日記

2000年5月31日

実家から妙な漫画がいろいろと届いた。 題名を列挙してみよう。

ジャンルがバラバラである。しかも全部マイナー。 うちの母親は最近普通の漫画を買いつくしてしまったらしく、 こういうマイナーな漫画ばかりに手を染めているようだ。 このバラバラっぷりは我が母親ながら理解しがたいものがあるが、 オレもヒマで一日中漫画と本に埋もれる生活を年単位でしていれば こうなるような気もする。 で、まだ全部は読んでいないのだが、どれもどこか変わっていて非常によろしい。 言ってくれれば貸します。

極楽りんご。この漫画、なんだ? 絵はふつうだし、普通のギャグ漫画ではあるのだが、 どこかおかしい。なにがかわからんが、妙に気にいった。 どうしてくれよう。しかし、こいつ実はけっこう絵うまいな。

伊藤潤二。ホラー漫画である。絵は古くさく、 無理矢理な線の数がノスタルジックだ。 実際ちゃんと恐いのだが、何か無理矢理な怖さでおかしいがポイントだろう。 力が入りすぎてて逆に笑ってしまう。なかなか良い。

ピンポン。絵がうますぎるうえに何もかもセンスがほとばしっているので、 けなしようがない。

一限がなく雨がふっているので今日はゆったりとしている。 あとちょっとしたら出なければいけないが、 ゆったりとしたものだ。12時間近く寝たのですこぶる調子がいい。 土曜徹夜日曜イベント月曜徹夜火曜中間報告という かなりイヤなスケジュールであったが、今日からはそれにくらべれば自由の身である。 表紙や裏表紙のネタもうかんだので今日中に描いてしまおう。 次はONE本だ。目標100部! ライバルはグリコゲンだ!

忙しいと言っていたが、ウソだ。 今日実験の合間にボーッとしていてそう思った。 肉体が拘束される時間は確かに長いが、精神まで拘束されている時間はそう長くない。 家に帰ってからもわきめもふらず漫画を描いているわけではない。 そう考えると忙しいなどと人に言っていた自分がウソつきに思えて許せなくなる。 8/27まではガムシャラに活動しようという話で始めたサークルだが、 言いだしっぺのオレがこんなザマではまるでダメに決まっている。 というわけで、オレはヒマ人だということにした。 さあ、オレはヒマだぞ。どんどん企画もってこい。

「はじめてみるものはおもしろい」。いっぺいがそんなことを書いていて、 確かにそうだと思った。 同じものを二度同じ見方で見ておもしろい人は、 おもしろがることに関して怠慢だ。

名雪が似ない。いいよね。

25000。一日なんぼ増えとるんだ?

2000年5月30日

最近調子にのっているのは、オレの漫画がおもしろいと言ってくれる人が いるからである。 けっこう「いいのかこんなんで」と 思うこともしばしばなのだが、自分と他人の評価が違うのはあたりまえなので、 今のところは都合のいいように考えているのだ。 人間ある程度調子にのっていないとロクなことができないのである。 始終覚めた人間は思い切った行動もとれないし、 やる気が起きないから時間も無駄にする。 自分で調子にのっているのが自覚できる程度に調子にのっておくのが健康的だ。 なによりも調子にのっていると楽しいではないか。

イベントにおける同人誌その他の適正価格とはなんだろうか。 そんなことを考える。なぜかと言うと、うちの本が安すぎるという意見を よく聞くからだ。 安いと、その程度のものかと思われて逆に買ってくれないものなのだという。 そんなバカなと思ったりもするのだが、同人バリバリな人が口をそろえて そう言うことを考えると、さすがに説得力をもってくる。 サークルを始めるずいぶん前にNick-IB氏に言われて以来、 数人の同人作家の方々からたて続けに同じことを言われている。 500円でも元がとれるし、メンバーの大半が画質において平均未満な以上 できるだけ安くしないと売れやしないろうと思っていたのだが、 そういう問題ではないらしいのである。 次の本までにもう少し話を聞いて、本の出来やら状況次第では 考え直すことになるかもしれない。

しかし、200部程度の小部数で厚めの表紙フルカラー本を出していても、 7割、悪くても8割が売れれば元がとれるのである。500円で売っての話だ。 元がとれるギリギリに設定して、あとはできるだけ安く提供する、 という考え方はあきんどとしては失格だが、遊び人としては悪くない気もする。 しかし、それでサークルが不利益を被るなら、 そんな美学にしがみついているわけにもいくまい。 といいつつ、高くして売れないのが恐いだけの話かもしれない。 700円で売れる確信があれば700円で売っていたかもしれないのだ。

次の次か、次の次の次のアレルゲンをONEの七瀬本にしようかと思っているのだが、 どうだろう。もしそうなら参加する、とか、みさき先輩にしてくれ、とか、 そんな感じで意見求む。ちなみに、8/27は京都と東京で別のイベントがある。 京都はKey・Tactics・Leafで、東京のはリーフオンリーだったかそんなの。 別に同じアレルゲンでもいいのだが、片方でだけアレルゲンを 配布するのもつまらんし、同じアレルゲンを100部刷るのもまた芸がない。 そこで、2冊同時発刊して別のものを配ることにした。 ネタ募集。東京はまじかる☆アンティーク、 京都はAirというのが妥当かと思うのだが、どうか。

中間報告資料を作り終えた。今日からオレは自由だ。 明日の実験の準備をして、それであとは漫画を描くのみ。

帰ってきた。疲れた。アホからグリコゲンのバナーを作れといわれたので作った。 GIMPのロゴ作成スクリプトで一発。2、3日中にサイトが公開されるので、 その際はそちらもよろしく。エネルゲンが親サークルならグリコゲンは 兄弟サークル。遊びとはいえメチャクチャだ。

名雪本。加えてONE本。参加者不足につき中止となるのは腹立たしいので、 なんとしても作ってやる。どちらも参加しそうな人は3人しかいないが、 なんとかなるだろう。 オレが表紙、裏表紙を担当して、さらに各々に1ページづつ漫画を描き、 他の2人に3ページづつ描いてもらえればOKだ。 というわけで、 明日中に2号分のアレルゲン表紙、裏表紙の下書きくらいは しておかねばならない。さあこい地獄のスケジュール。

ONE本。参加者を増やそうと思ってキャラ無制限にしたのだが、 どうせ3人しかいないならキャラ限定にしてもいいかもしれない。 今週集まった時に決めよう。

うちのONE誰か借りてませんか? なんかみつからないんですけど…。 KANONに続いてONEまで行方不明になられてはあまりに寒い。 ホアルバとMOON.を道場の人に貸しているのは確かなのだが…。 手あたり次第に貸すとこういうことになるのである。 思えば貸したボンバーマンもついに帰ってこなかったのだったなあ。 それは10年前のことであった。

2000年5月29日

明日は研究室の中間報告。資料を英語で書かねばならず、 そこが一番面倒である。しかし眠い。少し寝るとしようか。

昨日のイベントで本が売れなかったと書いたが、 アレルゲン(タダ本)の配布は順調で、 無理に渡したり、他の本を売った時に無理矢理つけたりしなかったにも かかわらず48部ちゃんとなくなった。 試しに、次のアレルゲンは8円コピーの店で刷るようにして 部数を増やしてみよう。一回のアレルゲンに割く金は2000円と決めているので 50部が62部に増える。それでもちゃんとはけるようなら アレルゲンに割く金を増やしてもいい。 また、リソグラフを使えば同じ2000円で莫大な部数を刷ることができる。 到底はけないような数もっていって、どれだけはけるか挑戦するのもおもしろい。 水曜くらいまでにアレルゲンを完成できるようなら リソグラフで刷らせてもらおう。 B4の紙は500枚で400円程度であり、トナー代もまた微々たるものである。 印刷品質は下がるかもしれないが、 それこそ莫大な枚数刷ることができるだろう。

しかし、元がとれない企画というのも寒いものである。 金がどうとか言うよりも、 どの程度評価されたのかの指標がないのがしんどいのである。 しかし10円でも売れないであろう代物を作っている 段階ではいかんともしがたいわけで、このまま続けるしかない。 続けているうちに名が知れてくるといいのだが。

ところで、うちのサークルはどういう経緯でかストライク平助さん の本が委託されることになり、昨日はその第1弾だったのである。 そのへんのことはまだ伏せておいた方が良いかとも思ったのだが、 よく考えたら昨日イベントに来てうちのスペースに足を運んだ人は モロに見ているわけだから伏せても仕方ない。 ここしばらくの日記でやけに何か隠しているような記述が多いのは その関係だ。 どういう経緯か不思議に思われる方も多かろうが、 オレもまことに不思議である。 それにしても宣伝もなにもなく、うちに委託していることをどこで 知らせたわけでもないにも関わらず55部も売れるとは、まったくすごい。 とにかく、それに負けない本をというのは無理にしても、 横に置いてもかすまないくらいの本を作る努力をせねばと、 かなり本気で誓った。

2000年5月28日

梓本の原稿がすぐ終わる。 飽きたので、名雪本にすぐさまとりかかるとしよう。

清水以外終わった。まさしろも一度家に帰った。 さて、名雪本の表紙でも描こうかと思ったが、腹が減る。 メシを炊いておけばこんなことにはならなかったのだが、 今から炊く気もしない。だが外は雨。 コンビニまでの道のりも長い。 寝るのが一番早いが、今は3時。 6時には起きて清水に原稿の催促をせねばならないので、寝るのも危険だ。 それにしてもなんてひどい雨。

やんだ。雨。きまぐれな奴だ。

Comic Communicationに行ってきた。 600サークルほどが集まった、そこそこの大きさのイベントだ。 あまり詳しくかくのはまだはばかられるので、 ここではとある出来事についてだけ書こうと思う。

昼過ぎだっただろうか。金髪の人が我々のスペースの前に来た。 どこかで見たことがある。絶対見たことがある。 というか、あの人だ。そうは思ったものの、それを声に出して言うのも 迷惑だろうし、だからどうなるものでもない。周囲の人も誰も気付いていなかった こともあって、こちらからそう言って話しかけることはためらわれた。 その人は我々の本も見てくれたが、結局販売委託を受けている本を買って 去っていった。さて、その人とはかの高橋龍也氏である。 雫や痕やTo Heartのシナリオを書いた人だ。 その後水無月徹氏(それらの絵描き)と思われる人と 一緒にいるところを見かけたので、絶対間違いない。 彼が本を見ている間の緊張というかスリルは今日一番の事件だった。 買っていってくれなかったのは残念だが、それを残念がる前に 本のレベルを高める努力をせねばならない。

ちなみに結果を言うと、我々の本はまるで売れなかった。 今まで出たイベントで2番目に売れなかった。 精進あるのみであるが、ある程度の方向修正が必要なのも事実のようだ。

アレルゲン4号をWEBにおきました。興味のある方はどうぞ。痕・梓オンリーです。

もう一枚20GBのハードディスクが出現してしまった。 買いかえる条件は満たしたが、そんなヒマはない。 金よりヒマの方がキツい今の状況。

2000年5月27日

アホがとある人にPCを組んであげるそうで相談をうけた。 東京に住んでいれば自分で行くものを。

ここに書けないのが残念なことがたて続けに起こっている。

バナナをそこらへんに置いておいたらTAの上だったらしく、 あたたかかった。これを食べ物日記にかくべきか否か。

原稿依頼。そんな言葉が自分たちに向けて発せられるとは 夢にも思わなかった。

このあたりの一連のことについてはここに詳しくは書かない。 書いてもいい気がするレベルに達するまでは。

清水がアレルゲンに描くらしい。1ページかかねばならんページが減った。

いかん。チャットしてるうちに眠くなってきた。 悪魔の道具め。

チャット始めて4時間、まったく原稿は進んでない。 一度にふたつ以上のことなんてできやしないのだ。

どうせだから名雪本の表紙も今日の昼に描いてしまおう。 なにか意表をつく手はないものか。

今日は短文だ。

2000年5月26日

部屋に帰ってくると、やはり暑かった。それも尋常じゃない。 おそらく四捨五入して40になるような数字に違いない。 そこで、窓にコピー紙を貼りつけて対光線バリヤーとした。 これで直射日光のいくらかでも反射できれば涼しくなるはずだ。 コピー紙だけにかなり透過してしまうので、 できれば完全に遮断するものを窓の外側に設置したいところなのだが、 雨に耐えて、安くて、設置が簡単なものはそううかばない。 ここはこれでがまんしておこう。

17時20分。表紙下書き完了。一人ほくそえむ。自分で言うのもなんだが、いい梓だ。 そんなことを自分で書いてはずかしくないということは、 今日のオレはかなり図に乗っている。

あいさつ文章と裏表紙のロゴ、おくづけ部を終えた。 いろいろと楽でかっこいい表現を探す。 さて、表紙のペン入れといくか。でもその前に道場。

電話。なんとかスクールの説明会がどうたらこうたら明日どう?だそうだ。 丁重にお断りしたが、本当に丁重にしかできないあたりオレは善人だなあと 思うのである。こんなもの「消えろ!」の一言で叩き切れば済むし、 それが正しい方法なのだが、どうもそれができない。 カモられやすい人間の典型ではなかろうか。 さんざん電話の相手をバカにして逆に楽しんでしまう人までいるというのに、 どうしてオレはこうダメなのだろう。 電波系なフリして相手を引かせるくらいの 芸当ができなくては世間は渡っていけまい。

しかし、一体どういう経路で電話番号が渡っているのだろうか。 最後に友達を紹介してくれなどと言われたので、おそらく オレをそうやって紹介してしまったバカヤロウがいたのだろう。

2000年5月25日

東京の連中の作る本の名前が正式に決まった。 グリコゲン。ゲンついてりゃなんでもいいらしい。 さやいんげんとかゾリンゲンとかも案としてあったようだ。 はだしゲンがかなりおもしろいが問題ありすぎで却下である。 しかしすごいのは名前よりもむしろ執筆者。 そのうちグリコゲンのサイトを開設するらしいので、 詳しいことはそちらで見ていただこう。 まさに「サークル分裂!」 ってな感じを呈してきた。 6/18はそんなもんと一緒にアレルゲンを並べることになるので、 よほど強烈なものを作らないとかすんでしまうぞ。 勝負だ。6/18の本のジャンル候補募集。

寝るのがもったいなかったので部内月刊誌の表紙をかたづけた。 指ならしに使わせてもらった。ごめん。 さあ、梓描くぞ。

研究室から帰ってきたら、部屋がものすごく暑い。 これは、っと思って体温計のスイッチを入れてみると35.2度から始まる。 この体温計は基本的に下がらないシステムなので上がる一方だ。 体温計なのでいいかげんだということが言えるにしても、 30度をはるかに越えていることだけは間違いない。 今はこうしてネタにしていられるが、 もうすぐそこまで地獄は来ている。

漫研で久々にダラダラした。 うににメシをおごらせた。 さて、となりのこうへいから一つ漫画のネタを頂いたので、 ぜひ近いうちに描こう。ちょうどオリジナルで 単発の漫画を描きたいと思っていたので、これを使わせてもらう。 12ページ本を出そう。一体いつになるかはむつかしいところだが。

スケジュールを考えてみておどろいた。 今週は自分で行くイベントだからギリギリまで作っていられるが、 6/11、6/18は両方とも東京なので送らねばならない。 平日に修羅場をやっているヒマなどないので、 一週間前だ。日曜夜。とすると、6/11の本の修羅場は来週末(6/4まで)、 6/18の本の修羅場は再来週末(6/11まで)。 7/2のONE本の原稿の修羅場が、6/16から6/18にかけて。 その本の編集修羅場が6/23から6/25。入稿は6/26。 7/2用アレルゲンの限界が6/29だから、このアレルゲンは平日突貫。 それにしたって前もって表紙その他だけでも用意しておかねば 絶対に不可能である。 かなり燃えるシチュエーションであろうが、 燃えるで済まされるレベルを少々越えている気もする。

2000年5月24日

また問題が発生した。問題というのは期待した状態と現実が違ってしまうこと と定義でき、期待と現実のどちらが原因として大きいかが問題 (こちらの問題は議題とか論点みたいな意味)になるのだが、それはどうでもいい。 とにかく7/2の本の発行があやうくなってきたのである。 せっかく書いたのでそのように考えてみると、 「期待」というのは「みなが6/23までに漫画を描いて50 ページくらいの本をつくることができる」というものであり、 「現実」は「それが無理そうである」というものである。 どちらに問題があるかというのはむつかしい問題だが、 期待が甘すぎたということも言えるだろう。

ちなみに、東京の方ではこれとは関係なく 「ポチョムキン」なる本を出すという企画があるらしい。 アレルゲンみたいなものだろうが、こちらは売り物にするという話だ。 「サークル分裂の兆しか?!」などとあおってもおもしろいが、 別にやってることは同じなので大いにやってくれ。 アレルゲンはなんだかんだいって直に顔をつきあわせて 修羅場で漫画を描くための企画という面が大きいので、 一人寂しく東京から原稿を送ってもおもしろくないというのは痛いほどわかる。

結局、7/2の本は強行ということになった。 加えて夏コミも本を出すこととなった。放っておけば確実に薄くなる。 つまりこれは、オレがたくさん描いていいということか! 好機にしてやる。時間がないのはどうにでもなるはずだ。

ONE漫画描くか。 元々は6/2の申告まで待って、それから足りないページを埋めようと思っていたのだが、 今回は足りないのが明らかだ。オレの漫画が多いと見栄えが悪くなって マズいかなどと思っていたが、もう知らん。 清水が「金の心配はせん」と言っていたから、資金の心配もいらない。 となればやりたい放題だ。なーにかこっかなー。 もっとも、その間にアレルゲンが5/28、6/11、6/18と 3回もあるので大変は大変なのだが、 世の中やってできないことはないことにしておけば楽勝である。

個人本を出してみたらどうかとすすめられた。 やってみたいが、今は予定がびっしりだ。 というわけで、予定がびっしりでもできる程度のものを出そう。 寮漫画の描き直しならそう手間もかからないし描いていて楽しい。 8ページの漫画をのせるなら12ページ本になる。 8円コピーで30部くらいなら、タダで配ってもそう痛くはない。 積極的にエネルゲンを利用させてもらおう。 WEBにも置けば、最近滞りがちなサイトの更新も活発になる。

掃除中。これがなかなかむつかしい。 何がむつかしいかと言うと、やる順番である。 ここまで汚くなると、目につくものからどんどん片づけるというのは イヤである。進んでいる実感が目に見えてこないとやってられないほど 汚いのだ。 そこで、どれを片づけたらよりきれいになったように見えるか ということを考えて何を片づけるか決めるのである。 漫画を描く時にどの工程をやったら黒くみえるかを考えてしまうのと同じだ。 そして、きれいに見える度合はかなりの部分覆われていない床の面積によって 決められる。そこで、床を大きく覆っているもので処理しやすいものから 順にやっていくのである。
「とりあえず本から行こう」。
覆われていない床の面積が大きく増えた。
「ジャマくさいダンボールをたたんでみよう」。
また床の面積が増えた。
「洗濯物を一箇所に集めてみよう」
また床の面積が増える。先は長い。

オレの下宿は6畳一間だが、物がそれほど多くないので 最大で5.5畳もの床をあらわにすることができる。 しかし、一度片づけても次第に床が覆われてゆき、 末期ともなると覆われていない面積は0.5畳以下になる。 こうなると悲惨だ。布団は敷きっぱなし、ゴミはそのあたりに置きっぱなし、 洗濯物も散乱しており、どこに何があるのか判然としない。 さて、実は平時であればこんな状態のままでも特に問題はない。 なぜなら、うちですることで面積を必要とするのは寝ることだけだからである。 料理は床でするわけではないし、寝るにしても布団の上は安全地帯である。 布団の上にはゴミはたまらないからだ。ではなぜ掃除をせねばならないのか。

一つには修羅場の存在がある。数人で漫画を描く場にせねばならない時には やはり極限まで床をあらわにせねばならない。 また、汚いのに耐えられない人のためにもきれいにして快適な修羅場環境を提供 せねばならないだろう。今週末はその修羅場であり、 今日あたり掃除しておかないとどうにもならない。 そしてもう一つはこれからの季節特に問題になる「虫と菌」である。 虫とはあの黒い奴であり、結局のところこの下宿で奴等が出てくるのを 止めることはできない。 しかし、隠れる場所や食料になるものを減らしておけば奴等の出没をかなり 抑えることができる。奴等は実際問題としては無害なのだが、 客に精神的ダメージを与える要因として軽視できない。 そして菌。つまりは腐敗だ。有機物は腐る。 腐ると、臭い。地表が何層にも覆われてどこに発生源があるかわからなくなったような 状態で夏をすごすのは地獄である。夏に突入する前に一度完全に掃除し、 ここらで完全に抹殺しておく必要がある。

洗濯物による害を最小化するにはどうすればいいか。 これはけっこう重大な問題である。 洗濯物の害は洗う前のものと洗う時のものと、洗った後のものに分けられる。 洗う前のものは、部屋に散乱してジャマくさいということ。 洗う時のものは、金がかかる(コイン式だから)ということと、 めんどくさいということ。 洗った後のものは、乾くまで部屋の中のロープに干しておくので ジャマということである。 まず、あまりためこむと部屋に散乱してジャマという害が大きくなるし、 最悪着るものがなくなるので最悪である。 しかし、あまり頻繁に洗濯するのも無駄だしめんどくさい。 結局洗濯機一杯分たまるごとに洗濯するのが最良なのだが、 その時にちょうどやる気になるかと言われると微妙だ。 一番確実なのは洗濯機一杯分残して衣類を全部捨てることで これはなかなか魅力的なアイディアなのだが、 物を捨てるのは惜しい。確かに1980円以下の衣類が9割10割を占めていて、 かつB219などと書いた服がいまだに半数近くを占めていることを考えると 捨てても痛くも痒くもないのだが、どうしようか。 ちなみに、B219とは高校の寮での番号である。 ということは、最低でも4年以上たっているということだ。 Tシャツや下着、ズボンのような基本的な衣類ばかりであることから、 一体何度着たのか想像もつかない。

誤解してほしくないのだが、オレも汚いよりはきれいな方が好きだ。 片づけた直後など転がれるくらいのスペースがあくのでとても気持ちいい。 ただ、掃除に感じるめんどくささが平均的な人よりもちょっと大きいだけだ。 ちなみに、アホの部屋の汚さはうちよりもはるかに上である。 目くそ鼻くそを笑うといえばそれまでだが、それまでか。

ようやく4畳空いた。この際だ。とことんやってやろう。 そう思ってあたりを見回すと、巨大なものが目に入る。スキャナだ。 UmaxのAstra1200S。 スキャナが小型化されてきたのはつい最近で、こいつはそんな流れになる前の 品なので余計にデカい。SCSIもジャマだし、ここらで消滅させておくのも悪くない。 というわけで、買う人がいたら売ります。 スペックは以下の通り。速度にしても画質にしても今のものとそう変わらない。 デカいだけ。しかし、この範囲をスキャンできるものもなかなかないので、 そういう用途にはおすすめである。

場合によってはSCSIカードとケーブルも一緒に売ります。

2000年5月23日

帰ってきたら日が変わってた。 明日の正午までのレポートがあるのだが、まだ手もつけていない。 今日は9時には終わると思っていたからだ。 上司(博士課程4年)のものすごさが想像をはるかに越えていたということだろう。 これからは注意しなければ。

その上司から突然「〜〜さんが好きなの?」などと聞かれた。 上司は留学生でさほど日本語がうまくない。 それゆえの単刀直入さだろう。 さて、問題はどう返すかだ。 YES、NOで答えるのはマズいタイプの質問であるが、 微妙ないいまわしで返しても向こうがわからない確率が高い。 結局時間の経過にまかせてそらしたが、かなり困った。 その彼女とは授業やらの関係でいっしょにいることが 多いのでそういう噂が立ったに違いない。 噂を立てた主をつきとめておく必要がある。

アホから電話。ロクでもないことだろうと思ってたら、 ロクでもないどころかすごかった。 近頃やつぎばやにオレをおだてるようなことが襲ってくるのだが、 今日のは現実感がなさすぎてよくわからない。 わからないので、図にのるのも調子にのるのもつけあがるのも無理そうだ。 とりあえずなんだかわからないうちはそれなりにがんばっていればよさそうなので そうする。おだてられるとつけあがるタチだが、おだてられ方にこれほど現実感が ないとつけあがりようがないのである。 実は今回のアレルゲンは表紙やらなにやらの編集部分だけ担当して 他は他人にまかせようと思っていたのだが、 こうなるとオレも何か漫画を描かねばならん気がしてくる。

フォークソングに巫女さんシナリオがあるという話を聞き、 返すのを延期した。だが、いつできるのだろう。

ちなみに、今日書かねばならないレポートは阪神大震災の被害者のインタビューを 読んで感想と、社会に足りないものは何かを書くことだ。 あの地震が起きたのはまだ寮にいたころだった。 新聞を読む度に死人の数が増えていったのを覚えているが、 まるで実感などあろうはずもない。 だが、ここまで詳細なものを読むと、さすがに気持ちが重くなってくる。 京都大学防災研究所の林研究室WEBサイト にPDFの形で置いてあるので、おヒマな方は読んでみるといいと思う。

またアホ電話。ダメにされた。おだてられすぎ。レポートが手につかない。 結局てきとうなことを書いて送信してしまった。しかし、てきとうなのがわかっても、 真剣に資料を読んで考えるには頭がふわふわしすぎている。 だって。負けました。

梓漫画が一つうかんだ。裏表紙に使おう。 しかし、相変わらず意味不明だ。 いいや。絵だけはきれいにかくようにしようとは思うが、 内容は練ってもどうにもならないので思いついたままでいい。 どうせ当分長い漫画は描かないのだし。

フォークソング巫女さんイベント発見。シナリオがあるわけじゃないじゃないか。 しかも、かなりどうでもいい。やはりこのゲームは終わったことにしよう。 これ以上分岐を探すのは手間がかかりすぎる。

暑い。寝てから作業と行くか。

アホに起こされたのでせっかくだからと久しぶりにフロに行ったのだが、 帰りにあることに気がついた。 体がかったるい。そう、フロというのはかったるくなるものなのである。 眠くなくても、体がゆるんで作業に向いた状態ではなくなってしまうのだ。 どうしてくれよう。このかったるさ。

2000年5月22日

よくわからん経緯で部内月刊誌の表紙をひきうけてしまったので描いている。 「ねこみみ」というよくわからん掟があるのだが、 ついていればいいだけなのでそう大したものでもない。

梓本の表紙もあるのだが、どういう梓を描こうか。

2000年5月21日

いっぺいとダラダラした。 彼が来ると合法的にダラダラできるので、 充電にちょうどいい。 あまり動き続けてるとエネルギーが切れてしまうのだ。

いっぺいが来たので中断していたが、フォークソングプレイ中。 とりあえず他のどれにも似ていないということだけは言える。 現代的、とでも言っておこうか。

とか言って読んでるうちにどんどん評価が高くなってきた。 すごいという言葉を使いたいが、 すごいという言葉は似合わないくらい地味なすごさだ。 詳しいことは感想文の方を見てください。書きました。

ところで、最近ゲームのランク付けがあいまいになってきた。 好きにもいろいろな種類があるからだ。 ONEは見事に感動系の好きだし、雫は癒し系の好きだし、 痕は知的おもしろい系の好きだし、フォークソングはじんわりええ奴や系の好きだし、 MOON.はネタ系の好きだし…。全部違うから比べられない。 ランク付けを廃止すべきかもしれない。

2000年5月20日

故あって今日も実験。それほど時間を食うわけではないが、それでも面倒なことに 変わりはない。

だれかさんに対抗して一言。「私の私の50%はラサール寮でできていると思う」。 たぶん事実だ。

道場の友達が太道のトーナメントに出る。 太道というのは小林寺拳法の片割れみたいな武道らしいが、 詳しいことは知らない。 フヌケを直すためにムリヤリ出るのもいいかもしれないが、 たぶん逆効果だろう。

エミュの音がおかしい。サウンドドライバのせいに違いない。 やはりこのボードはダメか。買おう。

フォークソングを借りた。味見開始。

24000。近頃増えが速くなった気がする。 人がたくさん見にきてくださるのはうれしいことだ。 しかし、うかつなことを書いた時のダメージが大きくなっている ということでもある。

2000年5月19日

フォークソングとかいうゲームがおもしろいらしい。 終末のすごし方がさらに強力になったようなゲーム、と評していたが、 それが本当なら是非触れてみねばなるまい。 誰か持っている人がいたら貸していただきたい。

部屋をあさっていたら、「ペルソナ2〜罪」が出てきた。 プレステも持ってないし、なによりオレは終えてしまったのでジャマだ。 というわけで実家に送り返そうと思うのだが、 誰かやりたい人はいないだろうか。 もしやりたい人がいたら攻略本つきで貸します。

オレはつまるところ青臭いのか。 とあるサイトにオレのゲーム感想文がどうだということが 書いてあったのを見てそう思った。 その人は知識豊富でかなり濃い人のようなので、 教養もなく普通な感想を書いているオレがほほえましく見えるのかもしれない。 あのゲーム感想文は客観性をできるだけ保とうとはしているけれども、 所詮「できるだけ」だし、好きなものについて書く時と 嫌いなものについて書く時では自然に調子が変わってしまう。 それを排除してこその批評だとは言うけれども、できないものは仕方ないのだ。 それから、オレは できるだけ簡単に、知識がなくても読めるように書こうとも思っている。 というか、オレ自身が本もあまり読んでいない上に新聞もテレビもない生活を しているので豊富な知識に基づいた分析なんてしたくでもできないのだ。 その結果、バカ正直で勝手で趣味丸出しな感想文になってしまう。 「これは〜〜をふまえたフレーズで…」とか、 「これが出た背景にはこの人の〜〜が…」とか、 そういうことがまるで言えないのだ。 結局けなす時には「好かん」で、誉める時には「心意気がすごい」とか 「雰囲気がすごい」に終始してしまう。 たまに知識がたくさん出てくるような批評文を読むと、 そういう批評ができないと通ではないんだなと思って落ちこんだりもするし、 それに影響されて書き直そうともしてみるのだが、 どうにもうまくいかない。たぶん向いていないのだ。 隆慶一郎が好きで 「男である」とか「心意気がある」とか「さわやかである」とかで喜んでいる ような人間に、批評などできやしない。

それでもインテリはかっこいい。原田うだる氏然り、菊地研一郎氏然り、 オレの文章をたまに引用してくださるimaki氏然り、 そこからリンクのあるギャルゲー批評をしている方々のサイト然り、 オレから見たらインテリだ。オレの知らないことを知っている。 彼等の文章にはいろいろな書物や人の 名前がたくさん出てくる。そしてオレは全然それらを知らない。 だからあこがれる。 近づこうとして知識をつけようともしている。 事実昔よりはついた。でも、ダメだ。ああいう文章はどうやっても出てこない。 書けない。ちょっと本を読んで勉強したことをしゃべっても、 「おまえ、有名人の名前を借りて自分の言うことに説得力をもたせたつもりか」 などと言われる始末。 オレには無理なのか。

無理だ。あきらめろボケ。

あきらめきれるかボケ。

逆ギレです。

拾ったルネサンスという本に、「ダビンチのように万能で知られた人は 肉体能力もまた優れており性格も暗さとは無縁だったが、 ある方面でのみ才能を発揮した人は劣等感からくる暗さがあり、 その人生も幸せとは言えなかった」 というようなことが書いてあった。才能を発揮できるかどうかは別にして、 オレはモロに後者だ。 オレの劣等感の強さはすごいぞ。いまのオレの性質は、そのほとんどが 「運動ができない」という一点から生まれているのだ。 そりゃ暗くもなるさ。マイナス思考ならまかせてくれ。 小学校のころからオレは白髪が多かった。 ちなみに、最近は運動以外でも劣等感バリバリなので、 怨念はたまる一方である。

さきほどicqでおだてられて、いい気になった。 センスだってさ。さあ、素直に喜んで、素直にがんばろう。 明るく楽しくまっすぐに。オレって気分変わりやすいなぁ。

葵本。エネルゲンで夏コミに新刊を出すとすれば、見事に締切が重なる。 二冊同時編集。男の見せどころだ。

ところで、拳法の試合が8/13という話なのだが、それって何の日だったっけか? ……かなり究極の選択だが、もし本当にそうなら試合が優先。

2000年5月18日

今日はうに氏の家に行って、この前ゆずったもののアフターケアをしてきた。 彼はK6-2の550を買ったのだが、これがまた112×5の560MHzで動くのである。 残念ながら速いかどうかは不明だが、おそらくそこそこ速いに違いない。 それはともかくとして、彼はこのアフターケアの代価として オレにメシをおごらねばならなくなった。

2000年5月17日

ソフトボールは仮にやりたくてもできない状態だったので、 キャッチボールだけして実験しに帰った。 ボールの投げ方を教えてもらったので、少しまともに飛ぶようになった。 次はグローブの使い方を教えてもらおう。 避け得ないのならいくらかでもマシになった方がいいに決まっている。

5/28にある大阪のComic Communication。実はかなり名前を知っている人が 参加していることがわかった。おこさまらんちさん、桑原ひひひさん、 その他いっぱい。人もたくさんくるかもしれない。 というわけで気合いを入れてアレルゲンを作ろう。 梓だぞ。梓。妄想ON。

なゆけっととComic Communicationのサークルチケットが届かない。 なゆけっとの方は発送しているらしいので、おかしい。 comic Communicationの方もあと十日しかないので、発送していないのはおかしい。 困った。確認してみよう。

相互リンクという奴は結果であって、 ことさらに呼びかけるものではないのではないかと思う。 AがBのサイトを気にいってリンクをはり、その報告をする。 Bがそれを受けて、Aのサイトも見にいってみて、こちらも気にいってリンクをはる。 そういう過程を経てできあがった結果が相互リンクだろう。 ある程度知れた仲ならいいのだが、 会ったことも話したこともない人に対して相互リンクしようと呼びかけるのは 何か違うのではなかろうか。どこにリンクをはるかも そのサイトの内容のうちであろうし。

雨が激しく降っている。雷もごろごろ鳴っている。 でもそれは長続きしなかった。そして勢いが弱まってみると、 雨音にはいろいろな音が入ってていることに気付く。 地面にあたる音。屋根に当たる音。金属に当たる音。 たまに混じる軒先から大きな雫が地面に落ちる音。 ぱらぱらに混じって、ちりちりやぽたぽたが聞こえる。 少し時間が空くとそんなことを考えていられる。

2000年5月16日

明日はソフトボール。一限二限の時間がそれで消える。 一限はともかく二限は今までちゃんと出てきたのだが、 このおかげでそれもダメになってしまう。 まだ足が壊れてて到底使いものにならないというのに。

エネルゲンとまるで関係ないところで急拠本を作ることが決定した。 To Heart葵本である。夏コミ合わせになるので、締切は7月末となる。 おそらく白黒表紙オフセット。求む参加者葵萌え。 さて、クイズ。「この企画の黒幕は誰か」。答えは気が向いた時に。

昼間は人がいて実験がしにくい。やはり朝が狙い目である。 夕方から夜にかけては最悪の時間帯だ。 場所はないし器具もない。自分の場所というものがないのがこれほど うっとうしいことだとは知らなかった。

防災情報論という授業がおもしろい。正確に言うと先生がおもしろい。 今日は災害時に当事者でない人間がいかにアホウなことをするかという話が おもしろかった。阪神大震災にスイス人が救助用に犬を連れてきたという話なのだが、 案の定まるで役に立たなかったという。雪山でかすかな人の匂いを探しあてるのには 使えても、死体がゴロゴロしている中から生きている人間を探すのには まるで役には立たなかったのである。考えればあたりまえで、 現場の人間は「そんなもんいらん」とスイスやらフランスやらの救助隊 がくるのにえんえん反対していたらしいのだ。 それにもかかわらず上の決断によって来てしまい、 役に立たんでも顔を立てるように念を押されたあたり現実の厳しさというべきだろう。 被害者がいる所に犬を連れていって、そこで吠えさせ、 その光景をうまく編集していかにも役に立っているようにみせかけるようなことが 平気で行われたというアホウな話だが、 部外者はけっこうそういうことをしてしまうものなので、 笑えないかもしれない。 ところで、その救助犬というのはそんなに有名になったのだろうか。 当時寮にいてテレビなんて見てなかったのでとんと知らないのだが。

本をひろった。「ルネサンス(会田雄二、中村賢二郎)」。 妙におもしろい。著者が楽しそうに書いているのがいいし、 また好き放題なのもいい。「地中海近辺には雑草が生えない」という なんでもないこと一つが西洋人の歴史に大きく影響しているというあたりは 驚きがあるし、説得力もある。 ところで、これを読んでいて思ったのだが 本当に中世の西洋人ってのはアラブやペルシャや 中国に比べると野蛮人としか言いようがない。 フォークやスプーンもなく手でバラして食っていたという事実一つだけでも そう思うのには十分だろう。

2000年5月15日

学校に行って帰ってきたら、あと一時間で日が変わる時間だった。 明日までのレポートと、有機化学の宿題と、 セルの輪読の準備と、実験がある。 30日には中間報告会なので、なんとかそれなりな結果を出さねばならないのだ が、どういうわけか意味不明な結果ばかり出てくる。 いつ寝ればいいのかと問われれば、授業中以外にないと答えるしかない。 しかし、授業中に寝れば当然わからなくなり、単位はそろわなくなる。 こんな生活を後期も続けるのは絶対にイヤだが、 実験や研究室の行事のために単位を落とすのはもはや避けられない状態だ。 漫画なんて描いている時間があったら単位をとるべく勉強せねば どうにもならないのである。 ちなみに、次のイベントは5/28。2日後に中間報告だ。 行っていて大丈夫かと問われれば、大丈夫なわけがないと答えるしかない。

2000年5月14日

ついつい「風来のシレン」に時間をとられてしまった。 いけない、いけない。 それにしてもよくできている。 キーボードで操作性が悪くなかったらこうして中断することはできなかっただろう。 ジョイパッドを買う必要がある。といって買ったら一体何十時間吸われるか 知れたものではないのだが。

うに氏に古マザーと古ケースを売り払って、部屋が一段と広くなった。 彼の機械は98でPentium200なので、ここらで買いかえてもいいだろう。 それにしても、 明日か明後日あたりオレが呼ばれるのは間違いなかろうな。 せいぜいメシでもたかろう。

不意に金が入った。たぶん明日あたりk6-3の代金も入るだろう。 なにやら裕福になる気がするが、所詮気がするだけだ。

今回のceleron化のコストを計算してみよう。 まずは支出。

そして収入。

見事に得をしている。いいのか。

借りたウテナを見る。内容がイカれているのはいまさら書くまでもないが、 これを見ていて全く関係ない、それでいてそこそこ大切なことに気がついた。 まるでコマ落ちしていないのだ。思えばビデオがRIVA128ZXになってから 初めてのキャプチャだ。やはりビデオメモリが速いと違う。 このソフトがオーバーレイできればこんなことに気を使う必要もないのだけれども。

2000年5月13日

今日は研究室のハイキングらしい。9時間後に京都駅集合。 待て、この足で行くのか?

名簿のことさっぱりわすれてた。 もう間にあわん。ハイキングを前に徹夜する気もないし、 こんな時間に電話かけて原稿あずかってもらうのもなんだしな… もうオレも年だ。

ヤフーオークションで爆発的におもしろいやりとりが。 まじめに答える出品者が光る。 情報提供者は良月。

K6-3が売れた。25500円。オレ、13000で買ったんだが。 メモリかうか。

京都駅に集合してしばらくするとわらわらと人が来た。 しかしまだ来てない人がいるということだったので、 「トイレ言ってくる」といってその場を後にした。 そうして数分後、戻ってきてみると誰もいない。 探してもみつからない。 まさかと思って入場券で入ってホームを探してもやはりみつからない。 オレを探している可能性を否定しきれず30分以上そのあたりをうろうろしていたが、 やはりいない。 仕方なく家に帰ってそのうちの一人に電話したところ、とりあえず 人数を確認しないで出発したらしいということだけはわかった。 合流する気にもなれない。 オレがいないことに誰も気づかなかったのだということだろう。 つまりはトイレが長いオレが悪かったということなのだ。

よく考えたらバーベキュー代金を払ってしまっていたのだが、 返せというのは酷だろうか。もう買い出しはしてしまっていただろうし。

きっとこんな日記を書いていたからバチがあたったのだろう。 ひょっとしたら見られているという可能性もある。 でも、ソフトボールはイヤ。もう断言してやる。

ハイキングを考えて実験のスケジュールを立てていた。 ハイキングがなくなった以上今日実験をやればいいのだろうが、 どうにもやる気がしない。平日はできない実験なので明日やることになるのだが、 別にそれでもいいや。日曜はくれてやる。 今日は漫研のコンパでも行くか。 ちなみに名簿はアレルゲンの表紙を使いまわして作った。 もっと早くあきらめて帰ってきていればちゃんと絵がかけたのだが。

雨が降ってきた。あき地で消えるには激しすぎるけれども。

考えてみれば、
5/28の新刊はアレルゲンのみだ。
6/11の新刊もアレルゲンのみだ。
6/18の新刊もアレルゲンのみだ。
なんと寒い事実だろうと思いはするが、あらがう術はこの手にはない。 さて、形あるものは足せばかならず増えるのであって、 いかに寒いアレルゲンといえども2冊あれば1冊あるよりも多いのである。 そういう理由で一度に2冊出したいなと思ったのだがどうだろう。

カウンタの方が着々ととは言えないまでも進んでいる。 設計そのものは問題なさそうなので、 あとはC言語の使い方に慣れさえすればなんとかなりそうだ。 一日一日のカウント数も記憶するようにして、 別のプログラムで週や月ごとに統計整理することができるようにもしよう。 もちろん同じファイル内に複数のカウンタを置くのもアリだし、 表示されず隠しファイルに数字が書きこまれていくだけにもできる奴だ。

漫研のコンパで衝撃的な言葉を聞いた。 「〜〜本」と言う時に〜〜にキャラの名前以外入らない状態はどうか、ということだ。 オレもそう思う。というわけで創作アレルゲンの発行も視野に入れよう。 ちょうどパロディにも疲れてきたところだ。

連作4コマで例の寮漫画を描きなおすというのは実に魅力的なアイディアだ。 うまく構成できさえすればWEBにもアレルゲンにものせやすい。 1ページに2つというのが標準的スタイルではあるが、 webでの閲覧を考えると、1ページに4コマひとつの構成が無難だろう。 あまり細長いものはWEBでは読みにくいからだ。 あ、やる気が出てきた。 4コマばかり描いているとダメになる気もするが、 今のオレに必要なのは漫画の構成力うんぬん以前に絵の見栄えなので、 短時間の集中でなんとかなる4コマは訓練にちょうどいい気がする。

企画は企んでいる時が花だ。始めるのは楽しいことだが、 続けるのはそうでもないのである。 軌道にのってしまった企画や限界が見えてしまった企画は いまひとつおもしろさに欠ける。

2000年5月12日

帝都物語の一巻をいまさらながら読んだ。 第一印象は「じっくり読む覚悟がないと辛くなる文章」。 目をひくエサがいまひとつないので、 読みつづけないとおもしろさがわからない。 一巻を読んだ限りではそれほどの見せ場もなかった。 しかし、なにやら凝った設定はなかなかおもしろいし、 これからどう展開していくのかはけっこう楽しみだ。 この作者はよっぽど博学なのだろう。 しかし、主役が加藤だとは知らなかった。てっきり敵役だと思っていたのだが。

加藤=ベガは常識であろう。

いっぺいの研究室の機械にFreeBSDを入れにいったのだが、 フロッピーからもCDROMからもブートしないという異様な症状に阻まれて どうにもならなかった。linuxならとdebianも試したところ 正常に動いたのだが、パッケージ数を増したdselectの 前にそれ以上続ける意欲が失せて帰ってきてしまった。 ノートの方にも入れようとしたのだが、CDROMとfloppyが両方なにやらおかしく、 その上98でよくわからないので断念。フロッピーなんて嫌いだ。

漫研の名簿を描く時間がなくなった。 京大漫研の名簿は1ページ使って自分をアピールする場であり、 そうそういいかげんに描くと一年間後悔するはめになるという恐しいものだ。 土曜の昼が締切だが、土曜は朝から研究室のピクニックだかハイキングだかがあり、 そこでの提出は不可能である。 とすると金曜に誰かに託すしかない。 しかし、明日は明日で実験はあるし授業はあるし道場もある。 一体いつ描くというのだ。 これで名簿にかかなかったら名実ともに幽霊部員になってしまう。 確かに5年目ともなると消えてもいい時期かもしれないが。

水曜にくじいた足首が異様に痛むので病院に行ったのだが、 「とりあえず一週間動くな」と言われた。骨やら筋にはダメージはないようだが、 関節のふくろやらがやられているらしい。 思えば4月に最初におかしくして以来まるで休ませることがなかった。 そのせいでまるで治らず長期化していたところに 全力疾走プラス方向転換でトドメをさしてしまったわけである。 確かに、走るとか蹴りの軸足になるとかするのに極端に弱かったのだが、 逆に言うとそれ以外のことにはほとんど支障がなかったので、 つい試合に出たり練習をしたりしていたわけだ。 とりあえず、道場は見合わせたが、そのかわりに上半身のトレーニング をたくさんした。連打は楽しい練習である。

まじかる☆アンティークをだいたい終わらせた。 感想を書こう。

2000年5月11日

ショック!!!塩沢兼人さんが亡くなったらしい。 本当かどうかは知らないが、本当ならばあまりにも惜しい。 奇面組の大、北斗の拳のレイ、銀英伝のオーベルシュタイン、ガンダムのマクベ…。 いやらしい二枚目をやらせたら天下一品だ。 しかし最近どういう役をやっていたかは知らないのだが。

なにげなくうちへのリンクがあるサイトを検索してみたところ、 誰だかわからない人のサイトがみつかった。 日記に「ルネ」などといういかにも京大生くさい単語も見えるし、 中にはアホが加賀屋に行った話まで書いてあるが、 どうにも心あたりがない。 それはともかくとして、けっこうこの人の日記はおもしろい。 ギャルゲーまみれなあたりがなにか同志だが、オレなど及ばないほど濃い人のようだ。 オレもまだまだ修行が足りんということである。

文系の学問にもう少し手を染めておきたかった。 人とのつきあいにおいて、 理系の学問をやっている人はなにやら彼岸な印象を与えるだけであまり得をしないが、 文系の学問をやっている人はなにやら博学な印象を与えるのでとても得をするのだ。

今からでも染めるか、と思ったが、カウンタと掲示板のCGIを書く方が先だ。 ノートにつんである486DX2でも軽々と実行できるようなものを作ろう。 うまく行ったらうちのやつはそっちにのりかえる。

2000年5月10日

時間くれ。

23000。ありがとうございます。しかしこうやって増えるのを見るにつけ 近頃のクソ忙しさがいまいましくて仕方がない。 とりあえず週末にはまじかる☆アンティークの感想文を追加することだろう。

ディジタル信号処理の単位を断念。 わからん。来年単位が足りなかったらとろう。

これ以降怨念。

今日は朝からソフトボールの練習らしい。 研究室ってのはなんでこうなんだろう。 ちなみにオレはソフトボールやら野球の類は片手の指の数もやったことがない。 生まれてから経験したソフトボールの試合はおそらく2回か1回で、 キャッチボールをして遊んだ経験など自信をもって0と言える。 できるはずがないと思うが、 一応高校生までよりは健康にはなっているのだしなんとかなるのかもしれない。

そんなはずねえだろ、おい。 肉体の基本的な能力ではそう劣ってはいないはずなのだが、 どうにもうまくいかない。 結局やったことがあるか否かで勝負がついてしまっているのだろう。 ボールの投げ方は知らないし、グローブの使い方もわからない。 普段野球を見ていないためにルールすらわからないのである。 みなけっこうマジで、ノックをやったりしたのだがオレにできるはずがない。 それでも一生懸命練習すればたやすく追いつける気はするが、 こんなものを一所懸命やる気はさらさらないのである。

悪いことは続く。足首を慢性的に捻挫していたのを忘れたまま 全力疾走したために、またひねってコケ、 3個所を派手にすりむいたのである。 もちろん足の捻挫も悪化している。ハデにはれていて、 歩くのはともかく走るなど論外な状態だ。 試合の時も足首が痛くて軸足にして蹴るのが辛い状態だったが、 今では蹴りを打つことすらしんどい。 来週の水曜にはまた練習があるのだが、到底まともにはできないだろう。 だが、つきあいであるし、 なによりもオレはソフトボール関係の幹事にされてしまっている。 拳法をやっていると言ったために運動能力抜群の人とでも思われたのだろう。 運動オンチの劣等感を払拭するために拳法を始めたというのに。

さて、 事情を知らない人から見れば「フライをとろうとしてボールを追いかけて 足をもつれさせてコケて足を挫いた情けない男」である。 事情を言ったところでソフトボールが下手なことに変わりはなく、 それはこの空間においては致命的なことなのだ。 オレはなぜこんなところにいるのだろう。

とある集団において、地位を高める能力というのは、 その集団のみなが関心をもっている分野での能力に限られる。 研究室であれば第一には研究であり、ソフトボールをみんなでやるなら ソフトボールのうまいへたも価値判断の一つとなる。 そうやって考えると、オレの地位はお寒いばかりである。 生物学の知識が優れているわけでもなく、 実験がうまいわけでもなく、基本的に運動音痴で、 人づきあいは下手くそだ。 オレが特技といえそうなものや好きなことは何ひとつ研究室においては 意味をもたないわけで、漫画を描こうと、ヴァイオリンを弾こうと、 拳法をやろうと、webサーバを立ちあげようと、 地位の向上にはまるで役に立たないのだ。

この気分から逃れる方法は大きくわけて2つある。 一つは何と思われようと意に介せず、屈辱を屈辱と思わない体になること。 もう一つは劣った能力を向上させる努力をすること。 後者の方が前向きと思われるかもしれないが、 オレがいまさらこの年になってソフトボールの練習を することが建設的と言えるだろうか。 そもそも、オレがこんなに歪んでしまった原因の最大のものは 間違いなく運動が苦手なことである。 小学生のまだ修正が効くうちになんとかしておけばよかったのだが、 オレは他のところで能力をつけることによってそれを補おうとしてきた。 しかし、それは間違いとは言わないまでも最良の選択ではなかったのだ。 研究室などという頭一辺倒の世界にきてまでソフトボールの技術が 物を言うのだから、運動能力の価値というのは馬鹿にできないものなのである。

知るかそんなこと。野球なんて嫌いだ。どうだっていいぞ。そんなもの。 これから毎週のようにこの屈辱を味わうはめになると思うと吐き気がする。 せっかく大学に入って解放されたと思ったのに。

このサイトのこと研究室の人に教えたら、 オレの本性が一撃で知れて楽になるかもしれない。 それによって失うものと、それによってそれ以上失わずに済むものと、 一体どちらが大きいのかが問題だが。

ものすごい勢いで物事がイヤになってくる。

頭の中でキリキリ音がする。ギリギリでもジンジンでもビンビンでもいいが、 そんな音だ。ずいぶんと大きな音で、とても不快だ。 立つと音が小さくなるのだが、座ると音が大きくなる。 一体なんの音だろう。耳なりにしては変わった音だし、 大きさもかなりのものなのだが。

そういえば、サンシャインクリエイション8の申込書を出したのだった。

2000年5月9日

アレルゲンの更新をするのに原稿のスキャンと縮小、それに減色をしていたのだが、 妙に速い。わかるくらい速い。セレロン化は意味があったのである。 今度はメモリ不足で遅くなっているようなので、問答無用で足してしまおう。 そうしたら次はAthlonまでおあずけである。

2000年5月8日

セレロン化完了。詳しいことは後で。 それにしてもてこずった。

デカいケースとビデオカードを買ってきて、 celeron化は完了した。デカイ。うるさい。 熱い。これからファンをとりかえたりすればちっとは静かになるだろうが、 デカいのと熱いのはどうにもならないだろう。

とりあえず眠いのだが、いろいろと話すことがあってチャット中。 眠いどころではなく明日提出のレポートがある上に、一限から授業。 また授業の9割の時間を寝てすごせと言うのか。 ああ、まじかる☆アンティークなんぞやってないで寝ておけばよかった。

さて、何で難航していたかというと、 新しい環境に前のカーネルが対応できなかったことだ。 要するに、HDDをそのままに機械をとりかえたらまるで起動しなくなったのである。 カーネルの再構築もできないのでgenericを落としてきたりして えらい苦労をした。genericというのはカスタマイズされていないかわりに どんな環境でもたいがい動くカーネルのことで、 普通はこれを用意しておいて動かなくなった時の予備にするのだが、 最後にgenericを作ったのがかなり前だったために それでも起動できなかったのである。 とにかく、環境を変えたらgenericも作っておくのが安全かもしれん。

CGIの本を買ってきた。これでカウンタやら掲示板やらを自前で作れる。 エネルゲンのサイトに軽くて高機能で宣伝のない掲示板を置くのが目標である。 どうせそんなプログラムむつかしくないだろう。

郵政省の通信白書を読む。これでレポートを書かねばならんのだ。 眠い。頼むから寝かせてくれ。でも、まだ大切なことに結論がでていない。 今晩中にカタをつけねば今後の計画が定まらん。

というわけで、MicroATXケースとMicroATXのSocket7マザー(ビデオサウンド付き) が余った。欲しい人には中古屋に売る値段プラスアルファくらいで売ります。 ケースはタダ同然。

いろいろと時間を食って、もう寝られそうにない。 企画の最大の敵は不確定性だ。

参加予定のイベントの申込締切が迫っている。 WEBサイトがあるので申込書もダウンロードできるだろうと思っていたのだが、 なんと、ない。「申込書の請求は手紙で」などと書いてある。 もうそんなもの間にあわん。なんとかそれ系の店に置いてあるのを 手に入れるしかない。10日の消印有効。 混乱混乱また混乱。うかつうかつうかつうかつ。

8日23時。アレルゲンの整備をほぼ完了した。 netscapeはスタイルシートを使っているとIMGをまともに表示できないバグがあり、 IEはpngへの直リンクを画像と解釈できずにダウンロードしようとするという。 結局絵をはりつけるだけのHTMLを書き、さらにIMGをTABLEで囲んだ。 なぜこんな面倒なことをせねばならないのか。

できるかできないかわからない時にどうすべきかは心と相談して決めれば良い。 やる気があるなら「やる」と言えばいいし、やる気がないのなら「やらない」 と言えばいい。簡単なことではないのか。

行方不明であり続けるよりも死体で発見された時の方が、 往々にして残された方の精神は安定するものだ。 不安を誘う最大のものは不確定性である。 闇が恐しいのは、何があるかが不確定だからだ。

2000年5月7日

道場で、とんでもなく神経が荒くなっていることを確認した。 パンチをまるでよけられない。まるでダメだ。 自信をつける以外に道はないだろう。

まじかる☆アンティークをお借りした。 が、今日は眠いので明日に回す。

2000年5月6日

帰ってきた。

今回の旅行で、またもや敗北を知った。 そもそも闘いに臨む覚悟がまるで足りていなかったということがわかったのである。 武術も同人誌も、どれだけの量努力できるかという勝負である。 なんでも勝負にする体質を改めようとしてフヌけていた結果がこのていたらくだ。 フヌけた人生よりは、多少さわりがあったとて全力で闘い抜く人生の方がいい。 ただ、その闘いを自分の外に出してはならない。

第一の敗北は、武術である。 3日は試合だったのだが、ボロクソに負けた。 たしかに技量の差は大きかった。 相手は空手の有段者とキャリア6年の強者であり、今の段階で勝てる道理がない。 動きは速く、力もあり、また、なによりも試合に慣れていた。 しかし、問題はそんなことではない。 覚悟である。オレはフヌケのために踏み込みが甘く、 思い切ってとびこむことができなかったのだ。 心が負けていたのである。心が折れていたのである。 オレに足りないのはそういうものだ。

第二の敗北は一つ目のように今回急にわかったことではない。 だが、ジワジワと思い知らされつつあったことが、はっきりとわかった。 同人誌の話である。 本はそこそこ売れた。確かに思ったよりも売れなかったのは事実だが、 そういうことが問題なのではない。 サークル代表としてではなく、表現者としてオレが敗北しているのである。 オレは絵がうまくならなければならない。 サークルの都合やらの話ではなく、オレがそうなりたいのだ。 だが、フヌケて努力をしなかった。人間の才能とは、努力をする力である。 ごくまれに努力よりも小賢しい工夫や知恵が功を奏することもあるが、 そんなものは喜びや楽みをもたらしはしない。 人によってその努力をどのようなイメージでとらえるかは違うだろうが、 オレはそれを闘いとみる。

アレルゲンというコピー本企画を立ちあげてもう15日がたつ。 4月21にはじまったこの企画も、もう3号を数えるまでになった。 予定によれば、エネルゲンの活動の区切りとなるであろう 8月27日にはちょうど9号を出すことになる。だいたい一箇月2.25冊ペースだから、 月に18ページの本を作ることに相当するわけだ。 さて、この企画は何のために立ちあげたか。 即席本を作って遊びたいからとか、エネルゲンの宣伝のためとか、 いろいろと理由はある。 しかし、最大の理由は「オレが前面に立って同人誌を作ることができるか」 を試すためだ。 そもそもオレの夢は「自分で表紙を描いた本がモトをとれるだけの評価を得ること」 だったのだが、最近はいろいろとフヌケていてすっかりそれを忘れていた。 むしろ、あきらめていた。あきらめるのも無理はないほど此我の力量の差があるのは 事実なのだが、あきらめるということ自体がかっこわるい。 美しくない。 良月の言葉だが、人は「やるぞ、やるぞ」とか言っただけでは やる気満々にはならないが、 「ダリー」とか言っているとそれだけでダルくなってしまうのである。

やるやる言ってやらない人間は信用を得られないし、 かっこ悪いし、みっともない。口だけは最悪である。 やらないのなら最初からやらないと言えばいいのである。 中途半端は最もかっこわるい。とある男が「オレ努力したくないし」 といい放ったのだが、もはやこうなると何も言えない。 みっともないとか言う前に、なにやらさわやかさすら感じる。 オレはもう口に出してしまったので、あとは実行するだけだ。 他人に見えるのは結果だけでである。 過程は自分の中でだけ意味を持つ代物なのだ。 過程を賛美して結果を軽視するのは 自分の中だけに留めておこう。

さしあたって、次のアレルゲンのネタを決めねばならない。 オレが決めねば始まりもしないのだ。 というわけで、候補はこんなかんじ。

まじかる☆アンティーク
旬だ。ただし、モノが薄いのでそれほど食指が動かないということはある。 おもしろいのだが。
すずがうたう日
絵が好きなのだが、模写したいわけではない。 つまり、いささか作る動機に欠ける。 ところでオレは七海をどうやって描けばいいのだろう。 おそらく絵的に一番辛い。
好き好き大好き
レアだというのが最大の利点。だが、猛烈に作りにくい。 あれはあれで完結しているからだ。補完するところやチャチャを入れるところが まるでない。
ホワイトアルバム
これもまた作りにくい。絵はけっこう好き勝手できるから楽そうだが、 なによりキャラをおもちゃにするのは大変そうだ。 何よりこれのファンが少ないというのが最大の問題か。
こみっくパーティー
旬とは言わないが、ファンは多いし、キャラもおもちゃにしやすい。 が、そんなに好きじゃないというのが最大の弱点。
大人しく前までといっしょ(LEAF3部作、ONE、KANON)
一番楽で、一番妥当。ファンの層も厚く、その点でも一番いい。 その上身近に協力してくれそうな人が多い。 が、またやるのもつまらないという弱点がある。
アニパロ
昨今死滅したといっていいであろうジャンルである。 つまりムチャだ。
オリジナル
ページ数が足りない。不可能だ。

さて、どれだ?………決定。痕梓本。なぜか。

ところでかきわすれていたが、 KTX(5/5のイベント)ではいきなり弟の友達に会った。 ラサール時代に実家(千葉)に帰るとやけに高頻度にうちにいた男だ。 そのころからオタクだとは思っていたが、まさかこんなところに来るとは。 まったく世界は狭い。 ちなみに、世の中は広い時もあれば狭い時もあるのだが、 広い時は別段感動もしないので、結局は狭い時間の方が長いようだ。

アレルゲンのサイトを作った。 ただ、作品を載せようにも原稿が全部揃っていないので、デッドリンクまみれである。 とっとと受けとってやってしまわねば。

2000年5月2日

原稿がとりあえず終わった。今日の夜には東京に向かう。 更新はその後ということで。

とかいいつつ行くまでまだ間だあるのだった。

就職というのは大変らしい。 書類を送って、それで通ったら面接に行って、 それでも通ったら決まるというしくみらしいのだが、 くせものは最初の書類だという。 だが、くせものと言っても、こんなものはどうしようもあるまい。 どうせみんな「正しい書き方」とかをどこぞで学んで その通りに書くのだから、差も違いもあったものではなかろう。 とすれば、もはや単純に「何分の一」という勝負である。 落ちたとしても、がっかりするには十分でも驚くには値すまい。 仮に人と違うことを書いたとすれば目にとまる可能性は高くなるが、 担当者の種類によっては場合自殺行為になるわけで、 たいがいの人はそういうことはしないらしい。 果たして、変わったことを書いて目にとまる確率と、 普通に書いて偶然に当選する確率と、どちらが高いのだろうか。 たぶん後者なんだろうが。

面接の担当者も大変だろう。たいがいのヤツは心にもないことをのたまうのだろうし、 当然そんなことはバレバレなのだ。そういうヤツの口上をえんえん聞きつづけるのは 相当しんどいにちがいない。 たまにとんでもない質問をしたりしていいなら退屈もしないだろうが、 世の中に面接マニュアルなどというものが出回っていることを考えると、 そういうこともそれほどないようだ。

思えば大学院入試の面接はおもしろかった。 半袖半ズボンにサンダルで行って、 思うことをそのまんまブチまけた。 こういうことを言おうとかいうことはまったく考えなかったので、 全部その場である。 医療の役に立つことをしたいと言った時に、 とある教授が「これ以上高度な医療なんかいらないんじゃないか? もう80年も生きられるんだし、そんな延命に金を使えるほど豊かな状態が続く とも思えないぞ」と言った。それに対してオレは、 「脳死移植を待つ間は 全世界の不特定多数の人間に脳死になってくれと願う状態になるわけで、 それは心のありようとして美しくない。自前で再生させるか作ってしまうかどちらか が可能になれば誰もそういう美しくない願望を持たずに済む。 そのためにここを受けた」と言ったのだが、なにやらウケていた。 テストの点数はどう考えてもメチャクチャなので、 面接でたくさん点をくれたのかもしれないと思う。 ところで、今でも本気でそう思っているのだが、 なぜオレは酵母をいじくる研究をしているのか。

本を作るのは楽しい。 アレルゲンも3冊目ともなるとなんとなく本らしくなってきた気がする。 さて、本としての体裁は整ってきたので、 次の目標は自分の漫画の質をあげること。 ネタは練ってどうなるものでもないので、とにかく見栄えを良くしたい。 他人の絵に頼らねば売りものにならない状態では、 本の主謀者としてさみしいものがある。 売れるものを、敢えてタダで配るのがロマンなのだ。 などと言っているのは、 売りものにならないものしか作れないからかもしれないのだが。

次のアレルゲンは5月28日合わせ。さて、何の本にしようか。 そろそろギャルゲーばかりもなんなので、ここらで全然違うのにしてみたい。 オレとしてはメガテン本を作ってみたいのだが、 そうなると参加者が一人という状態になりかねない。 ラストハルマゲドン本とかワケわかんないものもいいのだが、 それこそオレ一人である上に誰もわからない本になってしまう。 誰か、企画案求む。 もっとも結局ギャルゲに落ちつく気もするのだ。 やはり使いやすいのはキャラで、キャラが立っていて勝手な妄想をふくらませやすい ものといえばギャルゲーなのである。また、適当にアラがある方が 「愛のあるツッコミ」で漫画を描きやすいのだ。 本当はオリジナル本も作ってみたいのだが、8ページでは無理だ。 パロディの利点は説明しなくてもいいことがあることで、 それがあるからこそページ数の少ない本を作ることができる。 8ページではキャラの説明すら入るまい。 ラ・サール時代の経験をモトにした寮漫画も描いてイベントに 持っていってみたいのだが、今はまだその段階ではない。 オレ一人で本を作っても元をとれるようにならねばならないからである。

おもしろい抜け道を思いついた。「ここはグリーンウッド」 の同人誌をつくるのだ。ネタは全部ラ・サールでキャラだけ借りて。 それなら描きやすい上にとっつきやすい。あれはけっこう売れた漫画だし、 知っている人も多そうだ。ちょっとその企画も練ってみよう。 …オレ一人だろうが。


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