等々の罵声を浴びせてみたところで、自分だったらどうだろうと 考えてみればもうその憤りも萎えてしまう。それに、そもそも彼等は私ではないのだ。 自分だったら、などという根拠のない仮定をして「納得できない」 「説得力がない」とわめいたところで何の意味があるだろう。 だから、ある時点から私は、この人の思考は私とどのくらいの距離にあるだろうか、 という考え方をするようになった。誰が出てきてもそう思うくらい、 それぞれの人物がきちんと別の人格に見えたからだろう。

私が「おもしろい」と言う時、 それはかなり制約の強いフォーマットに合致していることを指している。 それは 「好きなキャラに活躍してほしい」「わかりやすく盛り上がってほしい」 「びっくりする結末が欲しい」「できるだけ納得できる行動をしてほしい」 等々の非常に勝手な要求であり、これらはつまるところ 読んでいる間の心地良さに関する要求だ。 屍鬼はそれらに関してはあまり点数が高いとは言えない。 しかし、それは欠点ではないのだと思う。始終苛立っていたのは確かだが、 それは作品世界にそれだけ深く引きこまれていたことを意味する。 心地良さをおもしろさと定義するならば、 これらはむしろおもしろくない部分に該当するだろう。 それをさしあたり「興味深さ」とでも呼ぶことにするならば、 後々になって思い出せるのは「おもしろい」作品よりも むしろ「興味深い」作品である。 例えばAirは、「おもしろくない」という意味においてつまらなかった。 むろん、あれに比べれば屍鬼ははるかに「おもしろい」のだが。

ハッシュですか。ありがとうございます。 O(1)なのは知りつつ、自力で試すとなるといろいろ面倒くさそうなので 放置してました。せっかくなのでこの機会にしっかり理解しておこうと思います。 STLはPCで動くツールでは使いまくりなのですが、 本体では使ったことがありません。周りも使っていないので、 使えないのかなあなどと漠然と思っていました。 しっかり確認する必要がありそうです。というか、使えないわけないですね。 標準ライブラリなんだし。

プログラミング関係の雑誌なんて会社にはない。 そもそもプログラミングの作法やらアルゴリズムやら の話について会社の人と会話した覚えがない。 思えば企画とプログラマの作業分担の境界も曖昧だ。 みんながてきとうになんとなく作って、それでなんとなくモノができている。 そしてそれで面白いゲームができた例を山と見てしまうと、 細かいことなんてどうでもいいような気がしてくる。 うちはソフト会社ではなくゲーム会社だ、 と言って済まされる時代ではないのだろうが、 まだ実感は沸かない。

ゲーセン用と家庭用の差かもしれない。 ゲーセン用のゲームにおいてグラフィックやらサウンドやらは やっておもしろいかどうかに比べれば些細な問題だ。 数ヶ月以上にわたって稼働して継続的に金を稼がねばならないという 性質上当然そうなる。 また、やることに応じて基板を選べばいいので 目くじら立てて速くする必要もない。 発売日もてきとうだし、出てしまった後でもロムを交換すればバグフィクスはできる。 だからどんなに差し迫っていても思いつけば気軽にゲームに手を入れられる。 自然とチームは小さくなるし、分担は曖昧になる。 とある対戦ゲームでは職種関係なく開発チーム全員で全キャラでリーグ戦をやって バランス調整に明け暮れていたという話も聞くが、確かにそんなもんだろう。 しかし、これが家庭用になるとおそらく全てが一変する。 FFやバイオや鬼武者をこんな体制で作れるはずがない。

西澤保彦「麦酒の家の冒険」。こんな推理小説もあるのかと思った。 人は死なないし、主人公達は最後まで部外者だ。 部外者である以上推理が正しいかどうかの確認は不可能なのだから、 どんなに荒唐無稽でも条件を満足する仮説を立てられたらそれでいいのである。 面白い試みだと思ったが、これはやっぱり自分で推理をする人でないと 本当の意味では楽しめないのだろう。 実際だんだんどうでも良くなってきた。

高田崇史「QED」を読み始めたが、すぐ「どーでもいーぞー」オーラが 漂ってきて中断。少なくとも今日はダメだ。 最近私は自分の見る目が全く信用できないので 作品側の問題かどうかはわからない。 いきなり謎っぽく人が死んであからさまに頭の切れる系の 変な人が登場したあたりで「またか」と思ってしまったのだ。 保留。しばらく水滸伝を進めようか。

2003年11月15日

明日管理人が部屋の点検に来るので掃除をしているのだが、 台所のゴミ箱がとんでもないことになっていた。 中には黒い液体。そして遅れて漂う異臭。 動物系でないのが救いではあるが、明らかに微生物の王国である。 私はゴミ箱などという高度なものは使わないので、相棒の仕業だ。 下手に密封できてしまうようなふたがついていたために 今まで発覚しなかったのだろう。 これは外で洗う以外に手がない。中で流せば必ず臭いが残る。 ともかくやむを得ないので今回は放置。 しかし見てしまった以上は近いうちに処理せねばなるまい。

炊飯実験2。1400Wで沸騰まで8分、その後150Wで40分。前よりはマシで、 食えないことはない。しかしまだ加熱不足。 鍋が修理されれば結果も変わってくるだろう。 保温性能が明らかに落ちている。

小野不由美「屍鬼」中。2.3冊くらい。2冊かけてじわじわと進めてきたが、 ここに至ってリアリストと思われていた敏夫が吸血鬼説を提唱し始めて驚いた。 さすがにそれはどうかとも思ったが、ともかく全体としては大層おもしろい。 前2冊の丁寧すぎる展開も全く苦痛ではなかった。 何か進みそうになる度に「おっと、ここから先は言えねえなあ」 という感じにブレーキがかかり、いい感じにやきもきさせる。 読まざるを得ないようにできている。 そして妙にリアルな人間描写がたまらなくいい。 主役級は比較的わかりやすく極端な人格だが、 ちょっと出てきて死んだりするような脇役は誰も彼も本当にそのへんにいそうだ。 十二国記の人物描写においては 「できた人間」というものがわかりやすく提示されていたために 多少説教くささが感じられたが、これはもっと「そのまんま」である。 「こういう人がいい人」という方向性がさほど感じられない。 少女向けと一般向けの違いだろうか。

なお、とらハに代表されるいい奴満載の作品はその「いい人」さが あまりに強く出すぎていて、 もはや十二国記と比べてどうとかいうようなレベルではない。 あの類のものは私にとっては「いい奴オーラ」で酔っぱらうための作品である。 能力の差がないとは言わないが、それよりは性質の違いというべきだろう。

2003年11月14日

ビタクラフトが歪んでいる。密封されるはずなのに されていないので変だと思って調べてみたら蓋が歪んでいた。 自力で直すのは無理そうなので修理してもらいに行こう。 土曜の午前はかっぱ橋行き決定。

22-25は台湾に行ってきます。道場の都合です。 なにをしに行くのかはいまひとつよくわかりません というわけで、NFには行けなくなりました。 OBはこうやって忘れられていくのか。

赤黒木の実装例を見てみようと思って GNUのlibavl のソースを見ていた。 しかしソースをいくら読んでも何故これで動くのかがわからない。 それも一番厄介な平衡化の部分ではなく、ただ挿入するだけの部分だ。 空の木に挿入しようとすると失敗しそうに見える。 実際単なる二分木の方では木が空の場合には別の処理をしていた。 しかしテスト用のCプログラムを作ってライブラリをまんま使うと当然 ちゃんと動く。動きを追ってみてやっとわかった。 こいつはノード構造体のレイアウトに依存しているのである。 ノード構造体の最初の4バイトが左の子へのポインタでないと動かない。 なるほどこうすれば空でも特別な処理をしなくて済むが、 同じことをもっと別の手でわかりやすくやれないものだろうか。

物がたくさん流れてくるのを一つづつ取りあげるとする。 ただし同じ奴がまた流れて来た時は無視したい。さて、どうすべきか。 たとえで言えば、お一人様一個の商品を何度もレジに並んで買おうとする奴を どうやって防ぐか、というようなことになるだろうか。 いろいろ考えたが、結局物の種類だけフラグ配列を用意するということで落ちついた。 スーパーの例で言えば、来る可能性のある人間全員のリストを作って 来た人をチェックする、ということになる。 バカ正直だが、今直面している問題に関してはこれが最適だ。 もちろん、客の候補が数万人もいるのに一日に来るのはたかだか百人、 とかいうことになると毎晩リストのチェックを消して まっさらにする手間が馬鹿にならないし、 リストそのものがデカくてジャマだ。 スーパーの例のように客の候補を前もって知ることができない場合もありうる。 そういう場合には実際に来た人だけをリストに加えて、 客が来る度にリストにないかどうかをチェックすることになるだろう。 それで赤黒木という話だったわけだが、今はいらない。 そんな凝った方法が速くなるのはよほどのことだ。まずありえない。

なお、勉強は無駄ではなかった。 試してみてわかったのだが、単なる二分検索木ではけっこうな頻度で 木が偏って大変なことになる。入力はそんなにランダムにはならないし、 万が一偏った時のダメージはあまりに大きい。 赤黒木にすることのオーバーヘッドはたかが知れているので、 安全のためにも赤黒木にしておいた方が良さそうだ。 ただ、速い方法を探す前にそもそもやらなくて済ます方法を考えるべきだ、 というのが今日の教訓ではある。

2003年11月12日

寒さとカゼには全く因果関係がないらしい。 わざと寒い格好で寝るのを繰り返して カゼをひく率が顕著に上がるかどうかを確かめればいいが、 そんな体を張った実験は嫌だ。しかしたぶん他人の実験結果を聞いても 納得できないだろうという気はする。

2003年11月11日

久しぶりに自分が気性の激しい人間であることを思い出した。危なかった。 最近それほど怒ってなかったので怒るという感覚を忘れている。

ここ数日体脂肪率が19%前後。二郎以来安定してそんな数値だ。 その前の数日は16%程度だったのだが、そんなに急に変わるわけはない。 焦っても仕方ないのでしっかりとこの生活を続けよう。 増えたならまた減らせばいいだけのことだ。 ところで、一日に太れる限界は一体どれくらいなのだろう。 余剰カロリーが脂肪に変わる率が知りたい。 大量に食った時に何グラム計画が後退したのかがわかると 切実さがいくらか増すように思う。

ストレッチしなきゃダメだということに気づいてからそこそこ念入りにやっている。 蹴ってればストレッチにもなるだろうと思っていたが、それは間違いだった。 効果がのばしている時間に比例するとするならば、 0.1秒やそこらしか伸びていない蹴りを100回繰り返すよりも ゆっくり30秒伸ばした方がよほど効果があるだろう。 無理をして蹴ると痛めかねない。実際何度か痛めてその度に 2週間くらいは足が上がらなくなっていた。もう繰り返すまい。

2003年11月10日

野菜と肉をてきとうに鍋に放りこんで一度沸騰させ、 75Wモードで放置。朝が楽しみだ。

SNOWって視線の高さが変わるんだよ!小さい奴は頭しか見えなかったりするんだよ! すごいって!などと熱弁をふるったところ、非常に冷めた目で「そうか?」などと 言われ、もう二度と生身でSNOWの話はすまいと思ったことがあった。

今日会社行ったら同じチームのプログラマの先輩が 鳩山由起夫ムービーを見ていた。 すげえ偶然と思って話を聞くと、 「もっとイカれた奴もあるんだけど本家WEBにはないんだよね。 ミラーされてて家では見られたんだけど、今はもう見られないみたい」。 うち経由決定。友達から聞いた、と言っていたので これを直接見ているわけではないっぽいが、 とすればこれを見ている人に先輩の友達がいるということになる。 2人以上はさんでいるとは考えにくかろう。 非常に歓迎できない世界の狭さだが、 確かにいまさらバレたところで大したことではないような気もする。 ちょっと前まではバレた瞬間に予告なしに抹消する決意でいたが、 今はちょっと迷うかもしれない。

ゆうべ放置したものはけっこうおいしくなっていたが、 さすがに温度不足だったらしく肉にはまだ味が染みていなかった。 保温でいいならともかく、調理となると150Wは必要ということだ。 真空断熱式の鍋(魔法鍋)であればそれこそ放置するだけでいいらしいので、 そのうち買うかもしれない。ヨドバシで電熱機能つきのものを見かけた気がする。

2003年11月9日

それにしても2chの家電板はおもろい。 なぜ炊飯器やら冷蔵庫でここまで熱く語れるのか。 たまに異常に詳しい人が現れて盛り上がるのもいい。 電磁調理器を買ったらちゃんとレポートして還元せねばな。 それでメシを炊いたら炊飯器スレにも書きこむか。 こんなのでも人の役に立てるいい機会である。

体脂肪率が19%に。下痢なのが関係しているのかもしれないが、 なんぼなんでも変わりすぎだ。 なお、下痢は二郎のせいである可能性が高い。 汚ない話で恐縮だが、先程原形を留めたキャベツを発見した。

いろいろ考えさせられるような論争を見かけて 猛烈に首をつっこみたくなったが、 読んでるうちに両方に納得できてしまって書くことがなくなった。 共通の目的で議論するのでない限り、 目的の部分に関しては平行線にならざるを得ない。 目的、あるいは立場の違いが浮き彫りにされたところで 議論は終わりということになる。

電磁調理器(ナショナルKZ-PH1-W)をヨドバシにて入手。14700円。 75Wから1400Wという出力の幅と、完全に平で丸くない鍋でも置けるという点を 評価した。タイマーが9時間55分まで対応しているのもいい。 試しに湯を沸かしてみたが速い。 出力が小さくても全エネルギーが鍋の加熱に使われるせいだろう。 なにしろ、鍋そのものが発熱体なのだから無駄があるはずもない。 そのかわり鉄製でないと使えないわけだが、 どうせビタクラフトしか使わないのだからこの欠点は無視できる。 ただ、動作音が多少不気味だ。

なお、この手のものはIHと呼ばれるが、Induction Heaterの略である。 炊飯器も最近の主力はこの形式らしい。

温度計と接続して一定温度を保つように出力をコントロールできたり、 出力と時間の相関関数を自分で定義できたりするともっと使い道が広がると思う。 火力調節ボタンの接点を制御コンピュータにつなげばできるんだろうが、 そこまでやる気はない。電子工作の経験は皆無なのでやろうと思っても どうしていいかさっぱりわからないのである。 無線LANかなにかでつながってプログラムをダウンロード できたら最高なのだが、そんな機能が付くわけはない。 温度計と連動したプログラミング機能は料理においては非常に便利だと思うのだが。

投票してきた。 こんなに政党って少なかったけか、と一瞬不思議に思ったが、 たぶん小沢なんとかの党がどこかとくっついたに違いないと思って納得した。 今調べたら民主党とくっついたらしいことがわかった。 と、このように致命的に知識が欠如した状態で投票することに 意味なんてあるのだろうか。 無条件に投票するのはいいことだ、という人でも さすがにこれほどいいかげんな投票は誉める気にはなれまい。 「数年前にテレビで見かけた人がまともなことを言ってたし、 あの人の党にでも入れるか…って、おかしいな。見当たらない。 どっかとくっついたんだろうか。まあ、たぶんここだろ」 というのが今日の投票における論理の流れの概略である。 確かに投票所にいる数分間はこんな私でもいくらか政治について考えたわけで 精神的な面では意味があるのかもしれないが、それが主作用だとすると 選挙は単なる祭にすぎないことになる。 そして、それがそのような祭であるならば、考えずに行く人よりも 考えて行かない人の方がよほどその祭の主旨にかなっているのではなかろうか。 考えずに投票された票はランダムに等しく、単なる撹乱要因にすぎない。 例えば「一番おいしい米はどれですか」というアンケートにおいて大量の人間が ランダムに選んだとしたらそのアンケートの価値はどうなるか。 選挙を意思調査とするならば、協力する人間は真面目に答えるべきだが、 協力しない人間は放置しておいていいのではなかろうか。 それは協力する人間を増やすべきだ、ということとは矛盾しないように思う。

政党のサイトって結構充実してるんだな、ということを今知った。 投票する前に知っていれば少しは見たかもしれないが。 小沢一郎の総理大臣への質問はわかりやすく熱い。 言っている内容がまともかどうかは判断する材料がないのでわからないが、 とりあえずこの文章は好きだ。いきなりの毒舌がちとキャッチーに過ぎる気はするが、 その後の論理展開は自然なように思える。 比べて、 自民党のサイト 小泉改革宣言は何とも言えない空虚さが笑いを誘う。 もちろんさっきの文章を読んで毒されているだけかもしれず、 存外読む前なら素直に「がんばってるのかー」とか思ったかもしれない。 いや、さすがにそれはないだろう。

電磁調理器にて玄米を炊く実験。 米の量は今後のスタンダードとなるであろう5合。 だいたい鍋容量の6割程度(3リットル)の飯となる。 1400Wで沸騰するまで置き(8分)、75Wにして40分置いたが、 水がなくなっていなかった。失敗。 とりあえず150Wで30分置いて水を飛ばしたが、中はボリボリ、外はベチャベチャの 非常にマズい飯が出来上がった。温度不足の典型的な症状である。 75Wでは沸騰状態を維持できないということが証明されたわけだ。 いくらビタクラフトでもそこまでの性能ではなかったということである。 次は若干の塩を加えて沸点を上げ、 さらに弱火フェイズの火力を150Wに上げる予定。 しかしその実験をするには今日失敗した飯を 食い尽さねばならないのである。苦行だ。

母親が佐藤友哉を読んでしまったらしい。やめておけばいいのに4冊全部。 そして私に文句を言う。そんなこと言われてもなあ。 25の人間が読んでも微妙すぎる代物なのに、 50の人間が読んでおもしろいわけがない。 西尾維新はどうだったのだろうか。 ところで母親の話によると、小さい頃の私の友達が埼玉でゲーム会社を作ったらしい。 子同士がほとんど切れているのに親同士はまだつながっていて、 そういう話になったそうだ。名前はわからないが、数人の規模だという。 数人でできるゲーム会社、というのは私の知る限りあの世界以外にない。 ゲームボーイなら可能かもしれないが、 いきなり友達と作った会社で参入できるものではないだろう。 すでに収益が上がっているらしく、ということは何か作品を出したということになる。 もしかして、そこのゲームをやったことがあったりしたらどうしよう。 まして好きだったりしたら。いや、別にどうもしないが。 なお、親には今度電話する時には会社の名前を聞き出しておくようにと頼んでおいた。

鳩山由起夫氏の公式サイト一部 大変なことになっている。この中途半端に素人くさい出来がたまらない。 自分をネタにこんなものを作らせるなんて、けっこういい人かもしれん。 なお、 情報ソースは掲示板へのまさひろの書きこみ。そのうち辿れなくなります。

かぼちゃを蒸してみた。失敗。 75Wは保温にしかならないということがはっきりとわかった。 中の温度はせいぜい70度程度かと思われる。 加熱するという目的で使うならば150Wが最低ラインということだろう。 もっと細かな調節ができたらいいのだが、そういう機種は見当たらない。 正直最低が120Wの機種を買えばよかったかもしれないとは思うが、 75Wにもたぶん使い道があるあろう。そのためにも 75Wで置いた時の平衡温度を確認しておかなくては。 もし80度以上で安定するならば煮物に使える。

出刃でかぼちゃを切るのは無理だということがわかった。 厚みのおかげで進めない。わざわざ出してきたのに100円ショップの包丁に 負ける始末である。 これから料理する確率が上がりそうな予感がするので、 またまともな包丁を買ってこねばならないだろう。

2003年11月8日

毛の数は不変なので、やせると毛の密度が高くなるそうです。 栄養失調になると毛が濃くなるのはそのせいなのか?と福井君が言ってますが、 そんな話は初めて聞きましたよ。見たことないし。

レディーGO。楽しい、という以外に何を言えというのか。 もはやゴージャスなオーラは微塵も感じられないが、 かといってネタ臭さが充満しているわけでもなく、きちんと楽しい。 これくらいおもろいなら続きも買おうという気になる。 気分的にはグリーンウッドとか奇面組とかのように 「キャラが固まっていて、あとはイベントを起こせば勝手に面白くなる類の作品」 の一つという認識。最近そういうものに触れていなかったのでなおさら楽しい。 ギャルゲーの類はなんぼキャラが楽しくてもストーリーが終わったら終わって しまうので、こういう継続的な快楽は得られないのである。

土曜の練習は正式に2時からとなりました。 今日は3人で練習できてちょっとうれしい。 でもできたらもう一人増えて4人になるとペアが2つできていいなあと思う。

島田荘司「占星術殺人事件」。なるほどこれが名作とされているわけか、という感じ。 キャラ達が当事者じゃないのでいまひとつ緊迫感がない。 あくまでパズルとして楽しむべきものだと感じた。 たぶんこれが「本格」なのだろう。 できるだけイレギュラーな選択肢を残さないようにとの配慮か、 しつこいくらい「この線はありえない」と断わっている。 読者が解こうとすることが前提の作りだ。 あと二冊ほどこの人の作品が転がっているのだが、後にしよう。 少し推理小説に飽きてきたかもしれない。屍鬼に突入するか。

朝二郎。二度目にも関わらず、どんぶりを置かれた瞬間に来たことを後悔した。 どう考えても多すぎる。 しかし、油ぬきかつ追加ぶたなしが効を奏したのか、辛うじてどうにかなった。 スープ以外完食。たぶんスープもがんばれば飲み干せたと思うのだが、 途中で「これはもしかしておいしくないのでは?」と思い始めて やめてしまった。あまりに味がきつすぎるのだ。 思い出してみれば、どんぶりに入れていた白い粉の量が尋常ではなかった。 しかし、不思議なことに私は吉祥寺二郎ではスープを残したことがないのである。 この差が何によるのかをはっきりさせるためにも 一度生郎(元吉祥寺店)に行っておかねばなるまい。

というわけで、吉祥寺に行く理由をくれ。

掃除器買おっかなーとか思いつつ2chを眺めていて、買う気が失せた。 評価をたくさん見ていると必要もないのに性能のいいものが欲しくなる。 放っておくとイギリス製とかドイツ製とかに走りそうだが、 そんなものが今必要なわけはないのである。 むしろ必要なのは炊飯器だろう。 鍋で炊けばいいのは確かだが、 ガスレンジの性能が低すぎて弱火を保てないので どうしても焦げがちになる。 寮にそなえつけられているガスレンジを交換するのは面倒だ。 しかし、玄米は本当に大丈夫なのかが不安だ。 2chを見ても玄米を炊いたという報告は滅多になく、 デカくて高いものを買って外した時の悲しさを考えると どうしても躊躇してしまう。

ひらめいた。電磁調理器だ。 うちの鍋はビタクラフト社製の高級品で保温性能がズバ抜けているため、 一度沸騰した後は極限まで弱火で良い。 電気は最大出力においてガスレンジに劣るのが欠点だが、 今必要なのは最小出力であり電気の方が得意であることは疑いようもない。 加えて規定の時間でスイッチが切れるような仕掛けがあればなお良い。 もし動作をプログラミングできるような 機種があればほぼ全自動で飯が炊ける。これだ。 仮にそんな機能がなくても圧倒的に便利なのは間違いない。

2003年11月7日

毎日腹周りを測って記録した方がわかりやすいような気がしてきた。 一番興味あるのはそこなのだし。

どうせPCで実行するツールだと思って オーダーでしか速度を考えなかったのはやはり間違いだった。 新しい素材を試す度に5分も待たされてはたまらない。 そういうわけで根本的な見直しを始めたのが今日の8時くらい。 そして気分がのってきたところでタイムリミット。 どうにかならんのか。

SSEについて調べてみた。 インラインアセンブラはいつもやってるのと変わらないっぽい。 floatだけかと思っていたがdoubleの並列命令もあるので、 現状doubleベースのツールでも使える。 しかし、ツールごときにアセンブラを使うのもバカバカしい。 よほど計算の回数が多くないとまるでおいしくない。 ベクタの加減乗除と内積外積、それとコピーくらいには 使ってもいいかもしれないが、たぶん大して変わらないだろう。

行列演算はどうやるんだろうと思ってちょっと調べてみたが、 どうやら単純な並列積算と並列加算、それに並べ替え命令を組み合わ せてやるしかないようだ。VUの方が便利に見えるが、 クロックを考えればP4の方がずっと速いだろう。

こいつsin,cos,tan,atanをCPUで持ってる。 あと、高速な4並列逆数を持ってて便利そう。 doubleの2並列除算が4クロックで返ってくると書いてあるのはたぶん間違いだろう。 そんなわけで、だいたいP4がどんなもんなのかはわかった気がする。 使うかどうかは怪しいが。

2003年11月6日

二郎食いたい。何故だ。あれほどの仕打を受けたというのに。 土曜に行こう。

今の体脂肪率はどうやら16%程度らしい。 それが本当なら16%というのはけっこうぽっちゃりだ。 腹を叩いて波打つくらいの量はある。 目標の10%にするためには脂肪をあと4kgほど減らさねばならないのだが、 果たしてそれで波打たなくなるものだろうか。 体中にまんべんなくついていたらあまり変わらないだろう。

痩せるに従って余った皮膚はどうやって減っていくんだろうか。 そういえば皮膚には毛が生えているわけだが、皮膚が減ると毛も減るのだろうか。 毛の数が不変だとするとだんだん毛の間隔が狭まることになるが、 それも妙だ。答えを知っている人は教えてください。

2003年11月5日

妙に眠くて本来やらなければならないことをまるで考えられなかったので、 現実逃避がてらにアセンブラ。楽しー。 いろいろ変えた時にコンパイラがどんなコードを吐くのかを見て回る。 特にインライン化がどうやってなされるのかを見るのがおもしろい。 調子に乗ってインライン化しまくったら関数がムチャクチャでかくなってて ビックリしたりした。できたコードを見れば一目瞭然である。 そういえば、ループの中で毎回添字をバカ正直に処理してる関数があって驚いた。 てっきり勝手に添字をポインタの足し算にしてくれるものと思っていたのだが、 いつもいつもそうなるわけではないらしい。 もっとも、よほど多く回るループの中でもない限り そんなものは誤差にすぎず、まったくもってどうでもいい。 だいたいそういうみみっちいことをやるのはライブラリ側の仕事のはずだ。

14.7%。これはウソだろう。食ったら15.8%になった。 フロ入ったら16%。一体どれが真の値なのかさっぱりわからない。

2003年11月4日

Dクラッカーズの7巻は12月に出るそうです。 まだ完結しないらしいです。ニャ経由。リンク面倒くさい。

身内に作ったものを見せる機会がなくなったなあと思った。 ボロクソに言われて三日くらい暗い気分になるのも 今にして思えばいい経験である。 会社でも物は作っているが、あれは自分だけの作品ではないので 何を言われてもさほどはこたえない。 やはり自分一人で作ったものを普段慣れ合っている人間にけなされるのが 一番きついだろうか。しかし、あれは本当にありがたいことなのだ。 誉めるけなす以前に、見てもらえるということの価値はあまりに大きい。 それを知るのに、私には同人の経験が必要だったのだろう。 あの恐怖感は目立たないところで仕事に役立っているに違いない。

とは言うものの、やっぱりけなされたくはないのだが。 けなされそうなレベルのことはそもそもやらないか、 レベルが上がるまでコソコソ練習する、 というチキンな態度が基本にある。 人前で初めて挑戦するのはものすごく苦手だ。いかんとは思っているがそうそう 直らない。

2003年11月3日

ちょっと待て。明日休みか?

歌を採点していたらアホ電話。 話題の大半はマリみてだが、後半になって少し真面目な話。 安心できた。さて、そろそろ一度ラサールに行っておきたいと思う。 もうすでに亡くなった先生もおられるし、今のうちに行っておきたい。 私にとっては過去を未来の一部として配置し直すための儀式になる。 できれば皆で一緒にいきたいのだがどうだろう。

マリみての漫画を見てみた。まあこんなもんか、という以上のものではない。 典型的に経験の浅い少女漫画という感じである。 萩尾望都あたりが描いたものを想像して比べてみるとよくわかる。

心意気は尊重するが、しかしそれは技術を軽視することを意味しない。 芸は技術あってこそのものであり、素人くささや微笑ましさを過剰に愛でるのは 本来不健康である。今は歌の採点の話だが、けっこういろんなことに言える。

このすごい声一体誰だ。凄まじい芸達者だぞ。 ぽぽたんの人。調べたら桃井はるこ。 調べたら作詩に作曲までこの人だ。曲の完成度に 関しては編曲が黒幕と思われるが、それにしても大したものである。 この人が関わっている曲には例外なく高得点をつけてしまった。 どうやら今をときめく人らしい。 ところで、サイトのプロフィールの文章を見て不覚にも感じ入ってしまった。 私とほぼ同じ年か。活躍する人はもう活躍している年なのだなあと つくづく思う。活躍してえ。

スーパーでパイナップル味のパイの実が75円で売られていて買ってしまった。 もちろん全部食った。死にそう。吐き気がする。歌の採点どころじゃねえ。

えらくかかったが採点終了。10時間以上かかっている。 まあ何箇月かしたら採点結果をまとめてWEBに置きましょうかね。 と一昨年から言ってる気がするが面倒なので放置。

連休は掃除と採点とマリみてで終わった。 練習してねえ。3日サボると結構なまるので気分が思い。 今日は軽くでもいいからやっておかなくては。

2003年11月2日

レイニーブルー。すごいところで終わってる。 これで何箇月か待たされたらたまらんだろうなあ。 そして相変わらずおいしいところで出てくる聖さま。 それにしても心理描写がいい。泥にまみれた傘を 自分に見立てるような危うさがいい。第三者から見れば 半ば妄想としか思えない危うさ。リアルなのかどうかはわからないが、説得力はある。 そんな繊細な感覚は私には無縁だが、無縁だからこそ真剣に面白がれるのである。

大学生となって「こちらの世界」に入ってきた聖さまや、 ハナッから「こちらの世界」の住人である乃梨子。 そういう異分子が出てきたことで、少し違ったおもしろさが出てきた。 せっかくのリリアン世界から連れ出されるようで嫌だと 思う人も多かろうし私もそう思わなくもないが、 あのままえんえんと続けられても飽きが来ただろうことは想像に難くない。 これくらいの新鮮さは歓迎しよう。

ちなみにBGMはラプソディ。やっぱりSymphony of Enchanted Landsは最高だ。 他のも全ていいが、特にこれがいい。 CDを買うという滅多にないことをしてみたくなった。

カトリック系で名前がカタカナという共通点はあるが、 ラサールとリリアンには天地の隔たりがある。 リアルとフィクションの差と言ってしまえばそれまでだが。 しかし、あの高校生活も適当に脚色すれば十分おもしろい作品になりそうな気がする。 あの寮は今に考えてみれば相当おかしい。 ラサール出身の漫画家とか小説家とかいないんだろうか。 そういえば漫研でそんな漫画を描いたことがあった。 絵がうまかったら結構おもろかったかもしれんと自分では思っているのだが。

バニラが白いアイスクリームの別名ではなくれっきとした材料の一つだ と知ったのは一体いつだっただろう。 白いアイスが全てバニラアイスなわけではないというのは衝撃の事実だったのだ。 そしてそれに気づいてからも、バニラがスパイスの名前だということを知るまで にはかなりの年月が必要だった。大学院の植物園見学で植えられている バニラ(ランの一種)を見てはじめて「本当に植物だったんだ」 と知ることができたのだ。 せっかくなので資料へのリンクを貼っておこう。 なんでこんなことを書いたかと言うと、 久しぶりにアイスクリームを食ったからである。

パラソルをさして。大団円。しかし強引なすれ違いっぷりだ。 ちゃんと言えよ!とつっこみたくなるが、 そういうつっこみを入れたいのは 私よりもむしろ登場人物達の方だろう。 それにしてもこの卒業生達はとても素敵だ。 蓉子さまもいいとろで登場してくれたし、聖さまは相変わらずおいしいし、 このおばあさんもいい味を出している。 ところで、ラサールにこんな風習があったらすげえヤだなと思った。

うちの母親は女子高だったらしくごくまれにそんな話をしてはいたが、 あまりに断片的すぎてどれくらい雅だったのかはよくわからない。 ただ、雅へのあこがれが結構あるらしいということはわかる。 息子にヴァイオリンを習わせてみたりしたのはその表れだろう。 そういえば小さい頃は正座でメシを食っていたような気がする。 テーブルと椅子だったはずだが、椅子の上に正座していた。 おかげで小学生の時は周りに感心されるくらい正座耐性が高かった。 次男まではそうだったはずだが、三男はどうだっただろう。 年がずいぶん離れているので環境も相当違ってしまっていたはずだ。 もうそういう習慣はなくなっていたかもしれない。 どうもこういう作品を読むと感傷的になっていかん。

Emerald Swordの前奏と歌い出しの間には少し断絶が感じられる。

小羊たちの休暇。甘々。ラブラブ。そこにちょっとしたスパイスとしての悪役。 そして漂う懐しのゴージャスオーラ。 ここ数冊リリアン臭が薄まっていただけにこれはうれしい不意打ちだった。 それにしてもこいつらは本当に人間ができている。 こんな気配りのできる人間になりたいと思うが、無理だ。 そればかりは疑う余地もない。とらハ同様ガラスの向こうの世界である。 ところで、話のショボさ、というようなものを感じる機会がめっきり減った。 マリみては甚だ盛り上がらない作品だが、それはショボいということを意味しない。 これはこういう文法なのだ。世界法則を言い換えてもいい。 とにかくそうやって無理にでも納得して、作品を自分に引き寄せるのではなく 自分から作品に歩み寄ろうとすることにしたのである。 とは言いつつ、もちろんそんなものは理想だ。

不意に気づいた。私の脳内には言葉がない。キーボードを打って、 文字が画面に表示されて初めてそれは私の思考になる。 私は画面に文字が表れるまで私の思考の内容を知らないのだ。 不思議である。一体いつ順番が逆転してしまったのだろう。

マリみての作者は38だそうだ。その年でなくては書けないかもしれないと 思う一方で、その年でこんなものが書けるのかと思う。 しかし、一時は「印象ねーなー」とかいってバカにしてたものを こんなに熱心に読むとは、わからんな人生。って、徹夜じゃねえかおい。

プリンタと掃除機を買いにヨドバシ。そして買わない。 しかしいろいろと衝撃を受けた。 まずプリンタだが、1万やそこらの製品のくせにえらく綺麗だ。 全然ショボくない。そして4万くらいの高級品はそれに輪をかけてすごい。 進歩というのは恐ろしいものだ。せっかくだからと レーザも見てみたが、両面印刷付きで20枚/分の速度で1200dpi、 という機械が7万とかで買える。これもすごい。 安物は2.6万くらいからあって、それでも十分実用に耐えるレベルだ。 他にもいろいろとすごいものが あったが、迷いまくった挙句買わなかった。次が掃除機。 今はサイクロン式というのが熱いらしい。 遠心力で粒子を分別するしくみで、紙パックがいらないのが特長だ。 さらにはヘッドの部分にDSPが入っていて床の状態を高速に分析して 高度な制御を行うというどうすごいのかよくわからんがすごそうな機種もある。 もちろんそういう新機種はどれも高くて、3万とか4万とかする。 安いのは1万ちょいで買えるが、明らかに見劣りするのでおもしろくない。 たまにしか掃除なんてしないんだし雑巾でいいや、 と思って買わなかった。所詮ひやかしである。 そういえば横に掃除用水生成機というのが置いてあって、 何かと思ったら食塩水を電気分解して次亜塩素酸溶液を作る機械だった。 漂白剤を自前で作るわけだ。面白いがいらん。 次に目を引いたのが冷蔵庫。冷やすだけじゃねえかと思っていたが、 この分野の技術革新も凄まじい。10年で電気代が5分の1以下になっているのだと言う。 10年前の機種だと年間3万くらいはかかっていたそうが、 最新機種には4000円代のものも存在する。 なお、電気代は一般に大型機の方が安い。 体積と表面積の比が小さくなるのだからもっともだ。 さらに実用的な意味での性能も進歩していて、 多くの機種では庫内の湿度を高く保つことでラップなしでの保存が可能だ。 オゾン生成ユニットで脱臭するものや、-30度で高速冷凍する機種もあり、 大学の時に使っていた旧式とは別次元の機械という印象を受けた。 ムチャクチャ欲しい。デカい冷凍庫があったらどんなにか食生活が豊かになることか。 1年半後には嫌でも冷蔵庫を買うハメになるので その時はそういう最新機種を買おうと思う。 ただ、最新の機能は大型機にしかつかないので、 少々辛いものがあるかもしれない。400L級のものを置ける部屋に住むのは 結構大変だろう。まあ、まだまだ先の話である。 あとは食器洗い機がおもしろかった。洗剤の換わりに食塩を入れる機種がいい。 水道水中のカルシウムやマグネシウムをイオン交換で濃縮して 硬水を作り、それで洗うのだそうだ。原理はよくわからないがすごそうである。 まあ他にもいろいろと買う予定もないものを見ては驚きまくってきた。 有意義な休日だったと言える。

真夏の一ページ。前巻同様実にマターリ度が高い一冊。 何事も起こらないが楽しい。楽しいだけ。悪いか。 しかし、ジャンプ的に引き伸ばされているのではないかと不安にならなくもない。 マンネリ化している気はしないので大丈夫といえば大丈夫なのかもしれないが、 パラソルをさしての段階でいつ終わってもいい準備は出来てしまったように思う。

涼風さつさつ。ああ、楽しかった、という以外に何を言えというのか。 もはや祥子さまに代表されるリリアンオーラは半ばネタ扱いされており、 作者自らパロディに走ったような状態だ。おもしろいので一向に構わないが、 潮時であるようには思う。 最後の感動シーンも、どう感動していいかさっぱりわからない。 悪役である可南子もイマイチだ。 今まで私を引っぱってきた最大の魅力である人柄の繊細さが感じられない。 パラソルをさしてで完結、と思っておくことにしよう。それ以降は同人誌。

さて、弟から借りたのはここまで。 もう一冊新刊が出ているが、微妙。 副題からして「レディーGO」である。不思議とGガンダムを思い出した。 もしかしたら内容もGガンダムのようにそれまでの世界観をブチ壊すような 代物になるのかもしれない。それはそれで素敵だが、 買うほどではない気がする。実家に帰った時に読めるわけだし。

2003年11月1日

最盛期は月280時間くらい働いていたのだが、 会社に残業と休日出勤を禁じられたので もうそんなマネはできない。 どこかの不平分子が「うちの会社労働条件がひどいんですよー」 とか役所にタレこんだせいで、残業代を払わねばならんとか 休日は割増賃金を払わねばならんとかいう面倒なことになってしまい、 結果残業も休日出勤も半ば禁止状態になってしまったのである。 残業やら休日出勤やらも含めて今の給料なんだから、 それらが禁止されたら当然給料が下がることになる。 まあ給料の話はいいから、とにかく好きな時に働かせてほしい。 休日に連続20時間とか働いてると脳から何か出てきて ものすごい勢いで進むことがあるのだ。 しかも休日はいつ休憩してもかまわない。 その場で昼寝しようがゲームをやろうがDVDを見ようが勝手である。 そう思うとかえって仕事がはかどるし楽しい。 別に給料も振休も請求しない分には休日に来ようとかまわないはずなのだが、 いつ誰がそれを見て「会社がサービス残業を強要している!」 などと事実を歪曲してタレこむかわかったものではないのでそれも禁止。 困ったものである。

ニャ経由で コンピュータのせいで記憶力が落ちたとかいう記事。 ありえない、というのが素直な感想。 例えば田舎で農作業をしているよりも条件が悪いとは思えない。 そもそもこの記事は冒頭から 「IT社会の到来が要因の一つになっているのは間違いなさそうだ」 などという調子で、 コンピュータが嫌いな人が書いたとしか思えない。ゲーム脳の話と同じ匂いがする。 ところで、記事のプログラマの人は一体どういう仕事をしているのだろうか。 プログラミングなんてしていれば 覚えることも考えることも次から次へと沸き出してくると思う。

小麦うめー。生地はこのままでいいが、形と焼き加減には研究の余地がある。 何分酵母による発酵の過程を踏んでいないため、 厚くになるとどうしてもムチョムチョした食感になってしまう。 薄いのはパリパリで香ばしく心地良いが、当然薄くすると量が減るので 枚数を焼かねばならなくなって面倒だし、食事としては少々弱い。 焼き加減もなかなかにむつかしい。 表面の堅さとしてどれくらいがいいか、というのは結構な問題だ。 なお、形を整える時に大目に粉をまぶすと作業しやすく、 また鍋にくっつかない。

マリみて「ウァレンティーヌスの贈り物(前編)」。 犯人はどうしたんだろう。話の力点の置き方が 私がいつも見ているものとは違っているので違和感を覚えると同時に新鮮だ。 いかにも伏線に見えたところが平気で放置される。 しかし慣れてきた。比べる相手が悪いが、水月に比べればかわいいものである。 後半の令さまのケーキの話も 起承転結の転が完全に欠如していていかにもマターリと進行するのだが、 これはこれでいい。 それにしても由乃大活躍。毎度のことだが。 そして影の薄い赤と黄の薔薇さま。 彼女らの話はあるのだろうか。もう卒業してしまいそうだ。

パンを焼く時に一番むつかしいのは きちんと鍋に貼りつけることだ。一度よれたりめくれたりすると もうきれいには焼けない。まあ蒸し焼きに近いので鍋に接しなくては 焼けないというわけではないのだが、焼け目が不均一になる。 あまり接地面積が狭いとそこが真っ黒になってしまうのだ。

ウァレンティーヌスの贈り物(後編)。祥子さま最高。 後半の犯人の話は普通。 最後の紅薔薇さまの話は普段の紅薔薇さまがよくわからないので 全然ピンと来なかった。もっと完璧超人っぷりを見せつけてくれていれば 落差がたまらなかったのだろうけれども。惜しいと思う。

いとしき歳月(前編)。黄薔薇さまの無茶なお人柄がたまらなくいい。 しかし、普段どんな感じなのかがもっとわからないと この無茶がいまひとつ引き立たないように思う。 このへんは紅薔薇さまの時と同じだ。 後半のお話は可も不可もなく楽しく読めはしたが、 思い出そうとしてもあまり思い出せない。

マリみてを読んでいる間は顔がゆるみっぱなしだ。 さぞや不気味だったことだろう。今日はほとんど電車の中で読んでいたのである。 しかも、後になって拳武会Tシャツを着たままだったことに気づいた。

しかし、これどこが前編なんだろう。全然続いている気がしないのだが。 「引き」の概念が根本的に違っているのだろうか。 私のイメージでは主人公の乗った車が突如爆発して「つづく」 とか出るようなものが代表的なので、こういうゆるやかな続き方は少しだけ新鮮だ。

アニメがちょっと楽しみ。始まる前に読めてよかった。

ニャ経由 ハリーポッターで頭痛。 どこからつっこんでいいのかさっぱりわからんなこの記事。 「本を読み終えると、頭痛は消えたという」のあたりはギャグなのだろうか。 そもそも何が言いたくて書いたのかがさっぱりわからない。 事実を伝える、と言うにはどうでも良すぎる事実だ。 一時本気でヒマな時期には新聞サイトを見ていたが、 何も得るものはなかった。世の中の動きには敏感でないといけない、 などというのは迷信だろう。テレビも新聞も必要なものではない。 それにしてもハリーポッターはそんなにおもろいのだろうか。 一冊くらいは読んでおいてもいいのかもしれない。むろん英語で。

いとしき歳月(後編)。卒業してしまわれた。 薔薇さま方が卒業間際になってこれほどの輝きを放つとは、 予想だにしていなかった。たぶん、作者の中で薔薇さま方がだんだん大きく なってきたのだろう。最初はそれこそ脇役ですらない状態だったに違いない。 必要性に迫られてエピソードを書くうちにどんどんすごい人々になっていたのだろう。 それでもなお紅薔薇さまの影は薄めだが、それでもずいぶんと印象が強まった。 この卒業式のシーンはいい。いろいろなものが思い出される。 私にも卒業式で先輩を送ったり、自分が送られたりした経験がある。 むろんそう大して劇的なものではなかったはずだが、 今思い出すとフィクション化されて大層なものだったような気がしてくる。 まあ模造刀を持ちこもうとして没収されたアホがいたりして、 たしかに普通の卒業式ではなかったのだが。私も和服だったしな。 髪が尻まであるような人間が和服というのはそこそこ目立っただろう。 今思い出しても愉快な気分になる。そして、その愉快さは直ちに淋しさにつながる。

髪を切ってから出逢った人間に、昔は尻まであったという話をすると一様に驚く。 しかし、一番驚いているのはきっと私だ。自分でももう信じられない。 あれほどのわかりやすい変化はもう訪れないだろう。 せいぜいマッチョになるくらいか。 体育の時間を呪って生きているようなモヤシっ子だったのですよ、 と言っても最近会った人はだいたい信じてくれない。それは成長の証だ。 そういう変化をずっとし続けていきたい。 死ぬまで成長速度を落としたくないと思う。 位置でなくて速度こそが生きている証だ。 速度が落ちることは人生が終わり始めたことを意味する。 仕事がヒマになってからと言うもの、 このままでいいのかと頻繁に考えるようになった。

マリみての心理描写はいい。そんな感じ方があるんだ、といつも驚く。 ところで、黄薔薇さまがかなり好きになった。 紅薔薇さまも結構好きだ。 そして好きになった途端にお別れである。たぶん作者もそうなんだろう。

いい時期にいいものを読んでいる。そう思う。ありがとう弟。 しかしカバーがかかってていちいち開けないとどれがどれかわからないのが 不便だぞ弟よ。特に後ろの既刊リストを見ないと次がどれかわからないので それを見るためにいちいちカバーを外さねばならないのだ。 確かに電車の中で少女小説をおおっぴらに読むのは マズいような気もするのでこれでいいのかもしれないが、 会社にわざと目につくように置いておいて罠にするのは悪くない。

チェリーブロッサム。学年が進んで新一年生が出現。それも強烈なのが。 一人は作品世界の外から来たような異分子だし、 もう一人はわかりやすく強烈だ。 話もそれやりすぎだろと思うくらい無茶だが、おもしろかった。 余興のネタにされてしまうくらいなんだから大したことではないのだ、 と納得させるのが目的とすれば確かにアリかもしれない。 二人ともしばらくは根に持つだろうが。

さて、乃梨子は異分子である。が、ちょっと考えてみればおかしいのはこいつ ではなくリリアンの方だ。 何冊も読んでいるうちに感覚がシフトしてしまっていたことに気づいた。 今までの話は全部リリアン世界観を基準に書かれていたが、 今回はうちらのいる非リリアン世界観を基準に書かれているのである。 あとがきによると最初に書かれたのはこちらだったそうだが、 そう考えると納得できる。作者の中でもあの世界観を基準に据えるには いくらかの手続きが必要だったのだろう。 うちらは性別も年齢もターゲットから甚だしく ズレた人間なのでハナッから「異次元」を求めて読んでいるが、 ターゲットとなる人々にしてみればある程度は自分と接点があった方が 感情移入もしやすいだろう。そう考えるのは自然だ。 もっとも結論から言えば祐巳で十分接点となっていたわけで、 乃梨子の存在はむしろ野暮とすら言えるわけだが。 さて、これからの展開がラオウ死後の北斗の拳のような状態にならないことを祈ろう。

電車でマリみて読んでて、ふと顔をあげると現実にガッカリする。 試しにドラマを作ってみてほしいですな。絶対ガッカリする。 それにしても、こんなに面白がれるとは思わなかった。 ちょっと前の私なら話がショボイとか言って投げ捨てていただろう。 野郎共が読んでハマるのも今になってみればわかる。


もどる